最近は生活に欠かせなくなっているスマホですが、同じスマホを使い続けていると「バッテリーの減りが早い」「動作が鈍くなってきた」というお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
スマホの調子が悪いのは寿命が近づいてきたサインかもしれません。
スマホの寿命は「本体の寿命」と「バッテリーの寿命」に分けられます。
この記事では
について解説していきます。
目次
スマホの寿命には、「本体の寿命」「バッテリーの寿命」「ソフトウェアの寿命」の3つがあります。
それぞれ寿命が異なるので、目安を解説していきます。
スマホ本体の寿命は、メーカーや機種によって異なりますが、おおよそ4〜5年と言われています。
そもそもスマホ本体の寿命とは
の2つを指すことが多くなります。
内閣府が令和3年3月に実施調査をした「消費動向調査」における「主要耐久消費財の買替え状況」によると、携帯電話の使用年数は平均で4. 4年となっており、
買い替え理由は故障が36.5%、上位品目への移行が33.8%となっており、壊れていなくても買い換える人が3割強いることから、古くなって使えなくなれば寿命と考えて差し支えありません。
スマホのバッテリーは2〜3年で寿命を迎えます。
これは、充電を繰り返すことでスマホに採用されているリチウムイオン電池が劣化していくことが原因です。
バッテリーは300回〜500回の充電サイクル以降、劣化が始まるとされており、1日1回充電すると寿命は1〜2年が目安となります。
もっとも劣化すると言っても残量が突然ゼロになるわけではありませんが、新品の状態から2~3割ほど容量が減るので、バッテリーが持たなくなってきます。
リチウムイオン電池は必ず劣化するものであることを理解しておきましょう。
スマホには、パソコンと同様にOSが搭載されています。
このOSのアップデートは定期的に行われていますが、古いOSは次第にサポートが終了してアップデートが行われなくなります。
iPhoneのサポート期間は約4〜5年、アンドロイドはメーカーによって異なりますが約1〜2年と言われています。
サポートが終了してしまうと、最新のアプリがインストールできなくなったり、セキュリティ対策が万全に行われず、ウイルス感染のリスクが高まります。
スマホ自体は動いていてもソフトのサポート終了が寿命といえます。
スマホの保護フィルムやスマホケースの寿命について解説します。
保護フィルムは種類にもよりますが、1年~2年ほどで買い換えとなるケースが多くなります。
汚れている、割れている、反応が悪いなどの場合は寿命を待たずに交換に至ることもありますので、不具合を感じたらすぐに交換した方がよいでしょう。
スマホケースは物理的に破損しない限りは基本的に寿命というものはありません。
合皮などの素材によっては数年で表面が剥がれてくることもありますが、使おうと思えば使い続けることができます。
スマホケースを買い換える時期として最も多いのはスマホ本体の買い換えと同時にケースも変えざるを得ない場合です。
それ以外の場合は汚れや劣化などが気にならない限りは使い続けても問題ありません。
スマホにはアンドロイドとiPhoneがありますが、それぞれの寿命について解説していきます。
アンドロイドの平均的な寿命は2年といわれています。
2年の理由としては
が挙げられます。
バッテリーやリチウムイオン電池を使う以上、500回程度の充電すると劣化していきます。
こればかりはアンドロイドでもiPhoneでも避けられません。
OSのサポート期間についてはアンドロイドは比較的短く、2年程度でサポートが終了するケースが多くなります。
サポート期間を過ぎたらすぐに使えなくなるわけではありませんが、アプリによっては正常に作動しなかったり、フリーズしやすくなったりと不具合が生じてきた場合は買い換えを検討する時期といえるでしょう。
iPhoneの寿命はApple公式によると3年が目安とされていますが、実際には3年以上使われているケースも多くなります。
iPhoneが寿命を迎えるときは
のいずれかとなるケースが多くなります。
iOSはサポート期間が比較的長く、5年ほどです。
実際にはサポート期間が終了するよりもバッテリーが劣化の方が早いので、充電があまりにも早く減るようになれば買い換え、もしくはバッテリーの交換が必要といえるでしょう。
さらに、下記の症状や兆候がみられたらスマホの寿命が近いと考えられます。
そのままにしておくと危険な場合もあるので、お持ちのスマホに当てはまるか確認してみましょう。
バッテリーや本体が熱くなるのは寿命の兆候です。
複数のアプリの起動や高温の環境での利用の可能性もありますが、それ以外で熱くなるのは劣化と考えて良いでしょう。
触れられないほど本体が熱くなってしまった場合は、爆発や発火の恐れもあるため速やかに使用を中止して買い替えを検討しましょう。
スマホが熱くなる原因についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
スマホが熱くなる原因は?正しい対処法と冷やし方を分かりやすく紹介>>
スマホのバッテリーに採用されているリチウム電池は、繰り返し充電することで劣化していきます。そのため充電をしてもすぐにバッテリーが減ってしまい、不便に感じてしまうこともあるでしょう。
先ほど解説しましたが、バッテリーは経年劣化を避けられないものです。
気をつけていてもバッテリーの寿命を迎えてしまうため、この場合はスマホ本体の買い替えか、新しいバッテリー交換を検討することをおすすめします。
新しいアプリをリリースする際は、その時の最新機種に対応するように開発されていきます。
最新機種でないと動作しないということはありませんが、あまりにも古い場合は対応していないという可能性もあります。
古いスマホほど使えるアプリが限られるので、使用中の端末で起動できないアプリがある場合は買い替えを検討しましょう。
アプリの数が多くなり、バックグラウンドで動いているアプリが増えると、スマホの動作が重くなる原因となります。
いつも使っているアプリの動作が遅いと感じたら、使用しないアプリやデータを削除してください。
不要なアプリをアンインストールすることで、多少は動作が軽くなることもあります。
しかし、不調が解消されない場合はスマホの寿命が考えられます。
スマホの動作を軽くしたいときは下記記事も参照ください。
電源が急に落ちるパターンも寿命の兆候といえます。
など様々な要因で電源が突然落ちるという現象が起きますが、この中でも熱暴走やバッテリーの劣化は寿命に大きく関わってきます。
古いスマホで重いアプリを起動しようとすればそれだけ負荷がかかり、熱を持つこともあります。
またバッテリーが極端に劣化してくると十分な電力を供給することができず、電源が落ちることにつながります。
頻繁に電源が落ちるようであれば寿命と考えてよいでしょう。
電源は落ちなくとも、フリーズを繰り返す場合も寿命が近いサインといえます。
フリーズする要因としては
などがあり、古いスマホはメモリも小さいので、新しいアプリなどは起動しにくくなります。
頻繁にフリーズする場合も寿命と捉えて問題ありません。
スマホのバッテリーは経年劣化が避けられません。
しかし、スマホの使い方によって寿命が変わります。
ここではバッテリーの寿命を伸ばす方法を3つ紹介します。
バッテリーの無駄遣いを減らすことが、寿命を伸ばす方法の中で最も効果的です。
リチウム電池は、充電を重ねるごとに劣化していく特性を持っています。
そのため、充電回数を減らすことである程度の寿命は伸ばせます。
また、使用頻度の低いアプリを削除するなど、ひと工夫するだけでも効果があります。
低電力モードに設定することで、バッテリーの消費を抑えることができます。
そのため充電回数が減り、バッテリーの劣化を遅らせることが可能です。
しかし、低電力モードにはデメリットもあります。
これらは、手動で更新できるものばかりなので、気にならなければ常に低電力モードでも良いでしょう。
参考:バッテリー – パフォーマンスを最大化する – Apple(日本)
高温環境での使用は、バッテリー内部の劣化に繋がります。
真夏の車内や炎天下の屋外などに置かれたスマホは放熱ができず高温になり、端末によっては「高温注意」のアラートが表示されることも。
また、高温が続くとバッテリーだけでなくスマホの他部品にも影響が出ます。
参考:バッテリー – パフォーマンスを最大化する – Apple(日本)
純正以外の充電器でも充電することは可能ですが、規格や電圧の違いによる影響を全く受けないという保証はありません。
少しでもバッテリーを長持ちさせたい場合は純正の充電器を使用しましょう。
スマホには目安となる寿命がありますが、使い方によっても寿命が短くなってしまうことがあります。
すぐ故障に直結しないものですが、スマホの劣化や寿命を短くしてしまいます。
スマホの寿命を短くしてしまうNG行動として以下の3つを紹介します。
防水機能が備わったスマホも増えてきましたが、精密機器は水分が苦手なので水気の多い場所は避けるのが無難です。
水没してなくてもお風呂のような水蒸気の多い場所や汗がついても水没したのと同じ状態になることがあるので、水分がついたらこまめに拭き取るようにしましょう。
ながら充電とは、充電しながらスマホを使用することです。
充電と使用時の熱が同時に発生してしまうと、スマホが極端に熱くなってしまうことがあります。
スマホの温度が上がることでバッテリーの劣化が進んでしまうので、充電をする際はスマホの使用をやめるようにしましょう。
バッテリーが100%になっても充電を続ける「過充電」は、バッテリーの劣化に悪影響を及ぼします。
負荷が大きくかかる行為ではありませんが、長時間充電を避けることでバッテリーは長持ちします。
また、充電が0の状態で放置する「過放電」もバッテリーが劣化する原因になります。
充電は適度に行うことでバッテリーの劣化を防げます。
スマホは衝撃にも弱いので、落下しないように注意しておく必要があります。
また落下してもできるだけ衝撃を弱めるために、スマホケースに入れておくのもおすすめです。
落下は外部だけでなく、内部の故障に繋がることもあります。
スマホが寿命をむかえる前に、「バックアップを取る」「保証サービスに勧誘しているかを確認」の2つをしておく必要があります。
特に、電源が入らなくなってしまうと、今までのデータの復旧が難しくなります。
バックアップ手順も解説しているので、参考にしてください。
まずは、スマホが完全に動かなくなってしまう前にバックアップを取りましょう。
iPhone、Androidではバックアップ設定が異なるので、以下で確認しておきましょう。
【iPhoneの場合】
「設定」→「ユーザー名」→「バックアップ」を選択。
「iCloudバックアップ」をオンにすると自動でバックアップができるようになります。
【Androidの場合】
・「設定」→「システム」→「バックアップ」を選択。
「GoogleDriveへのバックアップ」をオンにすると自動でバックアップができるようになります。
・GoogleOneアプリを開き「ストレージ」をタップ。
「データのバックアップの設定」をタップし、「バックアップの設定」から「今すぐバックアップ」をタップする。
SDカードやクラウドサービスを利用して、常にバックアップが取れる状態にしておくと突然の故障の際にも安心です。
参考:iCloud で iPhone、iPad、iPod touch をバックアップする方法 – Apple サポート (日本)
参考:Android デバイスのデータをバックアップ、復元する – Android ヘルプ
スマホが突然動かなくなってしまった際や買い替え時には、保証サービスに加入しているか確認しましょう。
大手携帯キャリアの保証サービスは、故障や水没、画面割れが起こってしまった場合、自己負担を最小限に抑えることができます。
また、万が一の時でもすぐに修理や同等商品の交換にすぐに対応してくれます。
スマホを買い替える際にはおすすめの時期があるので、しっかりと事前に確認する必要があります。
「大手キャリア」と「格安スマホ」では最適な時期が異なるので、自分がどのタイミングが買い替えにベストな時期なのかを把握しておきましょう。
大手携帯キャリアの場合は2年契約していることが多く、多くの人は2年ごとにスマホを買い替えています。
2年契約はサポート体制や割引等の充実したサービスがありますが、途中解約してしまうと高額な解除料を支払うことがあります。
更新月前にはお得に更新できる割引などの案内が送られてくる場合もあるので、これを利用してお得にスマホの買い替えをするのもひとつの方法です。
格安スマホは大手キャリアのような2年縛りがないデータプランが多く、気軽に機種変更ができるのも魅力です。
気に入れば何年も使えますが、OSのバージョンアップや各種アップデートに対応するためにも2〜3年ごとに買い替えるのがおすすめです。
契約期間の縛りがあっても、大手携帯キャリアと比較するとほとんどが緩いものです。
スマホの買い替えに関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
スマホの買い替え時期はいつ?事前にやることやデータ移行について解説>>
スマホの充電の減りが早くなった時や動作が鈍くなった時は、スマホの寿命の可能性があります。
快適にスマホを使うためにも、修理や乗り換えを検討してみましょう。
大手携帯キャリアではタイミングが合えばお得に機種変更が可能で、格安スマホは専用プランに縛りがないものが多いので気軽に乗り換えができます。
不要になったスマホは各キャリアショップや自治体の回収・買取業者に依頼してみましょう。
また無料スマホ処分サービスでは、完全無料でデータの消去まで行ってくれます。
日本全国どこからでも送料無料でスマホを送ることもできるので、古いスマホの処分に困ったら無料スマホ処理サービス携帯処分.comを検討してみてください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。