「なんだか最近、タブレットの充電が遅くなった気がする・・・」
こんな悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか。
充電スピードが遅いというのは非常にストレスです。
早くタブレットを持って出かけたいのに、充電が終わらないためになかなか出かけられない、というような場面に遭遇しやすくなってしまいますので。
しかし、ご安心ください。
タブレットの充電が遅い原因は単純なものが多いため、ちょっとした対処法によって大幅に改善することが珍しくないのです。
そこでこの記事では、タブレットの充電が遅くなってしまう原因と対処法についてわかりやすく解説していきます。
併せて、バッテリーを長持ちさせるコツについても紹介します。
【この記事でわかること】
タブレットの充電が遅くなる主な原因は、以下のようなものとなります。
タブレットを使用しながら充電することも多いかと思われますが、こういったケースでは充電のペースが遅くなります。
タブレットを使用している最中は通電中となりますので、当然電力消費が発生します。
充電していても、同時に消費する電力もある以上、どうしても充電の速度は落ちてしまいます。
充電を行っている場所の温度が低すぎる、もしくは高すぎると、端末の温度もメーカーが想定していない温度となってしまい、正常な充電ができなくなってしまいます。
例えばHUAWEI(ファーウェイ)のタブレットの場合、端末の温度が低温になると以下のような処理が行われます。
なお、端末の温度が10℃を上回ると通常どおり充電されるようになります。
参考:スマートフォンまたはタブレットの充電に時間がかかります | HUAWEI
また、タブレットは熱にも弱いので、30℃を超えるような場所での充電は避けるべきです。
低温時と同じように、通常どおりの充電ができなくなってしまう可能性がありますし、そもそも熱によってタブレット本体に不具合が生じることもあります。
充電ポートとは、電源から取り込んだ電力を、ケーブルを通して送り込むための差し込み口のことです。
この充電ポートにホコリが溜まっていたり、異物が詰まっていたりすると、接触不良を起こすことで充電に悪影響を及ぼします。
タブレットを充電する際に、ACアダプタではなくUSBを使っている場合は、充電速度が遅くなってしまいます。
USBの規格によって充電速度は変わるものの、ACアダプタを超える出力のあるUSBは存在しないため、ACアダプタでの充電に慣れている人がUSBで充電すると、遅く感じることになります。
純正品とは、その製品を製造・販売するメーカーによって販売されている部品やアクセサリのことを指します。
例えばiPadを使用している場合、Appleが販売しているものが純正品となります。
純正品以外の商品、いわゆる「非純正品」は価格が安いということで一定の人気があるものの、その性能は純正品よりも劣っていたり、不具合を起こしやすかったりすることが多いです。
従って非純正品の充電器やケーブルを使っている場合、「最初は問題なく使えていたが、急に充電が遅くなった」といったような現象も充分にあり得ます。
ACアダプタにせよUSBにせよ、ケーブル自体が劣化していた場合はどうしても充電スピードは落ちてきます。
同じケーブルを何年にも渡って使い続けているという場合は、ケーブルの劣化を疑ってみるべきでしょう。
それほど使用していなくとも、ケーブルの上に重い物を載せてしまったり、普段から手荒く扱ったりしていた場合には、ケーブル内部で断線を起こしている可能性もあります。
経年劣化によってタブレットのバッテリーが寿命を迎えている、もしくは寿命を迎えそうといった状態であれば、当然充電は遅くなります。
バッテリーは消耗品のため、使えば使うほど劣化します。
使用方法にもよりますが、タブレットのバッテリーの寿命は大体2~3年となりますので、これくらいの期間使用したタブレットであれば、バッテリーの状態が悪いのかもしれません。
タブレットのバッテリー交換は自分でできる?費用についても解説>>
パソコンだけでなく、タブレットもスマホもインターネットができる以上はコンピュータ・ウイルスに感染する可能性があります。
ウイルスが端末に及ぼす影響は多種多様で、充電スピードを遅くしてしまう可能性も充分にあり得ます。
特に、なんのセキュリティソフトも入れていない状態で怪しげな海外サイトなどを訪問した後、急に充電が遅くなったというようなケースならば、ウイルス感染を疑ってみるべきでしょう。
常駐アプリとは、特に操作をしていなくてもバックグラウンドで自動で動いているアプリのことを指します。
何もしていないのに電力を消費してしまうわけですから、充電していても、割れたグラスに水を注ぎ続けるような行為となってしまいます。
それでは、タブレットの充電スピードを改善するための対処法について紹介していきます。
どれも簡単なものが多いため、一つ一つ実践してみてください。
タブレットを使用しながら充電してしまうと、電力を消費しながら充電する形になりますので、どうしても充電スピードが遅くなってしまいます。
すばやく充電したい場合は、一旦タブレットの電源を落としてから充電するようにしましょう。
端末の温度が低すぎる、または高すぎるという場合には、正常な充電ができなくなることがあります。
前述の通り、HUAWEIの場合は公式に以下のような説明をしています。
HUAWEIだけでなく、多くのメーカーがこういった仕様となっているため、充電の際は暑すぎず寒すぎずといった場所で行うべきです。
具体的には、室温が15℃~25℃の状態で、湿気のない風通しの良い場所で充電することで、充電パフォーマンスを保つことができます。
タブレット側の充電ポートにホコリや異物があると、接触不良を起こしてしまう可能性があります。
充電ポートを確認し、ホコリや異物があるようならば綺麗に取り除いてください。
その際、ウェットティッシュなどの湿った素材を使用することは厳禁です。
精密機械は湿気に弱く、更なる接触不良やさびの原因にもなってしまいます。
掃除の際は、乾いた布などを利用するようにしてください。
USBの場合、最高の規格のものを使用しても、その出力はACアダプタには及びません。
出力が弱ければ、その分充電のスピードも落ちてしまいます。
すばやい充電を望む場合は、USBでの接続ではなくACアダプタを使用した方が良いでしょう。
非純正品は価格的に安いため、つい購入したくなってしまいますが、多少高くとも充電器やケーブルは純正品を購入すべきです。
メーカーが、自社の製品の仕様や規格に合わせて作っているのが純正品ですので、品質的に最も優れていることは言うまでもありません。
非純正品は粗悪なものもあり、充電が遅いという問題だけでなく、最悪の場合は非純正品の使用を続けることでバッテリー等にダメージを与えることもあります。
結果的にバッテリーの寿命を縮めてしまうことで、バッテリー交換を強いられ、安物買いの銭失いとなってしまう可能性も考えられます。
先々のことを考え、目先の安さに走らず純正品を使うようにしてください。
常駐アプリの数が多いと電力消費量も多くなるため、電源を入れながら充電している場合は充電速度に影響が出てしまいます。
常駐アプリの調べ方は、タブレットの種類によって異なります。
例えばAppleのタブレットである「iPad」の場合、「設定 ⇒ バッテリー」とタップすることで、各アプリのバッテリー消費量が一目瞭然となります。
この画面にて、立ち上げた記憶のないアプリが電力を消費しているようならば、それが「常駐アプリ」である可能性が高くなります。
常駐アプリは、何も操作しなくとも常に電力を消費しますので、必要のないアプリについてはできる限り外していきましょう。
また、バッテリーの消費が激しいアプリの使用を控えることも重要です。
参考:iPhone、iPad、iPod touch のバッテリーの使用状況について | Appleサポート
パソコンだけでなく、タブレットやスマホにもセキュリティソフトは必要です。
ネットに繋がっている以上、常にウイルス感染のリスクがあるからです。
特にAndroid搭載のタブレットやスマホを狙ったウイルスは、今も年々増え続けています。
ウイルス感染が充電の妨げになることもありますので、タブレットを使う以上、セキュリティソフトをインストールしておくという作業は必須となります。
セキュリティソフトは、「GooglePlayストア」などで簡単に入手することができますので、是非導入してタブレットを安全な状態にしておいてください。
タブレットの充電が遅くなってしまうのは、搭載されているバッテリーの劣化が原因となっていることも多いです。
日々のタブレットの使用方法に気を配ることによって、バッテリーの劣化をできるだけ防ぎ、長持ちさせることが可能となりますので、是非以下のような点を意識するようにしてください。
バッテリーにとって熱は大敵であり、劣化を進める大きな原因となってしまいます。
このような環境でタブレットを使用したり充電したりするのは避けましょう。
また、真夏の車内にタブレットを放置するような行為も非常にまずいです。
場合によっては、劣化どころではなく、バッテリーの発火を招くこともあります。
タブレットの使用・保管を、できるだけ涼しく風通しの良い場所で行うことにより、バッテリーの寿命を延ばすことができます。
熱同様、湿気もタブレット本体やバッテリーに対して大きな悪影響を及ぼします。
こういった環境でタブレットを使用することは控えるべきです。
普段からバッテリーの消費を抑える設定にしておくことも、バッテリーを労わることになります。
ディスプレイの明るさを控えめにしたり、バッテリー設定をあまり高パフォーマンスにしないようにしたり、といった形です。
バッテリーは、このような状態の時に劣化が進みやすくなります。
バッテリーにとっても最も負担がかからないのは、充電が20~80%ほどの状態と言われています。
従って、充電する際は100%までもっていかず、こまめな充電を繰り返しながら20~80%の充電量を維持することで、バッテリーの寿命が延びます。
以上、タブレットの充電が遅い時の原因と対処法について解説してきました。
原因も対処法も単純なものが多く、個人でも容易に対応できることばかりですので、是非実践して充電スピードの改善を試みていただければと思います。
再度、以下に充電スピードを改善するための対処法をまとめてみます。
なお、バッテリーの劣化やタブレットの不具合が原因で充電が遅い場合は、バッテリー交換やタブレットの修理が発生してしまいます。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。