「iPadが繰り返し再起動してしまい、何も操作できない!」
iPadが勝手に再起動を繰り返す、通称「リンゴループ」とも言われるこの現象に苦しんでいる方もいらっしゃると思います。
ひたすら再起動を繰り返す状態になってしまうと、どうしていいかわからなくなり途方に暮れてしまうという方も多いでしょう。
しかし、適切な対処をすればiPadを正常な状態に戻すことも可能です。
そこでこの記事では、なぜiPadが再起動を繰り返してしまうのか、どのような対処法があるのか、といった点について解説していきます。
【この記事でわかること】
目次
iPadが何度も再起動を繰り返してしまうのは、主に以下のようなことが原因となります。
ストレージが不足すると、iPadの処理能力が下がってしまい、再起動を繰り返すような不具合が起こりやすくなってしまいます。
ストレージが圧迫されていると、起動に必要な処理をさばくための容量が不足してしまい、必然的に正常な起動までたどり着けずに再起動を繰り返してしまうという症状を引き起こしてしまうのです。
なお、空いているストレージの量は、「設定」⇒「一般」⇒「iPadストレージ」で確認できます。
参考:iPhone、iPad、iPod touch のストレージを確認する方法 – Apple サポート (日本)
iPadの動作すべてを管理するのが、OSである「iOS」です。
このiOSに何らかの不具合が生じていることによって、リンゴループが起こってしまっている可能性もあります。
こういったことが原因で、iOSが正常に動作しなくなることがあります。
iPadのバッテリーが劣化していたり、物理的な衝撃などで故障している場合も、再起動の無限ループが起こる原因となってしまいます。
日々継続的にiPadを使用している場合、3~5年ほどでバッテリーが寿命を迎えてしまうので、ある程度の年数に渡って使用している場合は経年劣化による不具合であるケースも考えられます。
iPadが再起動の無限ループに陥ってしまった場合は、以下のような対処法を試してみてください。
王道にして基本的な対処法です。
一時的なトラブルならば、強制的に再起動するだけで解決することも少なくありません。
まずは、以下の方法で再起動を試してください。
ホームボタンがあるかどうかで手順が異なります。
参考:iPad を再起動する – Apple サポート (日本)
なお、「3.」の段階でiPadがフリーズしたり一切反応しないような場合は、強制的に再起動してください。
強制的に再起動を行うには、「音量を上げる」ボタンを押してからすぐに指を離し、今度は「音量を下げる」ボタンを押してからすぐに指を離し、トップボタンを押さえたままにします。
Appleロゴが表示されたらトップボタンから指を離せば、強制的な再起動が完了となります。
ホームボタンが搭載されているiPadでも、「2.」の段階でiPadがフリーズしたり一切反応しないことがあります。
そういった場合は、上記のホームボタンが搭載されていないケースと同じ手順で強制的に再起動を行ってください。
iOSが最新のバージョンでなかったことが原因となり、何らかの不具合を誘発して再起動を繰り返すようになってしまったことも考えられます。
ですので、まだ古いバージョンのiOSを使用しているようならば最新バージョンへアップデートしましょう。
iOSのアップデート手順は以下の通りです。
参考:iPhone、iPad、iPod touch をアップデートする – Apple サポート (日本)
iPad内のストレージに余裕を持たせるために、ストレージの最適化を試してみるのも有効です。
ストレージ(容量)に余裕がない時は、不具合が起こりやすい状態となってしまいます。
よって、iPadに保存されている画像や動画のデータを自動で小さいサイズにすることで、空き容量を増やすことができます。
手順は簡単で、「設定」⇒「写真」と進み、「iPadのストレージを最適化」にチェックを入れるだけで、自動で小さいサイズのファイルに置き換わるようになります。
なおフル解像度のデータは、iCloudからいつでも自由にダウンロードできますので安心です。
ただし、iCloudへのバックアップをオンにしている時に限ります。
いろいろなアプリを入れたことにより、設定が競合してしまったことが原因でiPadが繰り返し再起動してしまうことがあります。
こうした原因を取り除くため、一旦すべての個人設定を削除してみることで、問題が解決することもあります。
この方法ならば、保存されたデータを守りつつ、設定だけをリセットすることが可能です。
設定をリセットするための手順は以下の通りです。
参考:iPadの設定をデフォルトに戻す – Apple サポート (日本)
自分が使っているiPadと相性の悪いアプリが入ってしまった場合、iOSに悪影響を及ぼし、不要な再起動を繰り返すことがあります。
「このアプリを入れてから動作が不安定になった」という心当たりがあれば、そのアプリを完全に削除してみてください。
これで改善すれば、そのアプリが原因だった可能性が非常に高くなります。
初期化とは、iPadを「工場出荷時の状態」に戻すことを指します。
それまで蓄積してきた一切のデータや設定が削除されてしまうので、何をやっても不具合が改善しない時の最終手段として用いる方法です。
ただし初期化を行う前には、iCloudやiTunesにしっかりとバックアップが残っていることを確認してから行うべきです。
前述の通り、初期化をするとすべてのデータが消えてしまうため、データがどこかに保存されているかどうかを確認することは非常に重要です。
iPadの初期化手順については以下の通りです。
なお、復元には時間がかかることもあるので、変に操作はせずしばらく放置しておくようにしてください。
バッテリーの劣化や故障が原因で再起動を繰り返してしまう場合は、バッテリー交換によって改善します。
しかし、再起動を繰り返す原因を特定することは困難であるため、バッテリーが疑わしいと思っても安易にバッテリー交換を行うのは考え物です。
個人での対応が難しく、基本的には業者に依頼する必要があり、高額な費用がかかってしまうことが多いからです。
対処法の一つではありますが、実行する場合は、よほど「バッテリーが問題に違いない」という確信がある時に限った方がよいでしょう。
以上、iPadが再起動を繰り返す時の原因と対処法について解説しました。
ここまで解説してきた通り、物理的な故障ではなくシステム的なトラブルであれば、個人でも充分に対応が可能です。
再起動や設定のリセット、アプリの削除、初期化、といった方法を試し、iPadが正常な状態に戻るよう対処していただければと思います。
ただ、iPad本体の基板損傷やバッテリー劣化など、物理的なことが原因で再起動を繰り返すようならば個人での対応は難しいです。
そういった場合は、Apple公式サポートや専門の修理業者へ相談してみるのがよいでしょう。
なお3年以上使用したiPadの場合、経年劣化が進んでいることも考慮すると、これを機会に買い替えを検討するというのもおすすめです。
3年以上使用している場合、各パーツが劣化している可能性が高いため、故障が疑われるどこかしらのパーツを交換しても、すぐにまた違う箇所が故障してしまうケースが散見されるからです。
なお買い替える際は、現在使っているiPadが不要になるかと思われます。
そんな時は、「パソコン廃棄.com」の利用が便利です。
「パソコン廃棄.com」ならば、費用は一切かからず、事前のやり取りも不要。
ただ壊れたiPadを梱包して送付するだけで、無料廃棄が完了します。
送られてきたiPadのデータ消去も、責任を持って行わせていただきますので、セキュリティ的にも安心です。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。