iPadを買い替えたけど、データ移行方法がわからない
パソコンがないけどiPadのデータ移行をしたい
など、iPadのデータ移行方法で悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
iPadはパソコンがない場合でもデータ移行可能です。とくに、クイックスタートは2台のiPadを近づけるだけでデータ移行できるという、とても手軽にデータ移行できるサービスです。
この記事では、iPadのデータ移行方法がわからない方のために、6つの方法をわかりやすく解説します。
パソコンがない場合やクイックスタートの方法が知りたい方も、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
iPadのデータ移行には事前準備が必要です。
データ移行をスムーズに進めるために、必要なことを3つ紹介します。
データ移行する場合、移行するデータ容量が大きいほどデータ移行に時間がかかります。また、移行するデータ容量がギリギリの場合データ移行に失敗する可能性もあります。
iPad内で削除した写真などのデータは、「最近削除した項目」に30日間保存されます。30日以内なら、この場所から復元可能。
データ移行する場合は、ここからも完全に削除しましょう。完全に削除すると復元できなくなるため、間違えて削除しないようにしてください。
写真の他にも、聞いていない音楽や動画も削除しましょう。主なデータの削除方法は、下記の通りです。
「ミュージック」アプリ
ビデオ(AppleTVの動画)
写真・動画
写真を完全に削除する
以上の方法で、事前にデータを整理しておきましょう。
データ移行前には、iPadのバックアップを作成しましょう。
万が一、データ移行に失敗した場合でも、バックアップデータがあると安心です。
iPadはiCloudを利用すれば、パソコンを使用せず簡単にバックアップが作成可能です。パソコンを使う方法もありますので、それぞれ紹介します。
【iCloudを利用する方法】
iCloudで無料で使える容量は、5GBまで。それ以上は有料です。ただし、iPadOS15.0以上では、データ移行の際に一時的に容量を増やしてバックアップを作成できるようになりました。
一時的なバックアップから復元するまでの期限は21日間です。この期限を過ぎると期限切れとなり、完全に削除されます。
21日以内に新しいiPadが手元に届かない場合は、復元するための期限をさらに21日延長することも可能です。
それ以上期限を延ばす必要がある場合は、Appleサポートへ問い合わせてください。
一時バックアップを作成する方法
「開始」をタップしたとき、「iCloud バックアップがオフになっています」と表示される場合は、「バックアップをオンにして転送」をタップします。
また、iCloudのストレージ不足の場合は、無料で追加のiCloudを利用できますと表示されます。そのまま「続ける」をタップすると無料で追加ストレージが利用可能です。
【別のクラウドサービスを利用する方法】
iCloud以外にも、DropBoxやAmazonDrive、GoogleDriveなどのクラウドサービスでバックアップを取る方法もあります。
クラウドサービスは、iCloudと同様にオンライン上にデータをバックアップするため、サインインするだけでオンラインの環境さえあれば、いつでもデータにアクセスできます。
たとえば、DropBoxの場合は以下のデータをバックアップ可能です。
iPadの設定やホーム画面の配置などは、バックアップできません。そのため、iCloudを圧迫しないために写真などを別のクラウドサービスへバックアップするという使い方も有効です。
バックアップを取りたいデータをクラウド上に保存するだけで、簡単にバックアップが取れることもメリットです。
【パソコンを使う方法:Macの場合】
Finderを使用してiPadのバックアップを作成するには、macOS 10.15以降が必要です。それより前のバージョンのmacOSでは、iTunesを使用してiPadのバックアップを作成してください。
またWi-Fiを同期設定している場合は、iPadをワイヤレスでパソコンに接続もできます。
【パソコンを使う方法:Windowsの場合】
バックアップを取る際には、暗号化がおすすめです。暗号化すると、通常ではバックアップが取れない、パスワードやWi-Fi設定などのデータもバックアップ可能です。
暗号化したデータを復元する場合は、設定したパスワードが必要です。パスワードを間違えるとデータの復元ができなくなりますので、大切に保管しましょう。
参考:iPadユーザガイド iPadのバックアップを作成する
iPadのデータ移行には、AppleIDとパスワードが必要です。顔認証や指紋認証で、パスワードを入力する機会が減り、忘れていることもあります。
データ移行前には、AppleIDとパスワードの確認を忘れないようにしましょう。AppleIDは、iPadのユーザ名から確認可能です。
AppleIDのパスワードを忘れた場合は次の方法でリセットできます。
AppleIDを忘れた場合は、次の方法で確認可能です。
AppleIDやパスワードがわからない場合は、上記のようにAppleのサイトで姓名とメールアドレスを入力することでAppleIDを検索できます。
iPadにあるアプリのデータ移行手順も事前に確認しておきましょう。
iPad同士の場合は、大半のアプリをそのまま移行できますが、アプリ独自のデータ移行が必要な場合もあります。
たとえば、ゲームなどの場合、データ移行前に引き継ぎ設定を行う必要があることも。また、LINEもアプリからのアカウントの引き継ぎ設定が必要です。
アプリのデータの引き継ぎに失敗すれば、大切なデータを失う可能性もあるため、事前に引き継ぎ方法を確認しましょう。
アップデートしていない場合は、iPadを最新のバージョンにしておきましょう。
クイックスタートでデータ移行する場合、「iPadOS12.4」以上のバージョンでなければデータ移行できません。
バックアップしたiPadのiPadOSバージョンよりも、バックアップデータを復元するiPadのiPadOSバージョンが古い場合もデータを復元できません。
iTunesも最新のバージョンにアップデートしておきましょう。
iPadのデータ移行には次の6つの方法があります。
iTunes以外の方法はパソコン不要でデータ移行可能です。
それぞれ、解説します。
Windows、Macのパソコンを利用して、iPadのデータ移行が可能です。
比較的簡単な操作で、作業時間もiCloudを使うよりも速い傾向があるため、時間をかけずに作業したい方におすすめです。
データ移行する容量が大きい場合や、インターネット環境に問題がある場合は時間がかかる場合があります。事前にデータ整理をしたり、インターネット環境を整えたりしましょう。
iCloudを使用する方法ならパソコン不要で、比較的簡単な操作でデータ移行が可能です。
バックアップや復元作業時にインターネットを経由するため、インターネット環境によっては作業に時間がかかります。
設定完了後もAppや写真、音楽などのコンテンツなどの復元が、情報量によって数日間続きます。工程が完全に終了するまでは、できるだけ電源を入れWi-Fiに接続しておきましょう。
iCloud以外のクラウドサービスで、バックアップを取ったデータは、クラウドサービスにサインインするだけでいつでも復元可能です。
クラウドサービスは、オンラインの環境があれば、パソコンやiPadなどどんな端末からもアクセスできることがメリット。
iPad本体にデータを保存する必要がなければ、オンライン上にずっと保存しておくことも可能です。
クラウドサービス上にあるデータは、他の人とも共有可能なため、目的に応じて共同作業することも可能です。
クイックスタートは、「iPadOS12.4」以降のiPad内のデータを直接転送できる機能で、古いiPadと新しいiPadを近づけるだけでデータ移行が可能です。
クイックスタートを利用する場合は事前に次の準備が必要です。
Bluetoothでもクイックスタートを利用できますが、安定性にかけるためできるだけWi-Fiもしくは有線での利用がおすすめです。
直接データ転送するため、同時にバックアップを取ることはできません。バックアップが必要な場合は、事前に作成しておきましょう。
以上でデータ移行は完了です。個別で設定するアプリは、事前に確認していた方法でデータを復元しましょう。
移行したいデータが少ない場合は、AirDropを利用してデータ移行も可能です。移行できるデータは写真や書類、動画、アプリ、Webサイトなど。
例えば、iCloudを利用してデータ移行した場合、無料で利用できるデータ容量には上限がありますが、AirDropを利用して写真や動画を事前に移行すれば、データ容量を抑えることも可能です。
古いiPadと新しいiPadが近くにあり、BluetoothやWWi-Fiの通信範囲内にいることが条件です。
ドコモやauと契約しているiPadであれば、独自のサービスを利用してデータ移行も可能です。
データ移行できないときはドコモやauのサポートも受けられるため、ドコモ、auで契約したiPadを利用している方にはおすすめです。
ドコモでは、「ドコモデータコピー」のアプリを利用してデータ移行が可能です。
移行できるデータは次の通り。
新旧iPadに「ドコモデータコピー」のアプリが必要なため、事前にインストールしましょう。
iOSのバージョンは10.0以上。連絡先やカレンダーがクラウドサービスと同期する設定になっている場合は、データ移行機能が利用できないことがあるため、事前に解除しておきましょう。
auのiPadは「データお預かりアプリ」でデータ移行できます。
転送できるデータは以下の通りです。
auサーバに保管できるデータ容量は、auスマートパス、auスマートプレミアム会員は50GBまで、非会員は1GBまでです。非会員の場合は、バックアップできる容量が少ないため、移行するデータが少ないライトユーザーの方におすすめです。
データのバックアップ手順
データ復元手順
iPadのデータ移行には次のような注意点もあります。
iPadのデータ移行には、移行するデータの容量や通信環境によって、時間がかかる場合があります。
事前にデータを整理する、インターネット環境を整えておくとデータ移行がスムーズです。事前準備をしておいても、時間がかかる可能性もあるため、時間に余裕をもって行いましょう。
iPadのデータは事前にバックアップを取りましょう。
とくにクイックスタートでデータ移行した場合、バックアップは取れません。万が一でデータ移行に失敗した場合に備えて、
iPadからAndroidのタブレットへのデータ移行可能です。しかし、次のデータは移行できないため注意が必要です。
LINEのトーク履歴はiOSとAndroidではトーク履歴を残せないため、事前にスクショを取るなどの方法が必要です。
またLINEのコイン残高も移行できないため、事前に使い切りましょう。
iPadのデータ移行は、次の方法で行いましょう。
パソコンがない場合でも、iCloudやクイックスタート、アプリの利用などで簡単にデータ移行ができます。
とくにクイックスタートは、iPad同士を近づけるだけでデータ移行できるため、とても手軽にデータ移行できる方法です。
iOSのバージョンアップなどの事前準備が必要なため、確認の上行いましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。