Fireタブレットは、Amazonが提供する低価格タブレット。動画視聴や読書、ゲームなど、さまざまな用途に活用できます。
Fireタブレットを譲渡や売却する場合には、初期化が必要です。Fireタブレットを初期化するとデータを完全に削除するだけでなく、不具合がある場合に修正できることもあります。
そのため今はまだ手放さない場合でも、初期化の方法を知っていれば不具合が起こった場合に役立ちます。
この記事では、Fireタブレットを初期化する手順と初期化できない場合の対処法を紹介します。Fireタブレットを譲渡や売却する場合は、ぜひチェックしてみてください。
【この記事でわかること】
目次
Fireタブレットの初期化は、タブレットを工場出荷状態に戻すための方法です。初期化することで、過去のデータや設定を完全に削除し、新たな所有者に譲渡する際のセキュリティを確保します。
Fireタブレットを譲渡する場合、自分の個人情報やアカウント情報が残っていれば第三者に漏洩する可能性があります。また、タブレット上で保存されているデータも他人に見られる可能性もあるため、これらの情報を守るために初期化は重要な手順です。
Fireタブレットを初期化することで、以下のようなことが起こります。
Fireタブレット内のデータは、初期化すると完全に削除されます。一方、クラウドストレージや外部ストレージに保存しているデータは、初期化しても削除されません。
Fireタブレット内の大切なデータは、事前にバックアップが必要です。また、アカウント情報も削除されるためログインするアカウントやパスワードなどもメモしておきましょう。
Fireタブレットを初期化するメリットは、以下の通りです。
Fireタブレットを初期化すると、タブレットの設定やデータを完全に消去できます。そのため、譲渡や売却する場合に情報が漏洩する心配がありません。
また、Fireタブレットに不具合が起こった場合に、あらゆる手段を試しても改善しない場合の最後の手段として初期化を実行すると、不具合が改善されるケースもあります。Fireタブレットに不具合が起こった場合のためにも、覚えておくと良い方法です。
タブレットの初期化に関しては、下記記事でも詳しく解説しています。
タブレットの初期化をするとどうなる?消えるデータと初期化方法を紹介!>>
Fireタブレットを初期化して譲渡する前には、以下の手順も必要です。
Fireタブレットを初期化する前には、これらを行ってから初期化する必要があります。順番に手順を紹介します。
まず、バックアップと復元がオンになっていると、初期化後にFireタブレットの設定を復元できてしまいます。バックアップと復元では写真などのデータは復元できませんが、Wi-Fiの設定や検索履歴などは復元できます。個人情報の漏洩にもつながるので、初期化前に必ずオフにしましょう。バックアップと復元は、以下の手順でオフにできます。
バックアップと復元をオフにしたら、次はAmazonアカウントとの連携を解除します。連携を解除しなければ、新しい所有者が自分のアカウントでFireタブレットを使用する可能性があります。
Fireタブレットは初期化すると、アカウントも解除できますが念のために事前に解除しておくと安心です。譲渡する前には、Fireタブレットから自分のアカウントを解除しておくことも重要です。
アカウントの解除手順は、以下の通りです。
初期化によってタブレット内のデータや設定などの情報はすべて消去されます。初期化前には、Fireタブレット内の重要なデータをバックアップしておきましょう。バックアップを取ることで、後でデータを復元することが可能です。
Fireタブレットに保存している、写真、音楽、アプリなどのデータを別のデバイスやクラウドサービスに保存しておきましょう。
Fireタブレットのデータバックアップには、以下の方法があります。
【電子書籍をクラウドへ移動する】
【連絡先データをエクスポートする】
【カレンダーデータをエクスポートする】
【パソコンにファイルを転送する】
ゲームアプリなどの内部データは、基本的にバックアップを取れません。アプリごとにデータの引き継ぎ方法を確認し、アカウント情報やパスワードを保管しておきましょう。
Fireタブレットは初期化しても、不具合などで完全にデータが削除されない場合があります。タブレットに残った情報の漏洩を防ぐためにも、端末の暗号化が必要です。
FireOSのバージョンが5.0以降の場合はデフォルトで暗号化がオンになっていますが、念のため以下の手順で確認しておくのがおすすめです。
タブレットの暗号化の項目で、「暗号化されています」と表示されていたら端末は暗号化されています。「端末を暗号化」などの記載があった場合は、暗号化されていないため、オンにしてからアプリを閉じましょう。
以上の作業が終わったら、Fireタブレットの初期化へ進みます。
Fireタブレットを譲渡する際には、必ず初期化することが重要です。初期化は、Fireタブレットを工場出荷状態にリセットすることで、個人情報や設定を削除する方法です。
Fireタブレットの初期化手順には、主に2つの方法があります。設定メニューからの初期化とリカバリーモードからの初期化です。それぞれ詳しく解説します。
まずは通常の初期化方法を紹介します。
Fireタブレットがフリーズしている場合や、設定を開けない場合はリカバリーモードを起動して初期化します。
Fireタブレットを初期化する方法はいくつかありますが、なんらかの不具合によって初期化がうまくいかない場合もあります。ここからは、初期化できない場合の対処法を5つ紹介します。
Fireタブレットのバッテリー残量が不足している場合は、初期化できません。充電ケーブルを接続して、30分以上充電してから再度初期化を試してみてください。
セーフモードで起動することで、問題の原因を特定できる場合があります。セーフモードとは、不具合を見つけるために必要最小限の構成で起動する診断モードのことです。
Fireタブレットの場合はセーフモードで起動すると、工場出荷時にインストール済みのアプリのみ起動して、あとからインストールしたアプリは起動しません。そのため、不具合の原因となっているアプリを発見できます。セーフモードで起動できない場合は、システムファイルやハードウエアに不具合がある可能性が高くなります。
以下の手順で、セーフモードに入りましょう。
セーフモードで起動できたら、原因となっているアプリをアンインストールしましょう。問題が解決したら、Fireタブレットの初期化を試してみてください。
ソフトウェアのバージョンが古い場合、初期化できない原因になっている可能性があります。Fireタブレットは、インターネットに接続すると自動で更新しますが、更新に失敗することもあります。Fireタブレットが最新のソフトウェアバージョンであるか確認し、以下の手順で最新版にアップデートしてみてください。
それでも初期化ができない場合は、Amazonカスタマーサービスに連絡しましょう。専門のスタッフがトラブルシューティングを行い、解決策を提供してくれます。必要な場合は修理を依頼することもできるため、利用するのもおすすめです。
Fireタブレットを初期化して再び使用する場合は、次の2つを実行する必要があります。
Fireタブレットを初期化すると、すべてのデータが消去され、設定が工場出荷時の状態に戻ります。初期化後に再びFireタブレットを使用する場合は、データをバックアップから復元する必要があります。ただし、譲渡する場合には不要です。
Fireタブレットを初期化すると、再セットアップ画面が表示されます。Amazonアカウントなど必要な情報を入力し、再セットアップしましょう。Fireタブレットを譲渡する場合は、再設定の必要はありませんが、再び使用する場合には必要です。
Fireタブレットを初期化するには注意点もあります。初期化は不具合の修正も可能ですが、すべての不具合が修正されるわけではありません。Fireタブレットの初期化に関する注意点を、順番に見ていきましょう。
Fireタブレットを初期化する前には、データのバックアップが必要です。初期化すると、保存されているデータは全て消去されます。大切なデータは事前に別の場所にバックアップを取ることをおすすめします。
Fireタブレットを初期化するとアカウントは解除されますが、あらかじめ解除しておけば安心です。
またFireタブレットに紐付けられているアカウント(Amazonアカウント、Googleアカウントなど)は、初期化後に再度ログインする必要があります。Fireタブレットを再び使用する場合は、ログイン情報をメモしておきましょう。
初期化はFireタブレットの問題を解決する手段の一つですが、全ての問題を解決するわけではありません。以下の問題は、初期化では解決しない可能性があります。
Fireタブレットの動作に問題がある場合、ネットワークの問題が原因となっている可能性も考えられます。初期化しても問題が解決しない場合は、Wi-Fiの接続や設定を確認するか、ネットワークのトラブルシューティングを実施してみてください。
初期化はソフトウェアの問題に対して有効ですが、ハードウェアに問題がある場合は解決できません。その場合は、Amazonサポートに連絡して修理や交換を依頼しましょう。
Fireタブレットを譲渡や売却する場合は、初期化が必要です。初期化するとデータが完全に削除され、工場出荷状態に戻るため安心して譲渡できます。
Fireタブレットを初期化すれば、不具合が起こった場合に修正できる場合もあります。あらゆる手段を試しても修正しない場合の最後の手段として利用するのがおすすめです。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。