「iPhoneを初期化する方法を知りたい」
「初期化が必要になるタイミングを知りたい」
「初期化前に必要な準備や注意点を知りたい」
急にiPhoneの初期化が必要になっても、正しいやり方を知っている方は少ないはずです。
この記事ではiPhoneの初期化で困っている方向けに、事前準備から正しい手順・復元方法を解説します。
記事の内容を読めば、自分でiPhoneの初期化ができるようになります。
準備から初期化完了まで1時間以上掛かることもありますので、時間の余裕のある時に作業しましょう。
目次
iPhoneを初期化すると、すべてのコンテンツと設定が消去され、デバイスが工場出荷時の状態に戻ります。
初期化後も必要な情報はバックアップすれば復元できますので、このまま安心して読み進めてください。
本当に初期化する必要があるか心配という方は、始めに以下8つのケースに当てはまるか確認してみると良いでしょう。
iPhoneのロック画面で入力するパスコードを忘れてしまった場合、初期化する必要があります。
この場合、パソコンを使用した「リカバリーモード」による初期化を実行すると新しいパスコードを設定し直せます。
ペアレンタルコントロール等に使用する「スクリーンタイム」のパスコードを忘れてしまった場合、初期化する必要があります。
ロック画面のパスコード忘れと同様、「リカバリーモード」による初期化を実行すると新しいパスコードを設定し直せます。
iPhoneを始めとするApple製デバイスは、Apple Storeやオンラインで下取りに出すことができます。
この場合、自己責任で全てのデータを消去し初期化する必要があります。
iPhoneの反応がにぶい・頻繁にフリーズするなどの不具合は、初期化により解消される可能性があります。
全ての不具合が解消できるわけではありませんが、ソフト・ハードどちらが原因なのか切り分けることができます。
知人に譲る・スマホ買取店やフリマサイトなどでiPhoneを売却する場合、初期化が必要です。
この場合、初期化後に他の人が使えるようにiCloudからサインアウトし、「デバイスを探す」をオフにする必要があります(方法は後述)。
Apple Storeやオンライン・街の修理店などに修理を依頼する場合、iPhoneの初期化が必要な場合があります。
店舗によって方針は異なりますが、情報漏えい・データ消失などのトラブルを回避するため、同意書にサインを求められることもあります。
iPhoneが紛失や盗難にあった場合、後述の「デバイスを探す」でiPhoneを初期化できます。
この場合、初期化後もApple IDとパスワードでログインすれば再設定可能です。
使わなくなったiPhoneを処分・廃棄したい場合、個人データの流出を避けるために初期化する必要があります。
初期化作業に不安がある場合、無料でデータ消去してくれる処分専門業者に依頼するのもおすすめです。
初期化作業は場合により1時間以上掛かり、データ通信も発生します。
安心・安全に作業できるように、あらかじめ以下の点を確認しておきましょう。
バックアップや初期化作業中に電源が落ちないよう、しっかり充電しておきましょう。
初期化作業中も充電しておくとより安心です。
iCloudへのバックアップや復元ではデータ通信が発生します。
モバイルデータ通信を使いたくない方は、Wi-Fiに接続しておくことをおすすめします。
iPhoneのリセットにはパスコード・Apple IDとApple IDのパスワードが必要です。
作業途中で困らないように、あらかじめ確認しておきましょう。
ゲームアプリなどでは、個別にデータ移行が必要なものもあります。
以降の「iPhone初期化前の準備9つ」に記載のないアプリは、個別に確認をしましょう。
ここから、初期化前の事前準備について解説します。
確実にバックアップ・初期化できるよう、慌てずに作業しましょう。
SuicaはApple Payから削除することにより、残高などをサーバに退避できます。
退避したデータは初期化後のiPhoneで再設定できるほか、別端末に移し替えることも可能です。
削除手順は「JR東日本のサイト」をご確認ください。
PASMOの残高移行は、以下の点に注意してください。
手順は「PASMOのサイト」をご確認ください。
LINEトークの内容はスマホ本体に保存されているためバックアップが必要です。
手順は「LINEトーク履歴のバックアップ方法」をご確認ください。
Apple Watchのペアリングを解除しましょう。
ペアリングを解除したApple Watchのデータは、iPhone上に全てバックアップされます。
そのため、下記「iPhoneのバックアップ」を行えば、Apple Watchはいつでも復元できます。
手順は「Apple Watch のペアリングを解除して消去する」をご確認ください。
iPhoneのバックアップは以下3つの方法で作成できます。
手順は「iPhoneのバックアップを作成する」をご確認ください。
※iCloudの無料枠は5GBですが、新しいiPhoneへのデータ移行のために一時的に容量を拡大して利用できます。
ただし、利用期限など制約がありますので、詳細は「iCloud ストレージを一時利用する」をご確認ください。
iPhoneを売却・譲渡・下取りで手放す場合、必ず「デバイスを探す」をオフにしましょう。
オフにしないと初期化後のiPhoneでロックが掛かり、他の人が利用できなくなります。
手順は『iPhone やその他のデバイスで「探す」を無効にする』をご確認ください。
iPhoneを売却・譲渡・下取りで手放す・または廃棄する場合、Apple Careプランを解約しましょう。
手順は「AppleCare プランを解約する」をご確認ください。
iPhoneを売却・譲渡・下取りで手放す場合、iCloudからサインアウトしてください。
サインアウトせずに初期化すると、初期化後のiPhoneでロックが掛かり他の人が使えなくなる可能性があります。
手順は「iPhone、iPad、iPod touch、Apple TV、Mac で iCloud からサインアウトする」をご確認ください。
Androidスマホに機種変更する場合、iMessageの登録を解除しましょう。
iMessageはAppleのサービスであり、電話番号と紐づいています。
そのため、Androidへ機種変更するとSMS/MMSメッセージを受信できなくなってしまいます。
「iPhone またはオンラインで iMessage の登録を解除する」の手順で登録解除しましょう。
ここまでの手順で準備を終えたら、iPhoneを初期化しましょう。
初期化する方法は3通りありますので、最適なものをお選びください。
通常の初期化は設定アプリから実行できます。
パスコードとApple IDの入力が必要になりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
手順は「iPhone、iPad、iPod touch を初期化する (工場出荷時の設定に戻す) 方法」をご確認ください。
ロック画面のパスコードやスクリーンタイムのパスコードを忘れた場合、MacまたはWindows PCを使用してリカバリーモードでの初期化を実行してください。
手順は「iPhone のパスコードを忘れた場合」をご確認ください。
iPhoneが紛失や盗難にあった場合は、「デバイスを探す」から初期化しましょう。
iPhoneがオンラインの場合リモートで初期化され、オフラインの場合は次にオンラインになったときに初期化されます。
手順は『iCloud.comの「デバイスを探す」でデバイスを消去する』をご確認ください。
iPhoneを売却・譲渡・下取りで手放す場合、「信頼できるデバイス」からiPhoneを削除しましょう。
削除することにより、本人確認などに使用されることが無くなるため安心です。
手順は「Apple ID のデバイスリストを調べ、Apple ID でサインインしているデバイスを確認する」でご確認ください。
初期化後のiPhone、または新しいiPhoneでデータを復元する手順を解説します。
iCloudまたはパソコンにバックアップしたデータをiPhoneに復元できます。
手順は「iPhone、iPad、iPod touch をバックアップから復元する」でご確認ください。
Suicaは、同じApple IDでサインインすればサーバに退避したデータを復元できます。
手順は「JR東日本のサイト」をご確認ください。
PASMOもSuica同様、サーバに退避したデータを復元できます。
手順は「PASMOのサイト」をご確認ください。
初期化後または新しいiPhoneでLINEを起動した後、バックアップしたトーク履歴を復元できます。
手順は「LINEあんぜん引き継ぎガイド」をご確認ください。
ここまでの手順でiPhoneが初期化出来ない場合、修理を検討しましょう。
iPhoneの修理は、以下の方法で依頼することができます。
修理期間や費用、デバイスの発送方法などが異なりますので、ご自身に最適な方法を選択してください。
今回は、iPhoneの初期化について解説しました。
iPhoneの不具合や紛失は、ある日突然起こります。
いざという時に備え、日頃からApple IDの確認やデータのバックアップを心掛けましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。