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Windows Updateが終わらない時の対処法を解説!上級者向け手順も紹介

「Windows Updateがなかなか終わらない・・・」
「99%のまま止まってしまっている・・・」

このように、Windowsユーザーを困らせることの多い「Windows Update」。
突如始まり、アップデート中は一切操作ができないという性質から、嫌っているユーザーも少なくありません。

それでも、すんなり終わってくれれば特に問題はありませんが、時には何時間も、場合によっては一日経っても終わらないような時もあります。

そこでこの記事では、なぜWindows Updateが終わらなくなってしまうのか、そんな時にどう対処すればいいのか、といった部分を中心に解説していきます。

【この記事でわかること】

  • Windows Update(更新プログラム)とは
  • Windows Updateが終わらない原因
  • Windows Updateが終わらない時の一般的な対処法
  • 上級者向けの対処法
  • Windows Update中の強制シャットダウンについて

Windows Update(更新プログラム)とは

そもそもWindows Updateが何のために行われているのか、ということを知らない方もいらっしゃるでしょう。

Windows Updateとは、Windowsパソコンに搭載されているシステムを改善したり、セキュリティ上の問題を解決して最新の状態に更新したりするために行われるアップデートのことです。

Windows Updateは基本的に自動で行われるように設定されていますが、設定を変更すれば自動更新を無効にすることもできます。

こう聞くと、「アップデートがなかなか終わらないこともあるし、アップデートの失敗でパソコンの挙動がおかしくなることもある。別に最新の状態にしなくてもいいからWindows Updateをしたくない」と考える方もいらっしゃるでしょうが、自動更新を無効にするのは非常に危険です。

更新プログラムは、Windowsをより快適に使うためだけのものではなく、Windowsのシステムに重大な欠陥が見つかった場合の修正も行われます。
こういった欠陥を放置しておくと、それを狙ったコンピュータウイルスが侵入するなど、セキュリティ的にかなり危ない状態となってしまうのです。

時間がかかり、アップデート中はパソコンの動きも重くなってしまうことから嫌われがちなWindows Updateですが、Windowパソコンを使う以上、アップデートのやり忘れを防ぐためにも自動更新は必ず有効にしておくべきです。

Windows Updateが終わらない原因

Windows Updateが終わらない原因は、主に以下の通りです。

更新プログラムの量が多い

アップデートが終わらないと感じる最も多い原因は、「更新プログラムの量」です。

Windows Updateには、数分~数十分で終わる軽微なものから、数時間~半日以上かかるような大規模なものまでいろいろあります。
特にパソコンのスペックが低い場合、膨大な量のアップデートがあると、まるで止まっているように思えるほど遅々として進まないことも珍しくありません。

しかしこういったケースでは、終わらないというより「ただ時間がかかっているだけ」ですので、何か問題があるわけではありません。
ひたすら待つことで、いずれアップデートは終わります。

ただし、丸一日経ってもアップデートが終わらないような場合は、更新プログラムの量の問題ではなく他の原因がある可能性が高いと考えた方がよいでしょう。

ディスクの空き容量が少ない/足りない

ディスクの空き容量が不足していると、そもそも更新プログラムをインストールする領域が足りず、アップデートが完了しません。

不足していなくとも、容量が少ないと作業領域も少なくなってしまうため、異常に時間がかかってしまい、何も作業が進んでいないように見えることがあります。

ドライバーの不具合

ドライバーとは、デバイスを正常に動かすためのプログラムのことです。
車を動かすためにはドライバー(運転手)が必要なのと同じ理屈で、ドライバーがなければパソコンのデバイスも動いてくれません。

こういった役割を果たすドライバーですが、USBコントローラや無線アダプタ、Bluetoothアダプタ、プリンターなどなど、内臓・外付けを問わず何かしらのデバイスのドライバーに問題があると、Windows Updateがスムーズに進まないことがあります。

セキュリティソフトによる制限

市販のセキュリティソフトが有効になっていると、ネットワークに制限がかかってしまい、Windows Updateが阻害されてしまうことがあります。

Windowsの問題

  • Windowに一時的な不具合が発生している
  • Windows Updateサービスが停止している
  • Windows Update関連のファイルに不具合が生じている
  • Windowsのシステムファイルが破損している

こういったWindows絡みのトラブルも、Windows Updateが終わらない原因となります。

更新プログラム自体に問題がある

たまに、Microsoftがリリースする更新プログラム自体に問題があり、アップデートできないというケースもあります。

実際、以前に以下の更新プログラムに不具合があり、後日修正された更新プログラムが配布されました。

  • KB3189866
  • KB3194496
  • KB3197356

Windows Updateが終わらない時の一般的な対処法

著しくスペックの低いパソコンでもない限り、どんなに大型のアップデートであっても丸一日以上かかるということは考えづらいです。

従って、24時間以上待ってもアップデートが終わらない場合は、以下の対処法を実践してください。

ディスクの空き容量を増やす

ディスクの空き容量を増やすことで、更新スピードが劇的に改善することがあります。

Windowsの更新プログラムがインストールされるのはCドライブのため、Cドライブの空き容量が少ない時は以下のような処理を試してみてください。

  • 不要なファイルを削除する
  • 外付けのストレージ(HDDやUSB)にデータを移す
  • ディスククリーンアップを行う

Cドライブの空き容量は、少なくとも20%以上は確保しておきたいところです。

セキュリティソフトの無効化

市販のセキュリティソフトを有効にしているとネットワークに制限がかかってしまうことがあるため、Windows Updateが終わらない場合は一旦セキリュティソフトを無効にしてください。

これだけで、スムーズにアップデートが完了することもあります。

デバイスドライバーの更新

デバイスドライバーに何かしらの問題がある場合を考慮し、一度ネットワークのリフレッシュを行なってみてください。
ネットワークのリフレッシュを行うことで各ドライバーが自動で更新され、最新の状態となります。

リフレッシュの方法は簡単で、インターネット接続を一度切断し、再度接続するだけです。

無線ではなく有線を使用

ネットワーク環境が不安定な場合、なかなかアップデートが進まないこともあります。
無線LANでインターネットに接続している場合は、有線LANに切り替えてみましょう。

一時ファイルの削除

アップデートが失敗に終わり、中途半端にファイルが残ってしまうと、アップデートが正常に完了しなくなってしまうことがあります。

こうした中途半端に残った一時ファイルを削除することで再インストールが成功することがありますので、以下の手順で一時ファイルを削除してみてください。

  1. Windowsマークを右クリックし、設定アプリを開く
  2. システム画面にある「記憶域」をクリックする
  3. 「一時ファイル」をクリックし、「WindowsUpdateのクリーンアップ]と「配信の最適化ファイル」にチェックを入れる
  4. 「ファイルの削除」をクリックする
  5. 一時ファイルの削除完了後、再度更新プログラムをインストールする

トラブルシューティングツールの活用

Windows Updateサービス自体に問題が生じている場合、トラブルシューティングツールを使うことで解決できることがあります。

トラブルシューティングの手順は以下の通りです。

  1. Windowsマークを右クリックし、設定アプリを開く
  2. 「更新とセキュリティ」をクリックする
  3. 左メニューにある「トラブルシューティング」をクリックする
  4. 「その他のトラブルシューティングツール」というリンクをクリックする
  5. 「Windows Update」をクリックし、「トラブルシューティングの実行」をクリックする

参考:Windows Update トラブルシューティング ツール

セーフモードでWindows Updateを実行

通常起動した状態でアップデートがうまく進まない場合は、セーフモードで立ち上げてから実行することで正常に完了することがあります。

セーフモードとは、Windowsを動かすための最低限のシステム環境で立ち上がった状態のことを指します。

セーフモードで立ち上げる手順は以下の通りです。

  1. ログイン画面で、Shiftキーを押しながら画面右下の電源ボタンをクリックし、再起動をクリックする
  2. 再起動完了後に「オプションの選択」画面が表示されるので、「トラブルシューティング」をクリックする
  3. 「トラブルシューティング」画面にて、「詳細オプション」をクリックする
  4. 「詳細オプション」画面にて、「スタートアップ設定」をクリックする
  5. 「スタートアップ設定」画面にて、再起動ボタンをクリックする
  6. 再起動完了後に再び「スタートアップ設定」画面が表示されるので、F5キーを押して「セーフモードとネットワークを有効にする」を選択する
  7. セーフモードでWindowsが立ち上がる

起動後は、設定アプリからWindows Updateを行ってください。

参考:Windowsで PC をセーフ モードで起動する

上級者向けの対処法

上記の方法をすべて試してもWindows Updateが完了しない場合は、より高度な対策を行うことで解決することがあります。

ただし、以下に紹介する方法は上級者向けとなっています。
手順を間違うと、より深刻な不具合を誘発してしまう可能性があるため、パソコン初心者の方は充分注意しながら行うか、下手に実行せずにMicrosoftのサポートに連絡するようにしてください。

参考:Microsoftサポート

ソフトウェア配布フォルダの名前を変更

  1. 検索ボックスに「コマンドプロンプト」と入力
  2. オプション一覧から「管理者として実行」を選択し、「はい」を選択
  3. 表示されたウィンドウに「net stop bits」と入力してEnterキーを押す
  4. 次に、「net stop wuauserv」と入力してEnterキーを押す
  5. 次に、「ren %systemroot%\softwaredistribution softwaredistribution.bak」と入力してEnterキーを押す
  6. 次に、「ren %systemroot%\system32\catroot2 catroot2.bak」と入力してEnterキーを押す
  7. 次に、「net start bits」と入力してEnterキーを押す
  8. 最後に、「net start wuauserv」と入力してEnterキーを押した後、コマンドプロンプトを閉じる
  9. 再起動する

セキュリティソフトを一時的に削除

最新バージョンのWindows10に更新しようとした際、市販のセキュリティソフトなどによってエラーが発生することがあります。

そのため、こういったソフトを一時的にアンインストールしてからデバイスを最新の状態にし、それから再びセキュリティソフトをインストールすることでエラーが発生しなくなるかもしれません。

なお、市販ウイルスソフトは、最新のWindows10と互換性のあるものを使うようにしてください。

注意点として、セキュリティソフトのアンインストール前には、必要なプロダクトキーがすべて手元にあるかどうかを確認しておくようにしてください。

ハードディスクのエラーを修復

ハードディスクのエラーが原因だった場合は、以下の手順を実行することで正常にWindows Updateが終わるようになる可能性があります。

  1. 検索ボックスに「コマンドプロンプト」と入力
  2. オプション一覧から「管理者として実行」を選択し、「はい」を選択
  3. 表示されたウィンドウに「chkdsk/f C:」と入力してEnterキーを押す
  4. ハードディスクの自動修復が開始される
  5. 完了後、再起動を求められるので実行する

Windowsのクリーンブートを実行

クリーンブートとは、最小セットのドライバーとスタートアッププログラムでWindowsの起動が行われることを指します。

クリーンブートをすることによって、アップデート失敗の原因となっているプログラムと、更新プログラムをインストールする時に発生するソフトウェアの競合を解消できます。

クリーンブートの手順は以下の通りです。

  1. 管理者としてパソコンにサインイン
  2. 検索ボックスに 「msconfig」と入力
  3. 検索結果から「システム構成(System Configuration)」を選択
  4. 「システム構成」の「サービス」タブで、「すべてのサービスを非表示にする」にチェックを入れ、「すべて無効にする」を選択
  5. 「システム構成」の「スタートアップ」タブで、「タスクマネージャーを開く」を選択
  6. スタートアップ項目ごとに項目を選択し、「無効にする」を選択
  7. タスクマネージャーを閉じる
  8. 「システム構成」の「スタートアップ」タブで、「OK」を選択
  9. 再起動すると、クリーンブート環境で立ち上がる

参考:Windows でクリーン ブートを実行する方法

システムファイルを復元して修復

  1. 検索ボックスに「コマンドプロンプト」と入力
  2. オプション一覧から「管理者として実行」を選択し、「はい」を選択
  3. 表示されたウィンドウに「DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth」と入力してEnterキーを押す
  4. コマンド操作が正常に実行されると、コマンドプロンプトに「復元操作が正常に完了しました」、もしくは「操作が正常に完了しました」という確認メッセージが表示される(これらの確認メッセージが表示されない場合は、コマンドをもう一度入力して実行してみる)
  5. 次に、「sfc /scannow」と入力してEnterキーを押す
  6. sfcスキャンの検証が100%完了するまで待つ
  7. コマンドプロンプトを閉じる

これでシステムファイルを復元して修復されるので、再度Windows Updateを行ってみてください。

Windows Update中の強制シャットダウンについて

Windows Updateがなかなか終わらないと、イライラしたり、「もう動作していないのでは?」と不安になったりしてしまい、つい電源を落としたくなってしまうことがあると思います。

しかし、更新プログラムのインストール中に電源を落としてしまうと、予期しないような重大な不具合を抱えてしまう原因となることがあります。
従って、どんなにアップデートが遅いように感じても、最低半日、できれば丸一日は待ってみるべきです。

電源ボタンを長押ししての強制シャットダウンは、何をやっても駄目な時の最終手段だとお考え下さい。

まとめ:Windows Updateは時間がかかることも多いので可能な限り待つことが重要

以上、Windows Updateが終わらない原因や対処法について解説してきました。

アップデートがなかなか終わらない時の原因は様々ですが、その多くが「単純に時間がかかっているだけ」です。

従って、まずはじっくりと待つことが最も重要となります。
変に操作してしまったり、強制的に電源を落としたりしてしまうと逆効果ですので。

なお、パソコンのスペック自体が低すぎると、通常のアップデートにもやたらと時間がかかってしまいます。
そういったパソコンにストレスを感じる場合は、買い替えを検討してみた方がよいかもしれません。

そしてパソコンを買い替える際は、現在使っているパソコンが不要になるかと思われます。
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監修者/前田 知伸

富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。

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