パソコンにUSBを挿入した時に正しく認識されないと、必要なデータを読み書きできず、困ってしまいますよね。
USBに関するトラブルが起きた際は、さまざまな原因が考えられます。
この記事では、Windows10のパソコンでUSBを認識しない場合の原因やよくあるトラブル事例、具体的な対処法を解説します。
USBが認識されずにお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
目次
Windows10のパソコンにUSBを挿入しても認識しない場合、USBまたはパソコン側で不具合が起きていることがほとんどです。
ここでは、主な原因を9つ紹介します。
USBは、パソコンに正しく挿入されていないと認識されません。
USBがポートの奥までしっかり差し込まれているか、USBの向きは合っているかを確認してください。
また、USBが接触不良を起こしている場合があります。
USB本体やポートにホコリや汚れが付着していないかチェックするとよいでしょう。
USB本体の破損や物理的な故障も、パソコンがUSBを認識しない原因の1つです。
といった状態が見られる場合、パソコンではなくUSB側に問題があります。
USB本体が故障する原因として、パソコンにUSBを挿入したまま持ち運ぶ・USBを何度も落とす・USBを水に濡らすといった行動が挙げられます。
USBは精密機械のため、丁重に扱うようにしてください。
USB本体には一見問題ないように見えても、内部のファイルシステムが故障していることがあります。
USBをパソコンからいきなり抜いてしまったり、USBの使用中にパソコンの電源が落ちてしまったりすると、論理的な障害が発生しやすくなります。
この場合、USBの抜き差しやパソコンの再起動を行っても効果がありません。
無理にUSBを使用し続けないよう注意してください。
USBハブを使用している場合、USBやパソコンではなくUSBハブ側に不具合が発生しているケースも考えられます。
UBSハブをパソコンからいったん取り外し、再度接続し直して状況を確認しましょう。
また、USBハブを使用している場合、接続方法が間違っているとUSBが認識されなくなってしまいます。
USBハブは機種ごとに接続方法が異なるため、正しい方法でつなげるようにしてください。
USBの端子タイプとパソコン側のポートが合っていないと、パソコンがUSBを認識できません。
USBの端子には、Type-A・Type-B・Type-Cなど複数の種類が存在しています。
Type-AのUSBは、Type-Aに対応しているポートでのみ使用可能です。
「UBSとポートの大きさが合わない」「USBを挿したもののすぐに抜けそう」といった場合は、USBの端子タイプとポートが合っているか確認してみましょう。
USBの他にも外付けHDD・マウス・キーボードなどを複数接続している場合、パソコンからの電力不足によってUSBが認識されなくなるケースがあります。
多くの周辺機器は、パソコンにつないで電力が供給されることで動作が可能です。
しかし、多数の周辺機器を接続しているとパソコンから供給される電力が分散するため、正常な動作に必要な電力量が不足する状態につながってしまいます。
パソコンに認識されないUSBが熱くなっている場合、熱暴走を起こしている可能性があります。
熱暴走は、USBを長時間パソコンに挿しっぱなしにする、一度に大量のデータを移動させようとするといった行為が原因です。
USBが熱を持ち始めたらパソコンからすぐに取り外し、風通しのよい場所にしばらく放置しておきましょう。
ただし、氷などを使用して急速に冷却すると、データが破損するおそれがあるため注意してください。
USB本体に問題がない場合、パソコン側でデバイスドライバーが正常に作動していないことが考えられます。
以下の手順でUSBデバイスドライバーの状態を確認してください。
【USBデバイスドライバーの状態を確認する手順】
参考:Windows 10でUSBメモリが認識されない場合の対処方法
「×」「!」「?」などのマークが表示されている場合、そのドライバーは破損しているか、正しく認識されていません。
Windowsのパソコンでは、BIOSというプログラムによって周辺機器の制御を行っています。
BIOSでUSBポートが無効化されていると、USBをパソコンに挿入しても認識されません。
USB本体やデバイスドライバーに問題が見られない時は、BIOSの設定を確認してみましょう。
Windows10のパソコンで以下のような症状が現れる場合、USBを正しく認識していないことが考えられます。
トラブル別に原因と対処法を解説しますので、症状が当てはまる方はぜひチェックしてみてください。
USBを挿入した際に「ドライブ :を使うにはフォーマットする必要があります。フォーマットしますか?」とメッセージが表示された場合、USB本体やファイルシステムが破損または故障している可能性があります。
このメッセージが表示されている状態ではUSBは認識されず、データの読み書きもできません。
画面の指示に従ってUSBをフォーマットすることで、論理的な障害は解消する場合がありますが、USB内のデータはすべて削除されてしまいます。
USB内のデータを残したい場合は、以下の方法を試してみてください。
chkdskは、パソコンのハードディスク全体をスキャンし、ファイルシステムエラーの発見・修復を実行するコマンドを指します。コマンドを実行する手順は以下の通りです。
【chkdskコマンドを実行する方法】
参考:chkdskについて | Microsoft Docs
上記の方法を実施してもエラーメッセージが解消されない場合は、修理業者に依頼することをおすすめします。
正常な状態であれば、UBSの挿入中はパソコンのランプが点灯します。
もしもUSBを挿してもランプが点かない時は、以下の原因が考えられます。
一般的には、USB本体ではなくパソコン側に原因があるケースがほとんどです。
USBポートやUSBハブの状態を確認し問題がなければ、一度すべての周辺機器を取り外してから、再度USBを挿入してください。
USBをパソコンに挿入してもマイコンピュータ内に表示されない場合、デバイスドライバーが正常に動作していないことが考えられます。
パソコンの再起動やUSBデバイスドライバーの再インストールを行ってください。
また、USB本体やUSBポートなどの機器が物理的に故障している時にも、このような不具合が生じる可能性があります。
USBに関する不具合が生じた際は、適切な対処を行うことが必要です。
ここでは、Windows10のパソコンがUSBを認識しない時の対処法を10個紹介します。
USBを別のポートやパソコンに挿入してみることで、認識されない原因がどこにあるのかを切り分けることが可能です。
他の場所でUSBを正常に使用できた場合、認識しなかったポートやパソコン側に問題があると考えられます。
一方、別のポートやパソコンに挿入してもUSBが認識されない場合、そのUSB本体に不具合が生じている可能性が高いでしょう。
USB側に原因があると判明した際は、一度USB本体の状態を確認してみましょう。
USBの先端に変形・サビ・変色などの症状が見られる場合、パソコンに挿入しても正しく認識されないことがあります。
新品のUSBを購入するか、正常に動作する別の端末と交換してください。
普段USBハブを使用している方は、USBを直接パソコンに挿入してみるのもおすすめです。
パソコンに直接挿してUSBが認識された場合、USBハブ側に問題があると考えられます。
新しいUSBハブを購入するか、正常に動作する別の機器と交換してください。
USB側に問題がない場合、パソコンを再起動することで正常に認識できるようになるケースがあります。
ただし、USBを挿入したまま再起動を行うと、USB・パソコンの両方に負担をかけてしまいます。
念のため、USBを含めたすべての周辺機器を取り外した上で実行するようにしてください。
外付けHDDなど複数の周辺機器を接続している場合は、USB以外の機器をすべて取り外すのも効果的です。
他の周辺機器がなくなることで電力不足が解消され、USBが正常に認識されるようになる可能性があります。
USBを始めとした周辺機器を安定して使用するために、「外付けHDDとUSBは同時に接続しない」などのようなルールを決めておくとよいでしょう。
USBデバイスドライバーに不具合が生じている場合は、再インストールによってUSBが認識されるようになる可能性があります。
USBデバイスドライバーを再インストールする方法は以下の通りです。
【USBデバイスドライバーの再インストール手順】
アンインストールしたデバイスドライバーは、パソコンを再起動することで自動的に再インストールされます。
USBデバイスドライバーが正常にインストールされていることを確認し、USBが認識されるか試してみてください。
高速スタートアップとは、パソコンの起動にかかる時間を短縮するために、シャットダウン時の状態をそのまま保存する機能です。
しかし、高速スタートアップ機能によってUSBなどの周辺機器に不具合が生じる場合があります。
以下の手順で高速スタートアップ機能を無効化し、USBが正常に認識されるか確認してください。
【高速スタートアップ機能を無効化する手順】
参考:Windows 10でUSB機器が認識されない場合|サンワサプライ株式会社
ウィルス対策ソフトなどの常駐ソフトがインストールされている場合、ソフトウェアのプログラムによってUSBの動作に悪影響を及ぼすことがあります。
常駐ソフトをいったん無効化し、USBが認識されるかどうか確認してください。
【常駐ソフトを無効化する手順】
参考:常駐ソフトウェアを一時的に無効にする方法(Windows) | バッファロー
BIOSによってUSBポートが無効化されている場合は、以下の手順の通りに設定を変更しましょう。
ただし、パソコンの機種によって操作に若干の違いがあるため、事前にマニュアルを確認してください。
【BIOSの設定を変更する手順】
USBに割り当てられたドライブ文字が他の機器と重複していると、パソコンに挿入した時に正しく認識されないことがあります。
ドライブ文字を再度割り当て直し、USBが認識されるか確認してください。
【USBにドライブ文字を割り当てる手順】
パソコンがUSBを認識しない場合、USB本体またはパソコン側に何らかの不具合が生じていることが考えられます。
USBやパソコンの状態を確認し、適切な対処を実施しましょう。
今回の記事もぜひ参考にしてください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。