ThinkPadは高い性能と耐久性を誇るLenovo製のノートパソコンです。
しかし、ThinkPadの使用中に突然異音が発生し、困惑してしまった方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ThinkPadから異音が発生する原因と対処法について解説しています。
ThinkPadをお使いの方はぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
目次
ThinkPadからビープ音が発生する場合、主な原因として考えられるのが「Fan Error」です。
Fan Errorが発生すると異音が鳴るだけでなく、パソコンが起動できなくなってしまいます。
パソコンの通気口にはファンが組み込まれており、扇風機のように回転して内部の熱を逃しています。
しかし、ファンに不具合が生じるとパソコン内部に熱がこもってしまい、本体の故障につながるため危険です。
そこでThinkPadでは、Fan Errorを出してパソコンの動作を止めるとともに、ファンの異常をビープ音によってユーザーに知らせています。
Fan Errorが発生する主な原因として、ファンやパソコン内部にほこりが溜まっていたり、ファンの部品が変形・破損したりしていることが挙げられます。
何らかの不具合でファンが正常に回らなくなってしまうと、パソコン内部の空気をうまく循環できず、内部に熱がこもりやすくなってしまいます。
とくに、デスクトップパソコンで本体を机の下に置いている場合、床のほこりが付着しやすいため注意が必要です。
また、液晶画面やキーボードなどと比べて目につきにくいため、汚れや故障があっても気が付きづらいといった特徴があります。
ここでは、Fan Errorが発生して異音が鳴った際の対処法を3つ解説します。
お困りの際はぜひ実践してみてください。
ThinkPadでFan Errorが出た際に、パソコンを強制的に起動させたい場合はESCキーを押すとよいでしょう。
本体の故障に備えてデータのバックアップを取っておきたいときなどに役立ちます。
ただし、ファンが正常に動いていない状態でパソコンを起動することになるため、長期間の使用は避けるようにしてください。
パソコン内部の熱を適切に排出できず、重要なパーツまで傷つけてしまうおそれがあります。
ファンを掃除してほこりや汚れを取り除くことで、Fan Erroを解消できる場合があります。
ファンはパソコン内部に組み込まれているため、電源を切ってバッテリーを取り外したうえで、ドライバーを使って分解していきましょう。
ファンの清掃では、エアダスターでファンの大きなほこりを吹き飛ばしたあと、綿棒やピンセットで細かい汚れを取り除くのがおすすめです。
掃除の際は、パソコンの内部にほこりが入り込まないよう注意してください。
ファンを掃除してもFan Errorが解消されないときは、ファン自体の故障が考えられます。
ファンを新しいものに交換したうえで、パソコンが正常に稼働するか確認してください。
ファンの交換は自分で行うことも可能ですが、複雑なパーツ分解が必要になるためあまりおすすめできません。
保証期間内のパソコンなら無料で対応してもらえますので、一度メーカーであるLenovoに問い合わせてみるとよいでしょう。
ThinkPadでは、Fan Error以外にも何らかの原因で異音が発生することがあります。
ここでは、その原因と対処法について詳しく解説します。
HDDに何らかのトラブルが発生していると、ThinkPadから異音が発生することがあります。
システムエラーが起きている場合は、ドライバーやOSを最新にアップデートして異音が解消されるか確認してみましょう。
また、ウィルスに感染していると同様の症状が発生しやすいため、念のためウイルスチェックも実施しておくことをおすすめします。
上記の方法を試しても改善されないときは、HDDに物理的な破損や劣化が生じていることが考えられます。
物理的な故障を自力で修復するのはほぼ不可能ですので、メーカーなどに修理依頼が必要です。
ただし、「ジージー」「ガリガリ」といった音は書き込み作業中のシーク音のため、HDDに問題はありません。
CDやDVDなどを挿入するディスクドライブから異音が発生する場合、ディスクが正しく認識されていないことが考えられます。
ディスクを一旦取り出し、正しい位置にセットできているか確認して再度挿入してみましょう。
それでも異音が解消されないときは、ディスクの表面かドライブ側に傷や汚れがついている可能性があります。
ディスクは柔らかい布で拭き取り、ドライブは市販のレンズクリーナーなどを利用してクリーニングを行ってください。
ここまで紹介した方法を実施しても異音を解消できない場合、ThinkPadが物理的に故障している可能性が高いといえます。
ここでは、ThinkPadが物理的に故障した際の対処法を2つ紹介します。
ThinkPadの製造メーカーであるLenovoでは、引き取り修理サービスを実施しています。
保証期間内であれば無料・それ以外は有償で修理を受け付けているため、公式ホームページなどで概算の費用を確認しておくとよいでしょう。
また、民間の修理業者では、メーカーより低価格で修理を受け付けている場合があります。
ネット上の口コミなどを確認したうえで、信用できる業者を選ぶことが大切です。
ThinkPadを購入してから年数が経っている場合、修理するよりも新たに買い替えたほうが安く済むケースが多く見られます。
家電量販店などによっては古いパソコンの下取りを行っていることもあるため、お得な購入が可能です。
パソコンが起動できないほど故障している場合は、専門の修理業者に引き取りを依頼するのもおすすめです。
パソコン廃棄.comでは、機器の状態や年式にかかわらず、無料で処分を受け付けています。
段ボールで郵送するだけで手続きが完了するため、忙しい方でも手軽に利用できます。
この記事では、ThinkPadから異音が発生する原因と対処法について解説しました。
ThinkPadから発生する異音の多くは、Fan Errorと呼ばれるファンの異常によるものです。
ファンに汚れやほこりが発生すると不具合が生じやすくなるため、エアダスターや綿棒などを用いて定期的に清掃しましょう。
また、Fan Errorが頻繁に発生する場合、万が一の事態に備えてデータのバックアップを取っておくことをおすすめします。
今回の記事もぜひ参考にしてくださいね。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。