Surfaceのタッチパッドは、指の動きで直感的に操作できる便利な機能。Surfaceシリーズのタブレットやノートパソコンに搭載されており、マウスやトラックパッドの代替として広く使われています。
しかし、Surfaceのタッチパッドを使い続けていると、うまく反応しない場合があります。タッチパッドを触ってもカーソルが動かない、クリックが反応しない、ジェスチャーが効かないといった問題が発生すると、作業効率や快適性が大きく低下します。
この記事では、Surfaceタッチパッドが反応しない場合の原因と12個の対処法を詳しく解説します。Surfaceのタッチパッドを長持ちさせるためのコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
目次
タッチパッドが反応しなくなると、Surfaceを正常に操作できなくなるため不便です。タッチパッドがひび割れている、液体が侵入したなど、明らかに故障している場合は、修理を依頼しましょう。
Surfaceのタッチパッドが反応しない場合、まず以下項目からどれくらい操作可能かを確認してみましょう。
カーソルが動かない、クリック操作ができない場合は、タッチパッドが無効化されている場合があります。カーソルが動いても、画面スクロールができない場合はタッチパッドの設定が原因のことがあります。
このようにSurfaceのタッチパッドが反応しない原因は、複数あります。とくによく見られる原因には、以下があります。
タッチパッドが反応しなくなる原因は、故障だけではありません。意図せずタッチパッドを無効化していたり、汚れているだけだったりなど簡単なことが原因の可能性もあります。
またタッチパッドではなく、Surface本体内のドライバーや接続しているケーブルの不具合の可能性も。複数の原因が重なっていることがあるため、さまざまな対処法を試してみましょう。
Surfaceのタッチパッドが反応しない場合は、さまざまな原因が考えられます。次に紹介する12個の対処法を試してみましょう。
簡単に試せるものから、順番に紹介しています。反応しない場合は、ぜひ順番に試してみてください。
手が乾燥していると、タッチパッドがうまく反応しないことがあります。そのため手にハンドクリームを薄く塗ると、反応する場合があります。
冬場など空気が乾燥している場合は、とくに多い現象です。手を乾燥していない状態にしてから、タッチパッドをスライドしてみましょう。ただし、タッチパッドは水分に弱いため濡れた手で触るのは厳禁です。
Surfaceにマウスを接続していると、設定によってタッチパッドが反応しないことがあります。マウスを取り外してから、反応するかを確認してみましょう。
Surfaceのタッチパッドに汚れやほこりが溜まっていると、反応しないことがあります。パソコンは精密機器のため、指に付いた汚れなどでも反応しなくなることがあります。
専用のウェットティッシュなどできれいにふき取り、乾いた柔らかい布を使ってタッチパッドを優しく拭いて清掃してみてください。ただし、水や洗剤などを直接使うと、すき間から入り込み、タッチパッドやSurface本体が故障する原因になるため注意しましょう。
Surfaceのタッチパッドが設定によって無効になっている場合は、反応しなくなります。そのため、設定を有効にすれば再び反応するようになります。
Surfaceの場合、ショートカットでもタッチパッドの有効や無効を変更できるため、誤って無効にしている可能性もあります。「Fn」+「F1」キーでタッチパッドを有効化してみましょう。
ショートカットで有効化できない場合は、以下の手順でタッチパッドを有効にしてください。
【タッチパッドを有効にする手順】
「タッチパッド」の項目の中にある「マウスの接続時にタッチパッドをオフにしない」のチェックを外している場合、マウスが接続されるとタッチパッドが無効化されます。マウスを接続している場合はこのチェックを確認してみましょう。
タッチパッドの設定の中では、感度も設定できます。感度とは、タッチパッドに触れた時に反応する感度のことです。感度を低く設定していると、いくら触ってもタッチパッドが反応しないことがあります。以下の手順で、設定を変更しましょう。
【タッチパッドの感度設定の変更方法】
タッチパッドの感度が「低い感度」になっている場合は、「標準の感度」や「高い感度」にすることで感度を上げられます。
次に有効なのが、Surfaceの再起動です。起動しているアプリやソフトなどとの関係で、タッチパッドが反応しない場合があります。
パソコンの不具合は再起動して、使用しているアプリやソフトを終了することで改善することがよくあります。Surfaceの再起動の方法は以下の通りです。
【Surfaceの再起動の方法】
Surfaceを再起動したら、タッチパッドが反応することを確認しましょう。
タッチパッドのドライバーが古い場合は、ドライバーの更新やインストールし直すことで、改善する可能性があります。
デバイスマネージャーでタッチパッドのドライバーの更新が可能です。まずは、以下の手順で更新してください。
【ドライバーの更新方法】
ドライバーを更新しても反応しない場合は、ドライバーのバージョンを元に戻すことで改善する場合があります。
【ドライバーのバージョンを元に戻す方法】
再起動が終わったら、反応するかを試してみましょう。
ドライバーを更新したり、元に戻したりしても反応しない場合は、ドライバーを以下の手順で再インストールしましょう。
【ドライバーの再インストール方法】
Surfaceの再起動が終わり、タッチパッドのドライバーがインストールされたら、反応を確認しましょう。
Windows Updateを実行することで、Windowsの不具合を改善できることがあります。
Windows Updateの更新プログラムを確認し、最新の状態ではない場合は、Windows Updateを実行しましょう。
Windows Updateを実行する際には、インターネットへ接続してください。インストールするプログラムや環境によって時間がかかる場合もあるため、余裕を持って実行しましょう。
【Windows Updateの実行方法】
Windowsの状態によって、異なるメッセージが表示されます。表示されたメッセージにしたがってWindows Updateを実行してください。
Windowsが最新の状態の場合は、念のため「更新プログラムのチェック」をクリックして、新しいプログラムの有無を確認しましょう。
パソコンは長時間使用していると、デバイス内に帯電してさまざまな不具合が起こることがあります。Surfaceのタッチパッドが反応しない場合も、帯電が原因になっている可能性があります。以下の手順で、Surfaceを放電してみましょう。
【Surfaceを放電する手順】
放電が終わったら、再度Surfaceの電源を入れてタッチパッドの反応を確認してみましょう。
ここまでの対策をしても、タッチパッドが反応しない場合は、システムファイルに不具合が起こっていることがあります。
すべての方法を試しても、改善しない場合はSurfaceの初期化が有効です。Surfaceの初期化は、データを残す方法も選べますが、念のため、事前にデータのバックアップを取っておきましょう。
【Surfaceを初期化(リセット)する手順】
タッチパッドの状態を改善するために初期化する場合は、「個人用ファイルを保持する」を選びましょう。このオプションを選ぶと、個人用ファイルとSurfaceに最初からインストールされていたアプリは保持されます。ただし、設定に加えた変更やインストールしたアプリやドライバーは削除されます。
また、Windows11を再インストールする際にはクラウドのダウンロードの使用がおすすめです。
参考:Microsof サポート Surface for Windows を復元またはリセットする
Surfaceの初期化方法は、下記記事でも詳しく紹介しています。
surfaceは売却前に初期化をしよう。初期化方法から注意点を解説!>>
それでもSurfaceのタッチパッドが反応しない場合は、タッチパッドが故障している可能性も高いです。
物理的に破損している場合だけでなく、飲み物をこぼした、内部の温度上昇によりパーツが破損したなどが原因で故障していることもあります。Surfaceを修理する場合は、Microsoftサポートや、Surface専門の修理業者へ修理を依頼しましょう。
保証期間内であれば、まずMicrosoftサポートへ相談するのがおすすめです。
保証期間外の場合、Surfaceの修理は費用が高額になる可能性もあります。さまざまな対処法を試してみても、タッチパッドの反応がない場合は思い切ってSurfaceの買い替えもおすすめです。
Surfaceを買い替えたら、古いものは処分しましょう。パソコンは小型リサイクル家電のため、処分には費用がかかります。安全に処分するためには、Surfaceのデータを消去する必要もあります。
パソコン廃棄.comでは、故障しているパソコンや古いパソコンでも無料で処分できます。事前の申し込みは不要で、処分予定のSurfaceを段ボールに詰めて、指定住所に送るだけで手軽に処分できます。Surface内のデータ消去不要、送料無料なこともメリットです。
Surfaceのタッチパッドを長持ちさせるためには、日頃のメンテナンスが大切です。タッチパッドが反応するようになっても、メンテナンスを怠れば、再び反応しなくなる可能性があります。
タッチパッドに汚れや油分が付着すると、スムーズに反応しなくなる原因になります。定期的にタッチパッドを専用のウェットティッシュなどで拭き、乾いた布で水分をふき取りましょう。また、パソコンを触る前には手を洗い、清潔な手で触ることも大切です。
タッチパッドには水分を付着させないようにしましょう。飲み物をこぼしたり、濡れた手で触ったりすると故障の原因になります。
タッチパッドは精密機器です。タッチパッドの上に物を置く、Surfaceを高いところから落とす、爪や硬いもので触るなどで、傷つけないように注意しましょう。
日常的にタッチパッドを注意して使い、メンテナンスを続けるなどで、トラブルなく長く使い続けられます。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。