Surfaceを使っていると、突然キーボードが反応しなくなり困ったことはありませんか。
Surfaceのキーボードが反応しない原因は、単純に接触不良を起こしているだけの場合もありますが、Surfaceやキーボードが故障していることもあります。
この記事では、Surfaceのキーボードが反応しない場合の対処法を、簡単にできるものから順番にまとめました。Surfaceのキーボードが反応しなくて困っている場合は、この記事で紹介する対処法を試してみてください。
【この記事でわかること】
Surfaceのキーボードが反応しない原因は、主に次の5つです。
最も多い原因が、接触不良です。そのため、キーボードが反応しない場合は、まず接触に問題がないかを確認しましょう。
Surfaceのキーボードは「Caps」キーと「Fn」キーを数回押して、LEDライトがオンかどうかをチェックして、接続を確認できます。LEDライトが点灯する場合はWindowsに問題があり、点灯しない場合はハードウェアに問題がある可能性があります。
接触に問題がない場合は、キーボードやSurface本体に不具合が起こっている可能性があります。さまざまな原因があるため、原因に合わせた対処法が必要です。複数の原因が同時に起こっている可能性もあり、原因を特定することが難しいケースもあります。
テンキーの数字だけが入力できない場合や、大文字になってしまう場合は、ロックがかかっている可能性があります。
症状別の対処方法を下記にまとめたので、参考にしてください。
症状 | 原因 | 対処法 |
---|---|---|
テンキーの数字が入力できない | Numlockがかかっている | 「Numlock」キーを押す |
大文字で入力される | Capslockがかかっている | 「Shift」+「Capslock」キーを押す |
カタカナで入力される | 無変換キーを押している | 「無変換」キーを押す |
ファンクションキーが反応しない | ファンクションキーがロックされている | 「Fn」キーを押して「Fn」キーのライトが消灯したことを確認する |
「無変換」キーは、「Space」キーの横にあり、1回押すと「全角カタカナ」に、2回押すと「半角カタカナ」になります。
キーボードの内側にほこりが溜まっている場合も、キーボードがうまく反応しない原因になります。長期間キーボードを使っていると、いつの間にかキーの間にほこりが溜まります。一部に大量に溜まったほこりがキータッチを妨げてしまい、反応しづらくなるのです。
キーボードにほこりが溜まっている場合は、目視でも確認できるため、キーボードを振る、裏返す、エアーブロアーなどでほこりを掃除できます。
Surfaceのキーボードが反応しない場合には、次の対処法を試してみると改善する可能性があります。
簡単にできるものから紹介していますので、順番に試してみるのがおすすめです。それぞれの対処法を、詳しく解説していきます。
Surfaceのキーボードは、本体とマグネットで接続されています。接続箇所であるマグネット部分に汚れが溜まると接触が悪くなり、キーボードが反応しなくなることがあります。
そのため、キーボードが反応しない場合は、キーボードをパソコンから取り外してゴミや汚れがないかを確認します。
接続箇所に汚れが溜まっている場合は、綿棒や糸くずの出ない柔らかい布に少量の消毒用アルコールを付けてきれいに掃除しましょう。きれいに掃除ができたら、再びSurfaceに接続し、キーボードが反応するかを確認しましょう。
接触箇所が特に汚れていない場合でも、単なる接触不良でキーボードが認識されないケースがあるため、再接続するだけで改善する可能性もあります。
参考:Microsoft サポート カバーとキーボードのお手入れ
起動しているアプリやソフトなどとの関係で、キーボードが反応しない場合があります。キーボードを掃除しても反応しない場合は、Surfaceを再起動してみましょう。
パソコンに不具合がある場合は、再起動して、使用しているアプリやソフトを終了することで改善する可能性があります。Surfaceの再起動の方法は以下の通りです。
【Surfaceの再起動の方法】
Surfaceが再起動したら、キーボードが反応するかを確認しましょう。
SurfaceのキーボードがBluetoothで接続されている場合は、ペアリング設定を確認しましょう。ペアリング設定に不具合が起こっている場合、キーボードがうまく反応しない可能性があります。
Bluetoothのペアリング設定の確認方法は、以下の通りです。
Bluetoothがオンになっており、接続中の端末に使用しているキーボードがあることを確認しましょう。
接続中の端末にキーボードがない場合、Bluetoothを接続しなおします。Bluetoothがオンになっていない場合は、まずBluetoothをオンにして、「Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」をクリックしデバイスを追加します。
Windows10のSurfaceには、タブレットモードの機能があり、画面をタッチして操作するタブレットとしても使用できます。
タブレットモードをオンにしつつ、キーボードでも操作していると誤作動を起こすことがあります。以下の手順で、タブレットモードをオフにしましょう。
なおWindows11では、タブレットモードは廃止されているため、この操作はできません。
高速スタート機能とは、パソコンを高速に起動するため、シャットダウンの際にメモリやCPUの状態を保存しておく機能のことです。
パソコンが高速で立ち上がる点はメリットですが、キーボードが反応しないだけでなく、さまざまなトラブルが起こる原因になります。
高速スタートアップを無効にする手順は、以下の通りです。
高速スタートアップを無効にしても、電源を入れてから起動するまでの時間が長くなるだけで、大きな問題は起こりません。購入してすぐは有効になっているため、不要な場合は無効にするのがおすすめです。
Windows11の簡単操作は、ユーザーによってパソコンを使いやすくできる機能です。簡単操作のキーボードに関する項目では、スクリーンキーボードを有効にする、キーボードの固定キー機能やフィルターキー機能を有効にする等ができます。
キーボードの簡単操作がオンになっている場合、Surfaceのキーボードが反応しないことがあります。キーボードの簡単操作機能は、次の手順でオフにしましょう。
キーボードの簡単操作機能をオフにしたら、再度キーボードが反応するかを確認してみましょう。簡単操作をオフにしても、Surfaceのキーボードの操作に問題はありません。
Surface本体をツーボタンシャットダウンすると、Surface内部の問題が解決する可能性があります。ツーボタンシャットダウンとは、Surfaceを強制終了させる方法のことです。
Surfaceのキーボードが反応しない場合だけでなく、フリーズした場合などにも有効です。Surfaceのモデルによって、ツーボタンシャットダウンの方法が異なります。ここでは、それぞれの方法を紹介します。
【比較的新しいSurfaceの場合】
Surface Pro (第 5 世代)、Surface Pro 6、Surface Pro 7、Surface Pro 7 以降、Surface Pro 8、Surface Pro 9 (すべてのモデル)、Surface Pro X、Surface Pro X (Wi-Fi) |
Surface Laptop (第 1 世代)、Surface Laptop 2、Surface Laptop 3、Surface Laptop 4、Surface Laptop 5、Surface Laptop Go、Surface Laptop Go 2、Surface Laptop Studio、Surface Laptop SE |
Surface Book 2、Surface Book 3 |
Surface Go (すべてのモデル)、Surface Go 2 (すべてのモデル)、Surface Go 3 |
Surface Studio (第 1 世代)、Surface Studio 2、Surface Studio 2 以降 |
【それ以前のSurfaceの場合】
Surface Pro、Surface Pro 2、Surface Pro 3、Surface Pro 4 |
Surface Book |
Surface 2、Surface 3 |
Surface RT |
アクセスランプが点灯中の場合は、Surface内でデータの書き換えがおこなわれています。データ消失の恐れがあるため、消灯してからSurfaceのツーボタンシャットダウンを実行しましょう。
Windowsに不具合が起こり、キーボードが反応していない場合は、Windows Updateを実行することでWindowsの不具合を修正し、キーボードの状態も改善する可能性があります。
Windows Updateはインターネットを経由しておこなうため、インターネットへ接続してから実行しましょう。インストールするプログラムや環境によって時間がかかる可能性もあるため、余裕を持って実行するのがおすすめです。
スタートメニューに「設定」がない場合は、「Windows」ボタンをクリック後、右上の「すべてのアプリ」から「設定」に進みましょう。
表示されたWindowsの状態によって、異なるメッセージが表示されます。表示されたメッセージにしたがってWindows Updateを実行してください。
Windowsが最新の状態の場合は、「更新プログラムのチェック」をクリックすると、新しいプログラムの有無を確認できます。
キーボードデバイスドライバーに不具合がある場合にも、キーボードが反応しなくなることがあります。まず、キーボードデバイスを無効にしてから、再度有効化すると反応する可能性があります。
デバイスマネージャーを閉じたら、キーボードの反応を確認してみましょう。
キーボードデバイスを再起動させても、キーボードの反応がない場合は、デバイスドライバーを一度アンインストールしてから、再度ダウンロードしてみましょう。
Surfaceを再起動すると、自動でキーボードのデバイスドライバーの再インストールが始まります。再インストールが終わったら、キーボードの反応を確認しましょう。
Surfaceの接続を確認してLEDライトが点灯し、ハードウェアの問題である可能性がある場合、UEFIで設定を変更すると改善することがあります。
UEFIとは、SurfaceのBIOSに変わる新しいプログラムのことです。基本的なハードウェアの制御項目の中にキーボード(タイプカバー)の項目があります。以下の手順で、SurfaceのUEFIを起動して、設定を変更しましょう。
オンになっている場合は「EXIT」から再起動し、もう一度「Surface UEFI」を起動して、1から順番に進めてみましょう。
さまざまな対処法を試しても、キーボードが反応しない場合は、Surfaceに備わっているトラブルシューティングを試してみましょう。トラブルシューティング機能とは、Surfaceで起こっている不具合の原因を特定して、改善方法を示してくれる機能のことです。
Surfaceを再起動したら、キーボードの反応を確認しましょう。
トラブルシューティングを実行すると、診断に15分~1時間程度かかることがあります。診断中にSurfaceを操作する、シャットダウンするなどで正常な診断結果を得られない可能性があるため、時間に余裕をもって実行しましょう。
Surfaceに電源を接続してからトラブルシューティングを実行し、実行中は触らないようにしましょう。
ここまでの操作でキーボードが改善しない場合は、システムファイルに不具合が起こっている可能性があり、Surfaceの初期化もおすすめの方法です。Surfaceの初期化では、データを残す方法も選べますが、念のため、事前にデータのバックアップを取っておきましょう。
Surfaceを初期化(リセット)する手順は、以下のとおりです。
キーボードのトラブルを回復するために初期化する場合は、まずは「個人用ファイルを保持する」を選びましょう。このオプションを選ぶと、Windows11を再インストールする際に個人用ファイルとSurfaceに最初からインストールされていたアプリは保持されます。ただし、設定に加えた変更、インストールしたアプリやドライバーは削除されます。
また、Windows11を再インストールする際にはクラウドのダウンロードの使用がおすすめです。
参考:Microsof サポート Surface for Windows を復元またはリセットする
Surfaceの初期化方法は、下記記事でも詳しく紹介しています。
surfaceは売却前に初期化をしよう。初期化方法から注意点を解説!>>
Surfaceを初期化しても、キーボードが反応しない場合は、キーボードの故障が考えられます。キーボードの故障を判断するには、別のSurfaceに同じキーボードを接続して反応があるかを確認する方法もあります。また、別のキーボードをSurfaceに接続し、認識するかを確認すれば、キーボードと本体どちらの不具合であるかがわかります。
別のSurfaceに接続してもキーボードが反応しない場合は、キーボードの故障の可能性が高いです。キーボードの買い替えを検討しましょう。Surface本体に、別のキーボードを接続しても反応しない場合は、Surface本体の故障の可能性があります。Surfaceが故障している場合は、修理や買い替えが必要です。
Surfaceのキーボードが反応しない場合、一番多い原因は接触不良です。そのため、まずはSurface本体とキーボードの接続を確認しましょう。うまく接続できていない場合や、汚れている場合は、掃除することで改善する可能性もあります。
接触不良が原因ではない場合は、デバイスやソフトウェアなどさまざまな原因が考えられるため、紹介した方法を順番に試してみてください。
あらゆる方法を試しても改善しない場合は、キーボードやSurface本体の故障の可能性があります。買い替えも検討しましょう。
Surface本体やキーボードを買い替えたら、古いものを処分しましょう。パソコン廃棄.comは、無料でSurfaceを処分できます。事前申し込み不要、データ消去も不要のため、いつでも簡単に処分できる点がメリットです。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。