「電源ケーブルを繋いでいるのに、充電されていないというメッセージが出る」
「電源のLEDランプが点滅してしまい、充電できない」
Surfaceを使っている時、こんな事態に遭遇してしまうことがあります。
しかし、焦ることはありません。
症状別の対処法を知っておけば、自分で解決できる場合も多いです。
この記事では、Surfaceが充電できない場合の「電源LEDライトの症状に合わせた対処法」について解説していきます。
【この記事でわかること】
電源ケーブルや充電器を使ってSurfaceの充電をしようとしてもできない時の原因は、LEDライトの状態によってある程度判別できます。
電源のLEDライトが点灯していれば「通電はできている」ということなので、充電器や電源ケーブルは正常であり、Surface本体側(特にソフトウェア)に問題がある可能性が高いです。
考えられる主な原因は以下のようなものです。
電源のLEDライトが点灯しないということは、Surface本体に通電していないということになります。
この場合の主な原因は以下の通りです。
電源のLEDライトが点滅している場合は、電源コネクタの接触不良である可能性が高いです。
接触不良を起こしている主な原因は以下の通りです。
Surfaceが充電できない時の対処法を、電源LEDライトの症状別に解説していきます。
電源のLEDライトが点灯している場合は、通電自体はできているため電源ケーブルや充電器には問題ないということになります。
疑われるのは、Surface本体側のトラブルです。
LEDライトが点灯しているのに充電できない時は、以下のような方法を試してください。
Surface本体内で一時的なシステムトラブルが発生している場合、再起動するだけで解決することもあります。
一番手軽な方法ですので、通電しているのに充電ができていないという時は、まず最初に再起動を実行してください。
Surfaceが一切操作を受け付けず通常の再起動ができない状態の場合は、以下の方法で強制的にシャットダウンし、再起動を行なってください。
これで強制的な再起動が完了します。
参考:Surface を強制的にシャットダウンし、再起動する
OSが最新の状態でないことや、重要なアップデートが行われていないことで内部的に充電関連のトラブルが発生している場合があります。
Windows Updateは、どういったトラブルが発生した際にも実施すべき対処法ですが、充電が正常に行われないといったケースでもまずはWindows Updateを行い、OSを最新の状態にしてください。
長い間Surfaceの充電をしない状態が続き、バッテリーが0%のまま放置されていると、充電できなくなってしまう場合があります。
スマートフォンでも、充電が完全になくなってしまうと充電ケーブルを挿し込んでもしばらく操作できないように、バッテリーが0%の状態が続くと電力を受け付けるまで時間がかかるようになってしまうのです。
この場合は、一旦Surfaceをシャットダウンし、充電したまま30分~1時間程度放置してください。 充電できるようになるまでの時間はモデルやバッテリーの状態によって異なりますが、「バッテリー0%状態」が原因で充電できなかったのならば、この方法で充電できるようになることが多いです。
なお、1年以上まったく使っていないような場合ですと、Surfaceの電源をオフにしたまま1日~2日ほど充電し続けないといけないこともあるようですので、バッテリー0%の状態が異常に長かった場合は長期間の充電を試みてください。
通電していても、バッテリードライバーに不具合があると正しく充電できません。
以下の手順にて、一旦バッテリードライバーを削除してから更新プログラムをインストールしてください。
これで、バッテリードライバーの更新が完了します。
もし更新プログラムをインストールできない場合は、以下のような方法を試してみてください。
参考:Surface のバッテリーが充電されない、または Surface がバッテリーで動作しない(Microsoft)
上記はバッテリードライバーの更新についてでしたが、Surface自体のドライバーやファームウェアがトラブルの原因となっている場合もあります。
バッテリードライバーを更新しても充電できない場合は、Surfaceドライバーとファームウェアの更新を試してください。
更新手順としては、まずMicrosoft公式の以下のページに飛びます。
参考:Surface 用のドライバーとファームウェアをダウンロードする(Microsoft)
こちらのページの「Surface のドライバーとファームウェアの手動更新」の項目にあるドロップダウンリストから、お使いのSurfaceモデルを選択すると、ドライバーとファームウェアをダウンロードするページへのリンクが表示されます。
なお、自分が使っているSurfaceのモデルがわからない場合は、タスクバーの検索ボックスに「Surface」と入力して、出てきたメニューから「Surfaceアプリ」を選択してください。
次に「お使いのSurface」を選択すれば、自分のSurfaceのモデルが表示されます。
バッテリーは消耗品ですから、使用すればするほど劣化していきます。
バッテリーの劣化が進んだことで充電できないというパターンもあり得ますので、バッテリーの状態を確認してください。
バッテリーの状態は、「バッテリーレポート」を見ることで確認できます。
確認方法は以下の通りです。
ファイルを開くと、搭載バッテリーに関する詳細情報が表示されます。
項目名 | わかること |
---|---|
Battery report | コンピューター名やBIOS、OSビルド、バッテリーレポート作成日など。 |
Installed batteries | 搭載バッテリーの設計上の容量と実際に充電できる容量、これまでの充電回数。 |
Recent usage | 過去3日間の電力状態。 |
Battery usage | 過去3日間のバッテリー使用量のグラフ。 |
Usage history | 購入時から現在までの「バッテリー駆動時間」と「ACアダプタ使用時間」の全履歴。 |
Battery Capacity history | 購入時から現在までの「バッテリーの充電容量」の全履歴。 |
Battery life estimates | バッテリーで駆動できる時間の予測値。 |
これらの項目の中で特に大事なのが、「Battery Capacity history」です。
このように、購入時から現在までのFULL CHARGE CAPACITY(充電可能な容量)の推移が一覧で掲載されています。
「バッテリーの容量が初期容量の50%以下になると寿命」としているメーカーもありますので、FULL CHARGE CAPACITYの数値が購入時よりも半分以下になっていると、バッテリーの劣化がかなり進んでいると言えるため、バッテリー交換をすべきでしょう。
Surface診断ツールキットを使うことで、Surfaceに関するトラブルを総合的に診断してくれます。
もちろん、充電に絡む「バッテリー」や「電源アダプタ」のチェックも行われるため、Surface診断ツールキットによって問題箇所を発見して解決できることがあります。
手順は、タスクバーに「Surface診断ツールキット」と入力し、検索結果一覧に出てきたツールキットを選択してから、画面上の指示に従っていくだけです。
なおSurface診断ツールキットがインストールされていない場合は、Microsoft公式サイトからダウンロードできます。
参考:Surface 診断ツールキットを使用して Surface に関する一般的な問題を解決する(Microsoft)
バッテリー制限が有効になっていると、最大容量の50%までしか充電できなくなりますが、これはバッテリーを長持ちさせるための設定であって、故障ではありません。
従って、基本的にはバッテリー制限は有効のままにしておいた方がよいでしょう。
ただ、「充電できない状況で長時間に渡ってSurfaceを使用する予定があるのでフル充電しておきたい」というようなケースもあると思われますので、その時は制限を一旦無効にするだけでOKです。
バッテリー制限を無効にする手順はお使いのSurfaceモデルによって異なりますので、以下のMicrosoft公式サイトを参考にして設定を変更してください。
参考:バッテリー制限の設定 (Surface) – Surface | Microsoft Docs
電源のLEDライトが点灯していないということは、通電できていないということなので、充電器や電源ケーブルにトラブルが発生している可能性が高いです。
LEDライトが消えている時は、以下のような対処を行ってください。
もっともあり得るのが、「電源ケーブルがしっかり挿さっていない」という初歩的なミスです。
自分ではちゃんと挿したつもりが、Surface側かコンセント側のどちらかが緩んでいて充電できていないということはよくあります。
一見しっかり挿さっているように見えても、実はうまく挿さっていなかったということもあるので、丁寧に何度かケーブルの抜き差しを行ってみてください。
電源ケーブルの上に重い物を置いてしまうと、ケーブル内部で断線を起こしてしまい通電しなくなってしまいます。
また、長年の使用による経年劣化や、初期不良などによっても断線は起こります。
こうしたケースを考慮し、新しい電源ケーブルを購入して挿してみてください。
データ保存用の外付けHDDやUSBなどが接続されていることで、正しい電力供給が行われなくなっている場合がありますので、一度すべての外付けデバイスを外してから充電を試みてください。
これで正常に充電できるようになれば、何かしらの外付けデバイスが問題だったか、Surfaceの電源ユニットが劣化したせいで外付けデバイスへの電力供給ができなくなっていたという可能性が出てきます。
原因を特定し、必要があれば外付けデバイスの買い替えや電源ユニットの交換を行なってください。
電源のLEDライトが点滅している時は、接触不良であることが多いです。
以下の2点について確認を行ってください。
電源ケーブルを強引に抜き差ししたり、踏みつけたりすることによってコネクタが変形してしまうと、正常に通電しなくなってしまいます。
コネクタやSurface側の差込口を確認し、物理的な破損がないかを確認してください。
破損していた場合は、新品への買い替えを行ってください。
コネクタや差込口にホコリが詰まっている場合も接触不良の原因となり、正常な電力供給が行われなくなってしまいます。
目視で確認し、ホコリが詰まっているようならば丁寧に除去してください。
その際、ウェットティッシュなどの湿気を含んだもので拭くのはやめましょう。
精密機械に水分は厳禁です。
また、掃除の仕上げとばかりに「フッ」と息を吹きかけたくなりますが、その際に唾が飛ぶことで故障リスクが高まってしまうので避けましょう。
以上、Surfaceで充電できない時の原因と症状別の対処法についての解説でした。
電源のLEDライトが非点灯であったり点滅していたりする場合は、比較的単純なことが原因であることが多いですが、ライトが点灯しているといろいろなトラブルが考えられます。
LEDライトが点灯しているのに充電できない時は、前述した通り、以下の順番で試していってください。
なお、長年の使用によってSurface本体が消耗してしまったことが原因で充電できなくなった場合は、修理に出すか買い替えるか、の2択となります。
しかし、長年使用したパソコンの修理費用は高額になるケースが多く、修理後も再び故障してしまうリスクが高いため、買い替えてしまう方が長期的にはお得かもしれません。
その際、古いパソコンは不要になるかと思われますが、不要なパソコンは「パソコン廃棄.com」を利用して廃棄すると便利です。
費用がかからず事前のやり取りも一切不要で、ただ壊れたSurfaceを梱包してパソコン廃棄.comに送るだけで、無料廃棄が完了します。
データの消去も行うため、安心して捨てることができます。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。