NECのパソコンを使っていると、突然パソコンの画面が固まって、マウスやキーボードでの操作ができなくなるフリーズが起こることがあります。
フリーズの原因はさまざまですが、原因に合わせて適切に対処することで比較的簡単に直るケースも多いです。この記事では、NECのパソコンがフリーズする原因や対処法、強制終了する方法を詳しく解説します。
NECのパソコンがフリーズしたら、この記事を参考に対処してみてください。
【この記事でわかること】
目次
パソコンのフリーズとは、マウスやキーボード操作でも反応せず、画面が真っ暗のままになる症状のことを言います。
NECのパソコンがフリーズすると、さまざまなボタンを押したり、電源を切ったりするかもしれません。しかし、強制的に電源をシャットダウンすると、システムに不具合が生じたり、パーツが破損したりと、パソコンの故障に繋がる可能性があります。
状況によっては、フリーズではない可能性もあります。まずは落ち着いて、NECのパソコンをチェックしましょう。
容量が大きいファイルをダウンロードする、容量が大きいファイルを開くなど、パソコンの処理に時間がかかる作業をしている場合は、一時的にフリーズしたようにパソコンの動きが重くなることがあります。
この場合、処理に時間がかかっているだけであれば、時間が経てば再び動作を再開します。およそ5~10分経っても、NECのパソコンに動きがない場合は、フリーズしていると考えましょう。
アクセスランプが点灯、点滅している場合は、ハードディスクやブルーレイディスクなどが動作しており、データの読み書きをしている状態です。
アクセスランプ点灯中に強制終了や電源を切ると、データが消失する可能性もあるため、ランプが消えるまでしばらく待ちましょう。
アクセスランプが点灯している場合はフリーズしているのではなく、データの読み込みに時間がかかっている可能性が高いです。しばらく待ってから、再度パソコンを操作してみましょう。
パソコンがフリーズした場合には、マウスやキーボードなどの周辺機器も確認しましょう。マウスやキーボード操作ができない場合は、充電や電池が切れて、操作できない可能性があります。電池交換や充電してから、再度操作してみましょう。
また、ワイヤレスキーボードやマウスは、一定時間操作しないと、スリープ状態になる場合があります。通常はクリックやボタン操作などでスリープから復帰しますが、なんらかの原因により再開できないことがあります。
充電などに問題がない場合は、マウスやキーボードなど周辺機器のUSB受信器を接続しなおすのもおすすめです。NECのパソコンがフリーズしたように見えても、パソコン本体の問題ではなく周辺機器の接続の問題の可能性もあるため、1つ1つ、冷静に確認しましょう。
パソコンのキーボードがおかしい場合の対処法は、下記記事でも詳しく紹介しています。
キーボードがおかしいときはどうする?状況別にすぐできる対処法を解説>>
NECのパソコンがフリーズする原因は、主に次の6つが考えられます。
それぞれの原因について、詳しく解説します。NECのパソコンがフリーズする原因を知り、対策していきましょう。
パソコンは非常に熱に弱く、本体が高温になると熱暴走を起こします。通常は、ファンによってパソコン内部の温度上昇を抑えています。しかし、直射日光があたる場所や、ファンの排気口をふさぐ場所にパソコンを置いたり、パソコン内部にホコリが溜まっていたりすると、排熱処理が追いつかなくなり、熱暴走を起こします。熱暴走を起こすと、パソコンは頻繁にフリーズするようになります。
室温が高い場合はエアコンの効いた涼しい部屋でパソコンを使う、ホコリが溜まっている場合は掃除をするなどの熱暴走対策が必要です。熱暴走を起こすと、内部パーツを破損する原因にもなるため、内部に熱がこもらないように対策することが重要です。
ハードディスクが寿命を迎えると、次第に動きが遅くなり、頻繁にフリーズするようになります。ハードディスクの寿命は3~5年程度と言われており、5年程度使用している場合は、ハードディスクの寿命を疑いましょう。
特に「カチカチ」「カタカタ」など異音がする場合は、ハードディスクが破損している可能性も高いです。ハードディスクを故障したまま使い続けると、症状がどんどん悪化し、最終的にパソコンが完全に故障します。ハードディスクの故障の場合は修理や交換がおすすめです。
HDDの異音については、下記記事でも詳しく紹介しています。
HDDから異音がする!カチカチなど音の種類と対処方法を解説>>
パソコンのメモリとは、パソコン使用中の作業スペースのようなものです。メモリは4GB、8GBなどと表記され、大きいほど一度に複数の作業を同時におこなえます。
メモリの容量が足りなくなると、一度に複数のデータを処理できなくなり、処理速度が追いつかず、パソコンがフリーズしたり、重くなったりします。
メモリ不足は、「タスクマネージャー」の「パフォーマンス」から確認可能。メモリを70~80%使用している場合はメモリ不足でフリーズしている可能性が高いです。メモリ不足でNECのパソコンがフリーズする場合は、データの整理やメモリの増設が有効です。複数のタブを開いて作業する機会が多い場合は、最低でも8GBのメモリが必要です。
頻繁にフリーズする場合は、パソコンのメモリ使用量や容量を確認しましょう。
特定のアプリを使用した場合にフリーズする場合は、アプリの不具合の可能性があります。アプリが不具合を起こすと、「応答していません」とメッセージが表示されることがあります。
アプリのバージョンが古い場合は、アプリのバグが修正されていない可能性も。フリーズが頻繁に起こるなどトラブルの原因となるため、最新版のアプリを使用しましょう。
Windows Updateの失敗などによって更新プログラムが多く溜まっている場合は、システムの不具合によってフリーズしているケースもあります。
更新プログラムが溜まったままの場合、Windows Updateが失敗しやすくなり、再試行を続けることにより、パソコンの動作が不安定になりフリーズが起こりやすくなります。
パソコンがウイルス感染を起こした場合、頻繁にフリーズするようになります。例えば、「パソコンを高速化します。」「この番号に電話してください。」などの表示が出続ける場合などは、ウイルス感染の可能性が高いでしょう。
ウイルスに感染するのは、ソフトのインストール時やメールに添付されたURLをクリックした時などです。特定の動作をした後にフリーズが頻発するようになった場合はウイルス感染を疑いましょう。
タスクマネージャーで不具合の原因となっているソフトを探すことも可能です。身に覚えのないソフトがあれば、アンインストールしましょう。
パソコンがウイルス感染した場合の対処法は、下記記事でも詳しく紹介しています。
常駐プログラムとは、パソコンの裏で稼働し続けているソフトのことです。セキュリティソフトやアプリの更新プログラムなどがあり、パソコンを起動すると動き始めます。
常に動き続けているため、プログラムが多いほどパソコンに負荷がかかります。常駐プログラムは不要なものは無効にできます。時々設定を見直し、不要なものは無効にするのがおすすめです。
ここからは、NECのパソコンがフリーズした場合の対処法を紹介します。
まず、パソコンがフリーズした場合は5~10分程度そのまま待ちましょう。ファイルのデータ容量が大きい場合などは処理に時間がかかるため、フリーズではない可能性も考えられるためです。
5~10分待ってもパソコンが反応しない場合は、フリーズしていると考えて、次の対処法を実行しましょう。
それぞれの対処法を順番に解説します。
パソコンがフリーズしている場合は、再起動も有効です。再起動は、パソコンの動作が不安定になっている場合にパソコンの状態を保持せず起動するため、フリーズが改善する可能性があります。
マウス操作ができる場合は、通常通りスタートボタンから電源を選び、再起動を選択します。キーボード操作だけができる場合は、ショートカットキーで再起動しましょう。
【ショートカットキー】で強制終了する場合
次の方法でも、強制終了できます。
これらの方法でも再起動できない場合は、サインアウトすることで、再起動できる場合があります。
以上で終了です。それでも再起動できない場合は、パソコンを強制終了してから再起動しましょう。
アプリを実行中にフリーズした場合は、使用中のアプリを強制終了しましょう。閉じるボタンで終了できる場合は、通常の操作で終了するのがおすすめです。
強制終了するアプリで編集中のデータは保存できません。アプリが応答なしの場合でも、データ処理中の可能性があり、しばらく待つとフリーズが改善することがあります。しばらくフリーズが続く場合は、アプリの強制終了を実行しましょう。
以上で、実行中のアプリケーションを強制終了可能。アプリケーションを強制終了できない場合は、パソコン本体を強制終了します。
パソコンがキーボード操作できる場合は、ショートカットキーもしくはメニューを表示して強制終了できます。
【メニューを使って強制終了する場合】
【ショートカットキーで強制終了する場合】
次の方法でも、強制終了できます。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 10でフリーズしたパソコンを強制終了する方法
キーボードもマウス操作もできない場合は、電源を押し続ければ強制終了できます。それでも強制終了できない場合は、電源アダプターを抜いて電力の供給を止めましょう。ただし、電源ボタンによる強制終了するは、ハードディスクやシステムファイルの破損などの影響を与える場合もあります。なるべく実行しないようにしましょう。
NECのパソコンを強制終了した後は、しばらく放電するのがおすすめです。
パソコンは電子機器のため、通常の使用でもパソコン内部には電気がたまります。パソコンの電源ユニットには、パソコンに安定した電力を供給するために電力をためるパーツである、コンデンサが搭載されています。
パソコンを長時間使用していると、コンデンサ周辺に電気がたまり、帯電が起こります。パソコン内部に帯電すると、突然電源が落ちる、画面が真っ暗になる、フリーズするなどの不具合が起こります。
パソコン内部の電力を放出すれば、フリーズが改善する可能性があります。以下の手順で、パソコンを放電しましょう。
以上で放電が完了します。
セーフモードとは、最小限のシステム構成でパソコンを起動することです。フリーズしている原因を切り分けできるため、Windowsの診断用の起動モードとして利用できます。パソコンがフリーズした場合も、原因が特定できる可能性があります。
NECのパソコンをセーフモードで起動するには、3つの方法があります。ここでは、Windows11の場合の方法を紹介します。Windows11で再起動する場合は、回復キーの入力を求められる場合があります。あらかじめ回復キーをメモしておくか、暗号化機能を無効にしてください。
【設定から起動する方法】
【システム構成から起動する方法】
【コマンドから起動する方法】
以上、それぞれの手順が完了すると、デスクトップ画面が表示され、画面の四隅に「セーフモード」と表示されていれば、セーフモードで起動している状態です。
セーフモードで起動して問題が発生しない場合は、基本的な設定やドライバーなど基本的な構成には不具合がないことがわかります。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11をセーフモードで起動する方法
NECのパソコンがフリーズする原因には、常駐しているソフトが関係している場合もあります。常駐ソフトとは、パソコンと同時に起動するソフトやアプリのことです。常駐ソフトがフリーズする原因の可能性がある場合は、いったんすべて無効にして、1つ1つ有効にしてフリーズする原因になるソフトを探しましょう。
ただし、常駐ソフトをすべて無効にすると、セキュリティソフトも無効になり、ウイルス感染のリスクが高まります。LANケーブルや無線LAN接続を切断して、インターネット接続を切断し、元の状態に戻せるように、手動で復元ポイントを作成しておきましょう。ここでは、Windows11で常駐ソフトを無効にする方法を解説します。
【常駐ソフトをすべて無効にする方法】
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11で問題のある常駐ソフトを特定する方法
パソコンが再起動したら、再びタスクマネージャーを開き、無効化にしたアプリを順番に有効化して、再起動を繰り返します。パソコンが再起動したら状態を確認し、フリーズする原因となる常駐ソフトを特定しましょう。
高速スタートアップとは、パソコンの起動を高速化するために、シャットダウン時にメモリやCPUの状態を保存しておく機能のことです。パソコンが高速で起動できる反面、正常に起動できないなどトラブルの原因となることも多いです。
無効にしても、起動に時間がかかることの他にデメリットはないため、無効にするのがおすすめです。パソコンが正常に操作できる場合は、スタートから操作しましょう。
以上で高速スタートアップが無効になります。NECのパソコンがフリーズして、正常の操作ができない場合は、次の手順を試してください。
以上で完了です。次回パソコンの電源を入れる際には、高速スタートアップが無効の状態で起動します。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11で高速スタートアップを無効にする方法
Windowsのシステムに不具合が起こると、頻繁にフリーズすることがあり、Windows Updateを実行することで不具合が修正できる場合があります。
Windows Updateはインストールするプログラムや環境によって時間がかかる場合もあります。パソコンを使用しない時間に実行しましょう。
以上でWindowsが最新の状態になります。「更新の履歴」を確認すれば、更新プログラムが正常にインストールされていることを確認できます。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11のWindows Updateを手動で行う方法
パソコン内部の装置や、外部に接続されているマウスやキーボードなどの周辺機器のドライバーの不具合でパソコンがフリーズしている可能性があります。最新バージョンに更新することで、フリーズが解消する場合もあります。
ここでは、Windows11のディスクドライバーをインターネットから検索して最新バージョンに更新する方法を紹介します。
参考: NEC LAVIE公式サイト Windows 11でデバイスドライバーを最新バージョンに更新する方法
以上でドライバーの更新は終了です。マウスやキーボード、ディスプレイなど、周辺機器のドライバーを更新し、フリーズが直るかを確認しましょう。
NECのパソコンが頻繁にフリーズする場合は、ウイルス感染も考えられます。
Windowsには、ウイルス対策ソフト「Windows Defender」が最初から備わっています。通常は有効ですが、他のウイルス対策ソフトを導入している場合は、自動で無効になります。「Windows Defender」でスキャンする場合は、他のウイルス対策ソフトをアンインストールして、有効にしてから実行しましょう。
パソコン全体をスキャンする場合は、ウイルススキャンに1時間以上かかる場合があります。スキャン実行中は、パソコンを使用できなくなるため時間に余裕を持って実行しましょう。
BIOSとはパソコンを起動したときに最初に起動するプログラムのことで、マウス、キーボード、CPU、メモリなどのハードウェアの管理や制御をします。
BIOSを初期化すると、ハードウェアの構成が工場出荷状態に戻ります。ハードウェアの構成とは、パソコン本体の設定や情報の確認、電源や起動方法の設定、セキュリティやパスワード、周辺機器の接続設定など。
BIOSの初期化によって、フリーズなどの不具合が解消する可能性があります。なお、ハードディスクを初期化するものではないため、データは削除されません。
参考: NEC LAVIE公式サイト Windows 11でBIOSを初期化する(パソコン購入時の状態に戻す)方法
BIOSを初期化しても、フリーズが直らない場合もあります。その場合は、システムの復元やパソコン本体の初期化を検討しましょう。
システムの復元を実行すれば、パソコンを不具合のない状態まで戻すことができます。ただし、以下の場合はシステムの復元を実行できません。
システムの復元には時間がかかるため、時間に余裕があるときに実行しましょう。ノートパソコンの場合は、ACアダプターを接続して実行しましょう。
参考: NEC LAVIE公式サイト Windows 11でWindows(OS)が起動しない状態からシステムの復元を行う方法
システムの復元が完了すると、自動的にパソコンが再起動します。再起動後、システムの復元が正常に完了したことを確認できたら「閉じる」をクリックします。
これまでの紹介した方法を試しても、NECのパソコンのフリーズが直らない場合は、パソコンを初期化しましょう。パソコンを初期化すると、工場出荷状態に戻るため不具合も解消する可能性が高いです。ただし、パソコン内のデータやインストールしたソフトやアプリなどは削除されます。アプリやソフト内のログインIDやパスワードも削除されるため、あらかじめデータのバックアップを取ったり、必要な情報をメモしたりしましょう。
周辺機器が接続されている場合はすべて取り外します。また、電源を接続し初期化中に電源が切れないようにしましょう。
参考: NEC LAVIE公式サイト Windows 11でハードディスク内のデータを使用して再セットアップを行う方法
個人用ファイルを保持すると個人用ファイルのデータを残して初期化できます。また、プレインストールされたアプリを復元しますか?で「はい」を選択すると、NECのパソコンに最初からインストールされていたアプリも復元できます。
「すべて削除する」を選ぶと、パソコン内のデータはすべて削除されます。さらに「データのクリーニングを実行しますか?」で「はい」を選択すると、ドライブのクリーンアップも実行されます。パソコンを売却する場合や譲渡する場合は選択しましょう。
すべての対処法を実行してもNECのパソコンが頻繁にフリーズする場合は、故障も考えられます。例えばハードディスクの寿命は3~5年。そのため5年程度使用したパソコンは、不具合が起こりやすくなります。
寿命を迎えたパソコンは、頻繁にフリーズしたり、突然パソコンが落ちたりと、さまざまな不具合が起こり、最終的には完全に故障します。パソコンが完全に故障すると、保存していたデータの復元などが難しくなるため、完全に故障する前に買い替えるのがおすすめです。
古いパソコンはパソコン廃棄.comのようなサービスを利用すると、無料でパソコンを処分できます。段ボール箱にパソコンを詰めて着払いで発送するだけで、簡単にパソコンを処分可能。
故障したパソコンでも問題ありません。パソコン内のデータも無料で安全に消去してくれるため、安心して処分できます。
NECのパソコンがフリーズしたら、すぐに対処法を試すのではなく、しばらく待ってみましょう。重いデータやソフトをインストールしている場合は、処理に時間がかかっている可能性もあります。ハードディスクのアクセスランプを確認し、点灯していないことを確認することが大切です。
パソコンがフリーズする原因はさまざまですが、適切に対処することで改善する場合もあります。しかし、パソコンの寿命などでフリーズが頻発している場合は解決が難しいこともあり、何度もパソコンがフリーズする場合は買い替えがおすすめです。
パソコン廃棄.comでは古くなったパソコンを無料で処分できます。申し込みも不要で、古くなったパソコンを箱詰めして発送するだけと手続きも簡単です。何度もフリーズするパソコンを使い続けていると、フリーズの対処に時間がかかってしまいます。新しいパソコンで、快適な作業環境を手に入れましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。