NECのパソコンを長期間使っていると、パソコンの動きが重く、作業しづらく感じることがあります。パソコンが重くなる原因は、パソコンのスペック不足やハードディスクの不調、メモリ不足などが挙げられます。
パソコンが重い場合は、簡単な対処法で改善する場合もあります。修理に出す前に、自分でできる対処法を試してみてください。
この記事では、パソコンが重くなる原因と対処法を解説しています。紹介している方法を実行すれば、重いパソコンもサクサク快適に動作するようになる可能性があります。ぜひ、参考にしてください。
【この記事でわかること】
NECのパソコンが重くなる原因は、主に以下があります。
NECのパソコンが重くなる原因には、経年劣化やメンテナンス不足から来るものもあります。それぞれの原因について、詳しく解説していきます。
パソコンが重くなると完全にフリーズして、動作しなくなる場合もあります。NECのパソコンがフリーズする場合の対処法に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
NECのパソコンがフリーズした場合の対処法!強制終了する方法も解説>>
NECのパソコンが重い場合は、メモリ不足が原因になっている可能性があります。パソコンのメモリは、頻繁に使用するデータを仮置する役割があり、メモリが大きいほどパソコンの処理速度は高速になります。
メモリが不足するとメモリにデータを一時的に置けなくなるため、かわりにストレージにデータを保存します。ストレージにアクセスする回数が増えるためパソコンが重くなるのです。
パソコンのメモリ不足は、パソコンに搭載しているメモリがそもそも少ない場合と、使用しているソフトがメモリを大量に使用している場合に起こります。
パソコンが重い場合、原因はハードディスクの不調であることがほとんどです。内蔵HDDが故障したり、経年劣化している場合は、パソコンが重くなります。
ハードディスクから異音がしたり、ずっと動いている場合は、ハードディスクになんらかの不調が起こっている状態です。ハードディスクが不調の場合は、放っておくと状態が悪化して、ハードディスク内のデータも失ってしまいます。
できるだけ早くデータを取り出し、ハードディスクを交換しましょう。ハードディスクの寿命は3~5年と言われており、完全に故障するとデータの取り出しが難しくなります。
パソコンは、何もしていなくてもバックグラウンドで常駐アプリが動作しています。複数のアプリが起動しているとメモリ容量を圧迫し、パソコンが重くなります。
何もしていないのにパソコンが重い場合は、常駐プログラムを確認しましょう。起動しているアプリを確認し、必要がないものはタスクを終了しましょう。
アプリの動作状況がわからない場合は、「設定」から確認できます。プライバシーを選択すると、バックグラウンドアプリの項目から、バックグラウンドアプリの一覧を確認できます。
バックグラウンドアプリの一覧から、不要なアプリを選択しオフにしましょう。その際、すべてのバックグラウンドアプリをオフにすると、必要な機能まで停止する可能性があるため、不要なアプリだけを確認する必要があります。バックグラウンドアプリを終了すると消費電力の節約効果もあります。
ウイルス感染すると、パソコンの動きが重くなります。ウイルスの感染経路はさまざまで、怪しいサイトをクリックする、怪しいメールの添付ファイルを開く、信頼できないサイトで配布されているソフトをインストールするだけでなく、USBメモリやネットワークのファイル共有などでも感染する可能性もあります。ウイルス感染を確認するには、ウイルススキャンを実行しましょう。
パソコンは内部に熱がこもりやすく、ファンによって排熱処理をしています。しかし、内部にホコリがたまる、ファンの故障などで排熱処理ができなくなると、パソコン内部に熱が蓄積します。
パソコンは熱くなりすぎると熱暴走を起こし、正常に動作しなくなります。日頃からパソコンの通気口を清掃する、パソコンの周りに物を置かないなど排熱しやすい環境でパソコンを使いましょう。
Windowsを長期間更新していない場合は、更新プログラムがたまっている可能性があります。Windows Updateは通常自動で実行されますが、手動にしている場合は、実行されていないことがあります。
Windows Updateを実行すると、脆弱なプログラムや不具合が改善されるため、常に最新の状態にしておくことが大切です。
パソコンに不調がないにもかかわらず重い場合は、そもそも作業内容に対してパソコンのスペックが不足している可能性があります。
パソコンはスペックによって、同時に扱えるデータ量が異なります。使用するソフトによっては動作要件として最低限必要なスペックが設定されています。高いスペックが求められるソフトを起動する場合などで、パソコンのスペックが足りない場合はパソコンの動作が重くなる場合があります。
またパソコンは、使用しているうちにソフトのアップデートで機能追加されると、これまでよりも高いスペックが必要になることもあります。スペック不足により、新しいバージョンに更新できない場合は、元のバージョンのまま使用する方法もあります。
以上のようにNECのパソコンが重い原因は、さまざまです。次章からは、NECのパソコンが重い場合の対処法を紹介します。
NECのパソコンが重くて動きが悪い場合は、メモリ不足やハードディスクの不調、熱暴走など、さまざまな原因が考えられます。
ここからは、パソコンが重い、動きが悪いと感じた場合にできる対策を紹介します。パソコンが重い場合は簡単な対策で改善する場合もあるため、紹介する方法をぜひ試してください。
複数のページを開いたり、複数のアプリを起動したりすると、パソコンのメモリ容量がどんどん圧迫されます。メモリ不足になると、パソコンはすぐに重くなります。
NECのパソコンが重いと感じたら、まずは開いているページやアプリを確認して不要なものを終了しましょう。不要なページやアプリを終了するだけでメモリ容量に空きができて、動作が軽くなります。
NECのパソコンの視覚効果とは、ウィンドウの下に影をつけて立体的に見せるなどの画面表示やアニメーション表示の有無を好みの設定に変更できる機能のことです。画面がわかりやすく好みのデザインにできますが、パソコンが重くなる原因にもなります。
視覚効果を無効にすると画面表示のデザインが簡素になるため、パソコンに負荷がかからず動きが速くなります。Windows11で、視覚効果を無効にする方法を紹介します。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11で視覚効果の設定を変更する方法
以上で完了です。変更した視覚効果の設定は、いつでも元に戻せますが、一部壁紙などの設定は変更前の状態に戻らないことがあります。
まずは、本当にメモリ不足でパソコンが重いのかを、タスクマネージャーで確認します。タスクマネージャーのメモリを確認し、メモリ使用量が100%に近いほどメモリ不足の状態です。
さらに、タスクマネージャーでは、メモリ使用量が多い順にプロセスを並べ替えることも可能で、メモリ消費量の多いプロセスを終了すれば、メモリ不足を解消できます。消費量の多いプロセス名を右クリックし、タスクの終了オプションをクリックして終了させましょう。
他にもパソコンのメモリ不足を解消するには、使用していないプログラムをこまめに終了する、不要なアプリアンインストールする、仮想メモリを増やすなども有効な方法です。
あらゆる方法を試しても、メモリ不足が解消しない場合は増設も可能です。パソコンのメモリは、自分で増設する方法と修理業者に依頼する方法があります。メモリを増設すると、メモリ容量が増えるため、処理速度が高速になります。
パソコンが重い場合は、再起動すると動きが改善する可能性があります。再起動は、パソコンの動作が不安定になっている場合にパソコンの状態を保持せず起動するためです。
マウス操作ができる場合は、通常通りスタートボタンから電源を選び、再起動を選択します。キーボード操作だけができる場合は、ショートカットキーで再起動しましょう。
【ショートカットキー】で再起動する場合
次の方法でも、再起動できます。
これらの方法でも再起動できない場合は、サインアウトすることで、再起動できる場合があります。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11でパソコンを再起動する方法
以上で終了です。再起動したら、パソコンの動きを確認しましょう。
パソコンを長時間使用すると、内部に帯電して動きが重くなる場合があります。放電すれば帯電による不具合が解消されます。
NECのパソコンは、機種によって放電方法が異なります。使用している機種を確認し、放電を実行しましょう。
【デスクトップパソコンまたはバッテリを取り外せるノートパソコンの場合】
【バッテリを取り外せない機種の場合】
バッテリーを取り外せない以下の機種の機種は、放電の方法が異なります。
【LAVIE Note Standard、LAVIE Note NEXT、LAVIE Hybrid Fristaの場合】
【LAVIE Hybrid ZERO、LAVIE Note Mobile(2017年2月以降発表機種)の場合】
【LAVIE Direct NS(A)[Note Standard](NEC Direct販売モデル)の場合】
参考:NEC LAVIE公式サイト パソコンで放電処置を行う方法
以上で放電は終了です。パソコンの電源を入れ、動作を確認しましょう。
Windowsのシステムに不具合が起こると、パソコンが重くなる場合があります。Windows Updateを実行することで不具合が修正できます。
Windows Updateはインストールするプログラムや環境によって時間がかかることがあるため、時間に余裕があるときに実行しましょう。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11のWindows Updateを手動で行う方法
以上でWindowsが最新の状態になります。「更新の履歴」を確認すれば、更新プログラムが正常にインストールされていることを確認できます。パソコンを再起動して、動きを確認しましょう。
スタートアップアプリは、パソコンを起動すると同時に起動するプログラムのこと。主にウイルスからパソコンを守るセキュリティソフトやパソコンの利便性を向上するユーティリティソフトなどがあります。
長期間パソコンを使用していると、知らず知らずのうちに複数のスタートアップアプリが登録されていることがあります。使用頻度が低いプログラムは、スタートアップアプリから外しましょう。スタートアップアプリを減らすほどWindowsの起動が速くなるため、不要なアプリをできるだけ外していきましょう。
Windows11でスタートアップアプリを無効にするには、タスクマネージャーを使用します。タスクマネージャーを使用すれば、パソコンが重い原因になっているアプリを特定も可能です。スタートアップアプリの中には、セキュリティソフトなど停止できない物もあるため、不要なものだけを無効にしましょう。スタートアップアプリを無効にするには、以下の手順を確認してください。
以上で、すべてのスタートアップアプリが無効になりました。次に、問題となっているアプリを特定します。
6~10を繰り返し、パソコンの状態を確認します。特定のソフトを有効にしたときにパソコンが重くなる場合は、そのソフトがパソコンが重い原因です。使用しないソフトの場合は、無効にするか、アンインストールしましょう。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11で問題のある常駐ソフトを特定する方法
WindowsOSでは、消費電力と性能のバランスをとるために「電源プラン」を選べます。
デフォルトの設定では、「バランス」に設定されており、「バランス」ではそこそこの性能を維持しつつ消費電力を少なく抑えられます。
パソコンの消費電力を抑えたい場合は、節電を優先して「バランス」を選択するのもいいのですが、パソコンが重い場合は電源プランのパフォーマンスを上げるために「高パフォーマンス」を選びましょう。Windows11での電源プランの変更手順は、以下の通りです。
NECのパソコンには、デフォルトで「ECOモード設定ツール」がプリインストールされています。通常のパソコンとは異なり、「ECOモード」「LAVIE」などの記載があり「高パフォーマンス」が表示していない場合があります。
「高パフォーマンス」が電源プランに表示されない場合は、電源プランの作成を選択すると電源プランの一覧が出てきます。「高パフォーマンス」にチェックを入れ、「カスタムプラン名」を高パフォーマンスに名前を変更します。
パソコンを長期間使用していると、ハードディスク内に一時的に作成されるファイルや不要なファイルが蓄積し、ハードディスク容量を圧迫することがあります。ハードディスクがいっぱいになると、パソコンの動作も重くなります。ディスククリーンアップやストレージセンサーを利用すると、ハードディスク内の不要なファイルを削除し、ハードディスクの空き容量を増やせます。
【ディスククリーンアップの実行方法】
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11でディスククリーンアップを実行してディスクの空き領域を増やす方法
Windows11の場合は、Windows10から新しく搭載された機能「ストレージセンサー」の活用もおすすめです。
ストレージセンサーは、一時ファイルやゴミ箱にあるファイルを定期的に自動で削除しディスクの空き容量を増やす機能。設定しておけば、手間もかかりません。
【ストレージセンサーの設定方法】
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11のストレージセンサーでハードディスクの空き容量を増やす方法
初期設定ではオフになっているため、必要であれば設定しましょう。
「ストレージセンサー」を手動で実行したい場合は、「今すぐストレージ センサーを実行する」をクリックすると、すぐに不要ファイルを削除しディスクの空き容量を増やせます。
パソコンのストレージで保存されるデータは、使用していくうちに分断されてあちこちに散らばり保存されます。デフラグとは、散らばっているデータの断片化を解消しファイルを整理することです。デフラグを実行することで、ストレージ内が整理され、動きが改善される可能性があります。
Windows11のデフラグの手順は、以下のとおりです。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11でハードディスクのデフラグ(最適化)を行う方法
デフラグはパソコンに負荷がかかる作業です。デフラグを実行する前には、起動しているプログラムをすべて終了し、実行中は他の作業をしないでください。
デフラグを実行しすぎると、ストレージに負荷がかかり寿命を縮めてしまう場合があります。デフラグは、2ヶ月に1回程度の実施がおすすめです。
作業中に急にパソコンが重くなった場合は、ウイルス感染の可能性もあります。Windows7以降のパソコンには、「Windows Defender」が標準搭載されているため、ウイルススキャンを実行しましょう。
以上で操作完了です。脅威が見つかった場合は、Windows Updateの「ウイルスと脅威の防止」で必要な操作を行いましょう。
すべての方法を実行してもパソコンが重い状態が解消しない場合は、初期化しましょう。ただし初期化すると、工場出荷状態にパソコンが戻ります。あらゆる方法を試しても改善しない場合の最終手段として実行しましょう。
Windows11は、ハードディスク内のデータを利用して初期化できます。パソコン内のデータは個人用ファイルを残す方法と、すべて削除する方法を選べますが、念のため事前に必要なデータのバックアップを取っておくのがおすすめです。
パソコンに後からインストールしたアプリやプログラムは、すべて削除されます。以下の手順で初期化しましょう。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11でハードディスク内のデータを使用して再セットアップを行う方法
手順9でアプリを復元しないを選択した場合は、リセットの際に削除するアプリを確認できます。パソコンにプレインストールされているアプリが不要な場合は、内容を確認して「いいえ」を選択しましょう。
NECのパソコンの初期化に関しては、下記記事でも詳しく紹介しています。
NECのパソコンを初期化する方法は?できない場合の対処法も紹介>>
NECのパソコンが重い原因は、経年劣化によるものもあります。あらゆる方法を試しても、状態が改善しない場合はパソコンが寿命を迎えていることが考えられます。
例えば、パソコンのハードディスクの寿命は3~5年程度。そのため5年程度使用しているパソコンの場合は、修理するよりも買い替えた方が良い場合もあります。メーカー保証なども切れていることが多く、買い替えた方が快適になることもあります。修理と買い替えの両方を確認し、最適な方法を検討しましょう。
パソコンを買い替えた場合は、処分が必要です。古いパソコンはパソコン廃棄.comで、処分できます。段ボール箱にパソコンを詰めて着払いで発送するだけで、無料でパソコンを処分可能。パソコン内のデータも無料で安全に消去してくれるため、手間なく処分できます。
NECのパソコンが重い原因は、メモリ不足やハードディスクの不調などがあります。パソコンを長年使っていると不要なデータが蓄積し、メモリ不足やスペック不足によってパソコンが重くなることがあります。その場合はデータ整理をするなどの簡単な対策で、改善する可能性も高いでしょう。
パソコンが重い原因がハードディスクが不調の場合は、修理や交換もできますが寿命の場合はパソコンの買い替えも検討しましょう。パソコンを買い替えたら、パソコンの処分が必要です。
パソコンを処分するならパソコン廃棄.comがおすすめ。事前連絡不要で、無料で処分できます。パソコンの処分に困ったら、ぜひ利用してください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。