NECのパソコンを使用していると、熱くなることがあります。パソコン内部には熱に弱いパーツが多く入っており、冷却機能によって温度が上がりすぎないように調節されています。
しかし、パソコンの温度上昇が続くと、急にシャットダウンしたり、動作が不安定になったりします。さらにそのまま放置すると、故障する可能性もあります。
この記事では、NECのパソコンが熱くなる原因と冷やす方法を紹介します。急な故障を避けるためにも、パソコンが熱い場合は早急に対処しましょう。
【この記事でわかること】
目次
パソコンが熱くなる原因は、主に次の6つが挙げられます。
まずは、それぞれのパソコンが熱くなる原因を確認していきましょう。
パソコンは、起動するとすぐに様々なパーツから熱を発し始めます。パソコンには冷却ファンなどの排熱機能がありますが、長時間使用し続けていると排熱処理が追いつかなくなり、本体が熱くなります。
またパソコンに負荷がかかる作業を続けている場合も、パソコンが熱くなります。例えば、動画を視聴しながらオンラインゲームをする、4Kなど高解像度のオンラインゲームをプレイし続けるなどの作業では、本体やバッテリーに高い負荷がかかります。
長時間パソコンを使い続ける場合は、定期的に電源を切り、パソコンを休ませることも大切です。
パソコンを長時間使用すると、内部のパーツが発する熱によって、本体が熱くなります。特に、熱を発しやすいパーツがCPUです。CPUとは、パソコンの頭脳ともいえる重要なパーツで、負荷がかかると高熱になり100℃を超える場合もあります。
CPUが高温になりすぎると、パソコンの動作が不安定になり、突然シャットダウンしたり、再起動を繰り返したりといったトラブルが頻発します。そのためCPUを冷却するためのための、CPUクーラーやCPUグリスなどが必要なのです。
パソコンが熱くなる大きな原因は、機器類の摩擦熱です。パソコン動作中には、内部で多くの電子が動いており、ぶつかりあうことで摩擦熱が発生します。
特にノートパソコンは、狭い空間で部品同士が密接しているため、摩擦熱が起こりやすい構造です。そのため、デスクトップ型パソコンよりも、ノートパソコンの方が、熱くなりやすい傾向があります。
パソコンの熱暴走を防ぐために、高温になるパーツであるCPUには冷却するためのファンが取り付けられています。通常CPUの温度は、高温になりすぎないように80℃程度に抑えるように、冷却ファンによって調整しています。
しかし冷却ファンにホコリがびっしり詰まると、大きな負担がかかります。そのまま使用を続けると、ファンがエラーを起こし、OSが起動できなくなるのです。他にもファンの性能が低い場合に高負荷の作業を続けると、パソコン内部の熱を排熱しきれていないケースもあります。
パソコンの内部にはパーツ間のすき間があり、静電気の発生などによってホコリが溜まりやすいです。パソコン内部にホコリが溜まると冷却ファンの動きが悪くなり、通気孔をふさぐと内部に熱がこもりやすくなります。
パソコンは精密機械であり、室内温度にも影響されます。一般的にパソコンを使用するための適正温度は5~35℃と言われており、それ以上の高温になると動作が不安定になる可能性があります。高温の環境ではバッテリーにも負担がかかりやすく、寿命を縮める恐れがあります。
室温が高くなりがちな夏場は、特に注意が必要です。パソコンは、エアコンの効いた部屋で、直射日光にあたらない場所に置くなど、本体が高温になりすぎないような工夫が必要です。
パソコンを熱いまま放置すると、以下のような症状が起こる可能性があります。
パソコンの故障や、火事の危険性もあるため、パソコンを熱いまま使い続けるのはやめましょう。これらの症状を、具体的に解説します。
NECのパソコンを熱いまま放置すると、音がうるさくなる事があります。パソコン内部の熱を排熱するために、冷却ファンが高速で回転するため、「ブーン」や「ジーン」といった大きな音が聞こえるようになります。さらにそのまま使い続けると、冷却ファンが故障する可能性もあります。
熱暴走とは、急にシャットダウンする、フリーズする、エラーが出るなどの不具合が起こることです。シャットダウンは、パソコンが高温になりすぎた場合に自動的に電源を切る機能があるため起こります。
フリーズやエラーは、高温になりすぎたために、CPUが機能を停止することが原因です。CPUが急に停止すると、作業中のデータを消失する可能性があります。そのため、パソコンが熱いと思ったら熱暴走が起こる前に使用を中止するのがおすすめです。
パソコン本体が高温になると、保護機能が働き電源が入らなくなります。パソコンを起動するためには、すぐにホコリを掃除したり、室温を下げたりして冷やす必要があります。
パソコンを熱いまま放置すると、パーツが高熱により溶けて故障する可能性もあります。パーツが故障すると、パソコンが使えなくなるため、修理が必要になる可能性があります。
NECのパソコンが起動しない場合の対処法は、下記記事でも詳しく解説しています。
NECのパソコンが起動しない時はどうすればいい?原因や対処法を詳細解説>>
パソコンが熱い場合、そのまま放置するのは危険です。パソコン内部が発熱すると内部パーツを焦がし、発生した火花がホコリに引火して発火する危険があります。パソコンが突然発火すると、やけどや火災が起こる可能性も。万が一焦げ臭いにおいがしたら発火のリスクが高いため、すぐに使用を中止しましょう。
パソコンが熱い場合、そのまま放置するのは危険です。NECのパソコンが熱いと感じたら、すぐに以下の対処法を実行しましょう。
火災や故障のリスクを減らすためにも、パソコンが熱い場合はできるだけ早く実行するのがおすすめです。それでは、それぞれ順番に解説します。
パソコンが熱いと感じたら、すぐに電源を切りましょう。特に、手を触れられないほど熱い場合や、煙が発生する場合、異音がする場合は、すぐに電源を切り、電源コードのプラグをコンセントから抜きましょう。ノートパソコンの場合は、安全を確認したあとにバッテリーパックも取り外しましょう。
パソコンは長時間使用するほど負荷がかかり、熱を持ちやすくなります。そのため長時間の使用を避け、使用していない時間はパソコンの電源を切り休ませることが大切です。ノートパソコンは、過度の充電によって熱を持つ場合もあります。フル充電になったらコンセントを抜いて、バッテリーで稼働させましょう。
通気孔にホコリがたまると、内部にたまった熱をうまく排熱できなくなるため、パソコンが熱くなります。パソコンが熱くなる大きな原因が、パソコン内部のホコリです。
パソコン内部は定期的な清掃が必要。パソコンの知識がある場合は、分解して内部を清掃するのがおすすめです。しかし、知識がないまま分解すると、故障のリスクがあります。分解する自信がない場合は、綿棒や掃除機を使って外から内部のホコリを取り出しましょう。
エアーダスターを使うとホコリを吹き飛ばせますが、ホコリがパソコン内部のさらに奥まで入り込んでしまう可能性もあります。綿棒や掃除機を使って、ホコリを取り除くのがおすすめです。
パソコンは精密機械のため、高温多湿には弱いです。パソコンを直射日光に当てないことや、高温の部屋に置かないことが大切です。また湿気も、ショートやパーツの故障の原因になることがあります。梅雨の時期などで室内干しをしている場合には湿度にも注意しましょう。
パソコンがある部屋では、エアコンなどをうまく使い、温度や湿度を下げましょう。なお、NECのパソコンを使用するのに適した温湿度環境は、以下の通りです。
・VALUESTAR(NEC製 デスクトップパソコン)
温度10℃~35℃、湿度20%~80%(結露しないこと)
・LaVie(NEC製 ノートパソコン)
温度5℃~35℃、湿度20%~80%(結露しないこと)
参考:NEC LAVIE公式サイト 湿気・暑さ対策のポイント
パソコンが熱い場合は、パソコンの設置場所を見直し、周りにすき間を空けることが重要です。特に通気孔の周りには、物を置かないようにしましょう。パソコンを壁際ギリギリに置くと、本体内に熱がこもりやすくなります。できるだけパソコン周囲にはすき間を空けて、熱がこもらないように注意しましょう。
ノートパソコンの場合は、本体の底面や側面から排熱できる仕組みになっています。そのため、ノートパソコン本体を机に置いたまま作業を続けると、排熱処理がうまくできず本体が熱くなります。ノートパソコンを台の上に置くなどの工夫で、本体内の熱を逃がしやすくなるでしょう。
省電力モードに変更すれば、使用する電力を抑えられるため、パソコン内部の温度が上がりにくくなります。
省電力モードに設定することで、画面の明るさや電源の状態を抑え、使用する電力を節約できます。NECのパソコンでは省電力モードをECOモードとも言い、パソコン未使用時にはディスプレイの電源を切る、スリープ状態に移行する時間を設定するなど、任意で詳細を変更できます。
ここではNECのパソコンで、Windows11で省電力プラン(ECOモード)に設定する方法を紹介します。
デスクトップパソコンの場合
ノートパソコンの場合、手順6以降が異なります。
ノートパソコンの場合は、「バッテリ駆動」と「電源に接続」の2つの項目が表示されます。それぞれ設定時間を変更できるため、任意の時間に設定しましょう。
参考:NEC LAVIE公式サイト Windows 11で電源プランを省電力プラン(ECOモード)に設定する方法
パソコンに高負荷がかかりパソコンが熱い場合は、使用していないアプリやソフトを閉じましょう。
同時に複数のアプリやソフトを起動するとCPUに負荷がかかり、熱暴走を起こすことがあります。また、複数のアプリを使用していない場合でも、高負荷のアプリを使用している場合は、使用を中断しましょう。
アプリやソフトを閉じて、パソコンの負荷を抑えて休ませることで熱暴走のリスクを抑えられます。
パソコンは長時間使用していると、どうしても熱くなりがちです。そのため発生した熱を逃がすために、パソコン用の冷却グッズも販売されています。冷却グッズは、本体が熱くなってから使用するよりも、本体が熱くならないために使用するのが本来の使い方ですが、熱いパソコンを冷却するためにも使用できます。
パソコン用の冷却グッズには、冷却シートや冷却台、スタンドなどがあり、さまざまな冷却グッズを組み合わせれば、より効果が期待できます。
ノートパソコンの場合はスタンドを使用すると、本体を底上げして冷却ファンで冷却できます。冷却シートはクーラーシートとも呼ばれ、熱を吸収する効果があります。また、れ客パッドは、外から送風して本体を冷却します。いずれのグッズのサイズがあり、サイズを間違えるとパソコンが不安定になることもあります。選ぶ際には、サイズを確認しましょう。
パソコンが熱いと感じた場合、すぐに冷やそうとするのではないでしょうか。しかし、パソコンが熱い場合には、してはいけない注意点もあります。パソコンが熱い場合は、焦らずに注意点を確認しましょう。
パソコンが熱い場合は、使用を中止しましょう。パソコンが熱い状態で使い続けると、パソコンが熱暴走を起こす可能性があります。突然シャットダウンやフリーズ、ブルースクリーンが起こると、作業中のデータを失うこともあります。
また最悪のケースでは、パソコン内部のパーツが溶けるなどで故障する、発火するリスクもあります。特に焦げ臭いにおいがする場合などは、危険なため直ちに使用を中止しましょう。
パソコンが熱い場合は、すぐに冷やす必要があります。ノートパソコンの下にタオルで包んだ保冷剤や氷を置いて冷やそうと考えるかもしれません。しかし、パソコンを冷却する際に保冷剤や氷は使用しないようにしましょう。氷や保冷剤は、あっという間に溶けて水分がパソコンに入り込み、故障の原因になります。
パソコンが熱い場合、すぐに冷やそうと氷や保冷剤を使ったり、冷蔵庫に入れたりするかもしれません。パソコンを冷やすのは重要ですが、急激にパソコンを冷やさないようにしましょう。
パソコンを急激に冷やすと、パソコン内が結露する可能性があります。パソコン内で結露が起こると、内部パーツが故障するリスクもあります。
パソコンが熱い場合は急激に冷やすのではなく、電源を切って、ファンなどを使い、ゆっくりとパソコンを休ませましょう。
NECのパソコンが使うたびに熱くなる場合は、修理や買い替えも検討しましょう。
NECのパソコンを使うたびに熱くなる場合や、触れないほど熱くなる場合は、パソコンの冷却ファンなどの冷却機能が故障している可能性があります。また、NECのパソコンから異臭がする、煙が出る場合は発火の危険性もあります。
紹介した対処法を試してみても、改善しない場合は、NECに修理を依頼するのもおすすめです。パソコン修理をNECに依頼する場合は、公式サイトから申し込みできます。またチャットサポートを使用して、本当に修理が必要な状態かをセルフチェックも可能です。
パソコンを購入してから数年経過している場合で、パソコンが頻繁に熱くなる場合は、パソコンが寿命を迎えている可能性もあります。パソコンが寿命を迎えている場合は、さまざまな対策をしても、別の箇所でトラブルが発生する場合もあります。
パソコンの寿命は3~5年程度と言われており、それ以上経過している場合は、買い替えも検討しましょう。パソコンを買い替えたら、古いパソコンの処分が必要です。しかしパソコンを処分するには、手間も費用もかかります。パソコン廃棄.comなら、無料で処分できます。段ボール箱にパソコンを詰めて着払いで発送するだけで、簡単です。パソコン内のデータも無料で安全に消去してくれるため、いつでも処分できることもメリットです。
NECのパソコンが熱い場合、そのまま放置するのは危険です。パソコンは熱に弱い精密機械のため、熱暴走を起こす可能性があります。またパーツが溶けて故障する、発火するリスクもあるのです。
パソコンを守り、発火のリスクを避けるためにも、パソコンが熱い場合は使用を中止して休ませましょう。パソコン内を清掃する、置き場所を見直す、室温を下げるなど、パソコンのメンテナンスや利用環境の見直し、パソコンが熱くならないように対策することも大切です。
さまざまな対策をしてもパソコンが頻繁に熱くなる場合は、修理や買い替えも検討するのがおすすめです。
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監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。