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マザーボードを自分で交換しても大丈夫?注意点と交換方法を紹介!

パソコンが壊れてしまったとき、マザーボードの交換が必要になる場合があります。マザーボードの交換をしなければいけない状況になったとき、自分で作業を行っても大丈夫なのか気になる人もいるでしょう。パソコンにとって重要な部分なので、そのような不安を抱くのも当然です。 

そこで今回は、そもそもマザーボードとは何か、交換のタイミングはいつか、故障した樋の対処法、交換の手順などを解説していきます。マザーボードの交換を自分でしようと考えているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。 

マザーボードの交換時期 

マザーボードを交換する時期は、使用している時間や使用方法によって異なります。故障してしまったときに交換するケースが多いです。マザーボードの交換は、通常の使い方だと3年くらいが交換の目安となっていますが、10年以上使っている人もいるのであくまでも交換時期は目安だと考えておきましょう。 

マザーボードは、電気を蓄えたり、放出したりする電子部品であるコンデンサが故障してしまうケースが特に多いです。部屋の温度が高温な状態が続く環境で使用したり、ほこりが溜まったりしていると、冷却性能が落ちてマザーボード自体の温度も高くなってしまいます。マザーボードのコンデンサを含むパソコンの部品は熱に弱い傾向があるので、室温やほこりには細心の注意を払ってください。 

また、CPUのアップグレードもマザーボードを交換するタイミングとなります。新しい世代のCPUが出たら、新世代のCPUに対応したマザーボードとセットで購入するのが一般的です。マザーボードとCPUの関係性を理解しておくと、マザーボード交換の時期を見極めやすくなります。 

交換のメリット 

マザーボードを交換すると、最新のパーツを使える、インテリアとして楽しめる、などのメリットを享受できるでしょう。 

最新のマザーボードは、パーツが持つ性能を発揮できるような中身になっています。つまり、マザーボードを新しくしておけば、新たなパーツが出たときに導入しやすくなります。パソコンのスペック向上にもつながるので、メリットは大きいです。 

また、ゲーミングパソコンに多く見られる仕様としてLEDのライティングができるマザーボードもあります。本格的にLEDライティングを楽しむにはケースやファンも交換する必要がありますが、これまで以上に楽しめるようになるのは魅力的です。インテリアとしてパソコンを楽しみたいと考えている人にとっても、マザーボードを交換するメリットは大きいです。 

マザーボードが故障している際の対処法 

マザーボードが故障してしまったら、何とかしなければパソコンを使えない状態が長引いてしまいます。続いては、マザーボードが故障している際の対処法をみていきましょう。 

自分でマザーボードを換える 

パソコンに関する知識やスキルがあれば、自分でマザーボードを換えることができます。しかし、マザーボードはメーカー独自の規格で作られているので、簡単に交換できないケースも少なくありません。ノートパソコンの場合だと、モデル毎に専用の設計になっているので、交換用のマザーボードが市販されていないことも往々にしてあります。 

デスクトップパソコンであれば市販のマザーボードで対応できるケースが多いです。それでも、マザーボードの形状に合うようにケースの一部を加工しなければいけないなど、手間がかかります。 

このことから、パソコンに関する専門的な知識やスキルがない限り、マザーボードの交換を自分でするのは難しいです。もちろんこれまでに自作パソコンを作った経験がある人、周りにパソコンに関する豊富な知識を持つ知り合いがいる人であれば、できないわけではありません。 

業者に依頼する 

マザーボードの交換は、自分でやろうと思えばできる作業です。しかし、とても精神を使う作業なので、専門的な知識を持つ業者に依頼するのが無難だと考える人も少なくないでしょう。手間がかかる作業でもあるので、パソコンについてそこまで詳しくない人、自作パソコンを作ったことはあるけどどちらかというと初心者に分類される人は、修理業者に依頼するのが無難です。 

場合によっては、不具合の原因が本当にマザーボードなのかわからない場合もあります。どこに原因があるのかわからない場合なども、修理業者に相談し、原因を究明してもらうべきです。修理業者に依頼すればスムーズに問題が解決する場合もあります。 

PCごと買い替える 

マザーボードが寿命を迎えてしまったパソコンは、電源が入らない状態になってしまうケースも多いです。そうなってしまうと、下取りに出すこともできません。修理に出すと費用も高額になってしまうため、パソコンの買い替えを検討する必要があります。 

パソコンの買い替えを行ったら、古いパソコンは処分しなければいけません。パソコンは、小型家電リサイクル法の対象になっていて、処分費がかかります。ただし、パソコンの無料処分サービスを利用すると無料で処分できるので、利用してみるのもいいでしょう。 

パソコンの無料処分サービスを使えば、処分費用がかからないだけではなく、送料もかかりません。パソコンの中にあるデータも無料で消してくれるので、安心して利用できるサービスです。 

マザーボードを選ぶ際に注意すること 

マザーボードを選ぶ際、いくつか把握しておきたい注意点があります。次は、マザーボードを選ぶ際の注意点をみていきましょう。 

CPUとの相性 

マザーボードには、ソケットと呼ばれるCPU用の穴があります。しかし、マザーボードによってソケット数が異なるので注意してください。。CPUも端子の数が異なるので、互換性があるかどうかは確認しなければいけません。 

マザーボードの対応メモリの規格も、確認しておかなければいけないポイントです。DDR3とDDR4ではメモリの規格が違うので互換性がありません。DDR3メモリに対応するマザーボードからDDR4メモリに対応するマザーボードの交換をした場合、交換前に使っていたDDR3メモリの搭載は不可となります。 

PCケースサイズ 

マザーボードのケースは、サイズが統一されていません。メーカーによってサイズの規格はある程度決まっていますが、すべてのメーカーが同じ企画ではないので注意してください。 

たとえばIntel社のATXは、縦が最大244ミリメートル、横が最大305ミリメートルの規格になっています。このサイズが今使っているマザーボードと同じくらいならケースに収まるでしょう。しかし、ケースがそれ以下の規格だったら上手く入らなくなってしまいます。 

したがって、マザーボードのサイズとケースのサイズに問題がないかも確認しておかなければいけないポイントです。場合によっては、ケースの一部を加工しなければいけないこともあります。手間を省くためにも、サイズはチェックしておきましょう。 

チップセットのグレード 

チップセットは、マザーボードを選ぶ際に重要視されているポイントです。性能を決める要素になります。新しいマザーボードであればチップセットの性能も高いですが、ソケット数やメモリの対応数は製品によるので、最新モデルを買っておけば問題ないというわけでもありません。 

マザーボードのチップセットだけに注目して選んでしまうと、既存のパーツが使えなくなってしまう場合もあります。マザーボードのスペックはチップセットのグレードを含め、網羅的にチェックしておきましょう。 

マザーボードの交換前にしておくこと 

マザーボードを交換するのであれば、その前にしておくことがあります。交換前に準備すべきことも把握しておけば、スムーズに作業を進められるでしょう。では、マザーボードの交換前にしておくことを解説していきます。 

ローカルアカウントからMicrosoftアカウントに変更する 

アカウントの紐づけは、マザーボードを交換する前にやらなければいけない作業です。Windows10やWindows11をローカルアカウントからMicrosoftアカウントに変更しておきましょう。変更をしないと、OSの継続利用ができなくなってしまいます。 

つまり、Microsoftアカウントを取得すれば、マザーボードを交換に関係なくWindows10やWindows11を使えるので、取得しておくメリットは大きいです。既にアカウントを持っている人の場合は、そのまま切り替え作業ができます。まだアカウントを持っていない人は、Microsoftの公式サイトから無料登録をしておきましょう。 

ローカルアカウントからMicrosoftアカウントに切り替える手順は以下の通りです。

・スタートメニューから「設定」に進む

・「Microsoftアカウントでのサインインに切り替える」をクリックする

・「自分用にセットアップする」へ進む

・Microsoftのアカウントとパスワードを入力し、「サインイン」をクリックする

・画面が替わったら「ローカルアカウント」のパスワードの設定を行う

※設定を行っていない場合は空欄のままで次に進んで問題ありません。

・PINの設定画面になるが、特に設定をする必要はない

・Microsoftアカウントへの紐づけが完了となる 

PC内部の配置を記録する 

パソコン内部の配置も、あらかじめ記録しておくのがおすすめです。写真に残しておくといいでしょう。なぜかと言うと、マザーボードを交換してからケーブルの配線などがわからなくなってしまう可能性があるからです。 

作業をスムーズに進めるためにも、内部の配置記録と管理が重要になります。起動しないなどのトラブルを回避するためにも、交換前の配置を把握し、その通りに戻すことが重要です。 

交換に必要な道具を準備する 

マザーボードを交換する前に、必要な道具の準備も忘れてはいけません。必要な道具は以下の通りです。

・新品のマザーボード

・プラスドライバー

・ライト

・軍手

・グリス

軍手を要しておくと、手の保護ができるだけではなく、静電気対策にもなります。静電気が発生すると、パソコンのパーツが壊れてしまう恐れがあるので、静電気対策は必要です。軍手がない場合は、金属製のものに先に触っておくといいでしょう。 

また、作業中にCPUクーラーを外します。そのため、グリスも用意しておくと塗布できるのでおすすめです。 

マザーボードの交換手順 

マザーボードの交換は、適切な手順で行わなければいけません。そのため続いては、マザーボードの交換手順を解説していきます。自分で交換しようと考えているのであれば、この手順に則って作業を進めてください。 

電源を落とす 

まずは、パソコンの電源を落とします。電源ケーブルもコンセントから抜いてください。 

しばらく放電させる 

電源ケーブルをコンセントから抜いたら、しばらく放置します。パソコンの内部に溜まった電気を放電させ、作業を安全に進めるためです。 

PCを開け、マザーボードを固定しているネジを外す 

放電が完了したらパソコンを開け、マザーボードを固定しているネジを外していきます。外す際はドライバーを使ってください。 

ケーブルを抜き、マザーボードを取り外す 

ネジを外し終わったら、ケーブルを抜いてマザーボードを外します。ケーブルをすべて抜いたら、マザーボードをケースから出しましょう。 

I/Oパネルを取り換える 

次は、I/Oパネルを取り替えます。I/Oパネルは、パソコンの内部にゴミやほこりが入り込むことを防ぐために取り付けられています。I/Oパネルはマザーボードによって異なるので取り替えなければいけません。 

新しいI/Oパネルは、マザーボードの付属品として同梱されています。箱の中身を確認し、同梱されているものを使うようにしましょう。 

メモリ・CPU・CPUクーラーを取り外す 

続いては、メモリやCPU、CPUクーラーの取り替えを行います。 

マザーボードに刺さっているメモリは、マザーボードの本体から取り外しておいてください。CPUはとても繊細なパーツです。取り扱いは慎重に行うようにしましょう。CPUクーラーにほこりが溜まっていたら、使ってきれいにしておくのがおすすめです。 

新しいマザーボードにCPUとCPUクーラーを取り付ける 

メモリ・CPU・CPUクーラーを取り外したら、新しいマザーボードに取り付けます。取り付ける際、CPUとCPUクーラーの間にはグリスを塗っておきましょう。グリスが潤滑剤になり、CPUの熱を効率的にCPUクーラーに伝えられるようになり、冷やしやすくなるためです。 

グリスはCPUクーラーとセットになっています。パソコンを自作したことがある人なら持っているケースが多いでしょう。自宅にない場合は、マザーボードと一緒に購入しておくのがおすすめです。 

CPUクーラーにグリスを塗ったら、CPUと一緒に新しいマザーボードに取り付けてください。 

PCケースにマザーボードを取り付ける 

CPUクーラーとCPUをマザーボードに付けたら、ケースに取り付けましょう。先ほど取り付けたI/Oパネルの形に合わせ、セットしてください。 

外したネジを元通りに固定する 

次に外したネジを元通りに固定していきます。写真で撮影した画像を元に、元々あった位置に固定してください。 

メモリやケーブルを接続する 

メモリやケーブルも忘れずに新しいマザーボードに取り付けましょう。ケーブルなどの位置も、写真を見ながら確認すると間違えずに済みます。 

電源をつけて起動するかを確認する 

すべて取り付け終わったら、電源ケーブルをコンセントに差し、電源を入れてください。無事に起動すれば作業は完了となります。 

マザーボードが交換できた後の認証方法 

マザーボードに交換が完了したら認証を行います。認証方法は、Microsoftアカウント認証と電話を使ったアカウント認証の2種類です。それぞれの方法も確認しておきましょう。 

Microsoftアカウント認証 

Microsoftアカウント認証の方法は以下の通りです。

・「設定」から「更新とセキュリティ」、「ライセンス認証」を開く

・「トラブルシューティング」をクリックし、「このデバイス上のハードウェアを最近変更しました」を選択する

・Microsoftアカウントとパスワードを入力し、サインインが完了したらリンクされているデバイスの一覧が表示されることを確認する

・「現在使用中のデバイスは、これです」にチェックを入れ、「ライセンス認証」をクリックすると認証完了となる 

電話を使ったアカウント認証 

OEMライセンスの場合、購入したパソコン本体だけに使用できます。マザーボードなどを交換するとライセンスがなくなってしまうので、電話認証が必要です。リテールライセンスとボリュームライセンスは、マザーボードとCPUを交換しても問題なく使えるので、インターネットに接続すると自動的に認証されます。

ライセンスを確認する方法は以下の通りです。

・「エクスプローラー」を開き「PC」を右クリックして「プロパティ」を開く

・「Windows ライセンス認証」内に書いてあるプロダクトIDを確認する

※「***-OEM-******-*****」というプロダクトIDであればOEMライセンス

マザーボードの交換にかかる費用 

マザーボードの交換費用は、マザーボード代やドライバー代、グリス代などです。マザーボードは、7,000~30,000円程度、ドライバー・グリス代は2,000円程度が目安になります。業者に依頼する場合は、これらのコストに加えて工賃が12,000円程度かかることを念頭に置いておきましょう。 

まとめ:マザーボードを自分で換える際には正しい手順を守って交換しよう! 

マザーボードは、自分で交換できます。しかし、専門的な知識が必要です。また正しい手順で作業を行わないとせっかくのパソコンが使えなくなってしまう可能性もあります。 

自分で交換するなら適切な方法をきちんと理解しておきましょう。自信がない場合は、パソコン修理業者などの専門家に依頼すると安心です。

監修者/前田 知伸

富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。

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