パソコンを使っていて画面上に線が入ってしまうことはありませんか?
画面に物理的な故障がなくても、アプリや静電気が原因で起きることもあります。
この記事では
について解説していきます。
パソコンの画面に線が入ってしまう原因を解説していきます。
パソコンは常に何かしらの処理を行っています。
パソコンの性能にもよりますが、複数の作業や重たい作業をするとパソコンに負荷がかかるため処理が追いつかず画面上に線が入ってしまうことがあります。
アプリを切り替えたりしたときに画面の一部が処理しきれずに残ってしまう場合などは処理能力が低下している可能性が高いといえます。
パソコンに接続される多くの機器はドライバーと呼ばれるもので制御されています。
マウスやキーボード、モニターやスピーカーなども全てドライバーがなければ正常に動作することができません。
画面を表示させる際はグラフィックドライバーとディスプレイドライバーの2種類が主に関与してきます。
ドライバーによっては自動更新がオンにされていないとずっと更新されないままになってしまうこともあり、古いドライバーが原因で線が入ってしまうこともあります。
パソコンには様々なアプリがインストールされており、それらが原因で線が入ってしまうこともあります。
一見無関係に思えるアプリが画面制御に影響したり、CPUに負荷をかけていたりするということが原因となることもありえます。
特にスタートアップアプリに設定している負荷の大きいアプリがあれば一度調べた方がよいでしょう。
どのアプリが負荷をかけているかはタスクマネージャーを使って調べることができます。
タスクマネージャーの起動方法は以下の通りです。
以上の方法でCPUの使用率が高いアプリを特定すると原因の解明に役に立ちます。
パソコンは付けっぱなしにしておくと不必要に電気がたまることがあり、これを帯電と呼びます。
パソコンには帯電による意図しない通電を防ぐための機能が備わっていますが、この機能によってモニター部分に電力が正常に供給されないことがあります。
帯電は普通の使い方でも起きる可能性があり、長時間連続で使用したり、常に電源ケーブルをコンセントに挿しっぱなしのときに起きやすくなります。
パソコンとモニターを繋ぐディスプレイケーブルに不具合が起きている場合も画面に線が入ります。
ケーブルに無理な力が加わったりして内部が断線してしまった場合やコネクタ部分に不具合があるケースもあります。
またしっかりと根元までアダプターが刺さっていないといった簡単なミスもあります。
モニター部分にものをぶつけたり、落としたりと物理的に強い衝撃を与えてしまったときもモニターに線が入ることがあります。
この場合は本体やソフトの不具合とは無関係なので、別のモニターに繋いでみて正常に映るようであればモニターが壊れてしまっていると判断してよいでしょう。
パソコンには様々な部品が使われていますが、その中で画面表示に関係するのはマザーボードやグラフィックボードなどの部品です。
これらの部品に不具合がある場合も画面に線が入ってしまうという現象が起きます。
パソコン内部を開けてみても壊れているかどうかの判断はつきにくいので、ソフトやモニターに問題がない場合は部品の故障が原因であることも可能性として考慮しましょう。
パソコンの画面に線が入ってしまったときの対処法を解説していきます。
画面に線が入ってしまったら一度シャットダウンしてみましょう。
長時間連続でパソコンを使用していた場合もシャットダウンすることで復旧することがあります。
またシャットダウンしたついでに帯電しているものを放電するのもおすすめです。
パソコンを放電する方法は以下の通りです。
上記を実施したら、元通りにケーブルなどを接続して電源を入れましょう。
画面の線の原因がソフトウェアにあるのか、パソコン本体やモニター側なのかを確かめるためにはBIOSを起動させるとよいでしょう。
BIOSとはマザーボードに組み込まれているパソコンの制御全般を設定できるプログラムで、OSやアプリが起動する前の段階で動きます。
この機能を使うことで原因をある程度特定することが可能です。
状況 | 原因 |
---|---|
BIOS画面には線が出ない | ソフトウェア(アプリやドライバーなど)が原因の可能性が高い |
BIOS画面でも線が出る | パソコン本体やモニターに不具合がある可能性が高い |
このようにBIOSを起動させることで大まかな原因を特定することができるので、ぜひ活用してみましょう。
パソコン本体やモニターに故障や不具合がある場合は自力での修復は困難となるので、修理業者に依頼するのも方法の一つです。
BIOS画面の起動方法は以下の通りです。
ここで注意しなければならない点はメーカーによってBIOSを起動させるためのキーが異なるということです。
多くのメーカーはF2やDELに設定されていますが、中にはF12だったりすることもあるので、自分の使っているメーカーのBIOS起動方法を事前に調べてから実行しましょう。
画面に線が入ってしまったらグラフィックドライバーを最新バージョンに更新してみましょう。
グラフィックドライバーの名称は使用しているパソコンによって変わります。
グラフィックドライバーの更新の仕方を紹介します。
ここまで作業が進んだら画面の指示に従って作業しましょう。
もし最新バージョンのドライバーがインストールされている場合は【このデバイスに最適なドライバーが既にインストールされています】と表示されます。
最新バージョンでも画面に線が入る場合はグラフィックドライバーの再インストールをすることで解消することもあります。
先ほどと同様の手順でグラフィックドライバーの項目まで進んだら以下の通りに実行します。
通常CPUに内蔵型のGPUの場合は上記でインストールできますが、NVIDIAなどのGPUのドライバーの場合はアンインストールに専用の手順が必要となることもあります。
自分のパソコンのGPUを確認してからアンインストールするように注意しましょう。
OSのアップデートなどをきっかけに画面に線が入るようになった場合はシステムを復元してみましょう。
システムの復元とはパソコンが定期的に取得している復元ポイントと呼ばれている時点までシステムの状態を戻すことを指します。
システムの復元の実行の方法は以下の通りです。
途中に【影響を受けるプログラムの検出】という項目がありますが、実行するようにしましょう。
ここではシステムの復元によって影響を受けるプログラムなどが表示されるので、システム復元後に再インストールをするときに役に立ちます。
クリーンブートとはWindowsのプログラムだけでパソコンを起動させる方法です。
クリーンブートの状態で線が表示されていないということであればインストールされている他のアプリが原因ということになります。
クリーンブートの起動方法は以下の通りです。
管理者として実行をクリック。
【Microsoftのサービスを全て隠す】にチェックを入れる。
ここでタスクマネージャーを開く
右下の無効化でも無効にすることができる
全てを無効化したら一旦再起動します。
再起動後に画面に線が入っていなければ、先ほど無効化したアプリのうちのどれかが原因ということになります。
どのアプリか確かめるにはタスクマネージャのスタートアップタブで無効にしたアプリを一つ一つチェックしていく必要があります。
時間がかかるのが欠点ですが、原因となっているアプリを特定し、アンインストールすれば解消されるので、試してみる価値はあるでしょう。
アプリを無効にする際はどのアプリを無効にしたかわかるようにメモを取ることを忘れないようにしましょう。
モニターが物理的に故障してしまっている場合は自分で修復することは困難となります。
モニターに不具合がある場合はまずはメーカーに相談してみましょう。
保証期間内であれば無料で修理してもらえる可能性もあります。
保証期間が終了してしまった場合はパソコンの修理業者に依頼しましょう。
修理費用の目安はノートパソコンかモニター単体かによっても違いますが、概ね【1万5000~2万5000円】となります。
モニター単体の場合は買い替えた方が安い場合もあるので、費用を比べて検討しましょう。
パソコンの画面に線が入ったときにやってはいけないことを紹介します。
パソコンは昔のブラウン管のテレビのように叩いて映るようになることはまずありません。
画面に線が出る原因がどうであれ、叩いたり押したりすれば故障するリスクが増えますので、避けましょう。
再起動をすればいずれ直るのではないかと考えて、何度もシャットダウンや再起動を繰り返すのはパソコンに負担をかけるのであまりおすすめできません。
パソコンは起動時に最も電力の負荷がかかるので、連続で再起動することはあまりよいことではありません。
クリーンブートで原因のアプリを特定したい場合を除き、過度にシャットダウンや再起動をしないようにしましょう。
パソコンに線が入る理由は主にソフトウェア関連とハードウェア関連があります。
原因を特定する方法もいくつかありますので、まずは落ち着いて特定しましょう。
そのときに決して叩いたり、再起動を繰り返すようなことは避けてください。
またモニターやパソコン本体が故障している場合は自宅でできることはほとんどないので、修理業者に依頼しましょう。
修理料金が高く、買い替えを検討する際は古いパソコンを処分する必要があります。
不要となったパソコンを処分する場合はパソコン廃業.comの無料処分が便利です。
費用は一切かからず、データも確実に消去してもらえるので、買い替える際はぜひ検討してみてください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。