Macが重い原因と対処法！軽くするための高速化アプリも紹介
Macはスタイリッシュかつ、画面が綺麗、動作が素早いことなどから購入した方、持っている方も多いのではないでしょうか？
しかし、購入時は快適な動作だったのに今はなんとなく重いと感じている方もいると思います。
実際にパソコンを使い続けていると、購入時のような快適な使い心地ではなくなってきます。
Macが重くなるには原因があり、対処法を行うことで改善できる可能性があります。
そこでこの記事では、Macが重くなった原因と対処法、重くなったMacの対処法を解説します。
【この記事でわかること】
- Macが重くなった原因と対処法
- 重くならないために行いたいこと
併せて読みたい
Macがフリーズする原因と解決策！頻繁に固まるMacへの対処法も解説>>
Macが重くなった原因と対処法
Macが重くなった原因は、主に次の8つが考えられます。
- OSが最新版ではない
- 容量が圧迫されている
- バックグランド上で待機されているアプリが多い
- デスクトップ上にファイルが多い
- ドライブに異常がある
- NVRAMに異常がある
- ブラウザのキャッシュが溜まっている
- パソコン自体のスペックが低い
それぞれの原因と対処法をセットで紹介します。
OSが最新版ではない
OSはパソコンを動かすために必ず必要なシステムです。
MacOS以外ではLinuxやWindowsが該当します。
OSのアップデートは頻繁に行われており、最新版にすることで新しい機能が得られたり、旧OSの不具合などの修正が行われます。
そのためOSのアップデートがきたらアップデートするようにしましょう。
対処方法：OSを最新にする
OSが最新でない方は、次の手順で最新版にしましょう。
- 画面の左上隅にあるアップルメニューから「システム環境設定」を選択
- 「システム環境設定」ウィンドウで「ソフトウェア・アップデート」をクリック
- 「今すぐアップデート」または「今すぐアップグレード」をクリック
・「今すぐアップデート」はその時点でインストールされているバージョンを最新版にアップデートをインストールする
・「今すぐアップグレード」は新しい名前の新しいメジャーバージョンをインストールする
以上で完了です。
参照：Mac の macOS をアップデートする – Apple サポート (日本)
容量が圧迫されている
容量に対してアプリケーションが多かったり、ファイルが多かったりすると容量を圧迫することになり動作が重くなります。
データやファイルはハードディスク上に保存されていることが多く、ハードディスクの残り容量が少なくなるごとにパソコンの動作は重くなります。
MacではSSDが使用されている場合があるものの、SSDはファイルやアプリケーション以外のものを保存する役割があるのです。
一例としてメモリが不足した場合、仮想メモリとしてSSD領域を使用してメモリの役割をこなすことこともあります。
メモリの役割のことも考えて、不要なアプリケーション、SSDの容量は余裕があるようにしておきましょう。
対処方法：不要なアプリケーションとファイルを消す
容量を空けるためには、容量を圧迫しているものを削除する必要があります。
アプリケーションとファイルの削除方法は次のとおりです。
【アプリケーション】
- Finderで削除したいAppを探す。
- Appをゴミ箱へドラッグする、またはAppを選択して「ファイル」→「ゴミ箱に入れる」の順に選択
- ユーザー名とパスワードの入力を求められた場合は、Macの管理者アカウントの名前とパスワードを入力
- Appを削除して「Finder」→「ゴミ箱を空にする」の順に選択
以上の手順でアプリケーションの削除は完了です。
参照：Mac で App をアンインストールする方法 – Apple サポート (日本)
【ファイルやフォルダ】
左クリックを押したままDockのゴミ箱にドラッグ。
もしくは右クリックで「ゴミ箱に入れる」をクリック。
その後はゴミ箱をクリックし、右上の「クリック」を選択
以上で完了です。
参照：Macでファイルやフォルダを削除する – Apple サポート (日本)
バックグラウンド上で待機されているアプリが多い
アプリケーションの更新やお知らせといった通知が来る場合は、基本的にバックグランド上でアプリケーションが起動されいます。
アプリケーションを起動している分、パソコンに負担がかかるため、できるだけバックグランド上のアプリケーションは落とすor通知機能はオフするようにしましょう。
対処方法：アプリケーションを落とすor通知機能をOFFにする
【アプリケーションを落とす方法】
- メニューバーで「アプリケーション」をクリック
- 「アプリケーションを終了」をクリック
アプリケーションの左上隅にある「×」ボタンをクリックしても、アプリケーションを開いたままになるため注意してください。
【通知機能をOFF】
通知機能をOFFにする方法はアプリケーションによって異なります。
OFFにしたいアプリケーションがある場合は、各自調べてみてください。
デスクトップ上にファイルが多い
パソコンが起動されOSが立ち上がったあと、デスクトップにファイルなどを表示するために準備を行います。
デスクトップ上に多くのファイルを置いている場合、起動時の負担が大きくなり動作が重くなる原因となります。
対処方法：デスクトップ上にファイルを置かないようにする
デスクトップ上に多くのファイルが置いている場合は、数を少なくしましょう。
デスクトップ上にファイルを置かないことは動作が軽くなるだけではなく、整理整頓の効果ももたらしてくれます。
ドライブに異常がある
ドライブに異常がある場合は動作が重くなる可能性があります。
Macで使用しているドライブはハードディスク、CD、DVDドライブなどが挙げられます。
これらのドライブに対して異常がないかスキャンを実行できるのです。
ドライブに異常が見つかった場合は、そのドライブを交換するようにしましょう。
対処方法：スキャンを実行する
- Appleシリコンを搭載しているか確認する
・Appleシリコン：Macの電源を入れて、起動オプションのウィンドウが表示されるまで電源ボタンを押し続ける。「オプション」とラベルの付いたギアマークのアイコンをクリックして「続ける」をクリック
・Intelプロセッサ：Macの電源を入れて「command＋R」キーを長押しし、Appleロゴやその他の画像が表示されるまで押し続ける - ユーザーの選択画面が表示される場合は、パスワードが分かるユーザーを選択して「次へ」をクリックし、そのアカウントの管理者パスワードを入力する
- MacOS 復旧のユーティリティウィンドウから「ディスクユーティリティ」を選択し、「続ける」をクリック
- ディスクユーティリティのメニューバーまたはツールバーから「表示」→「すべてのデバイスを表示」の順に選択
- 修復対象となるディスクについて、そのディスクの最後のボリュームを選択し「First Aid」ボタンまたはタブをクリック
- 実行をクリック
・実行ボタンがない場合は、代わりに「ディスクを修復」ボタンをクリック
・ボタンがグレイ表示になっていてクリックできない場合は、この手順を飛ばす
・ディスクのロックを解除するためのパスワードの入力を求められたら、管理者のパスワードを入力 - ディスクユーティリティでボリュームのチェックが終わったら、サイドバーでそのボリュームの1つ上にある項目を選択して、もう一度「First Aid」を実行する
- 終わったらディスクユーティリティを終了する
macOS 復旧からディスクユーティリティを使用した場合はここでMacを再起動する
ディスクユーティリティで修復できないエラーが見つかった場合は、ディスクユーティリティを使用してディスク消去をしてください。
また、ディスクユーティリティーにディスクが表示されない場合は次の手順で対処をしてください。
- Macをシステム終了して、必須ではないデバイスをすべてMacから取り外す
- 外付けドライブが修復対象の場合は、動作確認済みのケーブルを使用し、そのドライブをMacに直接接続する。
- その上でドライブの電源を切り、入れ直す
上記の手順を行っても改善されない場合は、Macの修理が必要となるため、Appleサポートに問い合わせましょう。
参照：ディスクユーティリティで Mac を修復する方法 – Apple サポート (日本)
NVRAMに異常がある
NVRAMは「不揮発性ランダムアクセスメモリ」と呼ばれるもので、素早くアクセスするためにファイルやデータを記憶する機能です。
記憶しておくと動作が早くなるものの、NVRAMに異常がある場合は動作に不具合が起きます。
NVRAMの異常が見られる場合は、NVRAMのリセットを行いましょう。
対処方法：NVRAMをリセットする
- Macの電源を落とす
- 電源が落ちたのを確認したら電源を入れて「option」「command」「P」「R」の 4つのキーを同時に20秒ほど押し続けてからキーを離す
その後は自動的にNVRAMのリセットを実行してくれます。
ブラウザのキャッシュが溜まっている
Google ChromeやInternetExplorerといったブラウザは、使用しているとキャッシュがたまります。
キャッシュとはWebページにアクセスした際に画像等を保存しておくものです。
キャッシュによって、同じWebページにアクセスする場合でも素早くアクセスできます。
キャッシュは手動で削除する必要があるため、定期的に削除を行いましょう。
対処方法：ブラウザのキャッシュを削除する
【Google Chrome】
- Chromeを開く
- 画面右上のその他のアイコンをクリック
- 「その他のツール」→「閲覧履歴を消去」をクリック
- 上部で期間を選択、すべて削除したい場合は「全期間」を選択
- 「Cookieと外のサイトデータ」と「キャッシュされた画像とファイル」の横にあるチェックボックスをオンにする
- 「データ消去」をクリック
パソコン自体のスペックが低い
パソコン自体の容量はあり、異常がないのに遅い場合はスペックの低さが考えられます。
特に使用しているアプリケーションの要求スペックが高い場合は、この可能性があります。
対処方法：メモリの増設またはHDDをSSDへ交換する
パソコン自体のスペックが低い場合はメモリの増設、ハードディスクからSSDへの入替を行いましょう。
それでも解決しない場合に試したいこと
ここでは、上記の対処法を行っても効果を得られなかった時に試したいことをご紹介します。
どうしてもMacの動作が改善されない場合はぜひチェックしてみてください。
再起動をする
パソコンを使用している途中で急に動作が重くなった時は、一度本体を再起動してみるとよいでしょう。
特にパソコンの電源を長時間つけたままにしておくと、不要な電力が内部に溜まって不具合を起こすことも少なくありません。
再起動によってこれまでの処理が一旦リセットされ、帯電が解消されるため、Macの動作が改善されることがあります。
バッテリーの劣化が気になる場合は、シャットダウンではなくスリープモードを使用するのもおすすめです。
セーフブートモード
再起動を行ってもMacの動作が改善されない場合、セーフブートモードを起動してみるのもよいでしょう。
セーフブートモードとは、パソコン内部の異常を検知し、起動ディスクの検証・ディレクトリ問題の修復・キャッシュの削除といった修復作業を行うモードのことです。
Macの不具合が解消されるため、動作の改善が期待できます。
セーフブートモードの起動手順は以下の通りです。
【Macでセーフブートモードを起動する方法】
- Macの電源を落とす。
- Macの電源を付けたら、すぐに「Shift」キーを押し続ける。
- セーフブートモードが起動したか確認する。
ログイン項目の制限
Macが重い時は、ログイン項目を見直してみるのもよいでしょう。
ログイン項目とは、Macの起動時に自動で立ち上げるように設定されているアプリケーションのことです。
一見便利な機能ですが、一度に大量のアプリケーションにログインするとMacに大きな負荷がかかり、動作に悪影響を及ぼすことがあります。
設定内容を確認し、普段使用しないアプリケーションはログインしないように制限するとよいでしょう。
ログイン項目の設定については以下の通りです。
【Macでログイン項目を設定する手順】
- 「システム環境設定」を開く。
- 「ユーザーとグループ」を選択し、自分のアカウント名をクリックする。
- 「ログイン項目」を選び、不要なアプリケーションを選択して「ー」をクリックする。
BluetoothをOFFにする
オーディオなど特定の周辺機器を使用していない場合は、Bluetooth機能をOFFに切り替えておくとよいでしょう。
Bluetoothを使用していなくても、機能がONになっているだけでパソコンのリソースを消費してしまいます。
また、Macの動作が改善されない時は使用中のBluetooth接続を解除してみるのも方法の1つです。
MacOSの再インストール
ここまでご紹介した方法でも改善されない場合は、MacOSの再インストールを試してみるのもおすすめです。
OSを再インストールすることで、システムファイルの破損による不具合の解消が期待できます。
ただし、作業の途中でMacに保存されているデータが消えてしまうことがあるため注意が必要です。
トラブルを避けるためにも、あらかじめデータのバックアップを取っておきましょう。
MacOSのクリーンインストール
MacOSの再インストールを行っても動作が改善しない場合、OSのクリーンインストールを検討する必要があります。
クリーンインストールとは、Macの内部をすべて初期化し、工場出荷状態に戻すことです。
OSがリセットされるため、さまざまな不具合の解消が期待されます。
ただし、保存されているデータは削除されますので、あらかじめバックアップを取っておくとよいでしょう。
また、OSのクリーンインストールを試してもMacが重い場合、ハードウェアに何かしらの問題があることが考えられます。
Macを高速化するアプリ
Macが重い時は、高速化アプリを使用するのも効果的です。
ここでは、代表的なものを3つご紹介します。
OnyX
「OnyX」は、多くのMacユーザーに使用されているメンテナンス用アプリです。
キャッシュ削除やアクセス権限の設定など、Macの動作に関する処理を一括で行えるといった魅力があります。
現行のOSだけでなく以前のバージョンにも対応しているため、自分が使っているMacに合わせて選ぶとよいでしょう。
AppCleaner
「AppCleaner」は、Mac内のアプリケーションを完全に削除できるアプリです。
Macでは不要なアプリケーションをゴミ箱に入れるだけでアンインストールできますが、ダウンロード時に保存された周辺ファイルは一緒に削除されません。
AppCleanerではアプリケーションを周辺ファイルごと削除できるため、Macの容量を軽くしたい時に役立ちます。
smcFanControl
「smcFanControl」は、Macのファンの回転数を変更できるアプリです。
Macを長時間使用していると、内部に熱がこもって動作に悪影響を及ぼすことがあります。
smcFanControlでファンの回転数を増やして熱を逃がし続けることで、本体が高熱になるのを未然に防ぐことが可能です。
Macを重くしないための日頃の対策
日頃の対策でMacが重くなるのを防げます。
具体的には次のことを行いましょう。
- ゴミ箱を空にする
- システムアップデートは常に最新にする
- 定期的にファイルを整理する
- 定期的にディスクユーティリティの実施をする
それぞれを詳しく解説します。
ゴミ箱を空にする
ファイルやアプリケーションを削除したとしても完全に削除されるわけではありません。
削除したものはゴミ箱に移され、ゴミ箱の中に削除したものがある限りはメモリ領域が使われます。
ゴミ箱のファイルを完全に削除するためにはゴミ箱を空にしましょう。
そうすることでパソコンからも完全に削除され、容量を空けられます。
システムアップデートは常に最新にする
OSやアプリケーションが最新でないことからパソコンが重くなることがあります。
アップデートすることで動作の不具合が解消され、セキュリティ対策が見直されるため常に最新版にアップデートをしましょう。
アプリケーションも同様です。
定期的にファイルを整理する
インターネットからデータや画像をダウンロードすることがあると思いますが、ダウンロードしたものも容量が使われます。
ダウンロードファイルは気づかぬうちに溜まっていくため、こまめに削除していくようにしましょう。
整理整頓にも繋がります。
定期的にディスクユーティリティの実施をする
ディスクユーティリティはドライブに異常がないか確認するもので、もし異常がある場合は修復を行います。
定期的に実施すれば以上の早期発見、ドライブの劣化を抑えられます。
なお、修復してもドライブの異常が治らない場合は、部品の交換が必要です。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。
