長年Macを使用していると、どうしても経年劣化が進み、買い替えを検討するタイミングが訪れます。
Macを買い替えるかどうか悩んだ時、以下の疑問が生じます。
今回は、これらの不安を解消して、新しい性能を備えたハードウェアに買い替えできるように分かりやすくご紹介します。
目次
「Macを買い替えたいけど、いつが適切なタイミングか分からない…」
Macを買い替える正しい目安が分からず、いつまでも古いMacを使っていませんか?
まずは、Macの買い替えを検討すべきタイミングについて把握しましょう。
Macの不具合は、買い替えを考える一番のきっかけになるでしょう。動作が遅かったり、頻繁に画面がフリーズしたり、思うように作業ができないとストレスが溜まります。
主な原因として、Macの経年劣化やストレージの空き容量不足が挙げられます。不要なデータを削除するなど、自分でできる対処法を尽くしても改善されなければ、買い替えを検討するタイミングです。
Macのフリーズに関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
Macがフリーズする原因と解決策!頻繁に固まるMacへの対処法も解説>>
気が付くと一日に何度も充電していませんか?また、Macを常に充電しておかないと、すぐに充電が無くなる場合、Macの買い替えを検討すべきかもしれません。
バッテリーの持ちが悪い場合、バッテリーを交換する方法も有効です。バッテリー交換をAppleストアに依頼する場合、保証期間内なら無料で実施してくれます。
自分のMacの保証状況とサービス期間をチェックしてみましょう。
自分のMacがmacOS最新版のアップデート対象外になった場合は、買い替えを検討しましょう。
macOSの最新版は、毎年9月か10月頃にリリースされることが多いです。OSがアップデートされないと、セキュリティ面が脆くなったり、最新機能が使えず不便に感じたりします。
アップデート対象外のMacは、かなり古い型の可能性があるので、買い替えを考える一つの基準になります。
Macのストレージ容量が常に不足している場合、元々の容量が少ない古いMacを使っている可能性が高いです。
容量不足を迎える度に不要なファイルを削除すれば、その場しのぎの対処法にはなります。しかし、ストレージ容量不足が常態化すれば、必要なデータをすぐ保存できずストレスが溜まります。
自分の作業量に合った、ストレージ容量の大きなMacに買い替えるべきでしょう。
ソフトウェアに関する不具合が頻繁に生じるなら、それはMac買い替えの目安になります。
Mac使用中にOSが動かなくなったり、突然シャットダウンしたりすれば、ソフトウェアに問題がある可能性があります。
ソフトウェアの調子が悪い時は、以下の対処法が有効です。
これらの対処法を試してもエラーが起きる時は、macごとの買い替えをおすすめします。
Macを落としてしまった衝撃で傷が付いたり、水をこぼしてしまったり、物理的なダメージを与えた場合、ハードウェアの故障に直結します。
Macは繊細な精密機器なので、小さなダメージだけでも壊れてしまうリスクがあります。
Mac本体のダメージが不具合に影響している時は、買い替えを検討しましょう。
Macを買い替えるタイミングの目安を理解して、買い替えを決断したら、さっそく計画を立てましょう。
Macの買い替えには、おすすめの時期があります。買い替えの時期によっては損をしてしまう場合もあるので、計画的に買い替えを進めましょう。
せっかく新しいMacに買い替えるなら、最新モデルに乗り換えたいですよね。
Appleのリリースイベントは6月と9月に行われることが多く、その時にMacの最新モデルも発表される可能性が高いです。
Macを買い替えた直後に新型モデルが販売開始になると、なんだかショックですよね。
最新型にこだわりたい方は、Appleのリリースイベントの時期を待つことをおすすめします。
ただし、6月と9月以外に、突然Macの最新モデルが発表されるケースもあるので、随時チェックしましょう。
新品Macにこだわらない方には、中古を購入するという方法もあります。
中には、中古のMacなのに新品のように状態が良いものもあるため、上手くいけば高品質のMacを安値で購入できます。
中古の購入はできるだけ買い替え費用を抑えたい方にはおすすめの方法ですが、粗悪な中古品に当たってしまう可能性もあります。
質の良い中古Macを選びたい場合、Appleが販売している整備済製品を購入しましょう。
整備済製品とは、返品されたMacをAppleが再整備したものです。
再整備された中古品とはいえ、性能や状態は新品と何ら変わらないMacが多いです。
しかし、価格は新品Macより4~5万ほど安いため、お得に購入できます。
そもそも、Macの寿命は何年なのでしょうか?Macの平均寿命を把握していれば、買い替えのタイミングを掴みやすくなりますよね。
次に、Macの寿命に関する知識についてご紹介します。
「Macの平均寿命は4年」と、2016年にAppleが公式に発表しました。この平均寿命はあくまで想定なので、絶対に4年で不具合が起きるという訳ではありません。
Macの使い方次第で4年より長持ちすることもあれば、寿命がもっと短くなってしまうこともあるでしょう。
せっかく手に入れたMac、できれば長く大切に使いたいですよね。
どのような項目に気をつければ、Macの寿命を延ばすことができるのでしょうか?
それでは、Macを長持ちさせる方法について見ていきましょう。
Macの動作は、バッテリーの状態に強い影響を受けます。バッテリーに問題を感じていなくても、こまめにバッテリーの状態を確認するクセをつけましょう。
こまめにバッテリーをチェックすれば、不具合をすぐに検出でき、Macの寿命アップにつながります。
Macのバッテリーの状態は、キーボードの「option」キーとステータスバーの「バッテリーアイコン」を同時にクリックすれば、すぐに画面に表示されます。
Macのバッテリーの状態には以下の4つが存在します。
表示 | バッテリーの状態 |
---|---|
標準 | バッテリーは正常に働いている。 |
間もなく交換 | バッテリーは正常に働いているものの、充電容量はやや減少している。 |
今すぐ交換 | バッテリーは正常に働いているものの、充電容量は非常に減少している。 |
バッテリーの交換修理 | バッテリーは正常に働いておらず、早急に修理が必要。 |
「標準」以外のバッテリー状態が表示されたら、バッテリーの交換が必要な可能性があります。Macの買い替えを検討してもいいですが、バッテリーのみの交換の方が費用は安く済むでしょう。
購入から1年以内のMacは、保証対象になります。80%未満しか充電容量のないバッテリーは、購入して1年以内であれば無償で新しいバッテリーと交換できます。
購入から1年たった場合にAppleにバッテリー交換を頼むと、以下の費用がかかります。
機種 | 費用 |
---|---|
MacBook | 20,800円 |
MacBook Pro | 20,800円 |
MacBook Air | 13,800円 |
保証期間内に無料でバッテリー交換するためにも、頻繁にバッテリー状態のチェックをしましょう。
Macの省エネルギー設定は、消費電力を減らすだけでなく、バッテリーへの負荷を減らせます。Macの寿命の長持ちに直結するので、なるべく省エネ設定に切り替えましょう。
「Appleメニュー」→「システム環境設定」→「省エネルギー」から、スリープモードまでの時間やディスプレイの明るさを設定できます。
充電が満タンの状態で充電し続けると、バッテリーにもMac本体にも負荷がかかり続けます。
フル充電時には充電をやめて、Macを休ませてあげましょう。
もう使わないファイルがいつまでもフォルダに残っている、という方は多いです。
不要なジャンクファイルをMacから削除すれば、ストレージの最適化につながります。
Macを長持ちさせたい方は、いらないファイルはこまめに削除しましょう。
Macの買い替えを決断したら、事前にやるべきことをチェックします。
それでは、一つ一つの項目について詳しく解説します。
Macに入っている重要なデータが消えないように、バックアップを取りましょう。
バックアップの方法やデータ移行方法は後ほど解説するので、確認してくださいね。
MacでログインしているAppleアカウントからサインアウトします。
サインアウトが必要な主なアカウントは、次の通りです。
AppleはMacの初期化前のサインアウトを推奨しているので、なるべく心がけましょう。
ディスクユーティリティを用いて、Macを消去します。その後macOSを再インストールすれば、出荷時の状態に戻せます。
【Macを初期化する方法】事前準備や初期化できない時の対処法も解説>>
Macの売却や譲渡が決まっている方は、インストール後の設定を続けずに、そのままにしておきましょう。
参考:【Apple】Mac を売却、譲渡、下取りに出す前にやっておくべきこと
Mac買い替えの際に重要な手順の一つが、新しいMacへのデータ移行です。Macには重要なデータがたくさん詰まっています。
第三者にデータを取得されないように、セキュリティに注意しながらデータ移行を行いましょう。
Mac買い替えには、以下の2つのパターンがあります。
それぞれのパターンによってデータ移行方法は異なります。それでは一つずつ手順を確認していきましょう。
MacからMacへの買い替えは最もスタンダードなケースです。
MacからMacへデータを移行する方法は、全部で4通りあります。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
Macには、移行アシスタントという移行アプリが備わっています。この移行アシスタントを使ったデータ移行は、最もメジャーです。
Wi-Fiかケーブルのどちらかを使ってMac同士を接続し、移行アシスタントを経由してデータを移行します。
Macに備わっているバックアップサービスを、Time Machineと呼びます。この方法は非常にスムーズにデータ移行が完了するというメリットもありますが、外付けHDDに保存する手順が必要です。
外付けHDDを購入できる方や、元から所持している方にはおすすめの方法です。
参考:【Apple】Time Machine で Mac をバックアップする
Dropboxは、安全にデータを保存・共有できるオンラインストレージサービスです。
Dropboxを使えば簡単にデータ移行が可能ですが、無料プランは2GBまでしか保存できないため、要注意です。
iCloud Driveは、Apple独自のオンラインストレージサービスです。
Appleアカウントがあれば誰でも利用でき、スムーズなデータ移行が可能です。
しかし、無料プランでは5GBまでしか利用できないため、気をつけましょう。
MacからWindowsに買い替える方もいると思います。
MacからWindowsへデータ移行する主な方法は、次の3パターンです。
Dropboxを使ったデータ移行方法に関しては前述した通りです。
リンクケーブル、外付けHDDを利用した方法について解説します。
MacとWindowsを継続できるリンクケーブルを機器に接続し、データを移行する方法です。
リンクケーブルを用意する必要があるものの、非常にシンプルかつ簡単な方法です。
外付けHDDにMacのデータを保存し、その後外付けHDDからWindowsへ移行します。
こちらも外付けHDDさえ所持していれば、手順が単純なデータ移行方法です。
Macのデータ移行方法に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
Macのデータ移行方法を徹底解説!ケーブルを使った方法や注意点とは?>>
ここでは、Macのパソコンを買い替える際の選び方を3つご紹介します。
以下の内容を参考に、使用用途に合ったものを見つけてくださいね。
Macのパソコンを快適に使用したい方は、スペックに注目して選ぶとよいでしょう。
現在、Macからはライトユーザー向けの「MacBook Air」とプロユーザー向けの「MacBook Pro」が販売されています。
特にチェックしたいポイントはCPU・メモリ・ストレージの3つです。
書類作成・メール・ネットサーフィンといった負荷が軽い作業を中心に行う場合は、そこまでスペックを重視しなくても問題ありません。
しかし、動画編集やゲームなど負荷が大きい作業をメインで行う場合、パソコンの動作が重くなってしまう可能性があります。
その際は、より性能が高いものや容量が大きいものを選ぶようにしてください。
Macのパソコンを購入する際は、予算から選ぶのもひとつの方法です。
一般的にスペックが高くなるほど高価になる傾向にあり、「MacBook Air」よりも「MacBook Pro」の方が値段が高く設定されています。
できるだけ費用を抑えたいなら、旧型モデルやAppleの認定整備済製品を選ぶとよいでしょう。
認定整備済製品とは、展示品や初期不良品を再整備したものを指します。
通常よりも最大15%オフで購入できる場合があるので、ぜひチェックしてみてください。
Macのパソコンを購入する際は、使用用途に合わせて画面サイズで選ぶのもよいでしょう。
パソコンをよく持ち運ぶ方は、現行版で最もサイズが小さい13.3インチまたは13.6のモデルがおすすめです。
A4サイズに近いうえに比較的軽量のため、カバンに入れて長時間移動する際にも適しています。
一方、大きな画面で作業したい方や据え置き用として使う方は、14.4インチや16インチのモデルがおすすめです。
ただし、現在14インチ以上の画面サイズに対応しているのは「MacBook Pro」しかありません。
性能は高くなりますが、その分値段も高価になるため注意してください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。