Let’s noteを使用していると、本体が熱いと感じることがあります。Let’s noteは軽くてコンパクトなボディながら高性能で、多くのビジネスマンに人気ですが、性能上オーバーヒートしやすいとも言われています。
Let’s noteを熱いままで放置すると熱暴走などの不具合が起こり、最悪の場合故障してしまうリスクも。そのため、本体が熱いと感じた時にはすぐに対処することが大切です。
この記事では、Let’s noteが熱くなる原因と、自分でできる対処法を解説します。パームレストが熱いと感じる場合の原因も解説しますので、参考にしてください。
【この記事でわかること】
目次
パソコンの過熱は、長時間の使用による不具合や性能低下の可能性があります。
特にLet’s noteのようなノートパソコンは、コンパクトな設計のために熱がこもりやすく、過熱しやすい特性を持っています。Let’s noteが熱くなる原因は、主に次の6つがあります。
まずは、Let’s noteが熱くなる原因を知り、対処しましょう。ここでは、Let’s noteが熱くなる原因をそれぞれ解説します。
パソコンを使用していると、様々なパーツから熱が発生します。パソコン内部には、冷却ファンなどで熱を逃す機能がありますが、長時間使用し続けると排熱処理が追いつかなくなることがあります。その結果、結果本体が高温になってしまいます。
ノートパソコンが高温になる原因には、内部パーツに負荷がかかりすぎていることもあります。
CPUは、パソコンの「脳」とも言える部分で、計算やデータ処理を行います。複数のプログラムを同時に実行したり、動画編集やゲームといった高度な処理を要求するアプリケーションを使用すると、CPUに大きな負荷がかかります。CPUの稼働率は、以下の方法で確認できます。
CPUに負荷をかけすぎないためには、最大限稼働しないで、最大でも99%以内の稼働に抑えるのがおすすめです。さらにCPUへの負荷を減らすためには、複数のアプリケーションを同時に開かない、バックグラウンドのプログラムを停止する、ゲームの設定を低くする、グラフィックボードの設定を変更するなどの方法もあります。
また作業内容に対してパソコンのスペックが低い場合にも、高い負荷がかかるため本体が熱くなる原因になります。特に動画編集や、高画質のオンラインゲームをプレイする場合などは、高いスペックのパソコンが必要なため、低スペックのパソコンでは負荷がかかりすぎて本体が熱くなりやすくなります。パソコンを購入するときには、作業内容にあったスペックのパソコンを選ぶことも大切です。
周囲の温度が高いと、パソコンの冷却が追いつかず内部温度も上昇します。パソコンはその周囲の環境にも敏感で、一般的にパソコンを使用する際の適正温度は5~35℃と言われています。Let’s noteの使用環境条件も温度は5~35℃、湿度は30~80%で、それ以上高温になると動作が不安定になることがあります。
高温の場所や直射日光が当たる場所で使用すると、内部の熱を効率よく放出できず、過熱しやすくなります。室温が高い場合や高温になる場所では、冷却システムが正常に機能していても、内部温度が安定しないことがあるため注意が必要です。
パソコン内部のホコリは、パソコンの冷却効率を低下させる原因のひとつです。特に、冷却ファンや排気口にホコリが溜まると、熱が外部に逃げにくくなります。
Let’s noteが熱い時に、排気口から暖かい空気が出ていない場合は、排気口がホコリでふさがれて排熱できない状態になっている可能性が高くなります。また、ホコリが内部コンポーネントに付着すると、ホコリが熱を帯びてパソコンの温度上昇を招くこともあります。
冷却ファンがうまく機能していないと、パームレストやキーボード付近が熱くなることがあります。冷却ファンは、パソコン内部の熱を外部に逃がす重要な役割を持っています。
このファンが故障すると、発生した熱が効率よく外部に排出されず、パームレストを含むパソコンの特定の部分が熱くなる原因となります。特にファンから異音がする場合や回転の不具合が見られる場合は、故障のサイン可能性もあるため、冷却ファンをチェックしましょう。
充電中や接続している外部機器が原因で熱が発生することもあります。充電器は充電中にはノートパソコンへ電力を供給しつつ、充電器本体も熱くなります。充電器が熱くなることでノートパソコンの内部の温度が高温になります。
また、外付けHDDやUSBデバイスなどの周辺機器も使用中に発熱するため、これらの周辺機器が原因でパソコンが熱くなることもあります。特に電力消費の大きい機器を接続している場合、その熱がLet’s noteに伝わり内部温度が上昇することがあります。使用していない周辺機器を接続したままにしておくと、余計な熱が発生することもあるため、使用していない時には取り外しておくのがおすすめです。
Let’s noteを使用していると、高負荷な作業や長時間の使用によって本体が熱くなることがあります。Let’s noteが熱い時にできる対処法は、以下の10個です。
これらの対処法を試すことで、Let’s noteのパフォーマンス低下や故障のリスクを減らせます。順番に解説します。
Let’s note内部にはホコリが溜まりやすいため、1か月に1回程度ホコリを掃除するお手入れをすることも大切です。Let’s note内部のホコリの清掃方法の手順は、以下の通りです。
参考:Panasonic Store レッツノートのお手入れ方法について
Let’s noteは裏蓋を開けることなく、ホコリを取り除くことができます。1か月に1回程度お手入れすることで、Let’s noteを快適に使い続けられるでしょう。排気口から正常に排気できれば、パソコン内部の温度上昇を防げるため、本体の温度も正常に戻る可能性があります。
冷却ファンにホコリが溜まりすぎて、動きを阻害し、Let’s noteが熱くなっている可能性もあります。パソコン内部の掃除だけでなく、冷却ファンに溜まったホコリを取り除くことで、ファンの機能が回復し、うまく放熱することがあります。
ただし、ファンのクリーニングはLet’s noteを分解する必要があります。マザーボードやDVDドライブなどにも触れる必要があるため、失敗すると完全に故障するリスクもあります。パソコン修理に自信がない場合は、専門業者に依頼するのが安全です。
自分でファンをクリーニングする場合の手順は、以下の通りです。
ファンが完全に故障して止まっている場合は、掃除ではなく交換を検討しましょう。ファンが回転していても、カラカラというような異音がする場合も交換がおすすめです。ファンを交換すれば冷却性能が向上し、Let’s noteが熱くなることも減ります。
冷却ファンは、使用しているLet’s noteにあった種類を購入する必要があります。また、本体の分解も必要なため、故障のリスクもあります。自信がない場合は専門業者に依頼しましょう。ファンを交換する手順は以下の通りです。
Let’s noteは、Windowsの機能によってCPUのパフォーマンスを抑制できます。CPUのパフォーマンスを抑制しても、Let’s noteの動作に大きな影響は出ないため、発熱を抑えるためにパフォーマンスを変更しましょう。CPUのパフォーマンスを抑制する手順は、以下の通りです。
100%から1%下げるだけで、発熱を抑える効果がありますが、発熱が気になる場合は、様子を見ながら少しずつ下げてみましょう。
またLet’s noteは、「Panasonic PC設定ユーティリティ」によって、冷却ファンの回転数を切り替えできます。「標準」では、パソコン内部の温度に合わせて調節しますが、「高速」に設定すればCPUの使用率が高い場合にファンの回転数を上げて内部の温度を下げることができます。
室温が28度を超えると、Let’s noteは熱くなりやすくなります。エアコンや扇風機を使って、室温を25度以下に保ちましょう。また、直射日光が当たることも、Let’s noteの内部温度が上がる原因です。風通しの良い机の上や、壁から少し離した場所にLet’s noteを設置し直してください。
Let’s noteを設置する際には、通気口をふさがないことも大切です。ノートパソコンスタンドを使用する、机や壁から少し離して設置するなどで、Let’s noteの周りの通気を良くすると本体の熱を逃しやすくなります。
同時に多くのソフトを開いて作業をすると、パソコンに高い負荷がかかります。複数のソフトを同時に使用している場合は、Let’s noteも熱くなりやすいため、注意が必要です。
タスクバーを確認して、使用していないソフトやアプリが起動していないか確認しましょう。バックグラウンドで動作しているソフトやアプリも終了させると効果的です。日頃から、使い終わったソフトはその都度終了する習慣を付けておくことも大切です。
Let’s noteを長時間使用し続けると、CPUなどの内部パーツに負荷がかかり本体が熱くなることがあります。長時間使用している場合は、使用を中止してしばらくLet’s noteを休ませることで、長時間使用での過熱を防げます。例えば1時間使用したら10分休憩するなど、適度に使用しない時間を設けましょう。
パソコンの消費電力が増えると、パソコン本体が熱をもちやすくなります。Let’s noteは、「Panasonic PC設定ユーティリティ」によって省電力設定ができます。比較的新しいLet’s noteのモデルには、省電力設定がありませんが、ファンのモードやバッテリ残量の補正、照度センサーを利用した電源管理ができます。
また、Windowsの機能によって以下の手順で省電力設定にすることも可能です。省電力設定に変更することで、発熱を抑えられるでしょう。
Let’s noteを常に電源を切らないで使い続けていると、負荷がかかり続けて本体が熱くなることがあります。Let’s noteを使わない時には、電源を切って休ませることでパソコンにかかる負担を軽減できます。長時間使用しない時や、1日の作業が終わった時などには、Let’s noteの電源を切るようにしましょう。
Let’s noteなどのノートパソコンは、冷却ファンの交換などの内部修理が難しくなります。そのため外部から、本体を冷却できる様々な冷却グッズが販売されています。例えば、ノートパソコンを置けるスタンドに冷却ファンが付属しており、通気性を良くするグッズや、複数のファンがついたノートパソコン用のクーラーなどのグッズもあります。
これらの冷却グッズを使えば、Let’s noteが高温になりすぎて熱暴走するリスクも軽減されます。冷却グッズには大きさや冷却性能に違いがあるため、使用する場所や用途に合わせて最適なものを選びましょう。
Let’s noteが熱い時には、すぐに対処することが最も大切ですが、以下の注意点もあります。
Let’s noteが熱い時には、放置することは危険です。以下で、注意点について詳しく解説します。
パソコンの熱暴走とは、突然シャットダウンする、フリーズする、エラーが出るなどの不具合が起こることを言います。パソコンは高温になると危険を察知して、自動で電源を落とすことがあります。また、高温になりすぎるとCPUの機能が停止するため、フリーズやエラーが起こることがあります。
熱暴走が起こると、Let’s noteの寿命が短くなる、保存していないデータが失われるなどのリスクがあります。そのためLet’s noteが熱いと感じたら、熱暴走を起こす前に使用を中止しましょう。
Let’s noteが起動しない、重いなどの不具合がある場合は、下記記事でも対処法を解説しています。
レッツノートが起動しない!よくある症状と原因別の対処法を解説>>
Let’s noteを熱いまま放置すると、パーツが高熱になり、溶けて故障するリスクがあります。パソコンは高温に弱いため、高温のまま放置すると熱暴走を起こすなどで、ダメージが蓄積し故障するリスクもあります。
パソコン内部パーツが高温になると、内部のホコリに引火して発火するリスクもあります。パソコンが発火すると火災が起こる可能性もあるため、Let’s noteが熱いだけでなく、焦げ臭い、煙が出ているなどの兆候があったらすぐに使用するのをやめてください。
Let’s noteが熱い場合には、すぐに冷やす必要がありますが、氷や保冷剤を使って冷やすのはやめましょう。氷や保冷剤を使用すると、溶けた時に水分がパソコン内部に入り込み、故障するリスクがあります。
また、急激に冷やすとパソコン内部に結露が発生する可能性もあり、故障の原因になることがあります。Let’s noteを冷却する際には、パソコン専用の冷却グッズを使用して、急激に冷やさないようにしましょう。
Let’s noteは人気のパソコンですが、コンパクトな設計のため排熱性能が低く、発熱しやすいともいわれています。しかし、日頃から定期的にホコリを取る、置き場所に注意するなどの発熱対策をすることで、快適に使い続けることも可能です。
Let’s noteが熱い時には、発火や熱暴走を起こし、最悪の場合は故障する可能性もあるため、Let’s noteが熱いと感じたら、すぐに対処することが大切です。室温を調整する、置き場所を変える、長時間使用しないなど、簡単な対処で改善する可能性もあります。
パームレストやキーボードが熱い場合は、冷却ファンに不具合が起きている可能性があるため、掃除や交換などで対処しましょう。Let’s noteは高価なパソコンのため、長く使い続けたいものです。この記事を参考に発熱対策をして、快適にLet’s noteを使い続けましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。