「Lenovoのノートパソコンの充電がすぐになくなる」「最近Lenovoのノートパソコンの動作が悪い」などの症状がある場合は、バッテリーが劣化している可能性があります。
ノートパソコンのバッテリーが劣化しているにもかかわらず、そのまま使い続けるとデータ消失やパソコンからの発火のリスクなどがあります。できるだけ早く、バッテリー交換するのがおすすめです。
この記事では、Lenovoのノートパソコンのバッテリー交換が必要なサインやバッテリー交換方法、かかる費用などを徹底的に解説しています。ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
目次
Lenovoのノートパソコンは、いつ頃バッテリーを交換するのかわからない方もいるでしょう。Lenovoノートパソコンのバッテリーは、経年劣化によって徐々に性能が低下していきます。
一般的にバッテリーの寿命は通常の使用で2~3年と言われており、それ以上経過している場合はバッテリー交換を検討するのがおすすめです。満充電時のバッテリー容量が50%を切っている場合も、交換が推奨されるタイミングです。さらに30%を切るとパソコンのパフォーマンスが大幅に低下する可能性が高くなります。
また、以下の症状が現れた場合は、Lenovoノートパソコンのバッテリー交換が必要なサインです。
これらの症状は、バッテリーの劣化が原因である可能性が高いです。放置すると、データの損失やパソコンの故障につながる恐れがあるため、早めに対処しましょう。
ここからはそれぞれの症状について、詳しく解説します。
新品のバッテリーと比べて、充電の持ちが明らかに短くなった場合は、バッテリーの劣化が疑われます。
以上のような症状が現れたら、バッテリーが劣化している可能性が高いです。バッテリー交換を検討しましょう。
充電してもすぐに電源が落ちてしまう場合は、バッテリーが劣化している可能性があります。ACアダプターを接続しても、以下の症状が現れる場合は要注意です。
ACアダプターを接続しているにもかかわらず、このような症状が現れる場合は、バッテリーの劣化が考えられます。ただし、ACアダプターが正しく接続されていないこともあるため、まずはアダプターや接続状態を確認しましょう。
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ACアダプターを接続した状態では問題なく動作するものの、ACアダプターを外すとすぐに電源が落ちてしまう場合は、バッテリーが正常に機能していない可能性があります。以下の症状が現れる場合は、バッテリーの劣化が疑われます。
これらの症状がある場合は、ノートパソコンの電源周りには問題がなく、バッテリーに問題がある可能性が高いです。バッテリー交換すると、問題なく使用できるようになるでしょう。
Lenovoのパソコンが起動できない場合の対処法は、下記記事でも詳しく解説しています。
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バッテリーが膨張している場合は、非常に危険な状態です。すぐに使用を中止し、バッテリー交換をおこなう必要があります。以下の症状が現れた場合は、速やかにLenovoサポートに連絡してください。
中でも特に、バッテリーから異臭がする場合は危険です。劣化したバッテリーは高温になり膨張すると、発火する可能性があります。異臭がする場合は、パソコン内部でバッテリーが高温になっている可能性があり、爆発する危険があるため、すぐに使用を中止しましょう。
バッテリーの劣化によって、パソコンが強制的に電源オフになる場合があります。作業中に突然電源が切れると、データ損失や作業効率の低下に繋がります。
作業中に強制的に電源が切れるのは、バッテリーの劣化によって正常に電源供給されないためです。バッテリー残量が十分あるにもかかわらず、突然シャットダウンした場合はバッテリーの劣化を疑いましょう。
バッテリーの劣化によって、パソコンの動作に不具合が発生する場合があります。以下のような症状が現れた場合は、バッテリーが原因である可能性があります。
これらの症状は、バッテリーの劣化によって電源が十分供給されないために起こる症状です。バッテリーの劣化だけでなく、電源周りの不具合が原因になっている可能性もあります。
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ブルースクリーンの対処法については、下記記事でも詳しく解説しています。
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Lenovoのノートパソコンに劣化の兆候が現れた場合は、まずバッテリーのリフレッシュを試してみましょう。バッテリーを長期間使用していると、内部ケージが消耗、劣化して、充電容量やパソコンの駆動時間が短くなります。
バッテリーをリフレッシュすると、症状が改善する可能性があります。バッテリーリフレッシュには、時間がかかるため時間に余裕があるときに実行しましょう。
【ThinkPadでバッテリーをリフレッシュする方法】
※バッテリーを複数搭載している場合は、上段でリフレッシュするバッテリーを選択する
内部ゲージのリセットは中断できます。終了まで待てない状況が発生した場合は、「リセットの停止(R)」ボタンをクリックしましょう。
参考:Lenovoサポート <バッテリーのリフレッシュ(内部ゲージのリセット)の方法>
バッテリーをリフレッシュしても症状が改善しない場合は、バッテリー交換が必要です。Lenovoノートパソコンのバッテリー交換方法は、次の3つがあります。
それぞれの手順とかかる費用を解説します。
自分で交換できるなら、安価で早くバッテリーを交換できます。ただし、保証の対象外になる、故障する可能性があるなどのリスクもあります。自分で交換する自信がない場合は、Lenovoや専門業者に依頼するのがおすすめです。
【事前準備】
自分でバッテリー交換する前には、まず以下の準備をしましょう。
まずは、交換用のバッテリーを準備します。バッテリー本体に貼ってあるシールにある型番を調べて、ノートパソコンにあったバッテリーを購入しましょう。
バッテリー交換に必要な道具は、以下3つです。
バッテリー交換すると、データが消失する恐れがあるため、あらかじめバックアップをとっておくと安心です。注文したバッテリーが届いたら、バッテリー交換作業をしましょう。
【バッテリーの取り外し】
【新しいバッテリーの取り付け】
バッテリー交換が終わったら、BIOS画面からバッテリーを初期化します。
【バッテリーの初期化】
以上でバッテリーの交換作業は終了です。作業時間は、機種や作業する人の慣れ具合によって異なりますが、30分~1時間程度です。
自分でバッテリー交換を行うのが不安な場合は、Lenovoサポートに依頼できます。購入時に加入した保証内容によっては、無料で修理を受けられる場合があります。
保証期間が過ぎている場合は、有償修理となります。サポートをうける対象製品のシリアル番号、または購入証明書があれば、保証期間内であるかを確認できます。
バッテリー交換は、Lenovoサポートサイトの「お問い合わせと修理申込み」、「修理申し込み(単体)」から申し込み可能です。
バッテリー交換したいノートパソコンのシリアル番号や個人情報など必要事項を入力し、送信ボタンを押します。
バッテリー交換を申し込み後、2営業日程度で修理費用の見積りが届きます。正式見積もり後に作業をキャンセルする場合は、送料や故障個所の検査料が発生します。あらかじめ、概算費用を知った上で修理を依頼しましょう。修理期間の目安は、7~10営業日程度です。
パソコン修理専門業者に依頼する場合は、まず店舗へメールや電話で問い合わせをします。依頼したい修理業者の公式サイトでは、修理にかかる概算費用を公開していることが多いため、参考にすると良いでしょう。
店舗が近い場合や急いでバッテリー交換したい場合には、店舗持ち込みが可能な業者もあります。近くに店舗がない場合や持ち込みできない場合は宅配や出張に対応している業者もあり、用途に応じて選べます。
店舗に持ち込みすれば、1時間程度でバッテリー交換をしてくれることが多いため、急いでいる場合にはおすすめです。
Lenovoノートパソコンのバッテリー交換費用は、バッテリー交換する方法によって異なります。ここでは、バッテリー交換方法による交換費用の目安の違いを紹介します。
自分でバッテリー交換した場合は、購入するバッテリーによって費用が異なります。
純正バッテリーの費用の目安は、8,000円~20,000円程度です。Lenovo純正のバッテリーは、互換バッテリーよりも高価ですが、品質や安全性が高く、パソコンとの相性も問題ありません。
ただし、Lenovoの場合は公式サイトで純正バッテリーを取り扱いしていません。そのため、Lenovo純正のバッテリーに交換したい場合は、Lenovo公式サポートに依頼する必要があります。
互換バッテリーの場合は、2,000円~5,000円程度でAmazonやYahoo!ショッピングなどの通販サイトで購入できます。
互換バッテリーは、Lenovo以外のメーカーが製造・販売しているバッテリーです。純正バッテリーよりも安価ですが、品質や安全性は純正バッテリーに劣る場合があります。
Lenovoサポートでバッテリー交換をした場合は、以下の費用が発生します。Lenovoノートパソコンの場合の作業費は18,920円、送料は3,410円、部品代は6,930円~11,550円です。
作業費(18,920円)+送料(3,410円)+部品代(6,930円~11,550円)=29,260円~33,800円 |
Lenovoサポートでバッテリー交換した場合には、およそ30,000円前後の費用がかかります。
パソコン修理専門業者で、バッテリー交換した場合の費用は以下の通りです。
修理業者 | 交換費用(税込) | 所要時間 |
---|---|---|
A社 | 8,800円+部品代 | 約1時間 |
B社 | 17,600円~ | 約1時間 |
C社 | 10,000円~17,000円 | 約1時間 |
D社 | 25,000円~ | 約1時間 |
バッテリー交換にかかる費用は、作業費用と部品代を合わせた費用です。店舗によってはさらに送料がかかる場合もあります。費用の目安は20,000円程度と、Lenovo公式サポートに依頼するよりも、安いことが多いです。
また、店舗にパソコンを持ち込めば1時間程度でバッテリーを交換してくれるため、作業時間が早いこともメリットです。
Lenovoのノートパソコンは、自分でバッテリー交換できます。バッテリーを新しいものに交換すれば、再び快適に動作するようになる可能性が高いです。
ただし、バッテリー交換する際には注意点もあります。自分で交換するのが難しいと感じた場合には、Lenovo公式サポートや専門の修理業者への依頼がおすすめです。
Lenovoノートパソコンのバッテリー交換をする際には、以下の点に注意しましょう。
それぞれ解説します。
購入するバッテリーは、パソコンの機種に合ったものが必要です。Lenovo公式サイトやバッテリーに貼られたステッカーで、交換したいバッテリーの型番を確認しましょう。型番を確認したら、型番にあうバッテリーを購入します。
一見同じように見えるバッテリーでも、わずかに異なることがあります。異なるバッテリーでは、パソコンに取付できない、不具合が起こるなどの可能性もあります。必ず型番を確認して、正しいバッテリーを用意しましょう。
バッテリー交換作業を行う前に、静電気対策をしておきましょう。パソコンは静電気に弱く、静電気によってバッテリーや周辺のパーツが破損する可能性があります。
バッテリー交換の際には、静電気防止手袋をつける、事前に金属製の机や棚に触るなど静電気を除く処置をするなどの対策をしましょう。また作業中には、ウールなど静電気を発生しやすい衣服を身に着けないことも大切です。
作業スペースは、平らで安定した場所を選びましょう。精密機器を扱うため、作業中に落としたりぶつけたりしないよう注意が必要です。
また細かいパーツが多いため、パーツを紛失しないように注意することも大切です。パーツケースなどを用意して大切に保管しましょう。
バッテリー交換作業中には、パソコン内のデータが消失する可能性があります。作業前に必ずデータのバックアップを取っておきましょう。
保証期間内にバッテリーが故障した場合は、無料で修理を受けられる場合があります。購入時の保証書を確認しておきましょう。
保証期間内であっても、パソコンの裏蓋を開けた場合には保証の対象外になります。バッテリーを確認するために裏蓋を開けた場合でも保証の対象外になる可能性があるため、保証期間内の場合はパソコンを触らないでLenovoサポートに修理を依頼しましょう。
バッテリーが劣化したサインが現れたら、できるだけ早めにバッテリーを交換しましょう。特に「バッテリーを交換してください。」の警告が現れたら、早急に交換するのがおすすめです。
ACアダプターに繋いだままで使える場合には、そのまま使い続ける人も多いかもしれません。しかし、ACアダプターが抜けたり、停電したりした場合には作業中のデータを失うリスクが高くなります。さらにバッテリーが高温になり膨張すると、発火するリスクもあります。
電源の供給状態が不安定になると、使用中に突然シャットダウンするなどで、パソコン本体が故障する可能性もあります。パソコンにとって良くない影響を与えるため、バッテリー交換は早めにおこないましょう。
パソコンの状態によっては、パソコンを買い替えた方が安い場合もあります。ノートパソコンの寿命は3~5年と言われています。そのためノートパソコンを購入から3年以上経過している場合は、バッテリーを交換するだけでは不具合が改善しない可能性があります。
たとえバッテリーを交換しても次々に不具合が起こる可能性があるため、結果的に買い替えた方が安かったという事態にもなりかねません。パソコンを購入してから3~5年程度経過している場合は、買い替えを検討するのも良いでしょう。
Lenovoのバッテリーに交換のサインが現れたら、データ消失や発火のリスクがあるため、できるだけ早く交換しましょう。
Lenovoノートパソコンのバッテリー交換は、自分でできます。費用を抑えてバッテリー交換したい場合は、自分で交換するのがおすすめです。パソコンにあったバッテリーを選び、データのバックアップを取り、静電気対策をおこなった上で作業しましょう。
自分で交換する方法は費用を抑えられますがある程度の知識や技術が必要となるため、自信がない場合はLenovoサポートやパソコン修理業者に依頼する方法がおすすめです。
ノートパソコンの寿命は3~5年のため、購入からそれ以上経過している場合は、買い替えた方が安い可能性もあります。パソコンの状態をよく確認し、修理だけでなく買い替えも選択肢に入れて検討しましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。