キーボードを使用していると、時折「意図したとおりの入力ができない」「どのキーを押しても反応しない」といったトラブルが起きることがあります。
この記事では、キーボードがおかしくなったときの対処法について、不具合の状況別に解説しています。
キーボードの動作にお困りの方はぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
目次
ここでは、キーボード入力がおかしくなったときの対処法を6パターンに分けて解説しています。
不具合の内容にあわせて適切な対応を行いましょう。
ローマ字入力やかな入力を選択しているのに日本語で入力できない場合、IMEの入力言語が日本語以外に設定されている可能性があります。
以下の手順でIMEの設定を確認してください。
【IMEで入力言語を切り替える方法】
参考:入力言語の切り替えを行うキーを変更する方法(Windows11、Windows10、Windows8.1、Windows7) | HP®カスタマーサポート
入力言語を切り替えたら、日本語入力が正常にできるかチェックしてみましょう。
「Q」のキーを押したのに「た」と表示された場合など、意図したものと違う文字が入力されるときは、入力モードが「かな入力」になっていることが考えられます。
入力モードを「ローマ字入力」に切り替えるには、「Alt」キー+「カタカナ・ひらがな・ローマ字」キーを同時に押してください。
もしくは、タスクバー上で「あ(A)」と表示されているところを右クリックし、「ローマ字入力」を選択することでも設定できます。
キーボードのテンキーで数字が入力できない場合、NumLockが無効になっていることが考えられます。
設定方法は簡単で、「NumLock」キーを押すだけで有効・無効の切り替えが可能です。
「NumLock」を切り替えても症状が改善されないときは、キーボードの入力によってマウスカーソルを移動させる「マウスキー機能」が有効になっている可能性があります。
以下の手順に従って、マウスキー機能の設定を確認してください。
【マウスキー機能の設定方法】
参考:[Windows 10] マウスキー機能を有効にする / 無効にする方法を教えてください。|富士通
なお、「簡易操作」の設定画面は「Windows」+「U」キーの同時押しでも開くことができます。
「Shift」キーを押していなくてもアルファベットが常に大文字で入力される場合、「Caps Look」が有効になっていることが考えられます。
「Caps Look」は大文字入力を固定する機能で、「Shift」キー+「Caps Look」キーの同時押しで有効・無効の切り替えが可能です。
無意識の操作によって知らないうちに有効になっていることも少なくないため、再度2つのキーの同時押しを試してみるとよいでしょう。
キーボードで入力すると元々あった文字が上書きされて消えてしまう場合、「挿入モード」ではなく「上書きモード」になっていることが原因です。
上書きモードの設定は簡単で、「Insert」キーを押すだけで有効・無効を切り替えられます。
無意識のうちに操作してしまうこともあるため、文字の入力がうまくできないときはまず「Insert」キーを押してみるとよいでしょう。
キーボードを長押ししないと文字を入力できないときは、「フィルターキー」機能が有効になっている可能性があります。
フィルターキー機能とは、誤入力を防ぐためにキーの反応を抑える機能です。
手の震えがある場合など、任意のキーを正確に押すことが難しい人のために搭載されています。
以下の手順に従って、フィルターキー機能の設定を無効にしてください。
【フィルターキー機能をの設定方法】
参考:Windows 10でキーを押し続けないと文字を入力できない場合の対処方法
どのキーを押しても何も入力されない場合、キーボードの設定に何かしら不具合が生じている可能性があります。
ここでは、キーボードが反応しないときの対処法を6つ紹介します。
外付けキーボードが反応しない場合、パソコンとキーボードで接続不良が起きている場合があります。
有線ならケーブルの抜き差しを行うか、別のUSBポートに挿し直してみるとよいでしょう。
ワイヤレスなら充電残量や通信状態を確認したうえで、一度接続を切って再度ペアリングし直してください。
パソコン本体の再起動を試してみるのもおすすめです。
WordやExcelといったアプリの使用中にキーボードが反応しなくなった場合は、メモ帳など別のテキストエディタで操作を試してみるとよいでしょう。
もし正常に入力できた場合、特定のアプリで何かしらの不具合が生じている恐れがあります。
公式サイトを確認してトラブルが起きていないか確認し、可能であれば最新バージョンにバージョンアップしてください。
一方、どのアプリでもキーボード入力ができない場合はキーボードやパソコン側に原因があると考えられます。
キーボードが反応しなくなる原因の1つとして、デバイスドライバーの不具合が挙げられます。
デバイスドライバーとは、キーボードやマウスなどのデバイスを制御するためのプログラムです。
デバイスドライバーを最新バージョンに更新することで、キーボードに関するトラブルが解消されることがあります。
以下の手順に従って、更新作業を行ってください。
【デバイスドライバーを更新する方法】
Windowsでドライバーを手動で更新する – Microsoft サポート
「ドライバーが正常に更新されました」と表示されたら、キーボードが正常に動作するか確認してみましょう。
デバイスドライバーを更新しても不具合が解消されない場合や、すでに最新状態になっている場合は、デバイスドライバーの再インストールを試してみるとよいでしょう。
以下の手順に従って、再インストール作業を行ってください。
【デバイスドライバーを更新する方法】
Windowsでドライバーを手動で更新する – Microsoft サポート
パソコンの再起動によって、必要なデバイスドライバーが自動で再インストールされます。
パソコン側の不具合によってキーボードが反応しなくなったときは、トラブルシューティングを実施することで解決する場合があります。
トラブルシューティングの実施手順は以下のとおりです。
【トラブルシューティングを実施する方法】
参考:Windows 10でトラブルシューティングを実行する方法
トラブルシューティングを実施しても問題が見つからなかった場合、「問題を特定できませんでした」と表示されます。
その際は別の対処法を試してみてください。
ノートパソコンでは、内部に電気が溜まってしまうことでキーボードが反応しなくなるケースも少なくありません。
ノートパソコンを長時間使用している場合は、以下の手順に従って放電作業を行ってください。
【ノートパソコンを放電する方法】
(バッテリーを取り外せない場合はパソコンを2分以上放置してください)
放電作業を終えたらバッテリーや周辺機器を元に戻し、キーボードが正常に動作するか確認してみましょう。
上記の対処法を試しても不具合が改善されない場合や特定のキーボードのみ反応しない場合は、キーボードそのものの故障が考えられます。
キーボードの故障を自力で直すのは容易ではないため、修理へ出すか、新しい機器への買い替えが必要です。
ここでは、それぞれの対応について詳しく解説します。
故障したキーボードは、修理に出すことで再び使用できるようになります。
保証期間中であれば無料で対応してもらえるメーカーもあるため、公式ホームページなどで確認してみるとよいでしょう。
修理費用を抑えたい場合は民間の業者に依頼するのもおすすめですが、メーカー保証が適用されなくなるケースもありますので注意してください。
キーボードを購入してから年数が経っている場合、故障したタイミングで買い替えることをおすすめします。
特に外付けキーボードでは、修理よりも新品を購入した方が安く済むケースも少なくありません。
使用しているパソコンの機種や環境を考慮しながら、自分にあったものを選んでください。
また、買い替えによって不要になったキーボードは適切な方法で処分する必要があります。
自分で処分するのが面倒に感じる方は、パソコン廃棄.comに回収を依頼するとよいでしょう。
無料で利用できるうえに、段ボールに機器を入れて郵送するだけで手続きが完了します。
キーボードで意図したとおりの入力ができない場合、普段とは違った入力設定が適用されている場合があります。
入力設定はキー操作で簡単に切り替えられるものも多く、無意識のうちに該当キーを触ってしまうことも少なくありません。
キーボード入力がおかしいときは一旦設定を見直し、問題がないことを確認できてから故障を疑うとよいでしょう。
今回の記事もぜひ参考にしてくださいね。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。