PS4を売りたい!故障したから処分したい!
PS4を売ったり処分したりする前に、絶対にしたいのがPS4の初期化です。
PS4本体には、アカウント情報や支払情報など個人情報のオンパレード。初期化せず、売ったり処分したりすると、個人情報が流出するリスクがあります。
しかし、PS4の初期化の方法が分からないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、PS4の初期化についてくわしく解説します。
クイックとフルの違いや、バックアップしたデータを復元する方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
PS4には、アカウント情報や支払い情報など、多くの個人情報が入っています。PS4を売る、処分する前には、完全にデータを初期化することが必要です。
PS4を初期化する場合は次のどちらかを選択する必要があります。
それぞれの違いを解説します。
データを簡易的に削除しPS4を初期化します。クイックの場合、データにアクセスできなくなりますが、HDDには情報が残ったままになっています。
通常の方法では復元不可能ですが、有料ソフトを使う、復旧業者に依頼するなどの特殊な方法で復元できる可能性があります。
短時間で終了しますが、データが復元される可能性があるため、売る、処分す場合には選ばないようにしましょう。
本体のデータを完全に削除し、PS4を初期化することです。売却する場合は、フルを選択しましょう。
フルフォーマットするとHDDに意味のないデータを上書きして空きスペースとして扱うため、万が一復元されても意味のない情報しか見つかりません。パソコンやスマホでも使用される安全なデータの初期化方法で、クイックとフルの時間の違いは、この上書き処理にかかる時間があるためです。
本体のデータは完全に消去されるため、復元される可能性はほぼありません。PS4を売る、処分する場合は、フルを選択しましょう。
初期化するには次のような注意点もあります。
それぞれ解説します。
PS4を初期化すると、データはすべて削除されます。これまで保存していたデータは元に戻せません。
初期化する前には、本当に削除しても良いデータかを確認しましょう。別のPS4やPS5へデータ移行する場合やデータを保存したい場合は、事前にバックアップを取りましょう。
初期化中にPS4の電源を切る、コンセントを抜くと故障の原因となります。また、急に電源を切ると、初期化に失敗する、データを破損する恐れもあります。
セーブデータを破損すると、次回セーブデータをロードしてゲームができなくなります。絶対に電源を切ったり、コンセントを抜いたりしないようにしましょう。
PS4を初期化するには、次の通り時間がかかります。
PS4モデル | フル | クイック |
---|---|---|
500GB | 約2時間 | 数分 |
1TB | 約3時間 | 数分 |
クイック初期化は、簡易的な方法のため数分で終わります。
しかし、フル初期化は無意味なデータの上書きの工程があるため、約2~3時間必要です。PS4を売りに行く、処分する前日までには済ませておきましょう。
PS4を初期化するとデータを元に戻すことはできません。
大切なデータは、事前に必ずバックアップを取りましょう。バックアップを取れば、PS4本体に保存されているセーブデータやスクリーンショットなどを復元できます。
ただし、PS4をもう使う予定がない場合やデータが一切必要ない場合は不要です。
データのバックアップを取るために必要なものは、USBメモリなどの外部メモリだけです。バックアップを取りたいデータ容量を確認し、必要な容量のUSBメモリを用意しましょう。
セーブデータやスクリーンショットが少ない場合はUSBメモリ、大量のスクリーンショットや動画、アプリケーションデータなど、大量の場合は外付けHDDがおすすめです。
バックアップの取り方
2の工程で空き容量が不足している場合は、「USBストレージ機器の空き容量が不足しています。」と表示されます。
空き容量が足りない場合は、不要なデータのチェックを外しましょう。不要なゲームのセーブデータなどのチェックを外すのも1つです。バックアップできるようになると「次へ」のボタンが表示されます。
バックアップデータの名前は、保存した順番と日付で自動的に設定されます。説明部分には任意でコメントを入力できるため、わかりやすいコメントをいれておくのもおすすめです。
PlayStation Plusに加入している場合は、セーブデータのみオンラインストレージにバックアップできます。
トロフィー情報は、バックアップデータに含まれません。バックアップを取りたい場合は、OPTIONボタンを押し「PlayStation Networkと同期する」を選ぶとサーバーに保存できます。
PlayStation Networkに一度もサインインしたことがない場合は、同じPS4だけにしかデータを復元できません。他のPS4に復元する場合は、事前にPlayStation Networkにサインインしましょう。
PS4のバックアップは、時間がかかる場合があります。データ容量が少ない場合は数分程度ですが、容量によっては数時間かかる場合もあります。
PS4を初期化する方法は、2種類あります。
順番に解説します。
PS4に不具合もなく通常の状態で動作できる場合は、設定から初期化を行います。
クイックとフルを選択できますが、PS4を売る、処分する場合は「フル」を選択しましょう。フルフォーマットを行うと、購入当時の状態となります。数時間かかる場合もあるため、時間に余裕を持って行いましょう。
セーフモードとは、PS4に不具合がある場合に使用する起動モードです。真っ黒で特殊な画面をしており、データベースの再構築や初期化などのメンテナンスができます。
ネットワークの接続環境がない、PlayStation Networkにサインインできない場合や不具合で起動できない場合は、セーフモードで起動して初期化しましょう。
セーフモード起動時には、コントローラーをUSBで接続する必要があります。セーフモードで実行できるのは「フルフォーマット」のみです。
削除されるデータは、内蔵HDDに保存されているものです。CoDやAPEXなどのオンラインゲームは、ゲーム側のサーバーにセーブデータが保存されているため削除されません。
初期化しても、以上のようなオンライン上のデータは削除されません。
PlayStation Storeで購入したコンテンツは、購入したアカウントで再度サインアップを行うと利用可能です。事前にサインインIDとパスワードを控えましょう。
トロフィーの情報を保存したい場合は、SENアカウントを作成しトロフィー情報をPlayStation Networkのサーバーと連携します。SENアカウントと連携していない場合は、トロフィー情報が削除されます。
設定を初期値に戻すとは、PS4に設定している項目を初期値に戻すことです。
PS4の「設定」で設定できる項目とは、ボタン配置やサウンド、省電力モード、ネットワーク接続、アクセシビリティなど。これらの設定をすべてリセットできます。
初期化との違いは、データが削除されないことです。セーブデータや購入したゲーム、スクリーンショットやビデオクリップなども削除されません。「設定を初期値に戻す」では、変更した設定のみ初期化します。
初期化したあとには、設定を元に戻すことはできません。システムウェアを以前のバージョンに戻すこともできません。
「設定を初期値に戻す」は、PS4を売る、処分する予定がなく、不具合がある場合に実行しましょう。設定を初期値に戻すと不具合が改善する可能性もあります。PS4を手放す場合は、「フル初期化」を実行しましょう。
バックアップを取っていた場合は、データの復元が可能です。ここでは、バックアップデータからの復元方法を解説します。
復元するPS4のシステムソフトウェアは、バックアップしたPS4と同じか、より新しいバージョンの必要があります。
バックアップデータから復元する方法は次の通りです。
順番に解説します。
新しいPS4を起動し、SENアカウントでサインインするとデータの引き継ぎが可能です。SENアカウントに保存されたデータは、PlayStation Network上に保存されているため、新しいPS4でサインインすると簡単に復元可能です。
本体に保存されたデータは、バックアップデータをダウンロードすれば復元できます。復元すると、復元するPS4はリセットされ保存された設定やデータはすべて削除されます。大切なデータを削除しないようにしましょう。
PlayStation Plusに加入し、「自動アップロード機能」がオンになっている場合は、自動でセーブデータが保存されています。バックアップを取らないで初期化した場合でも、ゲームのセーブデータは復元できます。
コントローラーが破損した、コントローラーをなくした場合、初期化できなくて困ることもあります。
PS4は、コントローラーがない場合は外付けキーボードやマウス、スマートフォンでも操作可能です。
ただし、コントローラーがない場合のPS4の初期化について、SONYサポートに問い合わせたところ、次の回答がありました。
「コントローラーがなければ初期化できかねます。コントローラー以外の他のデバイスは動作保証を行っておりませんのでご注意ください。」
つまり、PS4の初期化にはコントローラーが必要とのこと。キーボードやマウス、スマホでもPS4の操作可能ですが、動作保証されていないため自己責任で行いましょう。
PS4にキーボードやマウスを接続するには、USB、Bluetoothでつなぐ方法があります。
USBで接続するならUSBポートに接続して使用します。USBポートが足りない場合は、コンバーターを中継して接続しましょう。
Bluetoothで接続する場合は、Bluetooth対応のキーボードやマウスを用意して、ペアリングを行うと接続できます。設定>周辺機器>Bluetooth機器の順番でペアリングを行いましょう。
キーボードの割り当て
ボタン | 割り当て |
---|---|
〇ボタン | Enterキー |
△ボタン | 割り当てなし |
□ボタン | 割り当てなし |
☓ボタン | Escキー |
方向キー | 矢印キー |
コントローラー(DUALSHOCK 4)のSHAREボタン | print screenキー |
コントローラー(DUALSHOCK 4)のPSボタン | pause breakキー |
キーボードでは上記の通り操作可能です。キーボードやマウスを操作し、初期化しましょう。
PS4は、公式コンパニオンアプリ「PlayStation App」を利用することで、スマートフォンからリモート操作できます。PS4とスマートフォンが同じWiFi上にあることが条件です。
以上で、スマートフォンで操作する準備は完了です。
次にスマートフォンをPS4に接続します。
以上でスマートフォンで操作できるようになります。スマートフォンの操作によって初期化しましょう。
PS4を売る、処分する前にやるべきことをまとめます。PS4を手放す際には、最後にもう一度チェックしましょう。
それぞれ、くわしく解説します。
PlayStation Storeで購入したコンテンツは、利用できるPlayStationの台数に制限があります。制限された台数を超えると、他のPlayStationでコンテンツが利用できなくなるため、PS4を手放す前には、機器認証の解除を行いましょう。
「フルフォーマット」で初期化した場合は、原則この手順は不要です。しかし、アカウント情報が残る不安がある場合は念のため解除しておくと安心です。
PS4で機器認証を解除する方法
定額サービスは、SENアカウントに紐づけされているため、PS4を初期化しても解約扱いにはなりません。解約手続きを行わないと、PS4が手元にない場合でも月額料金が発生します。PS4を処分する場合は、解約手続きを行いましょう。
定額サービスの解除方法
以上で、翌月以降の利用を解約できます。新しいPS4に買い換える場合、解約は必要ありません。
PS4のデータを残したい場合は、データのバックアップを取ります。
すべてのデータをバックアップするには、USBを使用してバックアップを取りましょう。PlayStationPlusに加入している場合は、セーブデータのみオンラインストレージにバックアップできます。
今後PlayStation Networkを使用しない場合は、アカウントを削除します。今後もサービスを利用する場合は削除の必要はありません。
意外と見落としがちなのが、ディスクの抜き忘れです。買取店などに売る場合は、店頭で確認してもらえる場合もありますが、完全に処分する場合は、ディスクの抜き忘れは自己責任です。PS4を処分する前には、ゲームのディスクや映画のディスクなどが本体に入っていないかを確認しましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。