「PS4の電源がつかない」
「電源はつくけど、電源ランプの色がいつもと違う」
こういったシチュエーションに遭遇し、焦ってしまったという方も多いと思われます。
しかし、電源ランプの色によっては個人でも簡単に対処できることも多いので、過度に心配する必要はありません。
単純なことが原因となって、一時的に正しく電源がつかなくなっているだけということもありますので。
そこでこの記事では、PS4の電源がつかなくなる原因や、電源ランプの色からわかる不具合の内容、正常に電源が入らない時の対処方法などについて、わかりやすく解説していきます。
【この記事でわかること】
目次
PS4の電源が正常につかなくなる原因は、主に以下のようなものです。
何が原因で電源が入らなくなっているのかを完全に特定するのは難しいですが、PS4の電源ランプの色を確認することによってある程度原因を絞ることが可能です。
PS4の電源がうまく入らない時は、まず電源ランプの色を確認するようにしましょう。
電源ランプの色によって、どんな不具合が起こっているのかを大まかに把握することができます。
参考:PlayStation®5 / PlayStation®4の電源ランプのステータス
電源が完全にオフになっている状態です。
何度電源ボタンを押してもランプが消灯したままならば、PS4に電気が供給されていないか、何かしらの重要パーツが故障していて電源がつかない状態である可能性が疑われます。
当然ではありますが、電源ランプが消灯している状態では、「USBによるコントローラーの充電」も「コンテンツのダウンロードやインストール」も行われません。
電力供給が正常に行われ、PS4本体も動作している状態です。
電源ランプが白色に点灯しているのに画面がつかないようならば、テレビ画面への出力がうまくいっていないというケースが想定されます。
オレンジ色に「点滅」ならばスタンバイモードへの移行中、オレンジ色に「点灯」ならばスタンバイモード中ということを表しています。
スタンバイモードとは、パソコンで言うところのスリープ機能のようなもの。
電力消費を抑えられたり、すぐにゲームを再開できたり、コントローラーの充電ができたりといった色々なメリットが存在するモードとなります。
以下のいずれかの方法により、スタンバイモードに切り替えることができます。
つまり、電源ランプがオレンジ色に点滅・点灯するのは不具合ではないので、何も心配する必要はありません。
参考:電源を入れる/切る | PlayStation®4 ユーザーズガイド
システムトラブルやパーツの故障等、PS4の内部で何らかのエラーが起こっている状態です。
ランプの色としては最もまずい状態で、メーカーや業者へ修理へ出さなければいけなくなることも多いです。
また、白色で点滅する場合も本体エラーの可能性が高いです。
高温によるオーバーヒート(熱暴走)により、正常に動作できない状態です。
こうした状況に長くさらされていたPS4は、オーバーヒートを起こしやすいです。
電源ランプの色がどういう状態であっても、対処する方法はあります。
特に「青色に点滅」以外ならば、簡単な対策で解決できることも多いので、慌てずに以下の方法を順番に実践してください。
単純なことなので見落としがちですが、電源コードが正しく挿さっていなかっただけ、というケースは意外と多いものです。
PS4側・コンセント側の両方について、しっかりと挿し直してみてください。
電源コードが確実に挿さっているのに電源が入らないようならば、コードが断線しているか、本体の故障である可能性が高くなります。
メーカー公式の電源コード、いわゆる「純正」のコードを使用していない場合、正しい電力供給が行われない場合があります。
非純正品は安いですが、粗悪品であることもあり得ますので。
非純正品を使っているようでしたら、一度純正品の電源コードを使用してみてください。
電源タップやコネクタに電源コードを接続している場合、供給される電力が弱くなってしまい、PS4を起動させるための電力を送り込めないという状況に陥ることがあります。
そういったケースを考慮し、壁に設置されたコンセントに繋いでから電源ボタンを押してみてください。
壁コンセントから接続された電力供給が最も安定します。
電源ランプが白色に点灯しているのに画面に何も映らない、という場合は、テレビと接続しているHDMIケーブルがしっかり挿さっていない可能性が高いです。
HDMIケーブルは、PS4が映そうとしているデータを出力するためのコードですので、このコードがうまく挿さっていなかったり断線していたりすると、PS4本体が正常に動いていてもテレビ画面には何も映りません。
テレビ側・PS4側の両方にHDMIケーブルがしっかり挿さっているかどうか確認してください。
こういった状況に置かれていたPS4は熱がこもりやすくなります。
一定以上の熱がこもってしまうとオーバーヒートを起こし、電源がつかないという状態になってしまうことがあります。
本体を触ってみて異常に熱いようならば、風通しの良い涼しい場所に置いてしばらく放置しておきましょう。
充分に冷却できたと判断したら、再び電源を入れてみてください。
なお、早く冷却したいからといって冷蔵庫の中に入れるのは厳禁です。
結露によってPS4の内部に湿気が溜まってしまい、故障の原因となってしまいますので。
焦らず、ゆっくりと冷却するよう心がけましょう。
PS4の吸気口と排気口に大量のホコリが付着していると、うまく排熱できなくなってしまい、本体がオーバーヒートしやすくなってしまいます。
特に、部屋の掃除をあまり行っておらず、周囲がホコリだらけといった環境でゲームをすることが多い場合は、短期間でホコリがこびりついてしまい、通気性の悪化から熱がこもりやすくなります。
吸気口や排気口を目視し、ホコリが大量に付着しているようならば、清潔な乾いた布などで綺麗に拭き取ってください。
Amazonや楽天などで、ホコリ除去用の専用グッズも売っていますので、そういったものを利用するのもよいでしょう。
なおホコリ除去については、本体の外側部分だけで充分です。
PS4を分解して内部まで綺麗に掃除するのが理想ではありますが、機械にあまり詳しくない人がそこまでやろうとすると大変ですし、場合によっては以下のようなリスクも背負うことになります。
また、一度分解してしまうと、PS4の正規修理サービスを受けることができなくなってしまいます。
こうしたリスクを避けるためにも、ホコリ除去程度のメンテナンスならばPS4の外側だけにしておくべきでしょう。
パソコン同様、軽度な不具合であれば再起動するだけで直る場合があります。
しかし電源がつかないという状態ですと、通常の方法で再起動はできないため、一旦セーフモードで立ち上げる必要が出てきます。
セーフモードで立ち上げる方法は以下の通りです。
セーフモードでの起動が完了した後、「1.PS4を再起動する」を選択し、再起動を行ってください。
参考:PS4®の調子が悪い……困った時に試しておきたい改善策【知っトク! PlayStation®】
システム的なトラブルで正常に電源が入らないケースを考慮して、セーフモードで立ち上げてからデータベースを再構築するという手段も試してみる価値があります。
まずは上記の方法でセーフモードでPS4を立ち上げてください。
その後、「5.データベースを再構築する」を選択すると、データベースの再構築が始まります。
初期化とは違って、セーブデータなどが消えることはありません。
あらゆる対処法を試しても電源がつかないようならば、最後の手段として、PS4本体を初期化してみるという方法があります。
初期化とは、何のデータも入っていない購入当時の初期状態に戻すことです。
そのため、それまで蓄積されたデータはすべて消えてしまいますので、初期化前には必ずバックアップを取っておくようにしましょう。
(バックアップ手順については後述します)
初期化の手順は、電源が入る状態ならば、「設定」 ⇒ 「初期化」 ⇒ 「PS4を初期化する」 ⇒ 「フル」と進むだけとなります。
通常の状態でPS4を立ち上げることができない場合は、一旦セーフモードで立ち上げた後、「6.PS4を初期化する」を選択してください。
電源がつかない場合の最後の手段として、セーフモードで立ち上げての初期化という方法を紹介しましたが、初期化前には必ずデータのバックアップを取っておきましょう。
電源がつかなくなったというトラブル以外でも、いつPS4が正常に動作しなくなるかはわからないので、こまめなバックアップはやっておいて損はありません。
PS4のバックアップ方法は、主に以下の2種類となります。
「PlayStation Plus(PS Plus)」に加入していれば、オンラインストレージを利用してクラウド上にゲームデータをバックアップすることができます。
PlayStation Plusとは、Sonyが提供する有料会員サービスで、加入することで様々な特典を得ることができます。
オンラインストレージ(クラウド上でのバックアップ)も、特典の一つです。
公式のバックアップ方法なので、PS Plusに加入しているならば是非この方法でバックアップを取っておきましょう。
「自動アップロード」を有効にしておけば、セーブデータが自動でクラウド上にバックアップされるため非常に便利です。
なお、自動アップロードを有効にする方法は以下の通りです。
参考:PlayStation®4本体のPlayStation®Plusオンラインストレージ
ただ、ゲーム中のスクショ画像や各種設定内容のバックアップはできない、という難点がありますので、すべてのデータをバックアップしておきたいという方には向かない方法となります。
外付けのHDDやSSD、USBメモリといった拡張ストレージを利用してデータをバックアップすることもできます。
こちらの方法ならば、ゲーム中のスクショ画像や設定内容もすべて保存することが可能です。
注意点として、PS4のデータをすべてバックアップするには、最低でもPS4ハードドライブの2倍の容量を持つ「FAT32」もしくは「exFAT」フォーマットの外付け機器が必要となります。
余裕を持たせるために、できるだけ大容量のHDDやSSD、USBメモリを用意しておいた方がよいです。
外付け機器へすべてのデータをバックアップする手順は以下の通りです。
なお、上記の手順で保存した外付け機器のバックアップデータを使ってデータを復元する際には、現在PS4の中にあるデータはすべて削除され、バックアップデータが上書きされてしまいます。
消えては困るデータがPS4の中にある場合は、迂闊に復元しないように気を付けてください。
参考:外部ストレージ機器でPlayStation®4データをバックアップ / 復元する方法
以上、PS4の電源がつかない時の対処法を中心に解説してきました。
電源ランプの色や光り方によって、どんな不具合なのかはある程度絞れます。
青色点滅の場合は、PS4本体に何らかのエラーが発生している可能性が高く、修理へ出さなければならないこともありますが、その他の場合はそれほど手間のかからない方法で解決できることも多いです。
しかし、青色点滅の状態で、セーフモードでも立ち上がらなかったり、セーフモードで立ち上がったもののデータベース再構築や初期化でも症状が改善しなかった場合は、修理へ出すか買い替えるしかないでしょう。
もし買い替える場合は、お手持ちのPS4を処分する必要が出てくると思われますが、その際には「パソコン廃棄.com」の利用が便利です。
「パソコン廃棄.com」ならば、費用は一切かからず、事前のやり取りも不要。
ただ壊れたPS4を梱包して送付するだけで、無料廃棄が完了します。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。