SONYが誇る大人気ゲーム機「PS4(PlayStation4)」。
高価なゲーム機であるため、どれぐらいの期間壊れずに動いてくれるのかと気になっている方も多いでしょう。
そこでこの記事では、PS4で遊べる期間はどれくらいなのか、故障前の症状はどういったものなのか、延命するための対策法はあるのか、といった点について解説していきます。
【この記事でわかること】
目次
PS4の寿命がどれくらいなのかという点について、SONY公式の情報はないのですが、PS4を含む一般的な電化製品は最大で10年もつように設計されています。
従ってPS4も、使用方法に注意すれば10年は壊れずに動いてくれるということになります。
最大設計通りの年数まで使用するのは難しいにしても、日々寿命を延ばすための使用方法を心掛けていれば、1〜2年で壊れてしまうようなことはまずないでしょう。
PS4の寿命を延ばすための使用方法については後述します。
電化製品に限らずどんな製品にも言えることですが、使用方法が雑になると寿命を縮めてしまうことになります。
以下に、PS4における「寿命を縮める原因」について解説していきます。
据え置き型ゲーム機であるPS4の場合、誤って本体を落としてしまうというリスクは低いですが、PS4の上に何かを落としてしまったり、間違って踏みつけてしまうというリスクはあります。
こうした物理的な負荷をかけることで、基板の損傷やケーブル差込口の変形などを招いてしまいます。
精密機械にとって、湿気というのは大敵です。
PS4は風呂場などの湿気の多い場所で使用することが想定されていないため、当然防水仕様にはなっていません。
こういった行為は、PS4の寿命を大いに縮めてしまいます。
意外かもしれませんが、タバコの煙が原因でPS4本体にこびりつくヤニも、寿命を縮める原因となってしまいます。
タバコの煙が原因で通風孔が塞がってしまうことがあるからです。
そうなってしまうと、本体内に熱がこもりやすくなり、故障しやすくなることはもちろん火災の原因にもなり得ます。
通風孔に溜まったタバコの煙やヤニは、熱を逃がす役割を妨害することがある上、本体内の光ピックアップのレンズに悪影響を及ぼしてディスクが読み取れないといった故障原因にも繋がってしまいます。
プレイする時の環境や保管場所が悪いことも、故障原因になってしまうことがあります。
まず、ホコリだらけの場所にPS4を保管してしまうと、PS4本体にホコリが吸着し、排熱能力を低下させてしまう原因になってしまいます。
また、ホコリは静電気をまといやすいです。
静電気は、予期せぬ不具合や故障を招きやすいので、出来る限り避けなければならないものとなっています。
プレイする時も同様で、ホコリが舞い散っているような不潔な環境で遊び続けていると、本体がどんどんホコリによって汚れてしまいます。
ケーブルの抜き差しを行う際、力任せにやっていると本体側もケーブル側もダメージを負うことがあります。
主なダメージは、「ケーブルの変形」や「ポートの破損」です。
一度変形や破損が発生してしまうと、修理に出す他なくなってしまいます。
PS4は、長時間プレイしたり電源をつけっぱなしにしていたりする場合の対策として、デフォルトで「3時間でスリープ状態になる」という設定になっています。
しかし、長時間プレイが常態化している人にとってはいちいちスリープ状態に入ってしまうことを鬱陶しく感じ、解除してしまうということが多発しています。
これにより、本体を長持ちさせるための設定であるスリープ機能が働かなくなり、本体が常に起動状態となることで熱がこもりやすくなってしまうのです。
据え置き型ゲームならではのトラブルなのですが、PS4は虫が好む「光」と「熱」を兼ね備えているため、それに吸い寄せられた小虫が本体内部に入り込んでしまうということもあります。
室内環境が清潔ならばそれほど心配はありませんが、あまり掃除をしておらず、コバエなどの小虫が飛んでいることが珍しくない不潔な環境の場合、虫の混入による故障リスクは軽視できません。
PS4にとって虫は異物ですので、当然故障の原因となります。
日本では稀ではありますが、小型のゴキブリの侵入例なども報告されています。
PS4がそろそろ故障しそうな時に出やすい症状を列挙していきます。
PS4は、通気性の悪い場所で使用することによって本体に熱がこもると、冷却ファンが高速回転して本体内の温度を下げようとします。
しかし冷却が追いつかない場合は、自動で電源を切ってそれ以上熱がこもるのを防ごうとします。
稀にこういった症状が起きる程度ならば、単に一時的な長時間使用などによって熱がこもってしまったということが考えられますが、頻繁に電源が落ちるようになってしまうと、冷却ファンの劣化による症状という可能性が高まります。
また、電源が入らなくなってしまうと内部的な不具合が起きていることも疑われるため、PlayStation公式のオンライン修理受付サービスに連絡するようにしてください。
参考 : PlayStation®4の電源が勝手に落ちる / 電源が入らない場合のトラブルシューティング(日本) | PlayStation.com
ラグとは、「タイムラグ」などの言葉にあるように「ズレ」のことです。
自分の操作が画面上に反映されるのが遅れることにより、自分のプレイに支障が出たり、オンラインで他のプレイヤーと遊んでいる時に迷惑をかけてしまう現象のことを指します。
ラグ発生の多くはネット環境が不安定なことに起因しますが、PS4本体の劣化が原因となる場合もあります。
ネット環境に問題がないのにラグが多発する場合は、本体の劣化を疑うべきでしょう。
PS4はパソコン同様、冷却ファンを使って熱を外に逃がしています。
熱がこもりすぎると、発熱が更なる発熱を招くことによって温度の制御ができなくなる、いわゆる「熱暴走」を引き起こし、不具合や部品破損といった事態を誘発してしまうからです。
冷却ファンが劣化している場合、この熱暴走が起こってしまう可能性があります。
熱暴走を起こすと、本体が異常なまでに熱くなってきます。
熱暴走防止機能として、温度が高くなりすぎると自動で電源が落ちるように設計されていますが、その機能が働かずにそのまま本体温度が上昇することもあります。
こうなるとかなり危険な状態なので、一刻も早く電源を落とすべきです。
BLODとは、「ブルーライトデス(Blue Light of Death)」の略称で、PS4を起動した際に青いランプが一瞬つくだけで起動が出来なくなる、という不具合のことです。
ちなみにメーカー等が発表している正式名称ではなく、ユーザー間で使われている俗称です。
何が原因で発生するのかははっきりと特定されていませんが、本体基板のGPUの半田が割れたり、電源ユニットが異常をきたしていたりなど、内部的に何らかの不具合が発生している時に起きやすい現象とされています。
据え置き型のゲーム機からTV画面に出力するためには、HDMI端子というものを使用して出力します。
しかし、PS4側のHDMI端子に異常があると、TVと接続してもゲーム画面が映らないといった不具合が発生してしまいます。
PS4本体のランプの色が青色に点滅した状態が続いていると、HDMI端子による出力異常の可能性が高くなります。
高価なゲーム機であるPlayStation4ですから、できるだけ長く使用したいものです。
以下に、PS4を長持ちさせるための対策法について紹介していきます。
床に直置きしてしまうと、排熱がうまくいかなくなり本体に熱がこもってしまうことがあります。
そのため、PS4の下に「すのこ」などの通気性のよいものを敷くようにしてください。
通気性を良くすることで排熱されやすくなり、本体にかかる負荷を軽減することができます。
面倒だとは思いますが、こういった細かいケアを意識することでPS4の寿命は確実に延びます。
なお、PS4を縦置きするか横置きするかという論争もありますが、通気性の良いすのこなどを設置することで排熱に関しての問題がクリアされるため、横置きで問題ありません。
逆に縦置きにしてしまうと、PS4の転倒リスクが高まってしまいます。
精密機械に物理的な衝撃が加わってしまうことはマイナスでしかないので、なるべく避けるようにしましょう。
また、床に直置きしないことで虫が混入するリスクも低くなります。
風呂場の近くや加湿器の近くでPS4を使用したり、保管したりすることは避けてください。
すべての精密機器において、湿気は大敵です。
できるだけ乾燥した場所で使用・保管するようにしましょう。
湿気同様、ホコリもPS4の寿命を縮めてしまいます。
本体にホコリが吸着してしまうことにより排熱効果が下がってしまい、熱がこもりやすくなることで本体内部に負荷をかけてしまうからです。
また、ホコリには帯電性があり、静電気をまとったままケーブル差込口などに付着してしまうと、故障の原因にもなってしまいます。
ホコリが舞い散るような環境でプレイするのではなく、部屋をできるだけ清潔な状態に保ち、ホコリによるダメージからPS4を守るようにしてください。
また保管する際も、ホコリまみれの場所は避けるようにしてください。
面白いゲームに出会うとついつい長々とプレイしてしまいがちですが、5~10時間も続けて遊んでしまうのは考え物です。
電化製品であるPS4は消耗品であり、連続使用する時間が長いほど消耗度合いは増していきます。
健康のためにもPS4のためにも、適度なプレイ時間と適度な休憩を心掛けるべきでしょう。
そして休憩の際は、しっかり電源を落とすようにしてください。
PS4の場合、デフォルトで3時間経つとスリープ状態になるように設定されています。
しかし、ヘビーユーザーの場合はいちいちスリープ状態になることを面倒に感じ、この設定を外してしまうことがあります。
しかしスリープ設定を解除してしまうと、常に高い電力が供給されている状態が続いてしまい、本体内に熱がこもりやすくなってしまうのです。
PS4に熱による負荷をかけすぎないようにするためにも、多少面倒であろうとスリープ設定は解除しないようにしましょう。
PS4の近くでタバコを吸い続けると、PS4にヤニが付着し、通風孔を狭くしてしまったり塞いでしまったりする場合があります。
繰り返しお伝えしている通り、PS4を始めとする電化製品は熱に弱いもの。
ヤニによって通風孔が塞がれてしまうと通気性が低下し、本体内に熱がこもりやすくなってしまいます。
タバコを吸う時は一旦外に出るなどの工夫をして、PS4にヤニが付着してしまわないように注意してください。
プレイ中も保管中も、直射日光に当たるような場所にPS4を置くのはやめましょう。
使用中でもないのに本体が熱くなってしまい、各パーツに負荷がかかってしまいます。
保管場所は、暗くて通気性がよく、ホコリの少ない場所がベストです。
どんなに丁寧にPS4を扱い、保管場所などに気を配ったとしても、ホコリをまったく寄せ付けないということは不可能です。
従って、定期的にPS4のホコリ除去掃除を行なうようにしてください。
本体の掃除はそこまで頻繁にやる必要はなく、良い環境で使用・保管しているようならば、半年に一度程度のペースで充分でしょう。
なお掃除の際は、ハタキや掃除機を使ってホコリを除去するのがよいです。
特に通風孔や差込口といったあたりは念入りかつ丁寧に掃除してください。
こういった場所を掃除する時にウェットティッシュなどの湿気を帯びた紙や布を使用するのは厳禁ですので、注意が必要です。
システムバージョンアップがある際は、速やかに行うようにしてください。
メーカーとしても、理由があるからバージョンアップを行なっているのですから、放置することは危険です。
例えば、システムの脆弱性を改善してセキュリティを強化したり、バグの改修をしたり、新たな機能を追加したり、といったバージョンアップが行われています。
常に最新のバージョンにアップデートして使うことで、予期せぬ不具合を回避できる可能性が高まります。
システムソフトウェアのバージョンについては、[設定]>[システム]>[システム情報]から確認できます。
参考 : PS4®の調子が悪い……困った時に試しておきたい改善策【知っトク! PlayStation®】
PS4も消耗品であり、消耗品である以上はいずれ寿命が訪れます。
PS4が動かなくなってしまった場合には「修理する」という方法もありますが、一概に修理という方法がよいとも言えません。
以下がPS4の場合の修理費用です。
【オンライン修理の場合】
修理内容 | 費用 |
---|---|
ワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK 4)の交換 | 4,950円(税込) |
外装部品の交換 | 5,500円(税込) |
電源ブロックの交換 | 6,600円(税込) |
メイン基板の交換 | 13,750円(税込) |
ディスク読取、駆動ブロックの修理・交換 | 7,150円(税込) |
ハードディスクの修理・交換 | 7,150円(税込) |
【オンライン修理以外の場合】
修理内容 | 費用 |
---|---|
ワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK 4)の交換 | 4,950円(税込) |
外装部品の交換 | 6,600円(税込) |
電源ブロックの交換 | 7,700円(税込) |
メイン基板の交換 | 15,950円(税込) |
ディスク読取、駆動ブロックの修理・交換 | 8,250円(税込) |
ハードディスクの修理・交換 | 8,250円(税込) |
参考:オンライン修理受付サービス | PlayStation4
ご覧の通り、故障箇所によってはそこそこの費用がかかってしまう上、他のパーツの寿命も近いかもしれません。
一度修理したところで、すぐに別のパーツが壊れてまた修理に出す、といったパターンも考えられます。
ある程度使用したPS4であれば、無理に修理しようとせず、いっそのこと買い替えてしまう方が結果的に安上がりとなる可能性も高いので、新品への買い替えも一つの手です。
なお、買い替える場合は古いPS4を捨てることになると思いますが、PS4を捨てる時には以下について忘れずに行なってください。
参考:PlayStation機器を手放す / 廃棄するときの注意点 (日本)
PS4の初期化に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
PS4を売る前にはフル初期化!クイックとの違いや復元方法も解説>>
ただ、本体の初期化などが面倒だったり、やり方がわからないという方もいらっしゃるでしょう。
そもそもPS4を捨てる場合は家庭ゴミとしては出せないので、基本的に有料となってしまいます。
しかしゲーム機処分.comならば、事前連絡などのやりとりが一切不要で、梱包して送るだけでOKです。
データ消去も処分もすべて行なってくれた上で、費用は一切かかりません。
10年設計となっている昨今の電化製品。
PS4も電化製品なので、使用方法や管理方法に気を配ることで長持ちさせることができます。
こういった基本的なことを忘れずに行なうだけで、PS4の寿命は確実に延びていきます。
修理や買い替えが発生することなく10年もたせるためにも、面倒ではありますが上記のような対策を日々心掛けてください。
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監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。