「最近、iPhoneの充電がすぐ減る…」「満タンだった充電がすぐに0%になる」といった悩みをお持ちではありませんか?それは、iPhoneのバッテリーが寿命を迎えているサインかもしれません。
バッテリーは、どうしても経年劣化する消耗品です。しかし、使い方次第で、寿命を伸ばすことができます。
今回は、iPhoneバッテリーの寿命の目安や確認方法、長持ちさせるコツなどについて詳しく解説します。
【この記事で分かること】
目次
iPhoneのバッテリーは、正常に使用できる期間が限られています。
適切なタイミングでバッテリー交換を行うためにも、寿命の目安を把握しましょう。
また、バッテリーは使用方法次第で長持ちさせることができます。
それでは、iPhoneバッテリーの耐久年数と寿命を伸ばすコツについてご紹介します。
Apple公式は、「iPhoneバッテリーの寿命の目安は3年」と発表しています。
また、iPhoneバッテリーは、500回のフル充電で充電容量の最大80%を維持できるように設計されています。
寿命が3年だったり、500回まで正しく充電できたり、これらの数字はAppleが示しているので信用できます。しかし、あくまでも目安なので、状態によって交換時期を見極める必要があります。
iPhoneバッテリーの寿命は、使用方法次第で大きく変動します。
充電方法や保管環境、iPhoneの使い方に気をつけさえすれば、寿命目安の3年を越えても正常に充電できる可能性もあります。
バッテリーを長持ちさせるコツについては後ほど解説するので、寿命を伸ばしたい方は要チェックです。
iPhoneバッテリーの寿命が近づけば、操作時に不具合が起こったり、うまく充電できなくなったりします。
以下の症状に当てはまれば、バッテリーが寿命を迎えている可能性が高いです。
それでは、iPhoneバッテリーの寿命を示す症状について一つ一つ見ていきましょう。
iPhoneの充電がすぐに減ったり、充電回数が増えたりしていませんか?
iPhoneを使っているとバッテリーが劣化し、持ちが悪くなります。
フル充電だったはずなのに、1時間も経たないうちに0%になるなど、充電の減りの速さはバッテリーの寿命を示しています。
画面上の充電残量に異常を感じたら、それはバッテリーが寿命を迎えたサインかもしれません。
バッテリー残量表示に不具合が現れやすいタイミングは、充電開始時です。
iPhoneを充電し始めた際にバッテリーのパーセントが急に増えたり減ったりすれば、バッテリーが劣化している証拠です。
iPhoneを充電しているのに、80%以上充電できない場合、バッテリーが激しく劣化している可能性があります。
最大容量が80%を切ってしまうと、充電回数が増えたり出先で頻繁に充電が切れたり、非常に不便です。この場合、バッテリーの交換を検討しましょう。
バッテリーが膨張してiPhoneの背面に違和感があれば、早めにバッテリー交換しないと危険です。
バッテリーにはリチウムイオンバッテリーが使われていて、劣化が進むと変形するリスクがあります。バッテリーの膨張は放っておくとリスクが生じるので、早めに処置しましょう。
何時間もiPhoneを充電しているのに全然充電が進まない場合、それはバッテリーの寿命のサインです。
充電に時間がかかると不便なので、バッテリー交換を検討しましょう。
バッテリーの劣化により、操作時に突然電源が落ちたり、操作時以外でも勝手に電源がオフになったりするケースがあります。
Appleによれば、電力不足によるダメージiPhoneは電子部品を保護するために、自動的に電源をオフにします。iPhoneによる意図的な操作ですが、ユーザーからすれば急に電源が落ちたと感じるので不便です。
参考:【Apple】iPhoneのバッテリーとパフォーマンス
バッテリーの寿命を示す症状を無視して使用を続けた場合、どうなってしまうのでしょうか?
バッテリーの劣化が進み続けると、数々のトラブルのきっかけになってしまいます。最悪の場合、火傷や火災を引き起こすリスクがあるため、注意が必要です。
バッテリーの寿命が来たiPhoneを使い続けた時のトラブルについて、具体的に解説します。
前述した通り、バッテリーが劣化すると充電が突然減ることがあります。さっきまで十分にあった充電が、いつの間にか0%になってしまう可能性もあります。
予期せぬタイミングで充電が切れ、出先でiPhoneが使えなくなってしまうと、仕事や生活に支障が出てしまいます。
本当に必要な時にiPhoneが使えないと、非常に不便ですよね。
バッテリーの寿命のサインの一つとして、バッテリーの膨張が挙げられます。バッテリーが膨張すると、iPhoneの背面パーツを圧迫します。
このように、バッテリーの膨張が本体の変形につながり、液晶画面などの部品が破損する恐れがあります。
バッテリーが膨張しているiPhoneはかなり危険なので、今すぐ使用をやめて処分することをおすすめします。
劣化したバッテリーは、火災原因になるリスクがあります。
iPhoneのバッテリーには、リチウムイオン電池が使われています。このリチウムイオン電池の異常が発火を引き起こす可能性があります。
実際に発火による火事や怪我の事例は多発しているため、注意が必要です。
劣化したバッテリーが発火しやすい主なケースは、以下の通りです。
家にいる時、ついついやってしまいがちな「ながら充電」は、発火の原因になります。また、iPhoneを熱い場所に保管することも発火要因になるため、気をつけましょう。
iPhoneバッテリーの寿命をこまめに確認すれば、適切なタイミングでバッテリーを交換できます。
バッテリーの寿命を確認する方法は、主に3つのパターンがあります。
それでは、一つ一つ見ていきましょう。
まず初めに、iPhoneの設定画面からバッテリー状態を確認する方法をご紹介します。
設定画面から確認する方法は、最もスタンダードな方法です。
すると、現在のバッテリー状態が表示されます。「iPhoneのバッテリーの点検修理が必要になる可能性があります」というメッセージが表示されたら、交換を検討しましょう。
設定画面からは、最大容量やピークパフォーマンス性能も確認できます。ピークパフォーマンス状態のページでは、バッテリーの現状が詳しく把握できるので、チェックしてみましょう。
バッテリー診断アプリを利用して、バッテリー状態を確認する方法もあります。
iPhoneのバッテリー診断でよく用いられるアプリは、「バッテリー・ライフ(Battery Life)」です。
バッテリー・ライフは、バッテリーの劣化具合や充電状況、予想稼働時間などを教えてくれるアプリです。予想稼働時間とは、充電量とバッテリーの消耗状況から、あとどのくらい充電が持つかを示します。
バッテリー・ライフの利用方法は非常にシンプルで簡単にバッテリー状況を確認できます。iPhoneユーザーの人気を集めている診断アプリです。
バッテリーの寿命を確認できるアプリは、バッテリー・ライフの他にも多数あるので、自分に合ったアプリをインストールしましょう。
Appleサポートを利用すれば、バッテリーの状態をより詳しく把握できます。
とにかく正確にバッテリー状態を知りたい方には、Appleサポートで確認する方法がおすすめです。
Appleサポートに「iPhoneのバッテリーの状態が知りたい」と問い合わせると、スタッフによる診断が受けられます。診断後は、スタッフが直接バッテリーの劣化状況を教えてくれるため、信頼性が高い確認方法です。
バッテリーの寿命は、使用方法次第で伸ばすことができます。充電方法や保管環境などに気をつけて、バッテリー交換費用を抑えましょう。
それでは、バッテリーの寿命を伸ばす方法について解説します。
バッテリーを充電すれば、バッテリーにもiPhone本体にも少なからず負荷がかかります。充電回数が多いと、バッテリーを劣化させる回数も増えるので、なるべく充電回数を減らすことをおすすめします。
例えば、充電が少し減ったらすぐに充電するのではなく、30%ぐらいまで減ってから充電するなど、充電回数が減るように工夫しましょう。
だからといって、毎回充電を全て使い切ってから充電してしまうと、バッテリーに大きな負荷がかかります。
充電がある程度まで減るのを待ってから一気に充電して、充電回数を減らしましょう。
フル充電の状態のバッテリーを充電し続けたら、負荷がかかり続けます。充電が満タンになったら充電器を外すことを心がけると、バッテリーが長持ちします。
就寝時に充電し続ける習慣がついている方は、充電のタイミングを見直してみましょう。
バッテリーは熱に弱い精密機器で、温度が上がると劣化するスピードが速くなります。
iPhoneを保管する場所に気をつけるなどして、本体の温度を上げないようにしましょう。
iPhoneを操作しながら充電を続ける「ながら充電」は、バッテリーの劣化を早める原因になります。
充電中の動画の視聴やゲームアプリなどによって、バッテリーの温度は上昇し続けます。バッテリーが熱くなると劣化が進みやすくなります。
充電中は、なるべく操作を控えることをおすすめします。
iPhoneのバッテリー交換方法は、大きく分けて2種類あります。
それぞれの交換方法で費用や特徴は異なります。自分に合ったバッテリー交換方法を検討してください。
Apple製品限定保証や「AppleCare+」というAppleの保証サービスに加入している方は、バッテリーを無料で交換できます。
ただし、AppleCare+の保証対象は、「iPhoneのバッテリーの蓄電容量が本来の80%未満に低下した場合」に限られます。
Appleでバッテリー交換をする場合の費用は、以下の通りです。
iPhoneモデル | Apple製品限定保証やAppleCare+の対象 | 保証対象外 |
---|---|---|
iPhone X、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、iPhone 11 Pro Max、iPhone 11 Pro、iPhone 11、iPhone 12 Pro Max、iPhone 12 Pro、iPhone 12、 iPhone 12 mini、iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 13 mini | 0円 | 8,140円 |
iPhone SE (第 2 世代)、iPhone SE、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、およびその他すべての対象モデル | 0円 | 5,940円 |
また、ビックカメラやジョーシンといった家電量販店など、正規プロバイダーを利用する方法もあります。
保証対象外のiPhoneバッテリーを正規プロバイダーで交換する場合の費用は、Appleでかかる費用と同じです。
どうしても急いでバッテリーを交換したい場合は、修理業者を利用しましょう。
街中を歩いていると、バッテリー交換を行っている修理業者がよく見られます。Appleの純正バッテリーではないものの、修理業者の利用にはいくつかメリットがあります。
修理業者を利用すれば、バッテリー交換を依頼した当日に交換してもらえることが多いです。Appleと比べると手間もかからず、スムーズに完了します。
修理費用も安く済む可能性が高いので、純正バッテリーにこだわらないという方には向いている方法です。
参考に、非正規店のバッテリー交換費用の例をご紹介します。
iPhoneモデル | 費用 |
---|---|
iPhone X、iPhone XS、iPhone XR | 7,480円 |
iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus | 5,280円 |
iPhone 5、iPhone 5c、iPhone 5s、iPhone SE、iPhone 6 | 4,180円 |
iPhoneでは、iCloudを使うことで簡単にバックアップが作成できます。
具体的な手順は以下のとおりです。
【iCloudを使用してiPhoneのバックアップを取る方法】
参考:iPhoneのバックアップを作成する – Apple サポート (日本)
iCloudのバックアップは、iPhoneの「設定」-「[自分の名前]」-「iCloud」-「アカウントのストレージを管理」-「バックアップ」の中に保存されています。
また、iPhoneは以下のようにパソコンを使用してバックアップを取ることも可能です。
【Macを使用してiPhoneのバックアップを取る方法】
参考:iPhoneのバックアップを作成する – Apple サポート (日本)
【Windows PCを使用してiPhoneのバックアップを取る方法】
参考:iPhoneのバックアップを作成する – Apple サポート (日本)
iPhoneのバッテリーを交換する際、バッテリーの状態によってはデータが消失してしまう可能性があります。
作業の前に必ずバックアップを取っておきましょう。
ここでは、iPhoneのバッテリー寿命に関する疑問の中でよく挙げられるものを3つご紹介します。
バッテリーについて気になることがある方は、ぜひチェックしてみてください。
Apple社の公式発表によると、iPhoneのバッテリーの寿命は約3年が目安です。
また、毎日充電した場合、2年経過する頃にはバッテリーの最大容量が80%まで劣化する計算となります。
ただし、実際は同じバッテリーを3年以上使用できるケースがほとんどです。
iPhoneのバッテリーは、Apple正規サービスプロバイダやApple Storeで交換できます。
遠方の場合は、Apple指定の配送業者に依頼することで、引き取りによる交換対応も可能です。
また、Apple以外に民間の修理業者でもバッテリー交換を受け付けていますが、なかには悪質な業者が紛れ込んでいることがあるため注意してください。
iPhoneの機種によっても変わりますが、Appleにバッテリー交換を依頼する際の費用は10,000円〜15,000円程度が相場です。
ただし、AppleCare+に加入中で、バッテリーの最大容量が80%未満に劣化している場合は無料でバッテリーを交換できます。
一方、民間の修理業者では5,000円以下で受け付けているため、費用を抑えたい方は利用してみるとよいでしょう。
iPhoneバッテリーの寿命の目安や確認方法、実際の交換方法などについて解説しました。
iPhoneのバッテリー寿命は使用方法次第で長持ちさせることができます。使い方に注意して、寿命を伸ばしましょう。
また、バッテリーの劣化は、iPhone本体の劣化にも直結します。この際、買い替えを検討するという方は、処分方法についてもチェックしましょう。
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監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。