今持っているそのスマホは、使い始めて何年ほど経っていますか?
バッテリーの持ちが悪く感じたり、画面が頻繁にフリーズしたりすることがあれば、そのスマホは買い替え時かもしれません。
今回は、スマホを買い替えるタイミングの目安や買い替え前にやることについて、詳しく解説します。
【この記事でわかること】
そもそも、スマホを買い替える正しいタイミングはいつなのでしょうか?
まずは新しいスマホへの買い替えを考えるべき目安について把握しましょう。
スマホの充電の持ちが悪くなってきた原因として、バッテリーの劣化が考えられます。
バッテリーの経年劣化に伴ってスマホの充電容量も低下し、充電回数も多くなります。
この場合、バッテリーのみを交換する対処法もあります。しかし、バッテリーだけでなくスマホ本体も劣化している可能性が高いため、スマホの買い替えも検討しましょう。
アプリやゲームを開くのに異常に時間がかかったり、アプリ使用中に突然画面が落ちたりすることが頻繁に起きるスマホは、買い替え時期です。
この場合、アプリの推奨環境にスマホの性能が追いついていない可能性が高いです。
アプリがバージョンアップするにつれて、必要なスマホの性能も高くなるため、古いスマホは起動が遅くなったり、頻繁に不具合が起こったりするようになります。
ブラウザ使用中やカメラアプリ起動時など、スマホ操作中にいきなり電源が落ちることはありませんか?
ストレージ容量が不足していたり、ハードウェアスペックが古くなっていたりすると、このような不具合が頻繁に発生します。
不慮の事故によるスマホの水没は、買い替えを考えるきっかけになります。
防水機能付きのスマホならまだしも、そうでないスマホの水没は故障に直結します。
修理業者に出すという方法も有効ですが、買い替えの方が安くつく場合もあります。
スマホの修理費用例(保証対象外の場合)
スマホに搭載されているOSは、定期的に最新版へのバージョンアップを行います。
かなり古い機種を使っている場合、バージョンアップの対象外になるケースがあります。
たとえば、まだiPhone6を使っている方は多いですよね。しかし、iPhone6はすでにバージョンアップの対象外です。
OSがバージョンアップされないと、セキュリティが弱くなったり、最新機能やアプリが使えなくなったり、リスクが増えます。
バージョンアップの対象外になったということは、かなり古いスマホを使っている可能性が高いので、買い替えを検討しましょう。
参考:【Apple】iOS 15.2をサポートしているiPhoneのモデル
多くの携帯会社は、分割払い24ヶ月を終えてからスマホを買い替えるとお得になるサービスを実施しています。
25ヶ月目以降の分割料金がタダになるなど、新しい機種への買い替えにかかる金額を抑えられます。
スマホの分割払い期間中に買い替えると、スマホの残金が一括払いになり、適用されている割引も失う場合があるので、注意が必要です。
ライフステージの変化とは、就職や結婚などで生活が変わることを指します。
このタイミングで月額料金の見直しや、スマホのキャリア変更を考える方は多いです。
家族形態が変わる場合、今までの料金プランが合わなくなる場合もあります。料金プランの変更に合わせてスマホの買い替えを検討したり、進学などで新生活を迎える時に新しい機種に切り替えたりするのもおすすめです。
スマホには寿命が存在します。その寿命を過ぎると不具合が起こりやすくなるため、買い替えを検討する目安になります。
ただ、スマホの寿命は使い方次第で延ばせます。スマホの寿命と長持ちさせるポイントについて見ていきましょう。
スマホの寿命は性能にも左右されますが、基本的に3~4年は問題なく使用できるラインです。
3~4年であればOSのアップデート対象外になるケースもほぼ無く、セキュリティ面でも安心して使えます。
スマホの寿命に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
スマホの寿命は何年?寿命を短くするNG行動と壊れる前にすべきこと>>
充電方法の見直しは、スマホの寿命を長持ちさせるカギを握っています。
充電しながらスマホを使用する「ながら充電」は、バッテリーにも本体にも大きな負荷をかけてしまいます。
自宅にいる時など、ついつい充電中に動画視聴やアプリ使用をしてしまいがちですが、スマホの寿命を縮める原因になるので気をつけましょう。
スマホやバッテリーは非常に繊細で、熱に弱い機器です。夏の車内や直射日光に当たる場所など、スマホが熱くなりやすい環境に長時間置かないようにしましょう。
スマホを買い替えるタイミングや目安を理解して、「スマホを買い替えよう!」と決断したら、早速準備に入ります。
スマホ買い替え前にやることリストを把握しましょう。
それでは、それぞれの項目について詳しく解説します。
ほとんどの通信サービスにおいて、「プラン更新月」と呼ばれるルールが定められています。更新月とは、契約期間終了後の更新期間を指します。
プラン更新月にスマホを買い替えれば、違約金を支払う必要がありません。
主なキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)のプラン更新月は3ヶ月間です。
スマホの買い替えを検討している方は、まず自分のプラン更新月がいつなのかチェックしましょう。
各キャリアでは、インターネットから契約内容を確認できます。
参考:【docomo】現在の料金プランや契約内容は、どこで確認できますか?
参考:【au】スマートフォン・携帯電話の契約情報(更新期間、au契約期間、ご利用中の料金プランなど)を確認したい
参考:【SoftBank】「契約更新月」は、インターネットから確認できますか?
故障でスマホの買い替えを検討している方は、まず補償サービスに加入しているかどうかを確認しましょう。
もし補償サービスに加入していたら、修理費用や機種変更代を軽減できる可能性があります。スマホを買い替えるよりお得になるケースもあるので、要チェックです。
各キャリアの補償サービス
キャリア | 補償サービス |
---|---|
docomo | ケータイ補償サービス |
au | 故障紛失サポート |
SoftBank | あんしん保証パックサービス |
iPhone利用者であれば、AppleCareという補償サービスを利用できます。
スマホの買い替えを決断したら、データのバックアップを取りましょう。スマホには、連絡先や写真・動画など、大切なデータが多く保存されています。
残しておきたいデータが消える前に、GoogleドライブやiCloudにバックアップしましょう。
SNSやゲームなどのアプリの引き継ぎも重要な作業です。
LINEやInstagramなど、新しいスマホでも引き続き使うためにアカウント情報を確認しておきましょう。
登録メールアドレスやパスワードなどをチェックしておけば、スムーズに引き継ぎできます。
スマホの買い替えは難しいものと思われがちです。しかし、実際に必要な手順は主に4つだけです。
一つずつステップを踏めば意外と簡単に完了するので、そこまで身構える必要はありません。
まずは、スマホのデータのバックアップを取ります。AndroidとiPhoneではバックアップの方法が異なります。
【Androidの場合】
「設定」→「システム」→「バックアップ」→「Googleドライブへのバックアップ」をオンにしておけば、自動的にGoogleドライブへバックアップされます。
【iPhoneの場合】
「設定」→「ユーザー名」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」をオンにしておけば、自動的にiCloudへバックアップされます。
新しいスマホを購入しましょう。最新のスマホの種類は非常に多いです。データ容量の大きなスマホや、カメラの性能の良いスマホなど、自分のライフスタイルに合った機種が必ず見つかります。
スマホは、以下のような場所で購入できます。
それぞれお得なキャンペーンを常に実施しているので、できるだけお得に購入できる方法を自分で見つましょう。
新しいスマホが手に入ったら、まずは初期設定を行います。
セットアップが必要な主な項目は、以下の通りです。
元のスマホにあったデータを、あらかじめバックアップしておいた場所から新しいスマホに移行します。これで、新しいスマホへの買い替え作業は完了です。
データ移行の具体的な方法は後述します。
新しいスマホへの変更後のデータ移行方法は、主に次の3つがあります。
他にもWi-FiやBluetoothを利用したデータ移行や、独自のツールを利用する方法もあります。ただ、データ移行にはセキュリティ面の不安が伴うので、メジャーな方法を利用することをおすすめします。
それでは、それぞれのデータ移行方法の特徴を押さえていきましょう。
クラウド経由のデータ移行で利用できるサービスは、「Googleドライブ」「iCloud」「キャリアが提供しているバックアップサービス」などが挙げられます。
Android端末はGoogleドライブ、iPhoneはiCloudを利用してデータを移行します。
docomo、au、SoftBankなどのキャリアでは、独自のバックアップサービスを提供しているので、そちらの利用もおすすめします。
3つのキャリアが提供しているバックアップサービスをご紹介します。
キャリア | バックアップサービス |
---|---|
docomo | データ保管BOX |
au | データお預かり |
SoftBank | あんしんバックアップ |
データ移行では、ギガ単位でのデータ送受信が行われます。そのため、4Gや5Gなどの通信環境で実施すると、通信コストが大きくかかってしまうリスクがあります。
また、第三者にデータを盗まれないように、公共Wi-Fiではなくセキュリティの整ったWi-Fi環境を利用しましょう。
SDカード経由でデータ移行を行えば、Wi-Fiなどの電波環境に左右されずにデータを移行できます。
SDカード経由でのデータ移行は、データ通信量を心配しなくていいだけでなく、セキュリティ面でも安心です。
ただ、SDカードは非常に小さく、紛失リスクが大きいです。持ち運びやすいからといって外出時に持ち歩き、紛失してしまうケースはよくあるので、保管方法には注意が必要です。
パソコンとスマホをケーブルで接続すれば、データ移行が可能です。
パソコンのデータ容量が大きければ、効率的にデータを管理できます。
この方法は、容量に余裕のあるパソコンを所持している方のみ利用できます。また、他の移行方法にも当てはまりますが、セキュリティ管理を怠らないことが重要です。
スマホのデータ移行が完了したらデータの消去を行いましょう。
スマホ買い替えにはデータ移行や契約締結など、慎重に行うべき手順がいくつか存在します。
あまり深く考えずスマホを買い替えてしまうと、損をしたり困ったりするリスクがあるので、気をつけてくださいね。
古いスマホのバックアップを取らずに買い替えてしまうと、データが消えてしまう場合があります。
古いスマホを処分・売却していなければ、買い替えてからでもデータ移行できる可能性はあります。しかし、早めにバックアップしていないと、スマホの劣化や不具合によりデータが消えてしまうかもしれません。
スマホの買い替えを決断したら、前述した方法で速やかにデータを移行することをおすすめします。
契約変更のタイミングを誤ってしまうと、違約金の支払い義務が生じます。
この違約金はキャリアによって異なりますが、1,000~10,000円程度です。契約内容を確認して、自分の違約金がいくらかかるのかを見極めましょう。
余計な出費を防ぎたい方は、プラン更新月に契約変更するといいでしょう。
スマホだけでなく、契約キャリアごと変更する場合は、メールアドレスのドメインも変わります。
キャリア変更の場合、同じ電話番号を継続して使うことはできますが、メールアドレスの引き継ぎはできません。
メールアドレスの変更をしたくないという方は、普段からフリーメール(Gmail、Yahooメールなど)をメインにしておきましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。