ヘッドホンを処分したいけど、手間がかかりそうで気が進まない方は多いでしょう。ヘッドホンは家電製品であることから、分別が難しそうなイメージです。しかし、処分方法を調べてみると、簡単に処分できるケースがあることをご存じでしょうか。
適切な業者やお店を使えば、処分料がかからないどころか、お金がもらえる可能性もあります。今回は、ヘッドホンの種類や寿命、処分方法や売却方法までご紹介します。ヘッドホンの処分を考えている方はもちろん、ヘッドホンの買い替えを考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ヘッドホンには、大きく分けて「ワイヤレスタイプ」と「有線タイプ」の2つがあります。どちらにもメリット・デメリットがあり、好みにバラつきが見られるのもヘッドホンの特徴でしょう。まずは、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
ワイヤレスタイプのヘッドホンは、無線で接続できるのが特徴です。Bluetoothなどの無線通信機能が搭載されているため、邪魔なケーブルを介さず、音が伝わる仕組みです。定期的に充電をしていれば、手軽にストレスなくヘッドホンが使えることから、ワイヤレスタイプを選ぶ方が増えています。
しかし、充電を忘れてしまうと使用できなかったり、電波や障害物によって音飛びが発生したりするデメリットもあります。このようなデメリットから、高級モデルの開発が少ないのもワイヤレスタイプの特徴です。
高音質を求める場合は、ワイヤレスタイプでは物足りなく感じるかもしれません。
有線タイプのヘッドホンは、スマホやパソコン、ゲーム機にケーブルを差し込んで使います。ワイヤレスタイプとは異なり、直接つなげて使用するため、音質にもこだわれるのが特徴です。ほかにも、映像と音のズレが抑えられるなどのメリットがあります。
しかし、ケーブルに不具合が出ると、音が聞こえにくくなったり、途切れるようになってしまったりします。有線タイプのヘッドホンを使う場合は、ケーブルの扱いに細心の注意を払う必要があるでしょう。
では、ヘッドホンの平均的な寿命は一体どれくらいなのでしょうか。ヘッドホンの寿命は、ワイヤレスタイプと有線タイプで異なると言われています。
とはいえ、平均寿命以上に長く使えるヘッドホンも数多く存在します。扱い方やお手入れの頻度、保管などにも気を付けながら使用すると、長く愛用できるのがヘッドホンの魅力です。ここからは、ヘッドホンの平均的な寿命に加え、寿命がきてしまう原因を見ていきましょう。
ワイヤレスタイプの平均寿命は、2年~3年ほどと言われています。
ワイヤレスタイプは充電が必要なので、本体にはバッテリーが内蔵されています。
繰り返し充電をしていると、バッテリーが劣化していき、充電の減りが早くなってくることがほとんどです。
減りが早くなると、充電する頻度も増え、さらにバッテリーが劣化する悪循環に陥ります。
つまり、使用頻度が高いほど、バッテリーの劣化が早まってしまいます。
常に充電していないと使えない、充電できなくなってしまったときが、ワイヤレスタイプの寿命です。
有線タイプの寿命は、ワイヤレスタイプよりも長い3年~5年です。
有線タイプのヘッドホンが壊れる原因としては、ケーブルの断線が挙げられます。
ワイヤレスタイプとは異なり、本体だけでなく、ケーブルにも気を遣いながら使用しなければなりません。
ケーブルを雑に扱った、ねじれたまま放置したなどが原因で断線してしまうケースが多いです。
逆に言えば、ケーブルを丁寧に扱っていれば、平均寿命よりも長く使えます。
しかし、どれだけ大切に使っていても、断線や故障してしまうこともあるでしょう。
音が聞こえなくなったり、ブツブツ聞こえたりする場合は、有線タイプヘッドホンの寿命です。
たかがヘッドホンとはいえ、壊れているにもかかわらず保管しておくと、邪魔になったり、ほかのものが収納できなくなったりと不便です。
今後快適に過ごしていくためにも、大切にしていたヘッドホンは、正しい方法で処分しましょう。
ここでは、ヘッドホンを処分する2つの方法をご紹介します。
自分に合った方法を見つけてみてください。
・自治体の可燃ゴミ・不燃ゴミで処分する
ヘッドホンは、可燃ごみ・不燃ごみとして処分できます。
家庭ごみとして処分できるため、各自治体のルールに従えば、手間をかけることなく処分可能です。
可燃ごみに分別されるのか、不燃ごみに分別されるのかは、自治体によって異なります。
捨て方を間違えると、回収してもらえないことがほとんどです。
ヘッドホンを家庭ごみとして処分する場合は、自治体が設けているゴミの分け方・出し方を事前に調べておきましょう。
不燃ごみの場合、回収日を月に2回ほどと少なく設定している自治体が多いため、速やかに処分したい場合はほかの方法を検討してみてください。
また自治体の中には、ヘッドホンを分解し、パーツごとに分別して処分するようにルールを設けているところもあります。
この場合、イヤーパッドは可燃ごみとして、本体・コードは不燃ごみとして回収してもらうケースが多いです。
ヘッドホンの分別で特に気を付けたいのが、ワイヤレスタイプのヘッドホンの分別です。
ワイヤレスタイプのヘッドホンには、バッテリーが内蔵されています。
バッテリーを家庭ごみとして扱っている自治体はほとんどなく、分解して処分しても、バッテリーだけが手元に残ってしまいます。
ワイヤレスヘッドホンの処分に手間をかけたくない方は、ほかの方法を検討しましょう。
ヘッドホンは、小型家電リサイクル法の対象であるため、リサイクルボックス(小型家電回収ボックス)を利用できます。
小型家電リサイクル法とは、鉄や貴金属、レアメタルなどの限りある資源をリサイクルするために定められた法律です。
小型家電リサイクル法の対象であれば、自治体が設置したリサイクルボックスに投入するだけで処分が完了するため、とても手軽です。
リサイクルボックス、モバイルバッテリーなどのバッテリー類も対象であるため、ワイヤレスヘッドホンを分解せずに処分できます。
とはいえ、リサイクルボックスで処分できる品目・サイズは自治体によって異なるため、事前の確認が必須です。
リサイクルボックスは、家電量販店やスーパー、地域のイベント開催地などに設置している自治体が多いです。
また、自治体の小型家電回収には、リサイクルボックス以外の方法も用意していることがあります。
家庭ごみの回収と同じように、小型家電回収専用の指定ゴミ袋に入れて収集所に出すことが可能な自治体もあります。
小型家電リサイクル法に基づいて処分したい場合は、リサイクルボックスがどこにあるのか、どのような回収方法が存在するのかなど、事前にチェックしておきましょう。
ヘッドホンを新調したい、壊れる前に買い替えたいなどの理由でヘッドホンの処分を考えている人もいるでしょう。
ヘッドホンがまだ使える、きれいな状態で保管してある場合は、ヘッドホンを売却できるかもしれません。
もちろん、修理すれば直る・価値の高い製品などであれば、壊れている場合でも売却できる可能性があります。
では、実際にヘッドホンを売却したいときは、どのような方法を選べば良いのでしょうか。
ここからは、ヘッドホンの売却の仕方をご紹介します。
不用品回収業者は、大型家具・家電をメインに取り扱っているイメージがあるかもしれませんが、ヘッドホンを対象品目として扱っている業者は多くあります。
不用品回収業者によっては、外へ運び出すなどの作業も請け負ってくれるため、処分のためにかける手間を削減できます。
リサイクルできるものはリサイクルに回してくれるなど、適切に処分してくれるのも不用品回収業者に出すメリットでしょう。
また、まだまだ使える、美品であると判断された場合は、買取してくれることもあります。
ここで注意したいのが、回収してもらいたい不用品がヘッドホンしかない場合です。
業者に不用品を回収してもらうためには、回収費用がかかります。
ヘッドホンのみの回収となると、回収費用が高くなり過ぎてしまう可能性があります。
たとえヘッドホンが売却できても、買取価格よりも回収費用が上回ってしまい、結果的に損をするおそれがあります。
不用品回収業者は、ヘッドホン以外にも回収希望の不用品があるときに利用するのがおすすめです。
リサイクルショップでは、ヘッドホンをはじめとするありとあらゆるものを売却できます。
もちろん、状態によっては買取価格が安くなってしまうこともありますが、とにかく安く、速やかに処分したい方におすすめです。
手数料がかからないため、手間といえば店頭に持ち込まなければいけないことだけです。
その日のうちにその場でお金がもらえる点も、リサイクルショップならではのメリットでしょう。
ただし、製造年数が古かったり、傷や汚れが目立っていたりすると、買取してもらえないことがあるため注意が必要です。
リサイクルショップの中には、壊れていて音が聞こえないなどのジャンク品を扱っているところもあります。
ヘッドホンの状態を確認するだけでなく、持ち込む予定のリサイクルショップがどういったヘッドホンを扱っているかの確認も大切です。
不用品の買取を行っているのは、リサイクルショップだけではありません。
家電であれば、家電量販店の買取サービスを利用できます。
買取サービスを扱っている家電量販店の中には、インターネットでできるセルフ査定を用意しているところがあります。
査定額の目安がすぐに分かるため、「店舗に持ち込んだが、査定額に納得できず、再度持ち帰る」などの面倒を避けられるのがメリットです。
ただし、リサイクルショップと同じで、ヘッドホンの状態によっては査定額が低かったり、買取不可となったりするケースもあるので注意してください。
売却にかかる手間を抑えたい場合は、セルフ査定などの便利なサービスが受けられる家電量販店を選びましょう。
フリーマーケットで売却するのも1つの方法です。
多くの自治体が行う人気イベントであるため、定期的に行われている可能性が高いです。
自治体のフリーマーケット以外にも、イベント業者が開催しているフリーマーケットがあります。
フリーマーケットでヘッドホンを売却したい場合は、イベント情報をチェックし、申し込みましょう。
フリーマーケットは、リサイクルショップや家電量販店の買取サービスとは異なり、自分で価格を設定できるメリットがあります。
査定してもらい、納得できずに嫌な思いをするなどのリスクを減らせることもフリーマーケットならではのポイントです。
ただし、フリーマーケットで出店するには、200円~1,000円程度の出店手数料を支払わなければなりません。
出品したいものがヘッドホンのみの場合は、出費がマイナスになってしまう可能性があります。
フリーマーケットでヘッドホンを売るときは、ほかにも売却したいものがあるか、どうすれば元が取れるかなどを考える必要があるでしょう。
ヘッドホンの売却は、オーディオ買取ショップも有効です。
オーディオ買取ショップは、オーディオ機器専門の買取ショップであるため、特に有名なブランドやメーカーのヘッドホンを適切な価格で売却したい場合におすすめです。
オーディオ買取ショップで売却するときの注意点には、ショップによって査定額が大きく異なることが挙げられます。
1店舗目よりも、2店舗目の方が高く査定してくれる可能性もあるため、複数のショップで査定してもらうと良いでしょう。
今回は、ヘッドホンの種類、寿命、処分の仕方をご紹介しました。
ヘッドホンは、タイプによって処分にかかる手間が変わってくるため、処分方法をよく検討してください。
自治体によってはそれほど手間をかけずに処分できる可能性もあるため、しっかり確認してみましょう。
また、ヘッドホンは美品のもの、まだ使えるものであれば、売却も可能です。
中には壊れていても買い取ってくれるショップや業者もあるため、ヘッドホンの状態に合わせて売却先を検討するようにしてください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。