タブレットを使っていると、突然電源がつかなくなる、充電できなくなるなどの症状が現れて困ったことはありませんか。タブレットが正常に動かなくなった場合は、故障している可能性があります。
この記事では、タブレットが故障する原因と対処法を紹介します。まずは、紹介する方法を試してみてください。
【この記事でわかること】
目次
タブレットが故障すると次のような症状が現れることがあります。
タブレットを起動しようとしても反応がない、充電しようとしてもできない、画面が全く映らない等は、タブレットが故障している可能性があります。
また、タッチの反応が鈍い、タブレットが熱いなどもタブレットが故障している可能性がある症状の1つ。今はまだ使えていても、近いうちに使えなくなる可能性があります。
これらの症状がタブレットに現れたら、次に紹介する原因に心当たりがないか、確認してみましょう。
タブレットが故障する原因は、主に以下があります。
タブレットの故障かなと思われる症状が表れたら、これらの原因を確認してみましょう。順番に解説します。
タブレットを落とす、踏む、水中に落とすなどで衝撃を与えた場合は、端末の故障に繋がります。
特に液晶画面は、タブレットの中でも衝撃に弱いパーツです。液晶画面の寿命は長く、30,000時間程度と言われていますが、落としたり、ぶつけたりすると、画面に線が入る、チカチカするなどの症状が現れます。
またタブレットは精密機器のため、液晶画面だけでなく本体が故障して電源が入らないなどの症状が現れる場合もあります。タブレットの外側は大丈夫でも、基盤やメモリなどの内部パーツが破損していることもあります。内部パーツが破損している場合は、自分で修理するのは難しいため、修理を依頼する、買い替えるなどの対応が必要です。
タブレットを持ち歩く際には専用のケースに入れて、衝撃を抑える工夫をすることも大切です。
タブレットが水没した場合の対処法については、下記記事で詳しく解説しています。
タブレットが水没!自分でできる対処法やNG行為を徹底解説>>
タブレットの電源が入らない、起動しない場合は、システムの不具合の可能性があります。システムの不具合とは、OSのトラブルのことを指します。
タブレットを正常に動作させるための大切なソフトである「OS」が何らかの原因で不具合が起こると、タブレットは正常に動作しません。システムに不具合が起こる原因には、OSのアップデートの失敗やウイルス感染などがあります。
メーカーロゴが表示されてホーム画面に移動できない(リンゴループなど)場合や、アプリインストール、アップデート後に起動できない、起動してもすぐに電源が落ちる場合などはシステムの不具合によって故障している可能性があります。
タブレットを長期間放置したり、充電を忘れていたりすると、バッテリーのパワー不足で電源がつかない場合があります。充電コードの劣化や電源周りの故障で充電できずに、バッテリー不足になっている可能性もあります。
また、バッテリーは経年劣化を起こしやすいパーツの1つです。バッテリーの寿命が近いため、タブレットの動作が不安定になっている可能性も考えられます。
タブレットにデータを保存しすぎている、アプリを大量にダウンロードしている場合などは、タブレットのメモリやストレージがいっぱいになっている可能性があります。メモリやストレージが不足すると、プログラムがクラッシュして何度も再起動を繰り返すケースがあります。
また、常駐アプリが多い場合はメモリ不足になりやすく、タブレットの動作が不安定になる原因になります。常駐アプリは、タブレットの裏側で常に動いているアプリです。タブレットを快適に使うためには、定期的にアプリの整理がおすすめです。
タブレットがフリーズする、動きが重い場合は、アプリの不具合の可能性もあります。特定のアプリをインストールしたら、タブレットの動きが悪くなったなどの場合は、インストールしたアプリが原因の可能性があります。
タブレットの寿命は、2~3年と言われています。タッチの反応が鈍い、動きが重いなどの場合は、タブレット本体の劣化が考えられます。
タブレットに搭載されているバッテリーの寿命も、およそ2~3年です。バッテリーが寿命を迎えると、すぐに電源が切れる、充電できないなどの症状が現れ、バッテリー交換が必要です。
タブレットが故障した?と感じたら、次に紹介する対処法を試してみましょう。
物理的に故障している場合を除けば、これらの対処法で症状が改善する可能性があります。それぞれ、わかりやすく解説します。
まずは、正しく電源が入っていることを確認しましょう。電源ボタンを2~3秒間長押しします。タブレットのロゴマークが出たら、指を離して様子を見ます。
ロゴマークが出ても電源を押し続けると、電源が切れる場合があります。それでも電源が入らない場合は、充電されていない可能性があるため、次の対処法に進みましょう。
バッテリーのパワー不足で電源が入らない場合は、30分程度タブレットを充電しましょう。充電が終わったら、タブレットを再起動してみます。充電ができない場合は、コードの断線や接触不良の場合もあります。電源コード周りを掃除してから、充電してみてください。断線している場合は、別のコードを使って充電しましょう。
バッテリーは充電回数が増えるほど劣化するため、むやみに充電しないことがタブレットを長く使い続けるコツです。一方で、バッテリーの寿命を延ばすためには、バッテリー残量を0%にしないことも大切です。長期間タブレットを使用しない場合でも適度に充電するのがおすすめです。
タブレットが充電できない場合は、下記記事で詳しく解説しています。
タブレットが充電できない?原因から充電する方法をご紹介!>>
タブレットの電源が入らない場合や正常に起動しない場合は、システムが不具合を起こしている可能性があり、再起動することで不具合が修復される場合があります。再起動する際には、電源が切れる可能性があるためAC電源につないだまま実行するのがおすすめです。
Androidのタブレットは、音量ボタンと電源ボタンを同時に長押しすると強制シャットダウンできます。シャットダウンしたら、再び電源を長押しして再起動しましょう。iPadは、電源ボタンとホームボタンを同時に長押しし、シャットダウンしたら電源ボタンを長押しし、Appleのマークが出るまで待ちましょう。
機種によって再起動の方法が異なるため、タブレットや公式サイト取り扱い説明書などで確認して再起動しましょう。
システムの不具合でタブレットの動作が不安定になっている場合は、OSのバージョンを確認しましょう。OSのバージョンが最新ではない場合は、アップデートすることで故障が直る可能性があります。
セーフモードは、タブレットを購入時に近い状態で起動することです。セーフモードで起動すると、あとから追加したアプリが動作しないため、追加したアプリによってタブレットに不具合が起こっているかを確認できます。追加したアプリを削除できない場合も、セーフモードでなら削除できる可能性もあります。
セーフモードで起動する場合は、作成したウィジェットが削除される可能性もあります。削除された場合は、セーフモードを終了後に再び追加できます。また、セーフモードで起動する前にはデータのバックアップを取ることも忘れないようにしましょう。
セーフモードで起動する方法は、Androidタブレットの場合、端末が起動している状態で電源を長押しし、メニューが表示されたら再起動の選択肢を長押しします。「再起動してセーフモードで変更」の文字が表示されたら「OK」を押します。
iPadの場合は電源を切った状態で、電源ボタンと音量の(+)ボタンを長押しして、パスワード入力画面になるとセーフモードが起動します。
セーフモードで起動する方法は機種によって異なるため、公式サイトや取扱説明書で確認しましょう。
あらゆる方法を試してもタブレットの動作が改善しない場合は、タブレットを初期化すると改善する場合があります。
例えば以下の状況では、タブレットの初期化が有効です。
タブレットを初期化すると、タブレット内部のデータは全て消去され、工場出荷状態に戻ります。もしデータのバックアップを取れる状態であれば、バックアップを取りましょう。なおタブレットの初期化では、クラウドストレージや外部ストレージに保存されているデータは消去されません。
Android端末の場合、初期化するとGoogleアカウントやデータが端末から削除されます。事前にGoogleアカウントのユーザー名やパスワードも確認しておきましょう。Android端末では、「設定アプリ」から「Google」、「バックアップ」を選択すればGoogleアカウントにデータを保存できます。
タブレットを初期化するには時間がかかるため、あらかじめバッテリーを70%以上充電しておきましょう。初期化する際には、ネットワークも必要なため、通信環境の整った場所で初期化するのがおすすめです。
タブレットの初期化方法については、下記記事でも詳しく解説しています。
タブレットの初期化をするとどうなる?消えるデータと初期化方法を紹介!>>
Android端末の場合の代表的な初期化方法を紹介します。タブレットによって操作方法が異なる場合があるため、取扱説明書などで確認しましょう。
タブレットが故障して起動できない場合は、「強制リセット」や「ハード(ウェア)リセット」でデータを初期化できます。
【強制リセットの方法】
以上でタブレットを初期化できます。タブレットを紛失した場合には、リモートで初期化も可能です。
【リモートでリセットする手順】
以上でタブレットが初期化されます。
iPadが故障して動かない場合やパスワードを忘れた場合は、パソコンがあればリカバリーモードで強制的に初期化できます。
【パソコンを使ってiPadを初期化する手順】
(ホームボタンのあるiPadの場合はホームボタンを10秒以上長押し)
(ホームボタンのないiPadの場合はトップボタンを10秒以上長押し)
途中でパスコードの入力を求められた場合は、iPadの電源を切り、最初の手順からやり直しましょう。パソコンがない場合は、iPadだけで初期化できます。
【デバイスのリセットで初期化する手順】
iPadがすでに手元にない場合は、iCloudの「探す」機能がオンになっていれば、遠隔操作でiPadのデータを消去できます。
【iCloudで初期化する手順】
タブレットを初期化しても故障が直らない場合は、修理を検討しましょう。タブレットを修理するには、次の2つの方法があります。
どちらもメリット・デメリットがあるため、それぞれの特徴を比較して、状況に合わせて選びましょう。
あらゆる方法を試しても、タブレットの症状が改善しない場合は、メーカーのカスタマーサポートに連絡しましょう。タブレットメーカーの公式サイトや、購入した販売店から修理を依頼できます。メーカーに修理を依頼する場合は、タブレットの型番やシリアルナンバーなどを調べておくとスムーズです。
メーカーに修理を依頼するメリットは、保証期間内であれば無償で修理できる可能性があることやメーカーの安心感があることです。
一方、注意点は、費用が発生する場合はやや高額なことや、修理に時間がかかる可能性があることです。時間や費用がかかっても安心して修理を任せたい場合は、メーカーのカスタマーサポートへ連絡するのがおすすめです。
タブレットが故障した場合、専門の修理業者に修理を依頼する方法もあります。専門の修理業者で修理すれば、メーカーのサポートよりも対応が早く、安価で修理できる可能性があります。
メーカー以外で修理すると、たとえ保証期間内であってもメーカー保証の対象外となることには注意が必要ですが、中にはメーカーが正式に登録している正規の修理業者もあります。修理ショップが独自で保証サービスを行っている場合もあるため、修理業者は慎重に選びましょう。
費用をかけずにとにかく早く修理したい場合は、専門の修理業者への依頼がおすすめです。
あらゆる方法を試しても、タブレットの故障が改善しない場合や寿命の場合は、タブレットの買い替えがおすすめです。タブレットを買い替える場合は、古いタブレットを廃棄する必要があります。
タブレットを廃棄する場合は、必ずタブレット内のデータを初期化しましょう。データを初期化せずにタブレットを廃棄処分すると、クレジットカード情報などの個人情報が流出する、アカウントを勝手に使われるなどのリスクがあるためです。
Android端末の場合、データを初期化する前には、アカウントの乗っ取りを防ぐために、タブレットに紐づいたGoogleアカウントの削除も必要です。AndroidOSが5.1以降のタブレットは端末保護機能があり、初期化後も元のGoogleアカウントでのログインを求められます。タブレットを初期化する前に、Googleアカウントと端末の紐づけを解除しておきましょう。
【Googleアカウントを削除する方法】
iPadの場合は、「iPadを探す」機能をオフにして、iCloudからサインアウトしましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。