会社はチームで共同作業をする機会が多くあり、そのときに便利なのがNASです。
NASはNetwork Attached Storageの略称で、複数人で同時に使用できる外付けのハードディスクです。
無線でも有線でも接続でき、データ共有が非常に簡単にできるようになります。
そんな便利なNASですが、突然使えなくなるケースが多々あります。
そこでこの記事では
を徹底解説します。
NASが接続できないと悩んでいるときはぜひ参照にしてください。
目次
まずは、NASがどういったものなのか、下記の2つに分けて基本的なことを押さえておきましょう。
それぞれの基礎知識をご紹介します。
NASはNetwork Attached Storageの略称で、NAS=ナスと呼ばれます。
NASはネットワークに直接接続できる外付けハードディスクで、複数のパソコンやスマートフォンで接続・共有ができます。
複数人で接続・共有ができることから、チームでの作業に非常に役立ち、多くの会社で利用されています。
NASもハードディスクのではあるものの、こちらは1対複数です。
異なるデバイスでもファイルの共有やデータの保存ができ、ファイルサーバーのように使用もできます。
一方のハードディスクは、1対1で接続するものとなっています。
さらにNASは会社で使用されるのが一般的で、自宅では使用されません。
自宅ではハードディスクの使用が一般的です。
NASに接続できないときに見られる症状は、下記の3つです。
「アクセスが拒否されました」「ユーザー名またはパスワードが正しくありません」といった言葉が表示されている場合は、NASに問題が起きている可能性があります。
また、NASにエラーコードが表示されたり、起動しなかったりするのも、NASに問題がある証拠です。
このような表情が見られた場合は、自分で直そうとせず業者に依頼しましょう。
自分で直そうとするとデータを失ったり、故障したりする原因となるため、注意してください。
NASに接続できない主な原因は、以下の4つです。
ここでは、接続できない主な原因を紹介します。
ネットワーク上の設定でNASの接続ができないケースがあります。
具体的には「パブリックネットワーク」(ネットワーク上の他の機器からの通信を遮断)になったり、ファイアウォールが有効になっていたりすることが原因です。
有線接続の場合は、ケーブルが故障していて接続エラーになっている可能性もあります。
なお、パブリックネットワークになっている場合は、プライベートネットワークに変更することで解消されるケースがあります。
NAS内のHDDやSSDの故障が原因で、接続エラーが起きている可能性があります。
HDDやSSDの故障といっても、物理障害と論理障害の2つがあります。
論理障害は、ウイルスへの感染や誤作動によるデータの削除といったファイルシステムが破損した状態です。
物理障害とは強い衝撃や水没、経年劣化などが原因で起こります。
理論障害と物理障害はどちらも違う原因で起こるものの、似ている症状が多く、知識のない初心者が見極めるのは困難です。
安全にデータを取り出したい場合は、専門業者への依頼をおすすめします。
NASの共有フォルダにアクセスできないときは、NASが故障している可能性があります。
とはいっても、NASの内部HDD、SSDドライブに不具合は生じていないため、修理をすれば問題なく動きます。
また、HDDやSSDのファイルシステムも破損している可能性も0ではありません。
故障原因を探るときや、データを確実に復旧させたいときは、専門業者に依頼しましょう。
アクセスができない場合は、アクセス権限が設定されていない可能性があります。
管理者側からアクセス権限が付与されていない、許可されていない場合は共有フォルダにアクセスできません。
アクセス権限の付与がされているか、確認してみましょう。
NASに接続できないときの対処法として、下記の4つが挙げられます。
ここでは、それぞれの対処法を詳しく紹介します。
NASには接続できるパソコンの台数に上限があります。
前提として、同時接続できる台数はNASが家庭用か法人用かによって異なります。
家庭用であれば10人未満となっていますが、法人向けの場合は100人ほどの接続ができるNASもあり、メーカーや機器によっても大きく異なり、一概にはいえません。
また、上限を下回っていても、データ活用によってうまく接続できないケースがあります。
まずは導入しているNASの推奨人数を確認して、そこから接続しているパソコンの台数を減らしてみましょう。
NASに接続できない原因でも述べたように、ネットワーク設定がパブリックネットワークになっていると接続できないケースがあります。
これは、パブリックネットワークになっているとセキュリティの問題でNASがアクセスできなくなるためです。
プライベっとネットワークにして、接続を試してみましょう。
パソコン・NASの再起動で直るケースがあります。
ただし、NASは何度も再起動を行っているとHDDの破損箇所が拡大する恐れがあるため、繰り返さないようにしてください。
また、ハードディスクの破損を考えると、事前にデータのバックアップを行ってから再起動をするのが安全です。
NASのトラブル解決には高い技術力と豊富な知識が求められるため、困ったら専門業者へ相談しましょう。
自力で解決しようと試行錯誤をしても、かえって悪化する可能性があります。
少しでもわからないと思ったら、自分で直そうと思わずに専門業者に相談をして下さい。
NASの寿命はメーカーや機種によって異なるものの、5年から10年が目安だといわれています。
そのため5年以上経過しているNASAの場合はいつ壊れてもおかしくありません。
また、日頃の扱いが丁寧ではないと、その分壊れる可能性も高くなります。
もしもNASに異常が見られたら、自分で対処しようとせずにすぐに専門業者へ相談しましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。