「パソコンのキーボードが外れてしまったけど、どうすればいい?」
デスクトップでもノートパソコンでも、使い方によってはキーボードのキーがいつ外れてしまうかわかりません。
そして、もしキーが外れてしまった場合には、大変不便な思いをするでしょう。
そこでこの記事では、キーボードが外れてしまった時の対処法を中心に、なぜキーが外れてしまうのか、キーボードが壊れた時にやってはいけないことは何か、といった点についても解説していきます。
【この記事でわかること】
目次
キーボードには、構造の異なるいくつかの種類が存在します。
メジャーなのは、以下の3種類となっています。
画像引用:ELECOM株式会社
メンブレン式とは、キーボードのキーと基板の間にシリコンゴムなどで作られた柔らかいシートがあり、そのシートがキーを押し戻すという方式のものです。
主にデスクトップパソコンで使われているキーボードで、デスクトップパソコンを購入するとデフォルトで付属していることが多いです。
形状や配列の選択肢が多いのに安価で購入できる、という点がメリットです。
画像引用:ダイヤテック株式会社
メンブレン式が「同じシートですべてのキーをカバーしている」のに対し、メカニカル式は「各キーが独立している」点が特徴です。
したがって、一つのキーが故障したとしても、それぞれが独立しているため、故障したキーだけを修理すれば使い続けることができるというメリットがあります。
その分、メンブレン式と比べるとやや高価になってしまうのが難点です。
画像引用:サンワサプライ株式会社
ほとんどのノートパソコンで採用されているのが、このパンタグラフ式です。
キーの下にX型のプラスチックを搭載することで薄型化を実現しています。
デスクトップに使用されているメンブレン式とは違い、浅いタッチでも反応することが魅力で、ソフトなキータッチが好みの方にとっては使い心地がよいでしょう。
ただし、メンブレン式やメカニカル式と比べてキーボードが外れやすいというデメリットがあります。
通常の使用範囲ではそう簡単に外れないキーボード(キートップ)ですが、以下のようなケースに該当すると外れてしまうこともあります。
あまり多くはありませんが、初期不良によってもとから壊れていた、もしくは壊れやすくなっていた、という場合があります。
キーボードに限らず、まったく同じように製造していても、稀に不良品が混じってしまうのはやむを得ないことです。
購入したばかりのデスクトップに付いてきたキーボードやノートパソコンのキーボードが、すぐに外れてしまったような時は、メーカーに連絡してみましょう。
保証期間内ならば、無償で対応してもらえます。
キーボードを頻繁に落下させたり、タイピングの力が強すぎたり、といった雑な扱いをしていると、当然キーが外れやすくなってしまいます。
特にパンタグラフ式のキーボードは、日常的に乱暴なタイピングをしていると、キートップが外れたりパンタグラフが壊れたりしやすいです。
ノートパソコンはキーボードと一体型なので、キーが故障するとノートパソコン自体を修理に出さないといけなくなるため、必要以上に強いタイピングはNGです。
キーボードは消耗品のため、どれだけ丁寧に使用していても、徐々に劣化してしまいます。
したがって、長年使い続けているキーボードのキーが外れやすくなってしまうことは仕方のないことでしょう。
電化製品でも周辺機器でも、物には寿命があるため、経年劣化による故障は避けようがありません。
パソコンのキーボード(キートップ)が外れた場合の主な対処法は、以下の通りです。
キーボード側にパンタグラフが残っており、キートップだけが外れたという場合には、キートップを元の位置に置いた後に、垂直に指で押し込むだけで直ることが多いです。
押し込んだ時に、「パチっ」といった音が鳴って、キーが固定されたようならば、取り付け完了となります。
ただ、見た目だけではわからないので、念のため再起動してから、取り付け直したキーが正常に動作しているかどうか確認してください。
キートップだけでなく、パンタグラフも一緒に外れてしまった場合は、少々手順が面倒になります。
手順については以下の通りです。
文字だけの解説ではイメージが湧きづらいという方は、以下のLenovo公式サイトを参考にしてください。
わかりやすく図解されています。
参照:キーボードのキートップが外れた場合の対処方法 – Lenovo Support JP
なお、上記はLenovoのノートパソコンにおける手順となり、同じパンタグラフ式であっても多少手順が異なる場合があるのでご注意ください。
ノートパソコンの場合、本体とキーボードが一体となっているため、キーが外れた場合は自分で取り付け直すか修理に出すしかありませんが、デスクトップのキーボードは本体と別になっているため、キーが外れたり壊れたりしたら買い替えてしまった方が早いです。
デスクトップ用のキーボードの価格はそれほど高いものではなく、2,000~3,000円で購入できるものが多いです。
特に、長年使っていたキーボードのキーが外れたのならば、その他のキーも劣化している可能性が高いので、買い替えをおすすめします。
あくまで応急処置とはなりますが、外れたキーの上に両面テープを貼りつけて凌ぐ、という方法もあります。
これで、とりあえず問題なくタイピングができるでしょう。
できれば、クッションのついた柔らかい両面テープを使うと、タイピングの際の使い心地もよくなります。
キーボードの状態によっては、個人で対処することができないこともあります。
以下のような時は、メーカーや専門業者へ修理を依頼するしかないでしょう。
ノートパソコン本体とキーの間にあるパンタグラフが破損していると、キーとしての役割を正常に果たすことはできなくなります。
こうした物理的な故障がある場合には、基本的に個人で対応することができません。
パンタグラフはそこまで強い耐久性がないため、指でキーを引っかけたり、やたらと強い力でタイピングし続けたりすることでダメージを蓄積し、外れやすくなってしまうので要注意です。
パンタグラフを装着するノートパソコンの本体側の突起やツメが破損した場合も、個人での対応がほぼ不可能になります。
上記のパンタグラフの破損同様、物理的な故障については、メーカーや専門業者に修理を依頼するしかありません。
パソコンのキーボードが外れた時に、何とかして直そうと思って強引なやり方を選んでしまう人もいるかもしれません。
しかし、無理な直し方をすれば、状況は余計に悪化してしまいます。
特に以下のような行為は避けましょう。
なかなか「パチっ」とはまらないからといって、キートップを必要以上の力で押し込んだり、ぐりぐりとねじ込もうとしたりするのは避けてください。
強引にキートップを押し込んでしまうと、パンタグラフやパソコン本体側の突起やツメが破損してしまうかもしれません。
一回押しただけでは上手くはまらないこともありますので、押し込む角度を変えつつ、適切な力で根気よくはめこむ作業を行うべきです。
パンタグラフが壊れていたり、本体側の突起やツメが破損していたりする場合には、メーカーや専門業者へ修理に出すしかありません。
しかしノートパソコンの場合、一体型であるため、壊れたキーがたった一つであってもキーボードごと交換となってしまい、高額な修理費が必要となることもあります。
そのため、高額な修理費を払うのを避けようとして「とりあえずキートップを接着剤でくっつけておこう」と考える方もいるかもしれませんが、絶対にやってはいけません。
接着剤が内部にまで入り込んでしまい、キーボードだけでなく他の不具合まで誘発してしまう可能性があります。
結果的に、キーボード交換だけでは済まなくなり、さらに高額な修理費がかかってしまうこともありますので気を付けてください。
以上、パソコンのキーボード(キートップ)が外れてしまう原因や対処法について解説してきました。
ノートパソコンでキートップが外れただけならば、正しくはめ直すだけで元通りになります。
しかし物理的な破損があれば、修理に出すしかありません。
ノートパソコンはキーボードと一体型になっているため、場合によっては高額な修理費用が必要となるケースもあります。
今使っているノートパソコンを修理して今後も使い続けるのか、長い年数にわたって使用してきたので買い替えるのか、そのあたりは個人の判断となるでしょう。
なお、買い替えを選択する場合には、お手持ちのノートパソコンが不要になるかと思われます。
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監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。