「マウスコンピューターが急に起動しなくなってしまった・・・」
このようなお悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか?
パソコンは、起動してくれなければ何もできなくなってしまうので、困ってしまいますよね。
そこでこの記事では、なぜマウスコンピューターが起動しなくなってしまうのか、個人で可能な対処法はあるのか、といったことについて詳しく解説していきます。
【この記事でわかること】
目次
マウスコンピューターが正常に起動しない時の症状には、主に以下のようなものがあります。
なぜそうなってしまうのか、という原因についても紹介していきます。
何度電源ボタンを押しても一切立ち上がらない場合は、以下の2つの原因が考えられます。
まずは、「電力が供給されているか」について確認してください。
マウスコンピューターにはデスクトップとノートパソコンの2種類がありますが、デスクトップならばACアダプタに繋がっていないと電力が供給されません。
ノートパソコンの場合は、バッテリーに電力が残っていれば問題ありませんが、バッテリーゼロの状態でACアダプタにも繋がっていなければ、やはり電力なしの状態となり立ち上がることはありません。
基本的な部分ではありますが、最初に確認すべき点となります。
なお、電源ユニットが物理的に故障していることによってまったく起動しない、ということもあり得ます。
電源ユニットが生きていれば、とりあえず起動音はするものですが、なんの動きもないということであれば、電源ユニットが壊れている可能性が高くなるでしょう。
電源ボタンを押した時に、電源ランプがついたり冷却ファンが動いたりといったように電源自体は入るものの、いつまで経っても画面が真っ暗のままという場合は、BIOSの不具合が考えられます。
また、真っ暗な画面にカーソルのみ表示されるという場合は、グラフィックボードの故障が疑われます。
Windows自体は正常に起動しているものの、グラフィックボードが正常に機能していないため画面の描画が行われず真っ暗、というパターンです。
この場合は、様々な原因が考えられます。
何かしらのエラーが発生していることは間違いないのですが、その内容が英語のメッセージにて示唆されています。
例えば、「Boot Device Not Found」といったメッセージが表示される場合は、HDDやSSDを正しく認識できていない、というエラーを表します。
HDDやSSDに起動プログラムが格納されているので、これらに正しくアクセスできなければパソコンが正常に立ち上がることはありません。
また、「Operating system Not Found」といったメッセージならば、OSが見つからないというエラーになります。
マウスコンピューターのロゴが表示されたまま先へ進まない場合は、主に以下の3つが原因となっていることが多いです。
物理的な故障の場合は、メーカーや専門業者へ依頼して修理してもらうしかありませんが、システム的な不具合であれば個人で対応できることもあります。
BIOSとは、ハードウェアやソフトウェアを適切に制御をするため、パソコン起動時に動くプログラムのことです。
通常、パソコンを起動した時にBIOS画面が表示されることはありませんが、正常にWindowsを起動できない状態の場合、BIOS画面が立ち上がってしまいます。
OSが格納されているHDDやSSDに何かしらの不具合が発生していると、BIOS画面が表示されてしまうことがあります。
マウスコンピューターを起動しようとするたびに自動修復が始まってしまう、という症状も珍しくありません。
これは、HDDやSSDに何かしらの損傷がある時に起こりやすい現象です。
自動修復を実行すれば問題なく立ち上がることもありますが、毎回のように自動修復を実行しているとどんどん症状が悪化していき、そのうちまったく立ち上がらなくなってしまうことがあります。
「とりあえず自動修復すれば立ち上がるからいいや」と放置せず、しっかり対処しておくべきでしょう。
マウスコンピューターが正常に起動しない場合は、以下のような対処法を試すことで問題が解決することがあります。
デスクトップ型のマウスコンピューターならば、ACアダプタがコンセントに正しく挿さっているかどうか確認してみましょう。
初歩的なことですが、コンセントに挿さっていなかったり、挿し込みが甘かったりしたことが原因で電力が供給されていない、というケースもあります。
同時に、パソコン側にもしっかり挿さっているかも確認してください。
たまたま起動プログラムが正常に動かなかっただけで、もう一度起動すれば普通に立ち上がる、という可能性もあります。
したがって、起動しないままでいるパソコンの電源ボタンを長押しして強制的に電源を落とし、しばらく待ってから再度電源ボタンを押してみてください。
これで問題なく立ち上がれば、システムの一時的な問題だったことが濃厚となります。
ただし、頻繁に同じ現象が起こるようならば、ハードウェアかソフトウェアの劣化が疑われますので、専門的な修理が必要となることもあります。
マウスコンピューターが正しく起動しない場合には、セーフモードでの起動を試してみましょう。
セーフモードとは、最低限の機能だけが使用できる状態で立ち上がったモードのことを指します。
必要最低限のディスクしか使用しないため、損傷している箇所があってもセーフモードでならば立ち上がることがあります。
セーフモードで立ち上げる手順は以下の通りです。
上記の手順を実行することで、セーフモードで立ち上がります。
なお、セーフモードでの起動に成功したということは、HDDやSSDが完全に壊れているということはなく、チェックディスクを実行することで症状を改善できることがあります。
チェックディスクとは、HDDやSSDに何か問題がないかをチェックしつつ、自動修復できるものであれば修復する、という機能です。
チェックディスクの実行手順は以下の通りです。
この手順を実行し、「お使いのドライブは正常にスキャンされました」というメッセージが表示されれば、ドライブの不具合ではないということがわかりますので、別の対処法を実践してください。
参照:「 チェックディスク 」 を実行する方法 ( Windows8 / 8.1 / 10 / 11 ) | マウスコンピューター FAQ アーカイブページ
マウスコンピューターの内部に不要な静電気が溜まってしまうことで、正常な起動を妨げてしまっていることもあります。
こういった場合は、一旦パソコン内部の不要な電気を放電してしまえば解決します。
放電の手順は、デスクトップとノートパソコンとで異なります。
【デスクトップの場合】
【ノートパソコンの場合】
これで放電作業は完了となります。
参照:パソコンを 「 放電 」 する方法 | マウスコンピューター FAQ アーカイブページ
デスクトップ型のマウスコンピューターの場合、電源ユニットの物理的な故障によって正しく起動しなくなっているということも考えられます。
その場合は、新たな電源ユニットを購入して交換作業をすることで解決する可能性があります。
パソコンを自作したことがあるような詳しい方であれば、電源ユニットの交換作業にも対応できるでしょう。
ハードウェア面についてあまり自信のない方は、変に自分でなんとかしようとせず、専門家に任せた方がいいかもしれません。
上記の対処法をすべて試しても問題が解決しない場合は、メーカーや専門業者への修理依頼を検討すべきでしょう。
その際には、以下のような点に注意してください。
何かしらの不具合が発生した場合に、まず意識すべきなのは「メーカー保証の期間内かどうか」という点です。
保証期間内ならば、ほとんどの場合無料での対応となるため、メーカーへの依頼を優先するべきでしょう。
製造元でもあるため、修理の品質に関する信頼度も非常に高いです。
ただし、修理期間がある程度かかってしまうということがネックにはなってしまいます。
多くの人がメーカーによる公式の修理を希望するため、時期によっては何週間も待たされてしまうこともザラになります。
メーカーの保証期間を過ぎている場合は、パソコン修理の専門業者へ依頼するのもよいでしょう。
業者の場合、メーカー修理よりも早めに終わる可能性が高いですし、料金もメーカーより安い場合が多いです。
しかし、専門業者といってもいろいろあり、技術レベルの高いところからいい加減なところまで様々です。
したがって、業者へ依頼する前には「問題のない業者か」「利用した人たちの評判はどうか」ということをよく調べるようにしてください。
Google口コミを参照したり、SNSをチェックしたり、依頼を検討している業者を利用した人が周囲にいないか探してみたりすることで、どういう業者なのかがわかることもあります。
修理を依頼するのがメーカーであろうと業者であろうと、修理に出す前には必ずデータのバックアップを取っておきましょう。
修理の過程で初期化が行われたり、初期化ではなくともデータが消えてしまうような処理が発生したりすることは珍しくありません。
正常に起動しない状態のパソコンからデータを取り出すのは困難ですが、セーフモードでならば立ち上がる、という際にはデータの取り出しが可能ですので、できる限りの情報を外付けハードディスクやクラウド上へコピーしておいた方がよいです。
以上、マウスコンピューターが起動しない時の症状とその原因、そして対処法について解説してきました。
起動しなくなってしまった時は、まずこの記事に掲載した対処法を試し、それでも駄目ならばメーカーや業者へ修理を依頼するのがよいでしょう。
ちなみに、ある程度の年数に渡って使用してきたマウスコンピューターならば、この機会に買い替えを検討してみるのも一つの手です。
故障によってまともに起動しなくなっているということは、パソコン内部のパーツが全体的に劣化してきている可能性も高いため、一度修理に出してもまた壊れてしまうかもしれないからです。
経年劣化が進んでいるパソコンならば、買い替えた方が安くつくということも充分にあり得ます。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。