「Chromebookのキーボードが正常に反応しなくなってしまった・・・」
このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一部のキーが効かない、どのキーを押してもまったく反応しない、といった状態になってしまったChromebookでは、パソコンとしての機能をほとんど果たせないわけですから、すぐにでも解決したいと思うでしょう。
そこでこの記事では、Chromebookのキーボードが反応しなくなる原因や、症状を改善・解消するための対処法について解説していきます。
【この記事でわかること】
目次
Chromebookのキーボードが反応しなくなってしまう理由を大別すると、主に以下の2つに絞られます。
こういったことが原因で、物理的にキーボードが反応しなくなっている可能性があります。
キーボードは消耗品ですので、使えば使うほど劣化します。
キーがへこんで反応しづらくなったり、ホコリが詰まってキーをまともに押せなくなったり、といったことは当然のように起こってしまいます。
ホコリが原因である場合は、取り除けば復活することもありますが、経年劣化によるものであれば、キーボードの寿命と考えた方がよいでしょう。
Chromebookのシステム的な不具合によって、キーボードが反応しなくなることもあります。
ハードウェアやキーボードを制御するシステムなどに異常が発生したり、パソコンを動かすための大元であるOSに不具合が起こったりしたことも原因かもしれません。
ただ、システム的な不具合ならば、適切な対処をすることで改善することもあります。
後述する対処法について、是非参考にしていただければと思います。
Chromebookのキーボードが反応しない場合は、以下の対処法を順番に試していってください。
それぞれ、詳しく解説していきます。
長年キーボードの掃除をしていないと、ホコリが詰まってしまい、反応が鈍くなってしまうことがあります。
「ホコリが詰まったくらいでキーボードが反応しなくなるの?」と思う方もいるかもしれませんが、こういった物理的な要因によってキーボードの反応がおかしくなることは珍しくありません。
目に見えてホコリが詰まっているようならば、一度除去してみてください。
軽微なシステム不良によってChromebookのキーボードが効かなくなっているような場合は、再起動するだけで直ることもあります。
パソコンは精密機械ですので、ちょっとしたシステム的な異常が発生しただけでも、多方面へ悪影響が出ることがあります。
しかし、再起動するだけで直る不具合も多いため、キーボードの異常に関しても、まずは再起動を試してみましょう。
なお再起動する際は、周辺機器についてはすべて取り外しておいてください。
注意点としては、一度の再起動で直らないからといって、何度も再起動を繰り返すような行為は避ける、という点です。
繰り返したところで意味はありませんし、過度な再起動は場合によって状況を悪化させることもあります。
一度再起動しても症状が解消しない時は、別の方法を試すようにしましょう。
キーボードの最上段にある「明るさ調整」や「音量調整」などのホットキーが機能しない場合は、ファンクションキーとして有効になってしまっている可能性があります。
ファンクションキーの設定をしたつもりはなくとも、間違ったキーボード操作などによって勝手に有効化されているケースも考えられますので、以下の手順で設定を確認しつつ、有効になっているようならば無効にしてください。
参照:[Chromebook] トラブルシューティング – Chromebook のホットキーの問題を修正する方法 | サポート 公式 | ASUS 日本
キーボードが正しく反応しない時は、アカウントに問題があるということも考えられます。
したがって、「ゲスト」としてサインインしてキーボードを操作し、アカウントに問題がないか確認してみましょう。
ゲストユーザーとしてならばキーボードが正常に動くということであれば、アカウントに何かしらの問題が発生している可能性が高くなりますので、一度そのアカウントを削除し、再度アカウントを追加するようにしてください。
ゲストとしてサインインする方法は簡単で、Chromebookへサインインしている場合は右下のタスクバーから一度サインアウトし、その後ゲストとしてサインインするだけです。
参照:Chromebook をゲストとして使用する | Chromebookのヘルプ
Chromebookのハードウェアをリセットしてみることで、解決することがあります。
ただし、ハードウェアのリセットを実行すると、ダウンロードフォルダに入っていたファイルが削除されてしまう可能性があるので注意してください。
ダウンロードフォルダとは、Web上から画像や動画などのファイルをダウンロードした時の保存先となるフォルダのことです。
消えては困るファイルがある場合は、ハードウェアリセットの前に別のフォルダへ移動させておきましょう。
なお、ハードウェアのリセット手順は以下の通りです。
テキストアプリでの入力やフォルダ名変更などではキーボードが反応するものの、ブラウザを使うと入力できないという場合は、Chromeの設定に問題があるかもしれません。
こういった場合は、一度Chromeの設定をリセットしてみましょう。
Chromeの設定をリセットする手順は以下の通りです。
なお、この手順によってすべての設定が完全にリセットされるわけではなく、フォントやユーザー補助機能などについては残る場合もあります。
参照:Chrome の設定をデフォルトに戻す – Chromebook ヘルプ
ここまで紹介した方法で解決しない場合は、最後の手段としてChromebookの初期化を試してみてもよいかもしれません。
ただし、初期化するとChromebook内のデータがすべて消えてしまうため、大事なファイルがあれば初期化前に外付けHDDなどへ移動させておく必要があります。
また、設定情報もすべて消えてしまうので、初期化後はもう一度自分用に設定し直さなければならないというデメリットもあります。
面倒ではあるものの、システム的な不具合が原因でキーボードが反応しないのならば、初期化によって症状が改善する可能性も充分にありますので、もう初期化しか手段が残されていない場合はやってみてもよいでしょう。
Chromebookを初期化する手順は以下の通りです。
これで初期化完了となるので、キーボードが正しく反応するようになったか確認してみてください。
参照:Chromebook を初期状態にリセットする – Chromebook ヘルプ
初期化まで試してもまだキーボードが反応しないままである場合は、Chromebook自体が故障している可能性が高くなります。
故障となると、パソコンの初心者が対応するのは難しいため、以下のような選択が必要となります。
最も確実なのは、メーカーに問い合わせて症状を伝え、どう対応すればよいのか質問することです。
保証期間内であれば、もし故障していたとしても無料で修理してもらえます。
ただし、メーカー修理の場合は時間がかかってしまう場合が多く、数週間程度は手元にChromebookがない状態となります。
また、保証期間外の場合は高い修理費用がかかってしまうこともありますので、費用面についてしっかり確認するようにした方がよいです。
メーカー保証の期間が過ぎている場合は、パソコン専門業者へ修理を依頼するという方法もあります。
メーカー修理に比べて短期間でパソコンが戻ってきやすいですし、業者によっては格安で対応しているところもあります。
しかし、業者によって技術も対応もバラバラであり、変な業者に当たってしまうといい加減な修理をされてしまうかもしれません。
業者へ依頼する場合は、問題のない業者かどうかしっかり調べてから依頼するようにしましょう。
Google口コミやSNS、口コミサイトなどを活用することで、評判がわかることもあります。
キーボードだけが故障しているという場合は、外付けのキーボードを購入するという方法もあります。
外付けキーボードは安く購入できるものも多いので、保証期間を過ぎているChromebookをお持ちで、あまり費用をかけたくないという時にはおすすめの方法です。
しかし、Chromebookを使用する際には常に外付けキーボードが必要となってしまうため、「持ち運びしやすい」というノートパソコンのメリットが失われてしまいます。
頻繁にChromebookを持ち歩くという人の場合は、不便に思えてしまうかもしれません。
ある程度の期間使用したChromebookの場合、キーボードだけでなく他のデバイスも劣化している可能性があるため、キーボードを修理してもすぐに別の場所が故障してしまうというリスクがあります。
したがって、いっそのこと買い替えてしまうというのも選択肢として考慮すべきでしょう。
修理を重ねて費用が嵩んでしまうよりは、新品のノートパソコンを購入した方が、トータルで考えれば得になることも充分にあり得ます。
パソコンは消耗品なので、いつかは使えなくなります。
購入してそれほど経っていないChromebookならば別ですが、5年以上使用しているようならば買い替えてしまった方がよいかもしれません。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。