いつのまにかスマホのバッテリーが膨張してしまい、困ってしまった経験がある方は多いのではないでしょうか。
バッテリーの膨張を放置し続けると、スマホに悪影響を及ぼしてしまいます。
この記事では、スマホのバッテリーが膨張する原因や対処法について解説しています。
スマホを使用している方はぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
目次
スマホのバッテリーが膨張する原因は、主にバッテリーの劣化です。
バッテリーに使われているリチウムイオン電池の寿命は2〜3年とされており、充電を繰り返すことで徐々に消耗が進んでいきます。
リチウムイオン電池は劣化によって内部にガスが発生するため、その影響でバッテリーが膨張してしまいます。
「スマホを高温な場所で使い続ける」「スマホを充電しながら使用する」といった使い方をするとバッテリーの劣化が激しくなるため、取り扱いには十分注意してください。
バッテリーが膨張しても、すぐにスマホが使えなくなることはありません。
しかし、そのまま放置しておくとさまざまな不具合を引き起こします。
ここでは、膨張したバッテリーが与える悪影響について解説します。
バッテリーの膨張が進むと、内部から圧力がかかって画面が押し上げられることがあります。
その結果、画面が浮いたり、液晶がにじんだりといった不具合が発生し、スマホの操作性が大きく低下することも少なくありません。
さらに、ゆがんでしまった画面は強度が落ちるため、少しの衝撃で割れやすくなってしまいます。
バッテリーの膨張を放置し続けると、スマホが起動しなくなる場合があります。
膨らんだバッテリーによってスマホ内部が圧迫され、コネクタケーブルの接続不良や破損を引き起こすことが原因です。
また、膨張したバッテリーはかなり劣化が進んでいるため、正常に充電できないケースも多く見られます。
データのバックアップが取れなくなる可能性も高く、できるだけ早めの対処が必要です。
バッテリーの膨張を放置すると、スマホに不具合が生じるだけでなく、バッテリーの発火や爆発といった事故につながる恐れがあります。
リチウムイオン電池は燃えやすいため、バッテリーの劣化で生じるガスに引火してしまうケースも少なくありません。
実際に、国内外でスマホの爆発による死亡事故が発生しています。
このような避けるためにも、膨張したバッテリーは極力放置しないようにしてください。
スマホのバッテリーが膨張した場合、最も適切な対処法はバッテリー交換です。
しかし、自分で作業を行うのは困難なため、専門業者へ修理に出す必要があります。
ここでは、バッテリー交換の方法を3つご紹介します。
iPhoneを使用している方は、製造元であるAppleへ修理に出すのがおすすめです。
Appleの店舗だけなく、正規サービスプロバイダ店でもバッテリー交換を受け付けています。
たとえば2017年に発売されたiPhone Xの場合、バッテリー交換代は9,800円です。
ただし、AppleCare+という保証サービスに加入している端末は無料で作業を行ってもらえます。
参考:iPhone のバッテリーサービス (バッテリー交換) – Apple サポート (日本)
Androidを使用している方は、購入したキャリアに修理を依頼するとよいでしょう。
店舗によっては、直接持ち込むことでバッテリー交換を行ってもらえる場合もあります。
Appleと同様、キャリアごとの保証サービスに加入していると特別料金での修理が可能です。
詳しい料金やサービスについては、各キャリアのホームページを確認してください。
バッテリーの交換費用をできるだけ抑えたい場合は、専門の修理業者を利用するのもおすすめです。
Appleや各キャリアと比べて格安に修理できるうえに、店舗によっては即日で対応してもらえることがあります。
ただし、修理業者の中には法外な料金を請求する悪徳業者が紛れ込んでいることも。
事前に口コミなどをしっかりチェックしておくとよいでしょう。
バッテリーが膨らんでいると思わず焦ってしまいがちですが、スマホを守るためには適切な対処が必要です。
ここでは、スマホのバッテリーが膨張した時にやってはいけないことを3つご紹介します。
バッテリーが膨らんでいるからといって、テープや接着剤などで無理やり押さえつけるのは避けましょう。
かえってスマホのゆがみを悪化してしまったり、画面が割れたりすることがあります。
さらに接着剤がスマホの内部に入り込んで不具合を起こすリスクもあるため、あまり適切とは言えません。
バッテリーの膨張によって本体に隙間ができてしまった場合は、ホコリが入らないように軽くテープを貼り付ける程度に留めてください。
膨張したバッテリーは熱を持ちやすくなるため、スマホ本体が熱くなる場合があります。
しかし、急激に冷却すると結露が発生し、水没故障などのトラブルにつながる可能性があるため注意してください。
保冷剤や冷蔵庫の使用は避け、冷却ファンや冷却シートなどで少しずつ熱を冷ますことをおすすめします。
バッテリーが膨張しているスマホに対し、強い衝撃を与えるのは非常に危険です。
劣化したバッテリーにはガスが充満しているため、衝撃によって発火や爆発を引き起こすリスクがあります。
バッテリーが膨張している時はいつも以上に、スマホをぶつけたり落としたりしないよう慎重に取り扱うことを心がけてください。
一般的に、iPhoneよりもAndroidの方がバッテリーが膨張した際のリスクが高いとされています。
Androidスマホではバッテリーが基盤に取り付けられている場合が多いため、バッテリーが膨らむことで基盤自体に大きなダメージを与えてしまうリスクがあります。
スマホが故障する前にデータのバックアップを取り、できるだけ早めにバッテリー交換を行いましょう。
バッテリーはあくまでも消耗品のため、長年使い続けているとどうしても劣化してしまいます。
しかし、スマホの使い方を見直すことで、バッテリーを長持ちさせることが可能です。
バッテリーを長持ちさせて劣化を遅らせることができれば、膨張するリスクも減らせるでしょう。
バッテリーは充電を繰り返すことで劣化が進むため、不要なアプリの終了や低電力モードの利用などで消費電力を抑えるとよいでしょう。
また、スマホの過充電もバッテリーにダメージを与えてしまいます。
充電中はスマホの操作を控え、満タンになったらすぐに充電器を取り外すようにしてください。
バッテリーが膨張したスマホは故障しやすいだけでなく、発火や爆発などの事故を引き起こすリスクがあります。
バッテリーが膨らんでいるのを発見したら放置せず、できるだけすぐにバッテリー交換を依頼してください。
また、同じスマホを長期間利用している場合は、新しい機種に買い換えるのもおすすめです。
不要になったスマホはパソコン廃棄.comなどを利用し、適切な方法で処分しましょう。
今回の記事もぜひ参考にしてください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。