パソコンを購入し数年経つと、そろそろパソコンを買い替えた方がいいのかなと悩みますよね。
パソコンの買い替えは、仕事で使う場合は3〜5年、家庭で使用する場合は4〜6年程度での買い替えがおすすめです。
パソコンが急に壊れると、意に沿わないパソコンを買うことにもなりかねません。
パソコンは購入から3年経過したころから、購入計画を立てておくと買い替えのタイミングを逃さずパソコンを購入できます。
この記事では、パソコン買い替えのタイミングや安く買える時期、買い替えの際のデータ移行など、パソコンの買い替えに関するすべての情報をまとめています。パソコンの買い替えについて悩んでいる方は最後まで読んでみてください。
この記事でわかること
目次
パソコンを買い替えるベストなタイミングはどんな時でしょうか。
パソコン購入からの年数やOSのサポート期間の終了、パソコンの使い方の変化などが買い替えを検討するタイミングです。
それぞれ具体的に解説します。
一般的にパソコンの寿命は、5年程度と言われています。
購入から5年経過すると必ず故障するわけではありませんが、さまざまな要因が積み重なり故障が出てくることが多くなるタイミングです。
パソコンメーカーは販売から数年間はパーツ保管し修理対応を続けていますが、4~6年程度でサポートが終了するため、3~5年で買い替えが必要と言われています。
パソコンの寿命に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
パソコンの平均寿命を解説!寿命がきたときの症状と長持ちのコツ>>
OSとはパソコンを動かすための基本的な機能を集めたソフトです。
代表的なOSはMicrosoft社の「Windows」、Apple社の「MacOS」です。
Windowsでは「Windows8」「Windows10」などのバージョンがあり、それぞれ定期的に更新を行い不具合の改善やセキュリティの強化を行っています。
たとえば、Windows10のサポート期間は2025年10月14日までで発売から10年間。
OSのサポート期間は、発売から10年間で購入からではありません。つまり、2022年1月に購入したWindows10のパソコンのサポート期間は約3年です。
サポート期間が終了すると「セキュリティ更新プログラム」が提供されなくなるため、ウイルス感染やハッキングなどのリスクが高まります。
OSのサポート期間が終了しても使い続けることは可能ですが、買い替えが推奨されます。
パソコンが、いつも使用しているソフトやゲームの推奨環境以下になったら買い替えを検討しましょう。
グラフィックのきれいなオンラインゲームなどは必要なスペックが高く、古いパソコンでは快適に動作できない可能性もあります。
また、64ビット版のWindows10を快適に動作するにはメモリ2GB以上、ストレージの空き容量は20GB以上必要です。
メモリやストレージの容量が足りない場合は、Windows10を正常に動作できず不具合が起こるようになります。
ハードディスクはデータを記憶するパソコン内のパーツです。
パソコン内蔵のハードディスクが故障すると、メーカーでの修理費用は5~6万円程度かかります。5~6万円程度で購入できるパソコンも多く、修理費用が非常に高額になることから買い替えがおすすめ。
また、ハードディスクが故障するとデータの復旧に手間がかかるため、ハードディスクが故障する前に買い替えを検討するのが理想です。
パソコンが起動しなくなる原因には、電源やマザーボードの故障など他の原因もあります。たとえハードディスクを修理しても、すぐに他の部分が故障することもよくあります。
購入から5年過ぎたパソコンは、さまざまな部分の故障が多くなる時期でもあるため買い替えを検討しましょう。
使用しているパソコンに次のような症状が現れたら、故障のサインかもしれません。
買い替えを検討しましょう。
通常パソコンを起動するとハードディスクが動く音や、ファンが回転する音などが聞こえます。
しかし、カチンカチン、キュイーンなど今まで聞いたことない異音がパソコンから聞こえるようになったら、パソコンの寿命が近い証拠です。
パソコンの異音の原因はハードディスクの経年劣化の可能性も高いのですが、他にも冷却ファンからの異音の場合もあります。
パソコンの異音の頻度が多くなると、パソコン内に問題が発生している可能性もあります。
参考:富士通 FMVサポート パソコン本体から異音がします。故障でしょうか。
突然電源が落ちる場合は、冷却ファンや電源ユニットの故障の可能性があります。パソコンは熱に弱いため、高温になるとパソコンに負荷がかかり電源が落ちることも。
パソコンの部品は消耗品のため、長年使用すると経年劣化します。ケーブルの劣化による電圧の低下、ハードディスクやマザーボードの故障も電源が落ちる原因になります。
また再起動を繰り返す場合は、CPUの故障や不具合の可能性も。電源を切り放置する、BIOSプログラムの初期化、ウイルスチェック等を試しても改善しない場合はCPUの寿命と考えましょう。
頻繁に電源が落ちる、再起動を繰り返す場合は買い替え時のサインです。
パソコンの再起動が終わらない!ぐるぐるしたまま動かない原因と対処法>>
パソコンが頻繁にフリーズするのは、ハードディスク(HDDやSSD)の寿命が原因のことが多いです。長年使用したパソコンは、ハードディスクが消耗し正常にパソコンが動かなくなることも。
ハードディスクが故障すると、パソコンがフリーズするだけでなく、データが消える可能性もあります。また冷却ファンの故障やメモリ不足、容量不足などもフリーズの原因になります。頻繁にパソコンがフリーズする場合は、買い替えを検討しましょう。
パソコンのフリーズに関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
パソコンが頻繁にフリーズする原因と対処法!強制終了の方法も解説>>
電源ユニットや冷却ファン、内部回線などが故障すると、パソコンから焦げたにおいがすることもあります。
とくにコンデンサーの破裂して焦げたにおいがする場合は、大量の電源が流れ電源モジュール内のチップが焼けて強烈な異臭がします。
焦げ臭いままパソコンを使用し続ける発火の危険があるため、すぐにパソコンの電源を切り、コンセントからプラグを抜きパソコンの使用を中断してください。
ブルースクリーンとは、パソコンの起動時や稼働中に突然表示される、青い背景のエラーメッセージです。
キーボードの操作が一切できなくなるため、ストップエラー、停止エラーとも呼ばれ、経年劣化が激しいほど起こる頻度も多くなります。
エラーメッセージに従い対処すれば改善される可能性もありますが、頻繁にブルースクリーンが起こる場合は、ハードディスクが故障している可能性もあり、ハードディスクが完全に故障するとデータを消失場合もあります。
頻繁にブルースクリーンが起こる場合は、パソコンの買い替えを検討しましょう。
ブルースクリーンに関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
パソコンのブルースクリーンが頻発する原因は?エラーコードの種類と対処法>>
ノートパソコンの場合は、バッテリーの寿命が近づくと駆動時間が異常に短くなります。電源ケーブルをつないでも充電できなくなり、電源ケーブルを抜くとパソコンが使用できなくなることもあります。
バッテリーの交換で症状が改善する可能性もありますが、改善しない場合は買い替えを検討しましょう。
パソコンのバッテリーの寿命に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています
ノートパソコンのバッテリーの交換時期は?交換方法や寿命を伸ばす方法も紹介>>
パソコンを買い替えるなら、少しでも安くお得に購入したいと思いますよね。
パソコンには、安く購入できる時期があります。
パソコンを安く買える時期は次の3つのタイミング。
パソコンは1年の中で販売サイクルがあり、1月に春モデル、5~6月に夏モデル、10月に秋・冬モデルが発売されます。
新モデル発売の1カ月前は旧モデルが安くなる傾向もあるため、旧モデルがねらい目です。
年末年始は春モデル発売前のモデルチェンジ時期とセールが重なるため、お得にパソコンを購入できる傾向があります。
多くの量販店では3月や9月に開催される決算セール。決算セールとは家電量販店の決算時期に行われるセールで、決算前にできるだけ多くのパソコンを販売するために価格が引き下げられます。
パソコンをできるだけ安く購入するためには、購入する時期を選ぶことです。そのため、故障してパソコンが動かなくなる前に計画的に購入することが大切。
パソコンが安く買える時期を狙って、お目当てのパソコンをできるだけ安く購入しましょう。
パソコンを買い替え手データ移行する前には、古いパソコン内のデータ整理やバックアップを取りましょう。
事前に準備をしておくことで、パソコン買い替え後のデータ移行が簡単に進みます。
古いパソコン内にあるデータは整理しておきましょう。
不要なデータは削除し、今後も必要なデータはまとめておくと、新しいパソコンへのデータ移行に時間がかかりません。
また新しいパソコンで使用したいアプリや設定、パスワード一覧もまとめておくと万が一移行に失敗し、再インストールが必要になった場合も安心です。
パソコン買い替え後のデータ移行方法!Windows10や外付けHDDを使った方法を解説>>
バックアップとは、パソコン内のデータのコピーを作ること。パソコンの故障に備えて定期的にバックアップを取っておくと安心です。
パソコン内のデータは、クラウドを利用してバックアップできますが、インターネットの接続に失敗する可能性も考えて外付けハードディスクへもバックアップを取っておくと安心です。
新しいパソコンでは、これまでの設定やサイトのパスワードは引き継がれず、新たにログインし直します。
よく使うサイトのログインIDやパスワードなどをブラウザに保管している場合は、メモを取っておきましょう。
サイトパスワードの例としては、次のものがあります。
IDやパスワードを忘れると、サイトのログインできなくなります。必ずログイン情報を確認し、まとめてメモしておきましょう。
これまでやり取りしたメールや、メールアドレスのアドレス帳などは、パソコンのバックアップをとることでデータ保存できますが、メールソフトにあるインポートやエクスポート機能を使ってもデータ移行できます。
ソフトに互換性があれば、この手順に従えば新しいパソコンでもアドレス設定などがそのまま使用できます。
インターネット上のブラウザメール(Gmail、Yahoo!メールなど)を利用している場合は、データ移行の必要はありません。インターネットブラウザから、新しいパソコンでログインするだけでメールが使用できます。
有料ソフトを使用している場合は、移行方法をメーカーのサイトで確認しておきましょう。
インターネット上でログインしてパソコンを切り替え、古いパソコンからのアンインストールが必要などさまざまな方法があります。
有料ソフトはライセンス認証が必要なソフトも多く、パソコンを買い替える場合はライセンスの移行も必要です。
たとえば、WordやExcelが使えるソフト「Microsoft Office」の移行方法は、古いパソコンからアンインストールして、新しいパソコンでライセンス認証します。
ただし移行できるのはパッケージ版Officeのみです。古いパソコンに添付されているOfficeは移行できません。また使用しているセキュリティソフトの移行方法も確認しておきましょう。
パソコン買い替え後のデータ移行は、今後パソコンを快適に使うために大切です。
ここでは、データ移行に失敗しないための注意点を紹介します。
新しいパソコンで、利用するソフトウェアやメールの移行を忘れないようにしましょう。
事前にリストアップしておいた情報を基に、移行してください。
移行に失敗した場合は、再インストールが必要です。メモしたIDやパスワードを基に新たにログインしましょう。
データ移行にかかる時間は、パソコン内のデータ容量やパソコンのスペックによって異なります。
データのコピーが数分で終わる場合もありますが、数時間~半日以上かかる場合もあり予測はできません。
データ移行中に外出して、データ移行に失敗する可能性もあります。データ移行は時間に余裕のあるタイミングで行えるように計画しましょう。
パソコンのデータ移行は、長時間に及ぶ可能性があります。
ノートパソコンの場合、電源コードを繋がずデータ移行すると途中でバッテリー切れになりデータ移行に失敗することもあります。
必ず電源コードを接続して、データ移行をはじめましょう。
パソコン買い替え後のデータ移行方法!Windows10や外付けHDDを使った方法を解説>>
パソコンを買い替えたら、古いパソコンからデータ移行します。
ここでは、データ移行方法を5つ紹介します。
外付けハードディスクドライブやUSBメモリ、CDやDVDなどの外部メディアを利用すると手動でデータ移行できます。
データ容量に合わせて適切な外部ストレージを選びましょう。
これでパソコン内のデータ移行は完了です。
写真や音楽、文書などのデータ移行できますが、アプリやブラウザの「お気に入り」などの設定、ログイン情報は引き継がれません。
USBメモリや外付けハードディスクがない、購入したくないのであれば、Wi-Fi環境で利用できるクラウドサービスを利用する方法もあります。
クラウドサービスは、パソコン内のファイルや写真などのデータを保存できる場所です。
クラウドサービスには、Microsoftの「OneDrive」、Googleの「GoogleDrive」、Appleの「iCloud」などがあります。
参考:Google Drive
参考:Apple iCloud
有料のデータ移行ソフトを利用すると簡単にデータ移行ができます。
データ移行の方法は、データ移行ソフトをパソコンにインストールして数回クリックすると完了と、とても簡単。
移行できるデータはソフトによって異なるため、移行したい内容に合わせてソフトを選びましょう。また、ソフトには対応するOSのバージョンがあるため、購入前に確認しましょう。
ケーブルを使用して、データ移行する方法もあります。
データ転送用のUSBケーブルでパソコン同士を接続すると、移行したいデータを「ドラッグ&ドロップ」するだけで簡単にデータ移行できます。
LANケーブルを使用すれば、一度に大容量のデータを速く移行可能です。
しかし、LANケーブルでのデータ移行はパソコン同士がお互いを認識する必要があるため、ネットワーク設定の変更などが必要です。
LANケーブルを使用してデータ移行を行うとインターネットが不通になり、データ移行後は再設定が必要になります。
OSには、簡単にパソコンのデータ移行できる機能があります。OSに搭載された機能であれば、無料で簡単にデータ移行可能。
ここでは、WindowsとMacの場合のデータ移行方法を紹介します。
まずはシステムイメージを作成します。システムイメージとは、Windowsの状態をすべてコピーしたファイルのことです。
保存できるものは、Windowsのドキュメントやデスクトップのフォルダー、ブラウザのお気に入り、アプリケーションの個人設定ファイルなど。
システムイメージを作成すると、バックアップ時のWindowsの状態を保存可能です。
バックアップと復元を利用したデータ移行
参考:SONY [Windows 10] システムイメージをバックアップする方法
Windows8までのパソコンであれば、標準搭載されているWindows転送ツールが利用できます。
Windows転送ツールでは、次のデータを移行可能。各種設定などは移行できません。
古いパソコン、新しいパソコン両方に転送ツールがインストールされていることが必要です。Windows10には、搭載されていないため利用するためには事前にインストールしましょう。
Windows転送ツールでのデータ移行方法
【古いパソコン】
【新しいパソコン】
Macのデータ移行は、Appleが提供する「移行アシスタント」を利用してデータ移行できます。
新しいパソコンに買い替えた後はパソコンの初期設定を行いましょう。
新しいパソコンを使う前には、パソコンのセットアップが必要です。
パソコンを使用するユーザー情報を登録し、ユーザー名の設定、パソコン使用時のプライバシー設定を行います。
パソコン内が他人の目に触れる可能性がある場合は、端末のパスワードの設定も必要です。
新しいパソコンをインターネットに接続します。
まずはインターネットに接続しないとデータ移行のためのクラウドへの接続やメール設定などができません。
またWi-Fiでインターネット接続する場合は、ワイヤレスネットワークアダプターが認識されていることを確認し、Wi-Fi設定をしましょう。
Wi-Fiを利用するにはWi-Fi機能を搭載したルーターを設置し、ネットワーク設定でWi-Fiの接続設定を行います。
ワイヤレスネットワークに接続する方法
*セキュリティキーとはルーターに記載されたパスワード。ルーターの説明書などで確認可能。
以上でパソコンがインターネットに接続できるようになります。
インターネット接続が完了したら、ブラウザなどで画面が表示されることを確認しましょう。
プリンターやデジカメ、テレビなどの周辺機器は、ドライバやソフトの再インストールが必要です。使用している機器のメーカーでインストールの方法を確認しましょう。
新しいパソコンには、ソフトウェアがインストールされていません。
古いパソコンで使用していたソフトウェアをインストールして、設定を行います。ライセンスがあるソフトウェアなどは、古いパソコンでアンインストールが必要な場合もあります。
メールソフトはアカウントをそのまま移行できます。
Outlookは連絡先をエクスポートすると、連絡先のコピーがファイルに保存されます。このファイルを利用して、新しいパソコンに移行可能です。
Outlookの移行方法(データのエクスポート)
参考:Microsoft サポート Outlook から連絡先をエクスポートする
Outlookの移行方法(データのインポート)
参考:Microsoft サポート Outlook に連絡先をインポートする
Outlook の下部にある 「ユーザー」アイコンを選択すると連絡先が表示されます。
Windows10にはセキュリティソフトとして標準搭載されているのが「Windows Defender」です。無料で使えるセキュリティソフトですが、有効にしていればウイルスやスパイウェアなどは検出次第削除されます。
正しく設定しておけば、アップデートの際に自動更新され常に最新の状態でパソコンをウイルスなどの危険から守ってくれます。
Windows Defenderの設定方法
パソコン買い替え後のデータ移行方法!Windows10や外付けHDDを使った方法を解説>>
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。