iPadのタッチパネルが突然反応しなくなり、困ってしまったことがある方は多いのではないでしょうか。
この記事では、iPadのタッチパネルが反応しない原因や対処法を解説しています。
iPadを使用している方はぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
目次
iPadには、静電容量方式タッチパネルが採用されています。
静電容量方式タッチパネルとは、指とタッチパネルに発生する微弱な静電気量の変化でタッチ位置を判別するものです。
そのため、手袋を着用していたり指が乾燥していたりすると、指とタッチパネルの間に静電気が通らず画面が反応しづらくなってしまいます。
一方、操作する側に問題がないのにタッチパネルが反応しない場合、iPad側に何かしらの問題があると考えられます。
ここでは、iPadのタッチパネルが反応しない原因を7つご紹介します。
お持ちのiPadで当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
画面保護や覗き見防止のために、iPadに保護フィルムを貼って使用している方も多いのではないでしょうか。
しかし、保護フィルムのタイプや素材によっては、タッチパネルの操作に悪影響を与えてしまうことも少なくありません。
特に、厚手タイプや表面にジェル状のコーティングがされているタイプはあまり相性が良いとはいえず、タッチパネルがうまく反応しなくなってしまうことがあります。
タッチパネルが反応しない時にiPadが熱くなっている場合、熱暴走によって本体に不具合が生じていることが考えられます。
熱暴走が起こるのは、iPad本体が熱を帯びることでCPUなどの内部パーツに負荷がかかってしまうことが原因です。
熱暴走を解消するにはiPadを冷ます必要がありますが、冷蔵庫や保冷剤で急激に冷やすと結露が発生してしまうため注意してください。
冷却ファンや冷却シートを使い、ゆっくりと温度が下がるのを待つことが大切です。
タッチパネルが反応しない現象は、iPadのOSが最新バージョンにアップデートされていないことも原因の1つです。
OSのアップデートでは、新機能の追加やセキュリティ強化だけでなく、画面操作に関する不具合の解消を行う場合もあります。
しかし、最新バージョンに更新しない限り不具合は改善されず、iPadに問題が残ったままになってしまいます。
ストレージ容量が不足していると、iPadの処理能力が低下してしまうため、使用中に画面がフリーズしてしまうことがあります。
フリーズした場合はiPadの強制終了で改善できるケースがほとんどですが、保存していないデータは消えてしまうため注意が必要です。
使っていないアプリのアンインストールや不要なデータの削除を定期的に行い、ストレージ容量を十分保つようにしてください。
iPadの画面が割れている場合、タッチパネルが正常に反応しなくなることがあります。
画面全体のひびだけでなく、一部分の割れが動作に影響を与えるケースも少なくありません。
画面の破損を自分で修復するのは困難ですので、修理に出して画面を交換してもらうことがおすすめです。
iPadは衝撃に弱いため、落としたりぶつけたりして画面を割らないよう、慎重に取り扱うことを心がけましょう。
iPadが水濡れした結果、タッチパネルが反応しなくなるケースもあります。
浴槽やトイレなどに落としてしまった場合だけでなく、雨に当たったり、濡れた手で端末に触れたりするだけでもiPadの内部に水が侵入してしまうことも。
iPadの水濡れには応急処置も可能ですが、不具合が改善されない場合は修理に出すとよいでしょう。
また、iPadを防水ケースに入れて持ち運ぶなど、日頃の取り扱い方も重要です。
iPadのバッテリーが膨張すると画面を圧迫してしまうため、タッチパネルの操作に不具合が生じることがあります。
バッテリーが膨張していると考えられるケースは以下のとおりです。
バッテリーの膨張を放置すると、最悪の場合、火災や爆発などの事故につながってしまいます。
できるだけ早めにバッテリー交換を行うようにしてください。
ここでは、iPadのタッチパネルが反応しない時の対処法をご紹介します。
すぐに実践できるものもあるため、ぜひ試してみてください。
iPadのタッチパネルが反応しなくなった場合、本体を再起動することで正常な状態に戻ることがあります。
ただし、画面の操作ができないと通常の再起動ができないため、以下の手順で強制終了を行ってください。
【ホームボタン搭載のiPadを強制終了する手順】
Appleロゴが表示されるまで、iPadのホームボタンと電源ボタンを長押しする。
【Face ID搭載のiPadを強制終了する手順】
iPadの再起動を行ってもタッチパネルが反応しない場合、以下の方法を試してみてください。
厚手タイプや表面がジェル状になっているものなど、iPadと相性が悪い保護フィルムを使っている場合は一度取り外してみてください。
また、静電気を通しやすい保護フィルムを使用していたとしても、気泡やフィルムの折れによってタッチパネルの操作に悪影響を及ぼしている場合があります。
保護フィルムをはがした状態で正常に作動する場合は、別のフィルムに張り替えてください。
参考:iPhone や iPad の画面が正常に機能しない場合 – Apple サポート (日本)
iPadに充電ケーブルやUSBケーブルを接続している際は、すべて取り外すことでタッチパネルが反応するようになることがあります。
ケーブルの取り外しによって動作が改善された場合、何らかの不具合が生じていることが考えられます。
そのケーブルの使用は中止して、別の充電ケーブルやUSBケーブルを使用するようにしてください。
参考:iPhone や iPad の画面が正常に機能しない場合 – Apple サポート (日本)
画面に付着しているホコリやゴミは、タッチパネルの不具合を引き起こす原因の1つです。
柔らかい布を使用して、画面をこまめに掃除するようにしてください。
ただし画面の拭き取りに使用する布は、できるだけ糸くずが出ないものを選ぶことが大切です。
布から出た糸くずがタッチパネルの動作を妨げたり、画面を傷つけたりするリスクがあります。
iPadのOSが最新状態でない場合は、アップデートを行うことで動作が改善されることがあります。
以下の手順でiPadのOSを更新し、タッチパネルが反応するようになったか確認してください。
【iPadのOSをアップデートする手順】
参考:iPhone、iPad、iPod touch をアップデートする – Apple サポート (日本)
iPadでは、タッチの力加減や反応速度といった画面の感度を調整できます。
iPadに不具合がないのにタッチパネルがうまく反応しない場合、以下を参考に設定を変更してみてください。
【iPadでタッチ調整を行う手順】
参考:iPadのタッチへの反応を調整する – Apple サポート (日本)
上記の対処法を試してもタッチパネルが反応しない場合、リカバリーモードの実施で動作が改善することがあります。
ただし、iPad内のデータがすべて消去されてしまうことがあるため注意してください。
iPadでリカバリーモードを実行する方法は以下のとおりです。
【iPadでリカバリーモードを実施する手順】
参考:iPad をアップデートまたは復元できない場合 – Apple サポート (日本)
「アップデート」を選択すると、データを保持した状態でソフトウェアの再インストールを行えます。
リカバリーモードを実施してもタッチパネルが反応しない場合や、iPadが物理的に故障している場合は、プロに修理を依頼するのがおすすめです。
AppleCare+ for iPadに加入している方は、Apple Storeに持ち込むことで修理が無料になるケースがあります。
また、民間の修理業者でもiPadの修理を受け付けています。
修理費用が安く抑えられる点がメリットですが、いわゆる悪徳業者が紛れている場合もあるため、お店選びは慎重に行ってください。
iPadのタッチパネルが反応しない場合、保護フィルムの影響や熱暴走などが原因となっていることがあります。
今回ご紹介した内容を参考に、iPadの周辺環境を見直してみましょう。
ただし物理的な故障が不具合を引き起こしている場合は、修理に出すか新しい端末に買い換える必要があります。
不要になったiPadは、Appleリサイクルプログラムやパソコン廃棄.comを利用して適切に処分を行ってください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。