パソコンが起動しない原因の一つとして考えられるのが、BIOSが起動しないことです。
このBIOSが起動することでOSが起動しパソコンが使える状態になります。
BIOSが起動しない原因はいくつかありますが、この記事ではBIOSが起動しない原因やすぐにできる対処法、症状別対処法などを紹介します。
パソコンが起動できなくて困っているという方はぜひこの記事を参考にしてください。
この記事でわかること
目次
BIOS(バイオス)はBasic Input Output Systemの略称で、マザーボード上のROMに搭載されているプログラムです。
別名はシステムセットアップ。
BIOSはWindows等のOSが起動する前に動き出し、パソコン本体搭載のハードウェア(キーボード・マウス・メモリ・CPU・ハードディスク等)の管理と制御を担当します。
BIOSの設定を変更すると、起動時のハードの読み込みの順番を変更する・ハードウェアを使用したくないときに無効にすることが可能です。
しかしBIOSがアップデート等で破損すると、パソコンが起動できなくなるというデメリットがあります。
BIOSの機能はおもに7つあります。
BIOSの起動方法はおもに2つあります。
BIOSの設定方法に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
BIOSが起動しないときの原因を8個紹介します。
意外に電源ケーブルがコードが抜けているときがあります。
いま一度確認しましょう。
モニターケーブルと電源ケーブルの接続は緩みやすいので、ちゃんと奥まで差し込みましょう。
パソコンの電源がまったく入らない場合、電源ユニットの劣化を疑ってください。
電源ユニットの経年劣化のほか、電源環境に問題がある場合があります。
まずはUSBメモリやHDD等周辺機器の接続を少なくしてから、適切な環境で起動しましょう。
電源ユニットの寿命に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
【パソコンの電源ユニットの寿命は?】故障前の症状や延命するための方法>>
メモリにホコリが溜まると、BIOSが起動しないことがあります。
まずはメモリをパソコンから外して、差し込み部分のホコリを取ります。
差し込み部分の金属部分は、OAウェットティッシュで軽くこすれば汚れが取れるでしょう。
メモリの取り付けは、つける・外すを繰り返せば接触が改善されます。
ホコリの除去にエアダスターを使用しても良いでしょう。
パソコンに静電気が溜まると、BIOSが起動しなくなる可能性があります。
この場合はパソコンの電源を切り、周辺機器や電源ケーブルを外した状態で約10分放置しましょう。
静電気をパソコンに溜めないために、パソコン使用前に手洗いして少し湿ったタオルで手を拭きましょう。
木製のテーブルやドア、壁などを手で触れば電気を除去できます。
CMOS(シーモス)とは、BIOSに関する情報が記憶されたメモリを意味します。
パソコン購入後3~4年でCMOSバックアップ電池は寿命を迎えるでしょう。
以下の不具合が起きたら、電池切れだと考えてください。
マザーボードには「CR2032」という規格のボタン型電池が使用されています。
こちらの電池はスーパー・コンビニエンスストア・ホームセンターで販売され、1枚150~200円で買えるのがメリットです。
同じ外径のボタン型電池に「CR2025」があるため、間違って購入しないようにしてください。
GPUは「Graphics Processing Unit」の略称で、3Dグラフィックス等の画像描写を行う際に必要な計算処理用の半導体チップです。
CPUも計算処理を行いますが、GPUとは違ってコンピューター全体の計算処理を担当します。
GPUが故障すると、画面にノイズが出る・3Dグラフィックが正しく描かれない・画面の色が変・ブロックノイズが出る・画面が乱れる・パソコンが勝手に再起動する、といった不具合が起きるでしょう。
このような場合はまず、GPUを取り外してみる・デバイスマネージャーを確認する・OSを再インストールしてパソコンを初期状態に戻してみてください。
CPUの故障も同上のような不具合が見られます。
BIOSが起動しない場合、マザーボードが破損している可能性があります。
まずは周辺機器やネットワーク等を遮断した状態でパソコンを起動してみましょう。
それで起動できたら、プログラムの読み込みやCPU処理の負担が原因でパソコンに大きな負荷がかかっていたことがわかるでしょう。
またパソコン内部に入ったホコリやチリが蓄積されていることもあるので、こまめに掃除をしてください。
マザーボードの寿命に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。
マザーボードの寿命の年数は?寿命がきたときの症状や交換方法を解説>>
BIOSが起動しないときに確認するべき2点を紹介します。
単にケーブルがきちんと接続されていなかったり、パソコンの周辺機器がパソコンに負荷をかけていたりする可能性があります。
一度周辺機器をパソコンから取り外してみましょう。
UEFIはUnified Extensible Firmware Interfaceの略称で、コンピューター内の各装置を制御するファームウェアとOSの間の通信仕様を決めた標準規格の一つです。
UEFIは最大2TBまでといった、大きなディスクと多数のパーティションをサポートしていることが魅力です。
UEFIの設定をクリアするには、パソコンの電源を入れ画面が表示される前に[Delete]キーを連打してください。
UEFIセットアップ画面が表示されるので、[F9]キーを押して「Load UEFI Defaults」を実行します。
「F10」キーを押して「Save Changes and Exit」メニューを表示したら[OK]を選択して設定を保存しましょう。
BIOSが起動しないときにできる対処法を5つ紹介します。
まずは[F2]キーか[Delete]キー、[Esc]キーを押してみましょう。
[F2]キーと[Delete]はBIOS起動時にも使えるファンクションキーなので、覚えておいてください。
[Esc]キーはBIOSを起動した後によく使うキーです。
設定画面からUEFIを起動させる方法は以下を参考にしてください。
前述の通り、CMOSバックアップ電池は3~4年で寿命を迎えます。
CMOSバックアップ電池は280~680円で買えます。
パソコン内部の掃除をするのに必要な道具はこちら。
パソコン内部を分解するときは、取扱説明書を近くに置いて作業しましょう。
帯電防止ブラシやエアダスターで、内部のホコリをやさしく取ってください。
ハードディスクやメモリを取り外して作業する場合は、静電気防止袋に入れて直接床に置かないようにしましょう。
細かい部分の掃除は、破損しないようにエアダスターでスプレーしてから仕様しましょう。
ファンを掃除する際はピンセットでホコリを除去してください。
CPUグリスは、要らない布で拭きとってから使用しましょう。
パソコン周辺機器とは、マウス・キーボード・HDD・USBメモリ・Webカメラ・電源タップ等を指します。
複数の周辺機器をパソコンに接続していると、パソコンに負荷がかかりBIOSが起動しない原因にもなります。
一旦全ての周辺機器を取り外し、BIOSが起動されるか確認してみましょう。
CMOSバックアップ電池を交換するときの注意点を2つ紹介します。
マザーボードにはピンという無数の針が集まってできています。
マザーボードに少し手が触れただけでパソコンが壊れる事案があるので、十分注意しましょう。
そのためにも静電気が通らないよう水で手洗いしたり、身近な家具を触ってからCMOSバックアップ電池を交換したりしてください。
メーカーや専門業者にやってもらうのも良いと思います。
ボタン型電池を外すだけでBIOSの設定は初期状態に戻ります。
十分に注意して作業を行いましょう。
BIOSが起動しないときの症状別対処法を3つ紹介します。
電源ファンにもCPUファンにも問題がない場合は、ハードウェアに不具合が起きている可能性を考えましょう。
パソコンから全ての周辺機器を取り外してから、マザーボードを確認してください。
画面が真っ暗になった場合、ハードディスクのアクセスランプが点滅しているか確認しましょう。
ランプが点いていたら、パソコンが一応作動している証拠です。
そしたら[Windows]キーと[P]キーを押し、[P]キーを押した後に[Enter]を選択してください。
これを画面が表示されるまで繰り返すと、[PC画面のみ][複製][拡張][セカンドスクリーンのみ]という選択肢が画面に出ます。
この場合は「PC画面」をクリックしましょう。
パソコンの画面が真っ暗になる原因は?カーソルが動くときなど症状別対処法>>
ビープ音が鳴らない状態でBIOSが起動しないときは、本体のハードウェアに問題が起きている可能性があります。
この場合は以下8つの方法を試してみてください。
上記で説明したBIOSが起動しないときの対処法を10個試しても、BIOSが起動しない場合の対処法を3つ紹介します。
BIOSが起動しない原因を、ケーブルまたはコードの接続不良等8個紹介しましたが、ほかの原因も考えてみてください。
BIOSの起動キーを確認する・[設定]からBIOS起動を試みる・高速スタートアップを無効化する・Fast Bootを無効化する・サポートユーティリティを利用するといった対策を講じてみましょう。
メーカーに頼めば、保証期間内であれば無償で修理をしてくれます。
メーカーはマザーボードを交換するよう勧めてくる可能性が高いです。
専門業者に修理依頼を出せば、メーカーより安く済みます。
マザーボードの修理は安くて6,000円からになります。
修理をしても直らない場合は買い替えも検討しましょう。
パソコンの寿命は3〜5年ほどなので、それ以上使っているという場合は寿命が来ている可能性も考えられます。
パソコンの買い替え時はいつ?おすすめの購入時期や買い替え前にやること>>
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ただし画面割れしたパソコン・画面漏れしたパソコン・バラバラになったパソコンは受け取ることができません。
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今回はBIOSが起動しないパソコンの対処法等を紹介しました。
パソコンが保証期間内である場合は、マザーボードをメーカーで交換してもらいましょう。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。