「最近PS4の動作が重くなったように感じる」
「頻繁にカクついたり止まってしまったりする」
PS4ユーザーの中には、こうした経験をした方も多いと思われます。
こうした症状は、ゲームを楽しむ人にとって致命的です。
本来のゲーム性を楽しむことができなくなり、大変なストレスを感じることになりますので。
そこでこの記事では、PS4の動作がなぜ重くなってしまうのか、どのように対処すれば改善されるのか、といった点について詳しく解説していきたいと思います。
【この記事でわかること】
目次
PS4が重くなってしまうのは、主に以下の5つが原因です。
通信型のゲームをプレイしている際は、ネット環境が不安定になることで動作が重くなったり止まってしまったりします。
特に無線を使用している場合は、環境によっては通信が不安定になりやすいケースも多々あります。
スタンバイモードとは、パソコンで言うところのスリープ機能のようなもので、スタンバイモードに切り替えることで以下のようなメリットを得られます。
なお、スタンバイモードに切り替えるのは簡単で、以下のいずれかの方法で切り替わります。
非常に便利なPS4のスタンバイモードなのですが、このモードを多用してしまうと、動作が重くなってしまう可能性があります。
スタンバイモードは、あくまで省電力状態であり、再起動や電源を落とした時のように完全にリセットされるわけではありません。
そのため、スタンバイモードを多用することで不要な電気やデータがどんどん溜まってしまい、これが原因となって動作が遅くなったりカクついたりすることがあるのです。
パソコンでも、シャットダウンや再起動をせずに使い続けると段々重くなってきてしまうのと同じ原理です。
ゲームのバージョンが古いと、最新の状態となっているPS4本体のシステムソフトウェアにゲーム側がついていけず、処理が遅くなってしまうことがあります。
当然、処理の遅れは画面上の動作の遅れに繋がります。
上記とは逆に、ゲームのバージョンが最新でも、PS4本体のシステムソフトウェアが古ければ、PS4側の処理の遅れが発生してしまう可能性があります。
基本的にシステムソフトウェアは、普通に使用しているだけで常に最新状態となっているのですが、たまにアップデートの失敗などによって古いバージョンのままになっていることがあるので注意が必要です。
経年劣化や環境不良、物理的な衝撃などによってHDD(ハードディスクドライブ)に障害が発生してしまうと、PS4の動作に悪い影響を与える可能性が高くなってしまいます。
環境不良とは、長時間連続でゲームをやり続けることが多かったり、湿気の多い場所や直射日光が当たるような暑い場所でプレイしたりといった、PS4の劣化が進みやすい環境のことです。
こういった環境でプレイを続けると、通常使用に比べてHDDの寿命が大幅に縮まってしまうこともあります。
物理的な衝撃とは、落下や踏みつけによってPS4に物理的な強い力を加えてしまうことです。
PS4に限らず、精密機械はこうした衝撃に非常に弱いため、故障の原因となりやすいです。
PS4の動作が重くなってきたということは、PS4に何かしらの不具合が起きている可能性があります。
ゲームのバージョンやシステムソフトウェアが古かったというだけならば、すぐに対処が可能なので特に問題はありませんが、HDDに問題があった場合はいつ大事なデータが消えてしまうかわかりません。
そんな時に備え、動作が遅いと感じた時にはすぐにデータのバックアップを取っておきましょう。
バックアップを取る方法は、主に以下の2つとなります。
「PlayStation Plus(PS Plus)」に加入している場合は、オンラインストレージを利用してデータをバックアップしておくことができます。
PlayStation Plusとは、Sonyが提供する有料会員サービスで、加入することで様々な特典を得ることができます。
オンラインストレージ(クラウド上でのバックアップ)も、特典の一つです。
Sony公式のバックアップ方法であり、一番手軽で確実な方法となるため、PS Plusに加入しているならばオンラインストレージを利用すべきです。
なお、PS Plusに加入している場合は「自動アップロード」を有効にしておきましょう。
そうすることによって、ゲームのセーブデータが自動でクラウド上にバックアップされるため非常に便利です。
自動アップロードを有効にする方法は以下の通りです。
参考:PlayStation®4本体のPlayStation®Plusオンラインストレージ
上記のPS Plusを利用したバックアップは非常に便利なものの、弱点もあります。
それは、「ゲーム中のスクショ画像」や「設定関連」のバックアップはできない、という部分です。
そんな弱点をクリアできるのが、外付けのHDDやSSD、USBメモリを利用してのバックアップです。こちらの方法ならば、ゲーム中のスクショ画像や設定内容もすべて保存することが可能です。
注意点として、PS4のデータをすべてバックアップするには、最低でもPS4ハードドライブの2倍の容量を持つ「FAT32」もしくは「exFAT」フォーマットの外付け機器が必要となります。
余裕を持たせるために、できるだけ大容量のHDDやSSD、USBメモリを用意しておいた方がよいです。
外付け機器へすべてのデータをバックアップする手順は以下の通りです。
なお、上記の手順で保存した外付け機器のバックアップデータを使って復元する際には、現在PS4の中にあるデータはすべて削除され、バックアップデータが上書きされてしまいます。
消えては困るデータがPS4の中にある場合は、迂闊に復元しないように気を付けてください。
参考:外部ストレージ機器でPlayStation®4データをバックアップ / 復元する方法
PS4の動きが遅くなってきたと感じた場合は、まずは前述の方法でバックアップを取った後、これから紹介するような対処法を一つずつ試していってください。
PS4とルーターとを無線で接続している場合は、有線での接続に切り替えてみてください。
無線の場合、家の環境やルーターなどによってどうしても通信が不安定になってしまうことがあります。
有線ならば通信状態はかなり安定するため、インターネットの問題で動作が重い場合は有線に切り替えることで解決します。
スタンバイモードは非常に便利ではありますが、多用すると不要なデータや電気が溜まってしまい、動作を重くする原因となってしまいます。
これを解消するため、面倒であっても適度に電源を落とすようにしましょう。
理想なのは、一日一度、夜寝る前には電源を落とすようにするという形です。
ゲームのバージョン、そしてPS4本体のシステムソフトウェア。
このどちらかが最新の状態になっていないようですと、動作に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、システムソフトウェアを常に最新にしておくことは重要です。
「動作が遅い」・「フリーズやクラッシュ」といった不具合を回避しやすくなることはもちろん、新たに追加された機能を使用できたり、セキュリティが強化されたりといったメリットを享受できます。
システムソフトウェアのアップデートは自動で行われているため、基本的には常に最新の状態であることがほとんどですが、アップデートの失敗など何らかの理由で最新になっていない場合はアップデートファイルをダウンロードしておきましょう。
システムソフトウェアのアップデートファイルは、以下のPlayStation公式サイトからダウンロードできます。
参考:PlayStation®4システムソフトウェアアップデート
PS4の動作が遅いということは、内部のデータベースに異常が発生しているケースも考えられますので、データベースの再構築によって状況が改善することもあります。
特に、長年使用したPS4の場合は、多くのデータの読み書きが行われてきたことでデータベースの状態があまり良くないことも珍しくありませんので、是非試してみてください。
なお、初期化とは違ってデータが消えることもないので安心です。
データベース再構築の手順は以下の通りです。
参考:PS4®の調子が悪い……困った時に試しておきたい改善策【知っトク! PlayStation®】
ここまでの対処法を実践しても改善しないようならば、PS4本体を初期化してみるという方法も試してみる価値はあります。
初期化とは、何のデータも入っていない購入当時の初期状態に戻すことです。
そのため、それまで蓄積されたデータはすべて消えてしまいますので、初期化前には必ずバックアップを取っておくようにしましょう。
初期化の方法は簡単で、「設定」⇒「初期化」⇒「PS4を初期化する」⇒「フル」と進むだけでOKです。
最後に「クイック」か「フル」かを選ぶのですが、クイックは簡易的な初期化となりますので、不具合解消が目的ならばフルを選択すべきです。
バックアップ可能なデータや、バックアップの取り方がわからない場合は、以下の公式ページを参照してください。
調子が悪くなったHDD(ハードディスクドライブ)を新たなHDDに交換することにより、動作の大幅改善が期待できます。
新しいHDDを購入する必要があるため費用はかかってしまいますが、データベースの再構築や初期化を試しても改善しないようならば、HDDの交換くらいしか対処法がなくなってしまいます。
HDDの交換と聞くと、機械にあまり詳しくない方は「難しそう」という印象を抱くかもしれませんが、そんなことはありません。
HDDの交換は、初心者でも実行可能です。
なお、HDD交換の前には必ずデータのバックアップを取っておきましょう。
それでは、以下にてPS4でのHDD交換手順について紹介していきます。
PS4のシリーズによって多少手順が異なりますので、シリーズごとに切り分けて解説します。
PS4の「CUH-7000」シリーズのHDD交換手順は以下の通りです。
PS4の「CUH-2000」シリーズのHDD交換手順は以下の通りです。
PS4の「CUH-1000」「CUH-1110」「CUH-1200」シリーズのHDD交換手順は以下の通りです。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。