パソコン廃棄の3Rの定義と具体的事例
更新日: 2023年6月1日 著者: 永谷 紘章
3Rとはごみを減らすための環境行動です。リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の3つのR(アール)の総称です。
- リデュース(Reduce):ごみそのものを減らす
- リユース(Reuse):何回も繰り返し使う
- リサイクル(Recycle):分別して再び資源として利用する
政府では循環型社会を形成していくために必要な3R(リデュース・リユース・リサイクル)の取り組みを総合的に推進するための法律を制定して製品の製造段階における3R対策、設計段階における3Rの配慮、分別回収のための識別表示、事業者による自主回収・リサイクルシステムの構築をしています。
パソコンの3Rとは
資源有効利用促進法に従って、事業者、消費者、自治体等に3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みを求めパソコンリサイクルシステムの構築をしています。
- リデュース(発生抑制):製品の長寿命化への取組み、省資源化を通じて廃棄となるもの自体を減らすよう努力します。
- リユース(再使用):使用済みとなった製品を回収し、適切な処置をし、製品としての再使用を図ります。
- リサイクル(再資源化):使用済み製品を回収し、原材料として(マテリアルリサイクル)、またはエネルギーとして(サーマルリサイクル)の利用を図ります。
リデュース:発生抑制
資源有効利用促進法に従って、事業者、消費者、自治体等に3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みを求めパソコンリサイクルシステムの構築をしています。
- 部品を小さくする:はじめから資源の量をへらすために、ハードディスクなど、パソコンの中に入っている部品を小さく設計しています。
- 部品の数を減らす:ネジなどの小さな部品もへらす努力をしています。部品がへったおかげで、使う資源の量もへり、また分解しやすくなりました。
- 資材の削減:個別パッケージを省き、トレー梱包での製品提供を行うことで、必要最小限の梱包とする
- 環境負荷の削減:パッケージの印刷も大豆油インクで行っています。 大豆油インクは石油系インクに比べ環境負荷が低い
リユース:再使用
- 部品を繰り返し使う:回収したパソコンから、まだ使える部品を取り出して、修理用の部品として、ふたたび使っています。
- 長く使ってもらう:パソコンがこわれてしまったとき、すぐに相談できるしくみを用意しています。
使用済みパソコン買い取りサービスの実施と再生パソコン「NEC リフレッシュPC」の販売。パソコンの長寿命化を実現し、廃棄物の抑制やCO2排出削減といった環境負荷の削減を行っている。NECリフレッシュPCは、組み立て工程が無いため、新品の製造と比較すると1台当たり平均約100KgのCO2排出抑制効果があります。
リサイクル:再資源化
富士通の場合、富士通のリサイクルセンターには、使われなくなったパソコンなどのIT機器が毎日全国から集められ、熟練者の手作業でていねいに解体されていきます。部品はさらに鉄、銅、アルミ、貴金属類、ガラス材、20種類のプラスチックなど素材ごとに分別され、ぎりぎりまで廃棄物を減らす努力を重ね、その90%が再びさまざまな製品をつくるための資源へと生まれ変わります。
- 部品を小さくする:はじめから資源の量をへらすために、ハードディスクなど、パソコンの中に入っている部品を小さく設計しています。
- 部品の数を減らす:ネジなどの小さな部品もへらす努力をしています。部品がへったおかげで、使う資源の量もへり、また分解しやすくなりました。
パソコンは、筐体(プラスチック・鉄など)、ユニット部品(HDD・メモリ)、プリント基板などに分解されます。
ユニット部品
- 再利用できるものは、保守部品として再利用されます。
- 破砕して鉄、非鉄金属に分類。その後、再資源化業者で、鉄、アルミ、銅の素材に分解されます。
筐体
- プラスチック:種類別に分類され、破砕。プラスチック再生業者の手で、再生プラスチックに変わります。
- 鉄など:破砕して鉄、非鉄金属に分類。その後、再資源化業者で、鉄、アルミ、銅の素材に分解されます。
プリント基板
- 金属製錬所や貴金属回収業者で溶解されます。金、銀、パラジウムなどが回収されます。
- 廃棄物の焼却灰等を高温で溶融したものを冷却・固化し、廃棄物溶融スラグとして、道路工事の路盤材に使用します。
ブラウン管は、ガラスと金属部品に解体されます。
ガラス
- カレット化工場(ガラス再生業者)でガラス屑になる。
- ガラス製品の製造工場に運ばれ、材料として使用してガラス製品になる。
3R推進団体
一般社団法人 パソコン3R推進協会
パソコン及びパソコン用ディスプレーの製造メーカーや輸入販売事業者とともに「資源の有効な利用の促進に関する法律」に基づく、パソコンおよびパソコン用ディスプレーの3R(を促進。 2004年に有限責任中間法人として設立、2009年に一般社団法人化。
「PCリサイクルマーク」を運用・管理。マークのあるパソコンは販売時に製品価格に含めてリサイクル費用を徴収しています。倒産・事業撤退したメーカーのパソコンのリサイクルも行っています。
一般社団法人JBRC
小形充電式電池の回収・再資源化が義務づけられた小形充電式電池メーカーや同電池の使用機器メーカー、それらの輸入事業者等などを会員とし、会員の小形充電式電池の回収・リサイクル活動を共同で行う団体
JBRCに登録された全国のリサイクル協力店、協力自治体、リサイクル協力事業者等の回収拠点から、小形充電式電池を「資源有効利用促進法」に基づき回収し、再資源化を推進しています。
携帯電話リサイクル推進協議会
携帯電話リサイクル推進協議会に参加する販売店等では、ご不要になった携帯電話等を通信事業者、メーカー等を問わず回収し、リサイクルしています。全国のケータイショップで使用済み携帯電話の回収を行っています。回収した端末に使われている資源の70%を再資源化し、有効に利活用することを目指しています。
パソコン3Rに関連する、環境マーク表示
J-Moss グリーンマーク
J-Moss グリーンマーク アイコンJIS C 0950:2008(通称:J-Moss)は電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法を規定した日本工業規格です。J-Mossグリーンマークは、規制化学物質の含有率が基準値以下であることを示します。
PCグリーンラベル
一般社団法人 パソコン3R推進協会(PC3R)の提唱する、3R〔Reduce,Reuse,Recycle〕にも配慮した環境に対するコンピュータの包括的取り組みを表現する日本の環境基準です。3つのコンセプトから構成されています。制度の製品審査基準をクリアしたコンピュータ及びディスプレイ装置の カタログ等には「PCグリーンラベルロゴマーク」が表示されています。
- 環境〔含む3R〕に配慮した設計・製造がなされている。
- 使用済後も、引取り、リユース/リサイクル・適正処理がなされている。
- 環境に関する適切な情報開示がなされている。
国際エネルギースタープログラム
「国際エネルギースタープログラム」は、世界9カ国・地域で実施されているオフィス機器の国際的省エネルギー制度です。製品の稼働、スリープ、オフ時の消費電力などについて、省エネ性能の優れた上位25%の製品が適合となるように基準が設定され、この基準を満たす製品に「国際エネルギースターロゴ」の使用が認められています。
TCO Displays
スウェーデンの雇用者連盟所有のTCO Development社が管轄するオフィス機器の安全性、エルゴノミクス、電磁界放射、省エネルギー、環境(有害物質・リサイクル)に関する国際総合規格。モニターにおける世界的な環境ラベルとして最も定着しています。
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詳しくはパソコン廃棄.comを参照ください。